モブ以下転生者のゲーム世界無双〜序盤で死ぬモブの女の子を守るために最強になったら、物語に巻き込まれました〜

あおぞら

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第4章 サラの正体

第117話 光の雨と天罰の雷

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 俺は敵の大群を見ながら魔道具を出していく。

「えっと……《獄炎》と《絶対零度》が20個づつと……あったあった。《光の雨ルミナス・レイン》が……1個しかないな。ならこれで代用するか、《テンペスト》」

 どんどん知らない魔道具を出していくソラに周りは唖然とする。
 
 そしてサラはそんな視線を受けているソラを先程同様キラキラ目を輝かせている。

「ソラ……凄い……」

 サラの呟きに周りの50人ほどの兵士が同意するかのように首を縦に振る。
 
 彼らはルイーゼがサラのために配置した兵士で、一人一人がlevel60程と精鋭が集まっている。

 しかしそんな彼らが戦場ということを忘れたかのように唖然としているのだ。

 その事にソラが気づいたのは全ての魔道具を出し終えた後だった。

「ふぅ……これで全部かな……。取り敢えず半分くらい出したけど足りるよな、多分…………ん? どうしてこんなにみんな見てるんだ?」

「……ん、ん」

 サラが大量に積んである魔道具を指差す。

「あ、ああ……なるほど……俺が原因だったわけね……。まぁこの際は丁度いいか。サラ、みんなにこれ分けるの手伝ってくれないか?」

「ん、了解」

 俺はサラに《獄炎》のスクロールを手渡す。

 そして俺は《絶対零度》と《嵐》を配っていく。

 そして手渡された兵士たちは、混乱したりすぐに順応したりと様々な反応を見せていた。

「な、何がどうなっているんだ……?」

「俺たちは夢を見ているのか……?」

「他の仲間たちが特攻かましている時に俺らは反則級の魔道具をぶっ放すと……最高だな」

「まぁ皆んなには申し訳なく思うが、俺も命は惜しい。絶対に死にたくないんでな」

「……全員に配った」

 サラが俺にそう言ってきた。

「お、ありがとな。俺も全員に配り終わったし……それじゃあ少し聞いてくれ!!」

 俺は兵士達に大声で言う。

「お前達に配ったスクロールはどれも最上級魔法が籠っている! それでモンスターの大群をボコボコにするのだ! よく戦争で質より量だと言うが、そんなもの知るかっ! 俺たちがすることは、最強の魔法を何回もぶっ放していれば勝てる楽な仕事だ! よかったな! お前達は無傷で帰還だ!」

「「「「「「「おお!!」」」」」」」

「更に後でルイーゼに褒美ももらえるらしいし、お前達は得をしたな!」

「ああ、本当にそうだ! 俺、今まで頑張って鍛えててよかった……!」

「と言うか俺たちの任務はモンスターからそこのお嬢ちゃんを守る事だったよな?」

「なのに守るなんてことせずに俺たちはスクロールで魔法を発動させるだけ……最高かよ」

「お前、さっきから思っていたが少し性格悪いよな……」

 1人の兵士がそう言ったのには俺も同意見だが、言いたいこともわかる。

 人間は楽に仕事出来るとなったらこんな事になるだろうよ。

「さぁ! そろそろ魔法の射程距離に入った! まずは俺とサラが使うからよく見ていてくれ!」

「「「「「「「「おす!!」」」」」」」」

「じゃあサラ、やろうか」

「ん、いつでもおっけー」

 モンスターの大群が城壁に向かって走ってくる。

 今俺たちとモンスターとの距離は約1km。

 もう使用できる距離だ。

 それに俺の所は1人の兵士を出しておらず、全てルイーゼやもう一つの方に貸している。

「いくぞサラ! 《光の雨ルミナス・レイン》ッッ!!」

「ん! 《天罰の雷サンダー・パニッシャー

 俺たちが唱えた瞬間、天から光の雨が降り注ぎ、『パァン!!』と言う音と共にモンスターの体に拳大の穴が開く。

 光の雨は物凄い速度で大量に降ってくるため、今の俺でも全て避け切るなどほぼ不可能だ。

 そのためその一度の魔法だけでざっと400ほどのモンスターが死亡又は瀕死になった。

 しかしこれでは終わらない。

 今度は天から極大の雷が縦横無尽に降り注ぐ。

 数は光の雨より少ないものの、何十もの雷が落ち、少しでも触れたモンスターは一瞬にして灰に変わっていく。

 その光景は30秒ほど続いて消えていった。

 兵士たちはその光景を見てめちゃくちゃ盛り上がっている。

「これは勝った! これは絶対に勝ったぞ!」

「ああ……あの2人が神に見えてきた……」

 神という言葉に少しドキッとしてしまうソラだったが、何とか平常心を保ち、指示を出す。

「これで見ただろう!? お前達は絶対に負けない! まずは《嵐》を持っている兵士は前に出ろ!」

 すると十数人が前に出てきた。

「よし、それでは奴らが再び集まったら撃ってくれ!」

「「「「「「わかりました!!」」」」」」

 いい返事だ。

 多分歴史上ここまで士気が高いことは中々ないんじゃないかと思えるほどみんなのテンションが高かった。

 さて、まだまだこれからだぜ。

 少し心配要素もあるしな……。

 俺は上空を見上げてため息をついた。
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