【完結】妄想陰キャの異世界無双〜清楚系JDと共に〜

音無響一

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妄想1 俺TUEEEE!!!!!

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「最凶の魔王、ガウガンダ!お前を倒すのはこの俺だ!」


俺は今、仲間と共に魔王の前に立っている。

戦士のリューダ

僧侶のギュグ

魔法使いのリブル

シーフのレンドル

剣士のマーグ

槍士のランド

弓士のレビー

斧使いのウーズ

賢者のミュルス

剣聖のミラール

槍聖のハーヒュン

弓聖のサビル

斧聖のマチャンダ

魔物使いのダーガン

拳士のアーツ

魔法剣士のヤックル

遊び人のリョーサン

銃使いのリョウ

暗黒騎士のウーバル

聖騎士のオーバル

黒魔道士のヨーデー

白魔道士のホワイティ

赤魔道士のクインツ

青魔道士のソイッター

付与術師のエンチャンタン

錬金術師のヘールン

召喚士のヘルツァー

忍者のサスケ

侍のコテツ

踊り子のマーシャ

商人のゴール

そしてこの俺!勇者タロウ!


「みんなの力でお前を倒す!」

「ははは、は?多くね?」

「これが俺たちの友情と絆の力だ!」

「いや、多くね?」

「みんなの力をこの剣に!見ろ魔王!これが聖剣kizunaだ!」

「ダサっ!その聖剣ダサっ!」

「この聖剣はみんなの力を増幅することができる!」

「いやその人数も反則なのに増幅させちゃうの?」

「ははは、この力の前に声も出ないか!」

「え?我の話を聞いて?」

「何を怖気付いてるんだ!お前の悪行三昧、目に余る!俺が裁きを下す!」

「待て、我が何をした?魔界で暮らしていただけだぞ?おかしくないか?」

「言いたいことはそれだけか?行くぞ!絆スラッシュ!」

「技名ダサっ!ぐあああああああああああ!」


こうして俺たちは友情と絆の力で最凶の魔王を倒すことが出来た。

これで魔界も人間界も平和になる。


「さあみんな!帰ろう!俺たちの友情と絆の勝利だ!」







そして俺は目が覚めた。

また寝る前に妄想してたら、夢を見て魔王を倒したか。

これで何度目だろうか。

RPGのゲームに小学生の頃からハマって以来、大学1年になった今も寝る前にこういう妄想をしてしまう。

高校生の時に夢で続きをするようになった。

今の妄想の夢はなんて酷かったんだろう。

なんだよマジで絆スラッシュて。

過去一ダサいよ聖剣kizuna。

仲間多すぎるし。

最後の商人とかなんだよ。

たまにゲームの職業であるけど、マジで意味わかんないよな。

○魔道士とかも意味わからん。

魔法使いでいいじゃん。

はぁ、今日も妄想の俺は強かった。

そしてリアルの俺は今日も陰キャだ。

こんなんじゃ彼女は一生右手だな。

愛人は左手。

アホらし。

はぁ、素人童貞まっしぐらすぎる。

そんなことを悲観しても仕方ないな。

あと少しで夏休みだし、学校頑張るか。





俺は自転車に乗り最寄り駅を目指す。

今日は二限からだ。

満員電車に乗らなくて済むのはありがたい。

駅からほど近い地下の駐輪場に自転車を停めに行く。

ここで俺は女神に会える時がある。

大学は違うが、清楚系の女の子と自転車置き場がめちゃくちゃ近い。

今日は同じタイミングで来る日なんだ。

俺はそれを楽しみに駐輪場へと向かった。



おっ、今日もいた。

会釈くらいする仲になりたいもんだ。

お互い見ようともしない。

そりゃあこんな見た目がバリバリ陰キャの俺なんか見たくもないよな。

それにしても今日も可愛いなぁ。

俺はストーカーよろしく、その子の後ろを歩いて駐輪場の出口へ向かう。



自転車置き場から専用の階段を上り地上に出るんだが⋯

何だこの雰囲気は⋯

寒くないか?

地下だから気温が低いのは分かるが寒すぎる。

前を歩くその子も身を震わし二の腕をさすっている。

そして匂いだ。

何だこの匂いは⋯獣臭?

あと森林のような匂いもするな⋯

その子も階段へ向かうので俺も後を追う。

扉を開けないと階段に行けないため、その子は扉を開けた。

俺は少し後ろにいる。

その子が扉を開けると隙間から光が零れた。

なんだ?

地下だから光が差し込むなんてことはないはずだ。

こんなこと今までないぞ⋯

その子はゆっくり扉を開いた。

眩いほどの光量が襲いかかる。

目が開けられない⋯

光が晴れ、目を開けると、その子はいなかった。

そして扉の先には森が見える。

なんだこれは⋯吸い込まれたのか?

目の前の森の景色がどんどん薄くなっていく。

なんだ?あの子はどこに行った?

まさか森に吸い込まれた?

俺は一目散にそこへ飛び込んだ。

助けようと思ったのかわからない。

身体が勝手に動いていた。







一歩踏み出すと、そこはもう森だった。

後ろを振り返る。

そこに駐輪場は既に無かった。

俺は悟る。

これは⋯帰れないやつかもしれん。

あの子はどこだ?

同じ場所に出てないのか?


「きゃああああああああああああ!」


絹を切り裂くような悲鳴が聞こえた。

まさか、あの子か?

俺は走った。

無我夢中で走った。

足は遅い。

でも声のする方へ走った。


「あ、あ⋯ば、ばけ⋯もの⋯?」


あの子が尻もちを着いて震えている。

あれはなんだ?

手足が生えた木の棒がうねうねと動いている。

そして目のようなものと口が付いている。

口には牙のような尖った物があり、目は真っ黒だ。

見た目はかなり気持ち悪い。

お世辞にも可愛いとは言えなかった。

俺は周りを見渡す。

武器になるようなものは何も無かった。


「大丈夫か!まだ何もされてないか?」


いてもたってもいられず、俺はその子に声を掛ける。

普段の陰キャな俺とは思えない行動だ。


「た、たす、たすけて!」


これだけ声が出るなら大丈夫だろう。

喧嘩もしたことない妄想童貞だが勝てるだろうか。

童貞は関係ないが、関係ある⋯いやないか。

でもはっきり言って分が悪い。

それでも俺は彼女の前に立った。

うねうねして手足が生えている木の棒はジリジリと近づいて来ている。

こんな時に魔法が使えれば⋯

俺は手から火が出て木の棒を燃やし尽くしてやるのに⋯

俺はこの時、確かに妄想していた。

賢者が使うような魔法を。

手を翳し、ファイアと妄想した。

出るわけない。

不毛すぎる。

俺はここで死ぬのか⋯そう思った。

次の瞬間。

俺の手から火が飛び出た。

その火は木の棒を直撃する。

一瞬だった。

一瞬で木の棒を燃やし尽くしていた。

俺は手を翳したまま呆然と立ち尽くす。

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