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第4章 サラの正体
第118話 シューマは首を傾げる
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シューマとルイーゼの所では兵士達はまだ戦っておらず、そのせいである一方のところしか見ていなかった。
「な、何だよあれ……俺たちの味方の攻撃だよな……?」
「そ、そうだと思うが……あんなに強かったか?」
「そんなわけないだろ。俺達兵士が誰から見てもわかるような高度な魔法が使えるわけがないじゃないか」
「そうだよな……あれが撃てるなら大して給与の良くない兵士になんてならないよな……」
兵士たちは羨ましそうに魔法が使われた方角を見る。
そしてシューマは苦笑いをし、ルイーゼは口をパクパクして唖然としていた。
「し、シシシシシューマ君っ! あれは一体何なの!? あれ程の強大な魔法は私でも10発ほどしか撃てないのに……」
ガシッとシューマの肩を掴んで目をぐるぐるさせながら聞くルイーゼ。
そしてそんなルイーゼを昔の自分を見ているような目で見るシューマは、優しく語りかける。
「ルイーゼ学園長、そんなにテンパらなくても大丈夫です。俺も始めはルイーゼ学園長よりも酷かったですから」
「シューマ君、一体貴方の身に何があったの!?」
普段チャラいシューマが普通の好青年のような喋り方をし、慰めてくれていることに驚きながらルイーゼが聞く。
「それはそれは沢山のことをやってきましたよ……今思えばありがたかったと感じるんですけど、昔は大変でしたね……」
そう言って黄昏れるシューマは哀愁を漂わせている。
しかしながらすぐに引っ込めるといつもの元気な姿に戻った。
「でもお陰でこれほどまで強くなれたので文句はないですね!」
シューマはこれでもサラを外せば1番ソラと過ごしている。
なのでシューマも大概に感覚がおかしくなっている。
その証拠にルイーゼは先程からシューマの話を聞いても全く態度が変わらないどころか、余計あわあわしていた。
そんな彼女を見てシューマは呟く。
「…………ソラ……俺っておかしくなってしまったのかな……?」
その顔は何がおかしいのか分からないという感情がはっきりと現れており、いつものソラみたいだった。
☆☆☆
その全てを全く知らないソラは、兵士達に《嵐》を撃つように指示していた。
「もう少し……今だ、撃てぇ!!」
「「「「「「「《嵐》ッッ!!」」」」」」
兵士10人ほどが、モンスターの大群に向かって巨大な嵐を兵士と同じ数だけ放つ。
するとモンスターは面白いくらいポンポン飛んでいき、落下死していく。
しかしこれで終わりではない。
「《獄炎隊》! 発動の準備! 対象は先程はなった《嵐》だ! ——撃てぇぇ!!」
「「「「「「「《獄炎》ッッ!!」」」」」」」
《嵐隊》よりも少し数の多い《獄炎隊》が《嵐》に向かって発動すると、その炎は嵐に飲み込まれ、嵐が赤く荒々しく染まっていった。
その効果は凄まじく、浮かび上がったモンスターは防御などの意味もなく、一瞬にして燃えてしまう。
それを見ていた兵士達は大盛り上がりだ。
「すげぇ! あれ俺たちがやったんだぞ!」
「まぁソラさんが全部用意してくれたがな!」
「ソラさんすげぇ!! ソラさんについて行けば俺たちは大丈夫だな!」
「「「「「「俺を弟子にしてくださいソラさん!!」」」」」
「や、えっと……それは無理かな……」
「そ、そんなーー!」
「な、なぜそんなことを言うのですか!?」
「五月蝿い。ソラに迷惑かけるな」
サラが兵士に向かって睨みながら言う。
睨んでいても可愛いサラ最強……。
俺がそんなことを思っていると兵士たちは物凄い反省したような顔をしていた。
「あ、姐さん……すいません……」
「そうだった……ソラさんには姐さんがいるんだったな」
「ならしょうがないか……」
兵士たちがそう言って諦めていくとサラはうんうん首を縦に振る。
「その通り。ソラは私の」
そう言ってぎゅっと俺の腕を抱き締めるサラの姿は大変可愛らしいです。
兵士たちもほっこりしています。
だが、先程からおかしいと思わないか?
いきなり俺のことをさん付けで話したり、サラのことを姐さん呼びしたり。
まぁ何故こうなったのかを今から話していこう。
---------------------------
この度新作を投稿しました。
ジャンルは現代ファンタジーで、題名は、
『俺の召喚魔術が特殊な件~留年3年目から始まる、いずれ最強の召喚術士の成り上がり~』です。
是非見てみてください!
「な、何だよあれ……俺たちの味方の攻撃だよな……?」
「そ、そうだと思うが……あんなに強かったか?」
「そんなわけないだろ。俺達兵士が誰から見てもわかるような高度な魔法が使えるわけがないじゃないか」
「そうだよな……あれが撃てるなら大して給与の良くない兵士になんてならないよな……」
兵士たちは羨ましそうに魔法が使われた方角を見る。
そしてシューマは苦笑いをし、ルイーゼは口をパクパクして唖然としていた。
「し、シシシシシューマ君っ! あれは一体何なの!? あれ程の強大な魔法は私でも10発ほどしか撃てないのに……」
ガシッとシューマの肩を掴んで目をぐるぐるさせながら聞くルイーゼ。
そしてそんなルイーゼを昔の自分を見ているような目で見るシューマは、優しく語りかける。
「ルイーゼ学園長、そんなにテンパらなくても大丈夫です。俺も始めはルイーゼ学園長よりも酷かったですから」
「シューマ君、一体貴方の身に何があったの!?」
普段チャラいシューマが普通の好青年のような喋り方をし、慰めてくれていることに驚きながらルイーゼが聞く。
「それはそれは沢山のことをやってきましたよ……今思えばありがたかったと感じるんですけど、昔は大変でしたね……」
そう言って黄昏れるシューマは哀愁を漂わせている。
しかしながらすぐに引っ込めるといつもの元気な姿に戻った。
「でもお陰でこれほどまで強くなれたので文句はないですね!」
シューマはこれでもサラを外せば1番ソラと過ごしている。
なのでシューマも大概に感覚がおかしくなっている。
その証拠にルイーゼは先程からシューマの話を聞いても全く態度が変わらないどころか、余計あわあわしていた。
そんな彼女を見てシューマは呟く。
「…………ソラ……俺っておかしくなってしまったのかな……?」
その顔は何がおかしいのか分からないという感情がはっきりと現れており、いつものソラみたいだった。
☆☆☆
その全てを全く知らないソラは、兵士達に《嵐》を撃つように指示していた。
「もう少し……今だ、撃てぇ!!」
「「「「「「「《嵐》ッッ!!」」」」」」
兵士10人ほどが、モンスターの大群に向かって巨大な嵐を兵士と同じ数だけ放つ。
するとモンスターは面白いくらいポンポン飛んでいき、落下死していく。
しかしこれで終わりではない。
「《獄炎隊》! 発動の準備! 対象は先程はなった《嵐》だ! ——撃てぇぇ!!」
「「「「「「「《獄炎》ッッ!!」」」」」」」
《嵐隊》よりも少し数の多い《獄炎隊》が《嵐》に向かって発動すると、その炎は嵐に飲み込まれ、嵐が赤く荒々しく染まっていった。
その効果は凄まじく、浮かび上がったモンスターは防御などの意味もなく、一瞬にして燃えてしまう。
それを見ていた兵士達は大盛り上がりだ。
「すげぇ! あれ俺たちがやったんだぞ!」
「まぁソラさんが全部用意してくれたがな!」
「ソラさんすげぇ!! ソラさんについて行けば俺たちは大丈夫だな!」
「「「「「「俺を弟子にしてくださいソラさん!!」」」」」
「や、えっと……それは無理かな……」
「そ、そんなーー!」
「な、なぜそんなことを言うのですか!?」
「五月蝿い。ソラに迷惑かけるな」
サラが兵士に向かって睨みながら言う。
睨んでいても可愛いサラ最強……。
俺がそんなことを思っていると兵士たちは物凄い反省したような顔をしていた。
「あ、姐さん……すいません……」
「そうだった……ソラさんには姐さんがいるんだったな」
「ならしょうがないか……」
兵士たちがそう言って諦めていくとサラはうんうん首を縦に振る。
「その通り。ソラは私の」
そう言ってぎゅっと俺の腕を抱き締めるサラの姿は大変可愛らしいです。
兵士たちもほっこりしています。
だが、先程からおかしいと思わないか?
いきなり俺のことをさん付けで話したり、サラのことを姐さん呼びしたり。
まぁ何故こうなったのかを今から話していこう。
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是非見てみてください!
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