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第二話
第二話 春川理容店 いつも空いてる指定席 ③
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◇◇
春川理容店は、創業五〇年の老舗の理容店だ。
南坂戸駅北口商店街のメインストリートからは少しだけ離れた場所に店舗を構えている。
主人の吉介おじいちゃんと奥さんのタマエおばあちゃんで店を始め、今では吉介おじいちゃんの息子さんである、吉太郎おじさんとその奥さんの美佐子おばさんも加わり、四人で切り盛りしているようだ。
古くからの馴染み客だけでなく、小さな子どもから私たちのような若者まで幅広い層に昔から愛されていたが、ここ最近は大きな街のおしゃれな美容室にお客が流れてしまっているのが悩みのタネだと言う。
かく言う私も「春川理容店の常連客」を豪語しながらも、入学式前だけは川越まで髪を切りに行ってしまったのだから、胸がチクリと痛む。
売り上げが年々減少していく現状をどうにかしようと、吉太郎おじさんが、『創業五〇周年記念キャンペーン』というイベントを大々的に実施することにしたのだと、パパが丁寧にメッセージを送ってくれた。
そしてそのイベントの目玉の一つが「りゅっしー」なのだそうだ。
「重いプレッシャーだなぁ」と弱気になりつつも、一方では「若葉にお任せあれ!」という強気な私もいるという複雑な心境だ。
もしかしたらこれが俗に言う『揺れる乙女心』というやつなのかもしれないわね……。
ただそんな私の感情は置いていおいて、どうしても一つ気になることがあった。
そこでパパへ直接聞いてみるために、開店前の居酒屋『だいご』へ学校帰りに立ち寄ったのだった――
………
……
「おうっ! 若葉か! 珍しいな」
開店準備にせわしくしているにも関わらず、パパは嬉しそうに笑顔で迎えてくれた。
「うん、ちょっとね。ごめんね、忙しいでしょ?」
「いいんだよ、気にするな! とりあえず、つっ立ってねえで、そこにかけな!」
料理の仕込み中で手の離せないパパがあごで目の前のカウンターを指したが、私はぶるぶると首を横にふると、立て掛けてあったモップを手に取った。
「ううん、手伝いながら聞くよ」
「くぅ! 親孝行な娘だねぇ。こんな時間からパパを泣かせてどうしようってんだ」
と、パパは本当に涙を目尻にためているのだからたまったものではない。
「ちょっと、パパ! 大げさすぎ!」
「バカヤロウ! 嬉しい時は笑い、感動している時は泣くってのが、血の通った『人』ってやつだろうがよ!」
「だからって、お掃除を手伝ったくらいで泣くことはないでしょ……まあ、いいわ! ところで聞きたいことがあるの」
「おうよ! パパになんでも任せな! 勉強のこと意外ならなんだって答えてやるぜ! もしかしてコレのことか!?」
と、パパは親指を立てていやらしい顔で覗き込んでくる。
それは『恋の相談』を意味しているのは明らかだけど、そんなことをパパに相談する訳ないじゃない……。
でもパパは私の『恋』に興味津津なようで、「どうなんだ? 好きなヤツできたか? パパに紹介してもいいんだぞ。でも、パパが許すかどうかは別だからな」と、一人で勝手に想像を膨らませてぶつぶつとつぶやいている。
そんなパパの様子を横目に、ごしごしと床掃除をしながら本題を切り出した。
「床屋さんのイベントのことなんだけど……」
パパは一瞬だけ残念そうに肩を落としたが、すぐに元の笑顔に戻って言った。
「おうっ! そのことか。なんだ? 今さら『やっぱり辞める』はなしだぞ! きっちゃんもノリノリなんだからよ!」
ちなみにパパと吉太郎おじさんは幼馴染で、「だいちゃん」「きっちゃん」と互いに呼び合う仲らしい。
恐らくパパは幼馴染のお店の売上が思わしくないのを知って、「俺が絶対に若葉を説得してやっから心配すんな!」と大見栄をきったのだろう。
その証拠に、口元では笑みを浮かべながらも、目には困惑の色が濃くなっている。
そこで、まずはパパを安心させようと「りゅっしーのお仕事はちゃんとやるって」と告げた。
すると「よかったぁ」と心底ほっとしたように大きく息を吐き出すパパ。
笑ったり、感動したり、困ったり、ほっとしたりと、パパは何でも感情を表に出すので、何を考えているのかすぐに分かる。
私はパパの子だけど、こんな風に「分かりやすい人」ではないはず。
でも、時々たまちゃんから「若葉の考えなんて、なんでもお見通しだよぉ。だって分かりやすいんだもん」と指摘されるのは、なんでなんだろう……?
……と、脱線はここまでにして。
本題となる疑問をパパにぶつけたのだった。
「吉介おじいちゃんって、こういう『普段と違うこと』って絶対に許さない人でしょ? どうして、今回のイベントをOKしたのか気になっちゃって」
私の言葉の通りに、春川理容店の吉介おじいちゃんは規則正しく、すっごく几帳面なことで有名なのだ。
カラーポールが数cmずれただけでもすぐに元の位置に直したり、植え込みの木が少しでも伸びようものならすぐに伐採するのは当たり前のこと。
驚くべきは、常連客ひとりひとりに『指定席』があって、たとえ吉太郎おじさんやタマエおばあちゃんの手が空いていても、同じ『指定席』のお客が同時にやってきた時は、どちらかが席の空くまで待たねばならないのだ。
最初にマユからその話を聞いた時はにわかに信じられなかったが、実際に現場を目の当たりにして目が点になってしまったのを覚えている。
そんな吉介おじいちゃんが、着ぐるみを店に呼んでイベントを行うのをそう簡単に許すはずがない。
きっとすっごく大きな理由があると思うのが普通だろう。
もしかしたら、そうまでしないと経営が立て直せないくらい危機的な状況なのかもしれないと、モヤモヤがずっと離れないでいたのだった。
心配そうにしている私の顔を見たパパは、先ほどまでのふざけ顔から穏やかな顔に変えて口を開いた。
「そんなに心配するなって。実はその日に田舎の方で法事があるらしくてな。おっちゃんは、一日だけ理容室から離れるみたいなんだよ」
「えっ? そうなの? 床屋が営業している日に法事に行くなんて珍しいね」
「ああ、結構大きな法事で、きっちゃんは免除してもらったが、親子両方が欠席する訳にもいかねえらしいんだわ。だから一家を代表して、おっちゃんが行くんだとよ」
「ふーん、そうなんだ」
「その日だけはきっちゃんが店を任されることになったもんだから、いっそのこと『創業五〇周年イベント』をやっちまおうぜ、ってな」
用事で店を開ける吉介おじいちゃんがいない隙を見計らってイベントを行うというのは、分からなくもない。
でも、どうしても腑に落ちなかった。
「法事なら今までだってあったはずでしょ? なんで今年だけは吉介おじいちゃんが行かなきゃいけないんだろ……?」
そんな風になおも首をひねる私を見て、パパが近くまで寄って来て、穏やかな口調で答えた。
「まあ、おっちゃんにはおっちゃんの都合ってもんがあるんだろ。若葉が深く考えることじゃねえよ」
料理の仕込みを終えたパパは、私の手からモップを奪い取るとゴシゴシと床を拭きながら続けた。
「とにかく若葉は春川理容店を盛り上げることに集中してくれや! みんなお前とりゅっしーには期待してんだぜ! 『キグジョ若葉ならやってくれる』ってな! はははっ!」
パパの口から『キグジョ』という言葉が出てきたことに、驚きと恥ずかしさで顔が焼けるように熱くなった。
「ど、ど、ど、どうしてパパが『キグジョ』って言葉を知ってるのよ!」
「どうしてって、今ちまたで流行ってるんじゃねえのか? 『キグジョ』ってやつは」
「ば、バカァ! 流行ってるわけないでしょ! マユとたまちゃんが勝手に言い出しただけなんだから!」
「はははっ! 細けえことは気にすんなって! もう聞きたいこと聞いたなら家に帰れ。あんまり暗くなるとママが心配すっからよ」
なんだかいろいろとはぐらかされたようで、ここに来る前よりもモヤモヤが増してしまったじゃない!
それでもこれ以上長居してはパパのお仕事の邪魔になると思った私は、ぷくりと頬を膨らませながら居酒屋『だいご』を後にしたのだった。
分厚い扉の外に出ると、空はすっかり夕焼けのオレンジに染まっている。
「今晩の夕飯はなにかしら?」
そうつぶやいた私は、カアカアというカラスの高い鳴き声を耳にしながら、自転車をマンションの方へ走らせたのだった。
居酒屋の中で一人になったパパが、
「……おっちゃんはしんみりするの好きじゃねえもんな。だから本当のことは言えねえよ」
と、影のある口調でつぶやいたことも知らずに――
春川理容店は、創業五〇年の老舗の理容店だ。
南坂戸駅北口商店街のメインストリートからは少しだけ離れた場所に店舗を構えている。
主人の吉介おじいちゃんと奥さんのタマエおばあちゃんで店を始め、今では吉介おじいちゃんの息子さんである、吉太郎おじさんとその奥さんの美佐子おばさんも加わり、四人で切り盛りしているようだ。
古くからの馴染み客だけでなく、小さな子どもから私たちのような若者まで幅広い層に昔から愛されていたが、ここ最近は大きな街のおしゃれな美容室にお客が流れてしまっているのが悩みのタネだと言う。
かく言う私も「春川理容店の常連客」を豪語しながらも、入学式前だけは川越まで髪を切りに行ってしまったのだから、胸がチクリと痛む。
売り上げが年々減少していく現状をどうにかしようと、吉太郎おじさんが、『創業五〇周年記念キャンペーン』というイベントを大々的に実施することにしたのだと、パパが丁寧にメッセージを送ってくれた。
そしてそのイベントの目玉の一つが「りゅっしー」なのだそうだ。
「重いプレッシャーだなぁ」と弱気になりつつも、一方では「若葉にお任せあれ!」という強気な私もいるという複雑な心境だ。
もしかしたらこれが俗に言う『揺れる乙女心』というやつなのかもしれないわね……。
ただそんな私の感情は置いていおいて、どうしても一つ気になることがあった。
そこでパパへ直接聞いてみるために、開店前の居酒屋『だいご』へ学校帰りに立ち寄ったのだった――
………
……
「おうっ! 若葉か! 珍しいな」
開店準備にせわしくしているにも関わらず、パパは嬉しそうに笑顔で迎えてくれた。
「うん、ちょっとね。ごめんね、忙しいでしょ?」
「いいんだよ、気にするな! とりあえず、つっ立ってねえで、そこにかけな!」
料理の仕込み中で手の離せないパパがあごで目の前のカウンターを指したが、私はぶるぶると首を横にふると、立て掛けてあったモップを手に取った。
「ううん、手伝いながら聞くよ」
「くぅ! 親孝行な娘だねぇ。こんな時間からパパを泣かせてどうしようってんだ」
と、パパは本当に涙を目尻にためているのだからたまったものではない。
「ちょっと、パパ! 大げさすぎ!」
「バカヤロウ! 嬉しい時は笑い、感動している時は泣くってのが、血の通った『人』ってやつだろうがよ!」
「だからって、お掃除を手伝ったくらいで泣くことはないでしょ……まあ、いいわ! ところで聞きたいことがあるの」
「おうよ! パパになんでも任せな! 勉強のこと意外ならなんだって答えてやるぜ! もしかしてコレのことか!?」
と、パパは親指を立てていやらしい顔で覗き込んでくる。
それは『恋の相談』を意味しているのは明らかだけど、そんなことをパパに相談する訳ないじゃない……。
でもパパは私の『恋』に興味津津なようで、「どうなんだ? 好きなヤツできたか? パパに紹介してもいいんだぞ。でも、パパが許すかどうかは別だからな」と、一人で勝手に想像を膨らませてぶつぶつとつぶやいている。
そんなパパの様子を横目に、ごしごしと床掃除をしながら本題を切り出した。
「床屋さんのイベントのことなんだけど……」
パパは一瞬だけ残念そうに肩を落としたが、すぐに元の笑顔に戻って言った。
「おうっ! そのことか。なんだ? 今さら『やっぱり辞める』はなしだぞ! きっちゃんもノリノリなんだからよ!」
ちなみにパパと吉太郎おじさんは幼馴染で、「だいちゃん」「きっちゃん」と互いに呼び合う仲らしい。
恐らくパパは幼馴染のお店の売上が思わしくないのを知って、「俺が絶対に若葉を説得してやっから心配すんな!」と大見栄をきったのだろう。
その証拠に、口元では笑みを浮かべながらも、目には困惑の色が濃くなっている。
そこで、まずはパパを安心させようと「りゅっしーのお仕事はちゃんとやるって」と告げた。
すると「よかったぁ」と心底ほっとしたように大きく息を吐き出すパパ。
笑ったり、感動したり、困ったり、ほっとしたりと、パパは何でも感情を表に出すので、何を考えているのかすぐに分かる。
私はパパの子だけど、こんな風に「分かりやすい人」ではないはず。
でも、時々たまちゃんから「若葉の考えなんて、なんでもお見通しだよぉ。だって分かりやすいんだもん」と指摘されるのは、なんでなんだろう……?
……と、脱線はここまでにして。
本題となる疑問をパパにぶつけたのだった。
「吉介おじいちゃんって、こういう『普段と違うこと』って絶対に許さない人でしょ? どうして、今回のイベントをOKしたのか気になっちゃって」
私の言葉の通りに、春川理容店の吉介おじいちゃんは規則正しく、すっごく几帳面なことで有名なのだ。
カラーポールが数cmずれただけでもすぐに元の位置に直したり、植え込みの木が少しでも伸びようものならすぐに伐採するのは当たり前のこと。
驚くべきは、常連客ひとりひとりに『指定席』があって、たとえ吉太郎おじさんやタマエおばあちゃんの手が空いていても、同じ『指定席』のお客が同時にやってきた時は、どちらかが席の空くまで待たねばならないのだ。
最初にマユからその話を聞いた時はにわかに信じられなかったが、実際に現場を目の当たりにして目が点になってしまったのを覚えている。
そんな吉介おじいちゃんが、着ぐるみを店に呼んでイベントを行うのをそう簡単に許すはずがない。
きっとすっごく大きな理由があると思うのが普通だろう。
もしかしたら、そうまでしないと経営が立て直せないくらい危機的な状況なのかもしれないと、モヤモヤがずっと離れないでいたのだった。
心配そうにしている私の顔を見たパパは、先ほどまでのふざけ顔から穏やかな顔に変えて口を開いた。
「そんなに心配するなって。実はその日に田舎の方で法事があるらしくてな。おっちゃんは、一日だけ理容室から離れるみたいなんだよ」
「えっ? そうなの? 床屋が営業している日に法事に行くなんて珍しいね」
「ああ、結構大きな法事で、きっちゃんは免除してもらったが、親子両方が欠席する訳にもいかねえらしいんだわ。だから一家を代表して、おっちゃんが行くんだとよ」
「ふーん、そうなんだ」
「その日だけはきっちゃんが店を任されることになったもんだから、いっそのこと『創業五〇周年イベント』をやっちまおうぜ、ってな」
用事で店を開ける吉介おじいちゃんがいない隙を見計らってイベントを行うというのは、分からなくもない。
でも、どうしても腑に落ちなかった。
「法事なら今までだってあったはずでしょ? なんで今年だけは吉介おじいちゃんが行かなきゃいけないんだろ……?」
そんな風になおも首をひねる私を見て、パパが近くまで寄って来て、穏やかな口調で答えた。
「まあ、おっちゃんにはおっちゃんの都合ってもんがあるんだろ。若葉が深く考えることじゃねえよ」
料理の仕込みを終えたパパは、私の手からモップを奪い取るとゴシゴシと床を拭きながら続けた。
「とにかく若葉は春川理容店を盛り上げることに集中してくれや! みんなお前とりゅっしーには期待してんだぜ! 『キグジョ若葉ならやってくれる』ってな! はははっ!」
パパの口から『キグジョ』という言葉が出てきたことに、驚きと恥ずかしさで顔が焼けるように熱くなった。
「ど、ど、ど、どうしてパパが『キグジョ』って言葉を知ってるのよ!」
「どうしてって、今ちまたで流行ってるんじゃねえのか? 『キグジョ』ってやつは」
「ば、バカァ! 流行ってるわけないでしょ! マユとたまちゃんが勝手に言い出しただけなんだから!」
「はははっ! 細けえことは気にすんなって! もう聞きたいこと聞いたなら家に帰れ。あんまり暗くなるとママが心配すっからよ」
なんだかいろいろとはぐらかされたようで、ここに来る前よりもモヤモヤが増してしまったじゃない!
それでもこれ以上長居してはパパのお仕事の邪魔になると思った私は、ぷくりと頬を膨らませながら居酒屋『だいご』を後にしたのだった。
分厚い扉の外に出ると、空はすっかり夕焼けのオレンジに染まっている。
「今晩の夕飯はなにかしら?」
そうつぶやいた私は、カアカアというカラスの高い鳴き声を耳にしながら、自転車をマンションの方へ走らせたのだった。
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