【完結】大人は恋で変われない〜35歳独身男。少女漫画で恋を学んだ結果〜

音無響一

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「川村、さん?」

「は、はい!」


しまった、また別次元に飛んでたぞ。
俺がそんなライトに女性を誘えるわけないだろ。
……虚しすぎる。


「なにかありましたか?」

「い、いえ、なんでもないんです!小泉さんはどんなアイスが好きなんですか?」

「私はバニラが好きなんで、このアイス気になってるんです!」

「あ、美味しそうですね」

「そうなんです!これも新作なんで気になってるやつなんです~」

「でもそれを買ったら、また小泉さんに悪いですよね」

「えー、そんなことないですよ!ぜひぜひ食べて、また感想聞かせて欲しいです!」

「じゃあ買ってみようかな」

「わ、いいなぁ、私も食べたいです!」

「あ、あはは、そうですね……じゃあこれをお願いします」

「お買上げありがとうございます!」






一緒に食べますか?
そう言えたら何か変わるのだろうか。
俺はなんで言えないのだろうか。
相手が女子高生だからか?
そんなのただの言い訳だろう。
小泉さんに言えないのは当たり前だが、他の女性にも絶対言えないんだろうな。

アイス……か。
食べたいなんて思ってないんだがなぁ。
冷めたいな。

はぁ、寒い。

また感想聞かせて、か。
小泉さんに会いに行く理由が増えた。
それだけでいいだろ。
今日も元気をもらえたんだ。
また明日から頑張ろう。







「川村さん、学生の方がいらしています。海野さんという女性です。学生インタビューの方だそうですよ」

「わかりました。池谷さん、ありがとうございます」

「とっっっても美人さんですね。どうやって見つけたんですか?」

「美人って……否定はしませんが、たまたまですよ?向こうからの自薦です」

「ふーん、否定しないんですね?これはカフェの新作ラテだけでは許されませんよ?」

「また、池谷さんはなんですぐ私に奢らせようとするんですか……」

「川村さんが意地悪するからです~」

「私はそんなことしてませんよ?では行きますね」

「むぅ、困った川村さんです」


何に困ってるんだ?
毎度毎度、意味の分からない事で奢ってと言われる俺の方が困るんだが……






「お待たせしました」

「こんにちは川村さん。早速お伺いさせていただきました」

「丁寧にありがとうございます。お掛けください」

「はい、ありがとうございます」

「資料をお持ちしましたが、海野さんは何か特技とか、在学中に力を入れてることとかございますか?」

「えっと、私は特技とかなくて……」

「そうなんですね」

「はい、ダメでしょうか」

「いえいえ、そんなことございませんよ」

「良かった……私、これといった特徴がなくて。だから、その、少し自分を変えたいって思ったんです」


こんなに美人なのに、悩みがあったりするんだな。
このインタビューでこの子の何かが変わるかは分からないけど、いいきっかけになるように頑張ろう。


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