平凡な365日

葉津緒

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回想10

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やっと見つけた、なんて。
腹を空かせた肉食獣がエサを見るような目で笑うの止めろ。舌舐めずりをするな、マジで食い殺す気か。
ううっ、何だろう寒気がする。


「こいつに手ぇ出すんじゃねえよ!」

「……邪魔するな」

「お前が、な!」


無理やり俺と不良くんの間に割り込んだ赤髪が、相手の胸ぐらを掴み上げそのまま窓から投げ捨てた。――投げ捨てた?


「逃げるぞ」

「待っ、ちょっ!?」


ここって確か二階だよな。え、大丈夫か不良くん。



直後、赤髪に横抱きにされてその場を去った俺は知らない。

「……金色の目」

ほぼ無傷で旧校舎を見上げる美形不良くんが、ギラギラと妖しく光る眼差しでそう呟いたことを。



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