148 / 150
最終章前編 女神サラ降臨
第144話 舞姫サラの人気ぶりは異常
しおりを挟む
「…………相変わらず美味かった」
「うん、確かにめちゃくちゃ美味しかったね。サラはどうだった?」
「……ん、美味しかった」
「だってさ、ソラ君!」
「…………皆遠慮というものを考えて下さい……」
俺たちは仲良く海鮮丼の売っている店に向かったのだが、ここでとある問題が起きてしまった。
何とジャンケンで負けた奴が全部のご飯を奢るという事になってしまったのだ。
いや何がどうなったらそうなるのかと思うだろうが、それには大して深い理由もないがそれなりの理由はある。
まず俺たちはその店に行ったのだが……
「海鮮丼4つ下さい」
「かしこまりました海鮮丼が4つですね」
とここまでは良かった。
ただこの後にバンさんが酒を飲みまくったらため、バンさんの奢りで入った筈がいつの間にかジャンケンをする羽目になり、気が付けば俺が負けていて払わされてしまった。
……何の理由もないわ。
ただ酒飲みのリズムに釣られてしまっただけだし。
それにしてもここの国、何でもかんでも高くないか?
「バンさん、どうしてこんなにここって物価とか高いんですか? ……酒とかえげつない程高かったんですけど?」
「ご、ごめんて……少し飲みすぎただけだって……」
「……酒一樽は飲み過ぎ」
「ぐふっ……可愛い顔してズバって言うね……」
サラに無慈悲な言葉を吐かれたバンさんは血反吐を吐きながら笑みを浮かべていた。
どうやって血反吐を吐いてんだよとツッコミそうになったが、それよりも先に拡声魔法で声が届いて来た。
「皆さん!! お集まりいただき誠にありがとうございます! こ早速ですがこれから皆さんもお待ちかねのサラさんの登場です!! それでは呼んでみましょう! 天下の踊り子ッッ!! ―――サラああああああ!!」
その瞬間に辺りが結界に包まれて暗くなると、次の瞬間にライトのようなものが一つの場所を照らす。
そこにはサラによく似た赤髪の少女が笑顔で立っており、
「こんにちはッ! 今日はみんな来てくれてありがとね~」
「「「「「「「「「「「「「うおおおおおおおおおお! サラたあああああん!!」」」」」」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「「「「「きゃあああああああああ!!」」」」」」」」」」」」」」」
突然大絶叫を上げだす観客たち数千人。
「!?」
「!? うるさっ!?」
前世の大人気アイドルのライブとかと引けを取らないくらいで五月蝿いぞ……。
俺は騒がしいところが苦手でアイドルとかは推してなかったけど、何回かヲタ友と行ったことがあるが、これ程のところには言ったことがないため正直怖い。
サラも静かなところが好きなので耳を塞いで眉間に皺が寄っている。
俺とサラがあまりの熱狂ぶりに手を繋ぎながら少し震えていると、
「はっはっはっはっは! これが舞姫サラの人気っぷりだ! どうだ、すごいだろ?」
自分のことのように自慢げに胸を張るバンさんが他の人に負けず大声で応援していた。
「―――っ。ま、マイさんは――」
俺とサラは最後の救いを求めてマイさんを見ると……
「ふふふふふふふ。これで遂にデビューから通算125回、全て行けた……これでファンクラブの幹部入りは確定ね……」
何か自分の世界にトリップしていた。
俺とサラは2人で見合わせると、
「【結界】」
2人を包むように透明な結界が音と熱気を遮断した。
—————————————————————————
新作を投稿しました。
ぜひ見てみてください。
『無能な悪役貴族様は元大罪人』
「うん、確かにめちゃくちゃ美味しかったね。サラはどうだった?」
「……ん、美味しかった」
「だってさ、ソラ君!」
「…………皆遠慮というものを考えて下さい……」
俺たちは仲良く海鮮丼の売っている店に向かったのだが、ここでとある問題が起きてしまった。
何とジャンケンで負けた奴が全部のご飯を奢るという事になってしまったのだ。
いや何がどうなったらそうなるのかと思うだろうが、それには大して深い理由もないがそれなりの理由はある。
まず俺たちはその店に行ったのだが……
「海鮮丼4つ下さい」
「かしこまりました海鮮丼が4つですね」
とここまでは良かった。
ただこの後にバンさんが酒を飲みまくったらため、バンさんの奢りで入った筈がいつの間にかジャンケンをする羽目になり、気が付けば俺が負けていて払わされてしまった。
……何の理由もないわ。
ただ酒飲みのリズムに釣られてしまっただけだし。
それにしてもここの国、何でもかんでも高くないか?
「バンさん、どうしてこんなにここって物価とか高いんですか? ……酒とかえげつない程高かったんですけど?」
「ご、ごめんて……少し飲みすぎただけだって……」
「……酒一樽は飲み過ぎ」
「ぐふっ……可愛い顔してズバって言うね……」
サラに無慈悲な言葉を吐かれたバンさんは血反吐を吐きながら笑みを浮かべていた。
どうやって血反吐を吐いてんだよとツッコミそうになったが、それよりも先に拡声魔法で声が届いて来た。
「皆さん!! お集まりいただき誠にありがとうございます! こ早速ですがこれから皆さんもお待ちかねのサラさんの登場です!! それでは呼んでみましょう! 天下の踊り子ッッ!! ―――サラああああああ!!」
その瞬間に辺りが結界に包まれて暗くなると、次の瞬間にライトのようなものが一つの場所を照らす。
そこにはサラによく似た赤髪の少女が笑顔で立っており、
「こんにちはッ! 今日はみんな来てくれてありがとね~」
「「「「「「「「「「「「「うおおおおおおおおおお! サラたあああああん!!」」」」」」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「「「「「きゃあああああああああ!!」」」」」」」」」」」」」」」
突然大絶叫を上げだす観客たち数千人。
「!?」
「!? うるさっ!?」
前世の大人気アイドルのライブとかと引けを取らないくらいで五月蝿いぞ……。
俺は騒がしいところが苦手でアイドルとかは推してなかったけど、何回かヲタ友と行ったことがあるが、これ程のところには言ったことがないため正直怖い。
サラも静かなところが好きなので耳を塞いで眉間に皺が寄っている。
俺とサラがあまりの熱狂ぶりに手を繋ぎながら少し震えていると、
「はっはっはっはっは! これが舞姫サラの人気っぷりだ! どうだ、すごいだろ?」
自分のことのように自慢げに胸を張るバンさんが他の人に負けず大声で応援していた。
「―――っ。ま、マイさんは――」
俺とサラは最後の救いを求めてマイさんを見ると……
「ふふふふふふふ。これで遂にデビューから通算125回、全て行けた……これでファンクラブの幹部入りは確定ね……」
何か自分の世界にトリップしていた。
俺とサラは2人で見合わせると、
「【結界】」
2人を包むように透明な結界が音と熱気を遮断した。
—————————————————————————
新作を投稿しました。
ぜひ見てみてください。
『無能な悪役貴族様は元大罪人』
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
829
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる