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野望−弘毅ver.−/餓えた狼の野望
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「そっかー、ついに愛しの太郎ちゃんを襲っちゃったのか。ヘタレ返上おめでとー」
「るせぇ、勝手に太郎の名前を呼ぶんじゃねぇつってんだろ」
「はいはい。余裕のなさは相変わらずかよ面倒くせーな。ところで俺ら今これ、何やらされてんの」
カシャカシャカシャ、とカメラの連写音が鳴り響く寮の部屋。
「いい! すんごい良いよ弘毅そのポーズ最高! 壁ドンからの顎クイ、そして睨み合いながらの内緒話。うっひょおおぉ、二人は今どんな会話を楽しんでるのかなっ。さてはこれから二人で『先にイった方が負けだからな』とか言ってそれぞれ相手の股間の凶悪なブツを取り出し、その大きな手で互いに扱き合っちゃったりするんだろおぉ分かります!
だが当然これは男と男の真剣勝負。負けた方は唇を噛み締めつつも自身の最も恥ずかしい場所に相手の指を迎え入れるしかなかった……。やがて、揺れそうになる腰や必死に声を殺す姿を嘲笑うかのように相手の凶悪なブツが――ああっ、急に指を抜かれてヒクヒクする穴に突っ込まれちゃううぅッ! ひどい! 初めてなのにガン掘りされまくって前立腺責めも結腸責めも味わいつくしの雌イキまでさせられて、悔しいけど感じちゃう! 身体の相性は最高だぜぇ。よっ、ご両人♪
そのくせ素直になれない喧嘩ップルな二人。『次は絶対負けねぇ』『バーカ、次も俺が勝つに決まってんだろ』と誤魔化しながら堂々と次のえっちの約束までしちゃったりなんかして――はっ、待てよ。実はこっそりすでに、目が合った瞬間から今から行われるくんずほぐれつを期待してトロットロのバッキバキなんだろお前ら絶対!
え、でも待って待って。どっちがトロでどっちがバキ? いや、それより二人同時バキトロの可能性も……う、嘘……まままさかのリバップル!?
はぁはぁはぁはぁ……だ、大丈夫。二人が本物の喧嘩ップルで常に掘ったり掘られたりな関係だってことは絶対誰にも言わないから俺えッ。だから、ち、ちょっと今すぐそこで脱いで二人がまぐわってるところを是非! お願いしまぁすッ、みみ見せてくだひゃい!」
「……」「……」
俺は今、寮部屋の入口で『壁ドン』と『顎クイ』をしている。相手は電話で呼び出した悪友だ。
それをハァハァ言いながらスマホカメラで連写する太郎。(ちなみにそのスマホは俺のだ)
上気した顔で目をランランとさせ、もはや隠す気ゼロのおかしな独り言を早口で垂れ流している。
うん、今日もアホ可愛い。しかも大喜びだな。ただちょっと興奮しすぎて妄想と現実がごちゃまぜになってるけど。
「えーと、太郎くんってBLが好きなのかな? もしかして俺と弘毅でやらしい妄想をしちゃって喜んでる状態?」
「……そうだ」
「うっわぁ無いわー。それだけは無理だろ俺とお前だぜ、考えただけで吐くわ」
「俺だってねぇよ。太郎の希望じゃなきゃ嘘でもこんなん絶対やらねぇし」
そう、今の俺にはやりたくもないこんな真似をする理由があった。
あの日。
俺のベッドであっという間に眠ってしまった太郎を眺めるうちに、徹夜続きのせいか俺まで眠くなって。いそいそとベッドに潜り込み太郎を抱きしめて目を閉じた。
次に目が覚めると、俺の腕の中で顔を真っ赤にしてもがく太郎がいて。目が合った途端ピクリと肩を震わせ恥ずかしそうに視線を泳がす。
(ああ、今日も可愛いな。いや、何か昨日よりもっと可愛くなってねぇか?)
最高に幸せな気分でキスをすれば、それだけで感じたのかあまりにもエロ可愛い反応を見せてくる太郎。
おかげでこっちは完全に止まらなくなり――。
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「そっかー、ついに愛しの太郎ちゃんを襲っちゃったのか。ヘタレ返上おめでとー」
「るせぇ、勝手に太郎の名前を呼ぶんじゃねぇつってんだろ」
「はいはい。余裕のなさは相変わらずかよ面倒くせーな。ところで俺ら今これ、何やらされてんの」
カシャカシャカシャ、とカメラの連写音が鳴り響く寮の部屋。
「いい! すんごい良いよ弘毅そのポーズ最高! 壁ドンからの顎クイ、そして睨み合いながらの内緒話。うっひょおおぉ、二人は今どんな会話を楽しんでるのかなっ。さてはこれから二人で『先にイった方が負けだからな』とか言ってそれぞれ相手の股間の凶悪なブツを取り出し、その大きな手で互いに扱き合っちゃったりするんだろおぉ分かります!
だが当然これは男と男の真剣勝負。負けた方は唇を噛み締めつつも自身の最も恥ずかしい場所に相手の指を迎え入れるしかなかった……。やがて、揺れそうになる腰や必死に声を殺す姿を嘲笑うかのように相手の凶悪なブツが――ああっ、急に指を抜かれてヒクヒクする穴に突っ込まれちゃううぅッ! ひどい! 初めてなのにガン掘りされまくって前立腺責めも結腸責めも味わいつくしの雌イキまでさせられて、悔しいけど感じちゃう! 身体の相性は最高だぜぇ。よっ、ご両人♪
そのくせ素直になれない喧嘩ップルな二人。『次は絶対負けねぇ』『バーカ、次も俺が勝つに決まってんだろ』と誤魔化しながら堂々と次のえっちの約束までしちゃったりなんかして――はっ、待てよ。実はこっそりすでに、目が合った瞬間から今から行われるくんずほぐれつを期待してトロットロのバッキバキなんだろお前ら絶対!
え、でも待って待って。どっちがトロでどっちがバキ? いや、それより二人同時バキトロの可能性も……う、嘘……まままさかのリバップル!?
はぁはぁはぁはぁ……だ、大丈夫。二人が本物の喧嘩ップルで常に掘ったり掘られたりな関係だってことは絶対誰にも言わないから俺えッ。だから、ち、ちょっと今すぐそこで脱いで二人がまぐわってるところを是非! お願いしまぁすッ、みみ見せてくだひゃい!」
「……」「……」
俺は今、寮部屋の入口で『壁ドン』と『顎クイ』をしている。相手は電話で呼び出した悪友だ。
それをハァハァ言いながらスマホカメラで連写する太郎。(ちなみにそのスマホは俺のだ)
上気した顔で目をランランとさせ、もはや隠す気ゼロのおかしな独り言を早口で垂れ流している。
うん、今日もアホ可愛い。しかも大喜びだな。ただちょっと興奮しすぎて妄想と現実がごちゃまぜになってるけど。
「えーと、太郎くんってBLが好きなのかな? もしかして俺と弘毅でやらしい妄想をしちゃって喜んでる状態?」
「……そうだ」
「うっわぁ無いわー。それだけは無理だろ俺とお前だぜ、考えただけで吐くわ」
「俺だってねぇよ。太郎の希望じゃなきゃ嘘でもこんなん絶対やらねぇし」
そう、今の俺にはやりたくもないこんな真似をする理由があった。
あの日。
俺のベッドであっという間に眠ってしまった太郎を眺めるうちに、徹夜続きのせいか俺まで眠くなって。いそいそとベッドに潜り込み太郎を抱きしめて目を閉じた。
次に目が覚めると、俺の腕の中で顔を真っ赤にしてもがく太郎がいて。目が合った途端ピクリと肩を震わせ恥ずかしそうに視線を泳がす。
(ああ、今日も可愛いな。いや、何か昨日よりもっと可愛くなってねぇか?)
最高に幸せな気分でキスをすれば、それだけで感じたのかあまりにもエロ可愛い反応を見せてくる太郎。
おかげでこっちは完全に止まらなくなり――。
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