モブ以下転生者のゲーム世界無双〜序盤で死ぬモブの女の子を守るために最強になったら、物語に巻き込まれました〜

あおぞら

文字の大きさ
145 / 150
最終章前編 女神サラ降臨

第141話 面白い兄妹

しおりを挟む
 早速何か見つけてしまった。

 その余りの呆気なさに俺とサラはポカンとしてしまう。
 
 しかし俺たちの事情など知らない兄妹はそんな俺たちの反応を訝しんでいる。

「どうしたんだ? 知り合いか何かか?」

「えっと……」

 こう言う時って何で言えばいいんだろうか。
 
 サラと同じ分体なら姉妹になるのか?

 まぁまだ本当に分体なのかすら分からないんだが。

 俺が返答に迷っていると、サラが代わりに口を開いた。

「……あの子は私の姉」

 俺はサラの顔を思わず見てしまう。

 サラは俺にしか分からないように、ニヤッと笑う。

 どうやら適当に考えたようだ。
 
 まぁ分かるんならもっと早く会ってるか。

 しかしその兄妹はサラの顔をじっと見た後、何処か納得したような表情になった。

「なるほどなぁ。だから顔が似てるのか」

「確かに。もう他人の空似って次元じゃないくらい似てるもんねー」

「……ん。あれと私は双子」

「へぇー! それは驚いた! でもそれならそこまで似てるのも納得だ!」
 
「……久しぶりに会う。楽しみ……」

「おう、俺たちも彼女を追ってここまで来たんだぜ! 彼女の踊りは天下一品よ!」

「女の私でも見惚れちゃうくらい綺麗だったわ」

「ん、私と一緒で綺麗」

「がははは! 確かにお嬢ちゃんもめちゃくちゃ可愛いな!」

「そうね。できればぎゅっとしたいわ。してもいいかしら?」

 妹さんが鼻息荒くサラに聞く。

 …………もしかしたらこの人、百合大好きな人かもしれない。

「ん、いい」

 あっさりと頷くサラ。

 その瞬間にサラに抱きつく妹さん。

 お兄さんは苦笑している。

 そして俺は困惑が頭を埋め尽くしていた。

 と言うか全く話についていけないんだが?

 俺が1人あたふたしていると、妹さんにぎゅっとされていたサラが言う。

「…………多分分体で合っている。会えばちゃんと分かる」

「そ、そうか」

 俺が困惑しているのはそこではないんだが、まぁいいか。

 サラは別に嫌がっていないし。

 俺がそんな事を思っていると、妹さんが聞いて来た。

「そう言えばイケメン君と美少女ちゃんの名前は? 見た感じ私達よりも年下のようだけど……。それに学園は? 因みに私の名前がユイで、このブサメンの愚兄がバンね」

「おい、ブサメンは余計だ愚妹が。確かに自分でも顔はあまり整ってないとは思うけどさ……そう言うお前は顔だけ整ってる性格悪女だよな」

「兄さんは黙ってて。私は2人に話しかけてるの!」

「……はいはい」

 …………何かめちゃくちゃ面白い人達だな。

 それにいい人そうだし。

「俺はソラと言います。そして彼女がサラと言って、俺たちはつい数日前に学園を中退しました」

 俺がそう言うと、2人とも驚いたようで目を見開いていた。

「え、中退って……」

「あ、俺達は別に学園を追放されたとかじゃないですよ? これでも学園一強かったんで」

「学園一!? 嘘じゃなければそれは凄いわね……。それでどうしてやめたの?」

「主に彼女のためですね」

 俺は妹さんに解放されたサラの頭を撫でながらそう言う。

「ん、私の姉妹探し。ずっと前に全員バラバラになった」

 サラがそう言うと、妹さんもお兄さん———マイさんとバンさん———も気まずそうに謝って来た。

「ご、ごめんなさい……」

「うちの妹がすまねぇ。こいつ好奇心が旺盛すぎてグイグイ言っちまうんだ」

 俺は謝ってくる2人にブンブンと手を振りながら言う。

「いやいや、全然気にしてませんから! ねっ、サラ!」

「ん、私は気にしない。いい情報をくれたいい人達」

 サラがそう言うとマイさんがサラに抱きつく。

「うわーん、めちゃくちゃいい子ー。私サラちゃんが欲しい!」

「あ、それはダメです。サラは俺の大切な人なので」

「ん、私はソラがいい」

 俺たちがそう言うと、2人はどこか生暖かい視線を向けて来た。

 おい、その目線学園でも偶にやられてたけどやめろよな。

 何か恥ずかしくなるんだよ。

 俺が口を開こうとすると、突然肩をガシッと掴まれたかと思うと、怒鳴り声が聞こえて来た。

「おい、お前! ガキがこんな所に何の用だ? どけろ! 俺は早く街に入りたいんだ!」

 そう言って俺を列から外そうとして来る斧を背負った如何にも冒険者っぽいガタイのいい大男。
 
 はぁ……これは俺たちが見た感じ戦闘能力が無さそうだからって来たな。

 俺はこれから面倒なことになりそうだと思いながら、サラを後ろに隠した。
 



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!

枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕 タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】 3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!

落ちこぼれの貴族、現地の人達を味方に付けて頑張ります!

ユーリ
ファンタジー
気がつくと、見知らぬ部屋のベッドの上で、状況が理解できず混乱していた僕は、鏡の前に立って、あることを思い出した。 ここはリュカとして生きてきた異世界で、僕は“落ちこぼれ貴族の息子”だった。しかも最悪なことに、さっき行われた絶対失敗出来ない召喚の儀で、僕だけが失敗した。 そのせいで、貴族としての評価は確実に地に落ちる。けれど、両親は超が付くほど過保護だから、家から追い出される心配は……たぶん無い。 問題は一つ。 兄様との関係が、どうしようもなく悪い。 僕は両親に甘やかされ、勉強もサボり放題。その積み重ねのせいで、兄様との距離は遠く、話しかけるだけで気まずい空気に。 このまま兄様が家督を継いだら、屋敷から追い出されるかもしれない! 追い出されないように兄様との関係を改善し、いざ追い出されても生きていけるように勉強して強くなる!……のはずが、勉強をサボっていたせいで、一般常識すら分からないところからのスタートだった。 それでも、兄様との距離を縮めようと努力しているのに、なかなか縮まらない! むしろ避けられてる気さえする!! それでもめげずに、今日も兄様との関係修復、頑張ります! 5/9から小説になろうでも掲載中

ダンジョン冒険者にラブコメはいらない(多分)~正体を隠して普通の生活を送る男子高生、実は最近注目の高ランク冒険者だった~

エース皇命
ファンタジー
 学校では正体を隠し、普通の男子高校生を演じている黒瀬才斗。実は仕事でダンジョンに潜っている、最近話題のAランク冒険者だった。  そんな黒瀬の通う高校に突如転校してきた白桃楓香。初対面なのにも関わらず、なぜかいきなり黒瀬に抱きつくという奇行に出る。 「才斗くん、これからよろしくお願いしますねっ」  なんと白桃は黒瀬の直属の部下として派遣された冒険者であり、以後、同じ家で生活を共にし、ダンジョンでの仕事も一緒にすることになるという。  これは、上級冒険者の黒瀬と、美少女転校生の純愛ラブコメディ――ではなく、ちゃんとしたダンジョン・ファンタジー(多分)。 ※小説家になろう、カクヨムでも連載しています。

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる

家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。 召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。 多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。 しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。 何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。

距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる

歩く魚
恋愛
 かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。  だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。  それは気にしてない。俺は深入りする気はない。  人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。  だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。  ――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

処理中です...