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其の三
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ゆさゆさ揺れる緑色のアフロヘアー。
顔には鷲鼻と、ちょびヒゲ付きの眼鏡。しかも劇画調な瞳がレンズに描かれています。
それは誰が見ても丸分かりな、冗談としか思えない奇抜な仮装(道化師?)姿。
い、いけません……彼を見た途端にこらえ切れず吹き出してしまいました。私としたことが。
ちょっ、こちらを見ないでください腹がよじれそうですっ!
や、やめてください。笑いをこらえようとして背を向けたのに、なぜわざわざ回り込んで下から覗く真似をするんですか。
ああ、もう限界です。
「ぶっ!? ぐはあ……っ、うははっヒぃ? あはははは……駄目、です。我慢で、でき……ぷははははっゆ、揺れてる! アフロが……緑の……ちょっ、目が、目が合った……しかも何で、ヒゲ……っ」
「え? え? ちょっ何!? あの、本当に大丈夫かアンタ。い、いやしかし本気で笑いたいときはそのくらい思う存分、腹の底から大爆笑するほうが良いんだよな、多分。だって我慢は身体に悪いし……っておい、マジ大丈夫っスかぁぁあ!?」
それからしばらく激しい笑いが止まらず、正直死ぬかと思いました。
苦しかったし、まさか人前であんな恥ずかしい姿をさらすとは未だに自分でも信じられません。
その後、奇跡的に笑いを抑えなんとか理事長室まで案内することはできましたが。
幸明くんと別れ、生徒会室へ向かう間に何度も思い出しては吹き出しました。
そのたびにすれ違う生徒たちがギョッとしていましたが、あまり気にならなかったのはなぜでしょうか。
***
ああ、私がちょっと回想している隙に他の生徒会役員たちがまた、幸明くんへ過度な自己アピールをしていますね。
おや、どうしたことでしょう。
いやらしい欲のこもった目で幸明くんを見る國井会長のニヤけ顔が、無性にイラつきます。
あ、幸明くんの腰に会長の手が……。
そのまま頬にキスしようとして間一髪、会計の明良に阻止されました。
よくやりました明良。
お礼に貴方の今日の分の仕事はこっそり減らしてあげましょう。
その分、國井会長には書類の量を目一杯増やしておきますが、何か問題でも?
<SIDE:花本伊織/おわり>
【其の三 終了】
顔には鷲鼻と、ちょびヒゲ付きの眼鏡。しかも劇画調な瞳がレンズに描かれています。
それは誰が見ても丸分かりな、冗談としか思えない奇抜な仮装(道化師?)姿。
い、いけません……彼を見た途端にこらえ切れず吹き出してしまいました。私としたことが。
ちょっ、こちらを見ないでください腹がよじれそうですっ!
や、やめてください。笑いをこらえようとして背を向けたのに、なぜわざわざ回り込んで下から覗く真似をするんですか。
ああ、もう限界です。
「ぶっ!? ぐはあ……っ、うははっヒぃ? あはははは……駄目、です。我慢で、でき……ぷははははっゆ、揺れてる! アフロが……緑の……ちょっ、目が、目が合った……しかも何で、ヒゲ……っ」
「え? え? ちょっ何!? あの、本当に大丈夫かアンタ。い、いやしかし本気で笑いたいときはそのくらい思う存分、腹の底から大爆笑するほうが良いんだよな、多分。だって我慢は身体に悪いし……っておい、マジ大丈夫っスかぁぁあ!?」
それからしばらく激しい笑いが止まらず、正直死ぬかと思いました。
苦しかったし、まさか人前であんな恥ずかしい姿をさらすとは未だに自分でも信じられません。
その後、奇跡的に笑いを抑えなんとか理事長室まで案内することはできましたが。
幸明くんと別れ、生徒会室へ向かう間に何度も思い出しては吹き出しました。
そのたびにすれ違う生徒たちがギョッとしていましたが、あまり気にならなかったのはなぜでしょうか。
***
ああ、私がちょっと回想している隙に他の生徒会役員たちがまた、幸明くんへ過度な自己アピールをしていますね。
おや、どうしたことでしょう。
いやらしい欲のこもった目で幸明くんを見る國井会長のニヤけ顔が、無性にイラつきます。
あ、幸明くんの腰に会長の手が……。
そのまま頬にキスしようとして間一髪、会計の明良に阻止されました。
よくやりました明良。
お礼に貴方の今日の分の仕事はこっそり減らしてあげましょう。
その分、國井会長には書類の量を目一杯増やしておきますが、何か問題でも?
<SIDE:花本伊織/おわり>
【其の三 終了】
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