ゲームを全クリしたらアップデートの効果でモブに転生したのだが、今度のクリア条件は陰ながら主人公を支えることでした

あおぞら

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第1クエスト:勇者の幼馴染を連れ去られたと見せかけて救え

第9話 初戦闘(VSホーンラビット)

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 ―――ホーンラビット。
 ゴブリンと並んで最弱と分類されているrank1のモンスターだ。

 rankとは、モンスターの強さの指標として用いられ、rank1が1番弱く、rank10が一番強いとされている。
 まぁアップデートでrank11が出たけど、今の世界にrank11が存在しているのかはいまいち分からない。

 閑話休題話がずれたな

 ホーンラビットはLevelが3~5程しかなく、Levelが7~10程あるゴブリンよりも弱そうに見えるが全然そんな事なく、何なら俺からしてみればよっぽどゴブリンの方が狩りやすい。
 それならゴブリンを倒せばいいじゃないかと思うかもしれないが、流石に人型のモンスターを倒すのは忌諱感が否めない。
 
 普通に生活していた人間がいきなり人を殺せと言われても、大抵の人は殺せないだろ?
 まぁそんな事がこの世界では通じないことは分かっている。
 だからシミュレーションでもオークと言う人型のモンスターを想像しているのだ。
 しかしそれでももしもの事があるため、今回は殆ど忌諱感の感じないホーンラビットにしたという訳である。

 ホーンラビットの特徴は、小柄の体を生かしたすばしっこい動きと、額に生えている鋭いツノだ。
 その速さは初心者には対応できないほどではないものの攻撃を当てることが難しく、モタモタしている内に鉄剣と同等程の硬度を誇るツノにぶっ刺されて死ぬ――と言うのは初心者あるあるだ。
 しかしそれはただ単にステータスの差がありすぎるだけで、Levelが上がればどうってことはない。

 因みにゲームでのホーンラビットの最大ステータスはこんな感じだ。

________________
名前 ホーンラビット

種族:ホーンラビット
職業:――
称号:ホーンラビットのボス

Level:5

HP:20/20
MP:10/10
体力:10
物理攻撃:15
魔法攻撃:5
物理防御:10
魔法防御:5
敏捷:30
命中:10
回避:25
運:77(固定)

【種族専用スキル】
《逃走:2》

【一般スキル】
《突進:2》
________________


 見ても分かるように機動力が特に優れており、初心者ではこの敏捷を超えることは難しい。
 だが俺はこの4年間で必死に身体を鍛えることによって、Level1ではあり得ない程のステータスを手に入れたのだ。

「特と見よ――『ステータスオープン』!!」

 俺は誰もいないにも関わらず声を張り上げて言う。
 その瞬間にステータスボードが現れた。

________________
名前 シンヤ

種族:人間 9歳
職業:援助者
称号:転生者 努力する者 魔力を感じし者 鍛練に耐えし者 Level1の熟練者 一般スキル10個保持者 

Level:1

HP:98/98(+30)=128/128
MP:78/78(+40)=118/118
体力:33(+80)=113
物理攻撃:22(+30)=52
魔法攻撃:14(+30)=44
物理防御:7(+30)=37
魔法防御:7(+30)=37
敏捷:28(+30)=58
命中:11(+30)=41
回避:20(+30)=50
運:93(固定)

【転生特典】
《ステータス自由閲覧》《言語理解:MAX》《記憶移行》

【職業専用スキル】
(《鑑定:0》《付与魔術:0》《強化魔術:0》《呪術:0》《荷物入れ:0》《ポーション制作:0》《覚醒術:0》)

【一般スキル】
《採取:5》《苦痛耐性:4》《毒耐性:2》《熱耐性:2》《麻痺耐性:3》《精神汚染耐性:2》
《疲労軽減:10》《身体制御:4》《瞑想:5》《剣術:4》《格闘術:3》《危険察知:3》《隠密:3》
《魔力操作:3》《気配感知:3》《魔力感知:2》

________________


 どやぁ……。
 どうだ? めちゃくちゃ強いやろ?
 
 俺は筋トレだけでは飽き足らず、剣術に格闘術を独学で覚え、耐性はコツコツ死なない所を見極めながら麻痺になったり毒を飲んだりしていた。
 これは俺が援助者と言う初期最弱職業のため、出来る限り死なないようにするためだ。

 まぁ正直辛いなんて言う生易しい物じゃなかったが、ステータスを見て自分が成長しているのを実感すると、どんなに辛いことでも耐えることが出来た。
 その御蔭でめちゃくちゃスキルも豊富になり、ステータスも爆上がりした。
 更に『鍛練に耐えし者』と言う称号の効果で全ステータス30UPだ。
 これでホーンラビットなんかには絶対負けない。

 俺は気配感知と魔力感知で辺りの生き物を感知する。
 すると早速何かの生き物を発見。

 俺は隠密を使用してこっそりとその場所まで近づく。
 
「よし、ビンゴ」
 
 俺の目の前には一匹のホーンラビットが。
 息を潜めて相手の死角である後ろからゆっくりと近づいていく。
 
 何故俺の方がステータスが高いのに息を潜めているのかと言うと、それはホーンラビットの種族専用スキルの《逃走》にある。
 このスキルは逃げるときに限り、ステータス×スキルレベル分だけ敏捷と回避のステータスが上昇する。
 そのため今の俺ではギリギリ奴に追いつくことが出来ずに逃げられてしまう。
 そうならない為に背後から忍び寄って一撃で倒そうという訳だ。

 俺はホーンラビットの真後ろに行くと、鉄剣をレイピアのごとく突き出す。

「はっ!」
「キュッ!?」

 俺の鉄剣はホーンラビットを完璧に捉え、逃がすことなど許さないとばかりにホーンラビットの体に突き刺さった。
 何度かジタバタしたホーンラビットだったが、何もすることが出来ずに直ぐに絶命した。

《LevelUpしました》
「――わっ!? びっくりした……ステータスボードかよ……驚かせやがって……」

 頭の中でいきなり声がしたかと思うと、俺の目の前にいきなりステータスボードが現れてLevelUpの通知を知らせてくれる。
 どうやらLevelが上がった様で、それを知らせるための音声みたいなのとステータスボードだったらしい。
 ゲームではLevelUpの音楽と画面に表示されるだけだったので少し新鮮な気分だ。

「と言うか――思ったよりすぐに終わったな。1度目はバレるかと思ったけど」
 
 それほど隠密がいい仕事をしてくれたのかもしれない。
 これは今日中にLevel5くらいまでは期待できそうだ。

 俺は再び気配感知と魔力感知を使用して、ホーンラビットを探し始めた。
 
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