不完全な人達

神崎

文字の大きさ
124 / 289
受け入れたくない

123

しおりを挟む
 気が狂いそうだった。何度も奥を突かれて、そのたびに声が漏れる。清子はそれでも史の名前を呼ばない。好きだとも言わなかった。
 清子の中から史は出てくると、息を切らしている清子の肩に手をおいて仰向けにさせる。すると顔を赤くして、目をトロンとさせている清子がいた。いつもの表情とは全く違う女の顔だった。だが史の方を見ることはない。戸惑っているのもあるのだろう。
「清子。こっちを見て。」
 そう言うと清子は史の方をみる。その顔は少し恨めしそうにも見えた。
「どうしたの?」
「ゴム……してないんですよね。」
「無かったからね。」
「……。」
「子供が出来たら責任とるよ。というか……出来なくても君と一緒になりたい。」
「……駄目です。」
「これでもそんなことを言うの?」
 そう言って史は清子のそのひくひくとして、物欲しそうな性器に指を這わせた。
「あっ……。」
 清子はその感触に思わず声を漏らした。さっきから史は清子の感じるところをピンポイントに狙ってくる。思わずシーツをぐっと握ってしまう。
「シーツじゃなくて、俺に手を回して。……そう……。俺の方を見て。」
 首に手を回して、史の方をみる。綺麗な顔立ちをしていた。その人が、自分の体を好きにしている。こんな痩せぎすのどこがいいのかわからない。
 だが気持ちとは裏腹に、史はどんどんあおってくる。
「指、もう三本入っても余裕だね。」
「ん……ん……。」
 顔を赤くして耐えている。また絶頂を迎えそうなのだ。指を深く入れ込むと、ぐっと押し出されるような感覚があった。
「好き。その顔、俺にしか見せないで。」
「あっ……あっ……ああああ!」
 指を抜くと、温かいモノが指にかかった。さらさらとした液体が、そこから溢れる。
「凄いイキよう。」
 手のひらで清子の頬を撫でる。すると清子の方から史にキスをした来た。
「……好き?」
「え……。」
 息を切らせている清子に史はその頬を撫でながら聞いた。すると清子は少し戸惑いながら、史を真っ直ぐに見た。
「俺はずっと好きだったよ。ずっとこうしていたい。清子。俺にしか見せないで。その顔。」
「……。」
 戸惑いながら、清子はじっと史をみる。温もりが欲しい。一人ではないとわからせてくれたのは史だった。しかし、心のどこかに誰かがいる。その人もまた一人だった。
「……史……。」
「俺のそばにいて。」
「……居たいです。」
 消えるような声で清子は、史に言う。
「え?」
「あなたのそばに居たい。」
 すると史は少し笑って、清子の唇にキスをする。
「好き?」
 清子は少し戸惑いながら、史の方をみる。
「す……好きです……。あなた……史が……。あぁ……何て言って良いかわからない……。」
 素直にそう伝えるだけなのに、清子の顔はさらに赤くなる。
「その言葉が聞きたかった。清子。愛してる。」
 すると史は体を起こすと、濡れているその性器を支えて清子の中に入れ込んでいった。
「ん……。」
 さっきの絶頂の余韻が残っているのかも知れない。清子の中はぎゅっと絞まりとても温かい。
「奥に……奥……史のが……。」
「全部入れる。ん……すご……。」
「あっ……史……。そんなに一気に入れたら……。」
「ほら……見て。全部入っている。」
 史はそう言って清子を抱き上げる。そして下からその奥を突き上げた。
「あっ……あっ……。変……変になる……。史……そんなにしたら……そんなに激しくしたら……。」
「全部見たい。清子のその顔、嫌らしい顔見せて。」
「ああああ!」
 がくがくと体を震える。そのたびに、その中がぎゅっと絞まってきた。そのまま清子は力なく史の体に倒れ込むように、乗りかかってくる。
「凄い。さっきとまた違うイキっぷりだね。」
「……だって……。」
「何?」
「言わせたから……。」
 その言葉に史は少し笑って、清子の頬に手をかける。
「何回も言って。」
「やです。」
「じゃあ、何回でもイこうか。さっき俺、出したから余裕あるし。」
 そのまま腰をつかんで、また下から突き上げる。そのたびに清子は声を枯らした。

 目を開けると、周りはすでに明るくなっていた。ぐじゃぐじゃになったシーツの上で、布団だけを被って眠っていたのだ。雨が降っているらしい。しとしとという音が聞こえる。
「……。」
 隣の史はまだ眠っている。夕べは遅くまで飲み、そのあと祥吾で気を使い、なおかつ何度もセックスをしたのだ。疲れているのだろう。
 清子は史を起こさないようにそっとベッドから降りて、隣の部屋へ向かう。そちらに自分の服があるはずだ。
 下着を身につけようとして、ふと体がべとべとしているのに気が付いた。そうだ。夕べ、一度はコンドームに出したが、二度目は口の中に出された。だがそれだけじゃない。あらゆるところを舐められたのだ。
 仕方ない。ざっとシャワーだけ浴びようと、清子はそのままバスルームへ向かおうとした。
「清子?」
 声がして振り返ると史は、裸のまま清子に近づいた。
「あ、おはようございます。」
「起こしてくれて良かったのに。何時かな。」
 あくびを一つして、史は時計をみる。夕べ眠ったのが遅かった割には、七時という早さだ。数時間しか眠っていなかったが、それでも体は充実しているような気がした。
「どこへ行くの?」
「ちょっとシャワーを借りようかと。」
「俺も入るよ。」
「え……。」
「その前に、清子。」
 清子に近づいて、腕を引く。そして史はまた優しくキスをした。
「おはよう。」
「おはようございます。」
「さっきも聞いたけどね。ずっとこんな朝が続くといいんだけど。」
「身が持ちません。」
 冷静に清子がそう言うと史は少し笑って、また口づけをする。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

処理中です...