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第1章 駆け出しの戦士
第4話 旅立ち
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戦士と腕輪 第4話 旅立ち
洞窟探検の翌日、少年は村の道具屋に向かって歩いていた。昨日の洞窟内で倒した
モンスターの死骸を道具屋の主人に買い取ってもらうためであった。しかし、その
足取りは少し重いように見えた。
「うーん。参ったな。昨日の洞窟探検でたくさんのモンスターを倒せたのにあんなことに
なるなんて、ちゃんとこの腕輪のことを調べてから付ければよかったな。」
少年はため息まじりにつぶやくと腕にはめられた剣士の腕輪を見つめるのであった。彼は
あまりの安易な考えで剣士の腕輪をはめてしまったことを後悔していた。当然、これから
どうしたものかと考えるのであったが、とりあえずは昨日倒したモンスターの死骸を買い
取ってもらうことを優先するのであった。
「まずは、このモンスターの死骸を買い取ってもらって、その後にこの腕輪のことを
考えようっと。」
少年はモンスターの死骸を運びながら、村へと向かうのであった。数十分後、少年は村の
道具屋の前に到着すると主人を呼びに店の中に入るのであった。
「おはようございます。モンスターの死骸を買い取ってもらっていいですか?」
「おはよう。やあ。君かい。またモンスターを倒してきたのか。なかなかやるね。どれ、
見せてくれるかな。」
「けっこう、たくさん倒したんで、店の外に置いてあります。こっちに来てください。」
少年は道具屋の主人を店の外に連れ出すと倒したモンスターの死骸を見せるのであった。
道具屋の主人は店の外に置かれたモンスターの死骸を目にするとこう言うのであった。
「おー。これはたくさんあるな。コウモリに、スパイダー。ま、まさか。洞窟に行って
きて、モンスターを倒したのかい。すごいな。そ、それにこれって、大サソリじゃあ
ないか。こんな強くて珍しいモンスターまで倒してくるなんて、すごいじゃないか。」
道具屋の主人は少年の倒してきたモンスターの種類と数に大変驚いている様子であった。
なかなか手に入りにくい洞窟のモンスターの死骸とだけあって、さっそく、道具屋の主人は
値段を計算し始めるのであった。
「コウモリはこのくらいの値段で、スパイダーは街に持って行けば、けっこうな値段に
なりそうだな。大サソリは珍しいから薬の材料にもなっていい値がつくな。」
「あの。どれくらいの値段で買っていただけそうでしょうか?」
道具屋の主人が懸命にモンスターの死骸の買取の値段を考えてるところに、少年はそっと
声をかけるのであった。道具屋の主人もはっと我に帰って、少年の質問に答えるので
あった。
「あ、ごめん。ごめん。久しぶりの高価なモンスターの死骸だから、つい、周りが見え
なくなってたよ。銀貨7枚いや銀貨8枚でどうだろうか?」
「ぎ、銀貨8枚ですか。す、すごいや。」
道具屋の主人の回答は少年の予想を超える買取価格であった。銀貨8枚は銅貨80枚に
相当する額であり、少年も銀貨をあまり村で見たことがなかったので、とても驚いた
様子であった。
「どうするかね。銀貨8枚なら、今日すぐに支払えるよ。」
「ありがとうございます。それで十分です。」
少年は道具屋の主人の買取価格にすぐに応じるのであった。道具屋の主人は銀貨8枚を
少年に渡すとモンスターの死骸を店の倉庫に運んでいくのであった。少年は手の中にある
銀貨8枚を見て、改めて、昨日の洞窟探検の成果を再認識するのであった。
「よ、よーし。やったぞ。初めての洞窟探検でこんなに稼げるなんて、幸先がいいや。」
少年は喜びをかみしめていたが、あることを思い出すと、モンスターの死骸を運び終えた
道具屋の主人に再び話しかけるのであった。
「あの。ちょっといいですか?」
「なんだい。まだ買い取って欲しいものでもあるのかい。」
「違います。実はこの腕輪なんですけど、洞窟で入手したんですけど、詳しい情報を
持ってませんか?」
少年は剣士の腕輪のことで道具屋の主人に情報を得ようと尋ねてみるのであった。道具屋の
主人も珍しい腕輪のように見えたのか、じっと見つめるのであった。
「戦士たちがつける能力向上の腕輪のように見えるけど、赤い宝石がついてるのなんて
初めて見たね。少し怪しい感じがするね。あまり身に付けない方がいいんじゃ
ないかね。」
「そうですよね。こういったものって呪われていたりしたら大変ですからね。もし
呪われていた場合ってどうすれば。」
「うーん。この村ではどうしようもないね。でも、街に行けば、もう少し情報が手に入ると
思うよ。旅の商人が立ち寄ったりするからね。」
「そ、そうですか。ありがとうございました。」
少年は道具屋の主人からあまり剣士の腕輪の情報を手に入れられず、あきらめて、家に
戻ることにするのであった。その帰り道で、少年は考え事をするのであった。
「洞窟のモンスターは高く買い取ってもらえたけど、うーん。どうしたものかな。この
腕輪をなんとかしないとな。今はなんともないけど、この先、またあんなことになっ
ちゃったら、村でやっていけないよな。」
少年は昨日のオオカミの群れを倒した後に自らの身に起こった出来事を思い返していた。
「しかし、何がきっかけで、起こったんだろうな。うーん。オオカミをたくさん倒した
後に腕輪の赤い宝石がピカッと光って、それで。あっ。そういえば、洞窟の岩の台座に
何か書いてあったような。」
少年は洞窟の最奥の岩の台座にかすれて読みにくかった文章のことを思い出した。そこには
モンスター10匹という文字が書いてあったのだ。
「確か、腕輪をはめてから、10匹くらいのモンスターを倒したような。それで、あんな
ことが起こったんじゃあないかな。よーし。こうなったら、モンスターをたくさん
倒して、確かめてみよう。」
少年はそう言うと走って、家に向かうのであった。そして、木剣を持って、森の中に入ると
モンスターを探すのであった。
「よーし。本当にあんなことが起こるのか。モンスターを倒しまくるぞ。お、さっそく、
モンスターを見つけだぞ。」
少年はモンスターのオオカミの群れを見つけるとさっそく攻撃するのであった。彼は
茂みの中に潜みながら、一気にオオカミを急襲するのであった。
「えい。とりゃー。」
「ワオーン。ガフ。」
「まずは1匹目。次だ。」
少年はオオカミの群れに攻撃を仕掛けると次々に倒していくのであった。これは、洞窟探検でのモンスター退治で経験や自信がついたことがとても寄与していた。もちろん、剣士の
腕輪の能力上昇の効果もあった。
「えい。これで、6匹目だ。この辺のオオカミは全部倒したから、もっと森の奥に行こう
かな。」
そのときであった。少年の腕にはめられた剣士の腕輪の赤い宝石がピカッと何回も光るので
あった。
「やっぱり、モンスターを倒すと光ってるな。このまま倒していくときっとあれが
起こっちゃうかな。」
少年は近くにいたオオカミをあらかた倒してしまったので、次の獲物を倒すべく、森の中を
歩き続けた。15分程度経過すると、少年は別のオオカミの群れを見つけるのであった。
「よーし。見つけたぞ。とりゃー。」
「ワオーン。ガフ。」
少年はオオカミを見つけるや否や一気に攻撃していくのであった。そして、あっという間に
4匹のオオカミを倒してしまうのであった。
「すぐに片付いたな。やっぱり、俺はだいぶ強くなったみたいだ。」
少年は自分の実力の向上をかみしめていたが、再び、剣士の腕輪の赤い宝石がピカッと
何回も光るのであった。
「よし。また剣士の腕輪が光ってるな。これで始まるかな。」
少年は光る剣士の腕輪を見ていると光がさらに強くなり、少年の周りが赤い宝石の光で
包まれてしまうのであった。
「き、来たぞ。あれが起こっちゃうぞ。」
なんと、少年の体は赤い宝石の光の中で変化を始めるのであった。まずはゴツゴツして
いた手が白く細いものへと変化し始めた。そして、脚も細くスラリとしたものに変化して
いくのであった。さらに変化は進み、肌は白くきめ細かに、腕や脚も伸び始めていくので
あった。
「あ、なんだ。体が変わっていっているような気がするぞ。」
少年の体の変化はこれにとどまらず、胴体にも及び始めた。胸の筋肉質な部分が徐々に
柔らかくなると胸が少しずつ膨らみ始めるのであった。初めは少し隆起する程度あったが
服を押し上げていき、みるみるうちに胸がどんどんと膨らみメロンくらいのサイズにまで
膨らみ、ピンク色の乳首や乳輪が形成されていくのであった。これとは逆に腰の部分は
キュッとくびれて見事なくびれが形成されるのであった。
「む、胸が膨らんでるよ。はあん。」
少年は胸の膨らみの影響で思わず、声を発してしまうのであったが、この声がまるで女性の
ような高い声に変わってしまっていた。胸の膨らみに呼応するように太ももはムチっと
適度に膨らみ、お尻も膨らみ始めて、大きな美尻が形成されるのであった。
「あん、俺。なんて声を出しているんだ。それになんか、太ももやお尻も大きくなって
るよ。」
体の変化は顔にもおよび、顔の形が卵型の形になると、少年の目は切れ長になり、
まつ毛も伸びていき、唇もプクッと膨らんでいくのであった。最後に髪の毛が伸びていくと
背中まで達して少しウェーブのかかったピンク色の髪になるのであった。
少年の体は23歳くらいのセクシーな大人の女性に変貌を遂げるのであった。変化はこれにとどまらずに服にもおよび、少年の服はGカップの巨乳を包むように白色のチューブ
トップに、ズボンは白色のミニのタイトなスカートになると白色のマントとロング
ブーツが装着されていった。最後に顔に化粧が施されていき、ファンデーションが
塗られるとアイシャドウと赤い口紅が塗られていった。
「はあ。はあ。変化が収まったみたいね。」
剣士の腕輪の赤い宝石の光が収まると少年の立っていた場所には23歳くらいの
セクシーな巨乳魔女がたたずんでいたのであった。巨乳魔女は自分の今の状態を確認すべく
体を確認していくのであった。
「やっぱり、胸が大きくなってるわ。とっても大きいわね。しゃべり方も大人の
女性みたいになってるわね。」
巨乳魔女は胸を確認して驚くとしゃべり方まで大人の女性に変わっていることに驚嘆する
のであった。次にお尻の方に手を伸ばすと大きく膨らんだ美尻を触るのであった。
「す、すごいわね。こんなに大きくなるなんて、それに柔らかいかも。あん。」
巨乳魔女は自分のお尻を触って、少し変な感じを覚えたのか、ほほを赤らめるのであった。
そして、気を取り直して、体を確認しているとあることに気がつくのであった。
「それにさっきまで持っていた木剣が魔法の杖に変わっているわ。やっぱり、私、
前みたいに魔法使いになったみたいね。」
巨乳魔女はセクシーな自分の変貌ぶりを確認していた。しかし、オオカミの群れは
あと2匹残っており、少年の攻撃に圧倒されて、後ろに下がっていたが、状況が変わった
ことを知ってか、彼女に近寄ってくるのであった。
「ワオーン。ワオーン。」
「あら、オオカミってば、私なら楽勝と思って、攻撃しようとしているようね。せっかく
だから、魔法使いになった力を確認させてもらうわよ。」
2匹のオオカミが巨乳魔女にじりじりと近づくと一気に飛びかかってくるのであった。
このとき、彼女は魔法の杖をかざしながら、こうつぶやくのであった。
「炎よ。えい。ヴォー。」
「ワオーン。グフ。」
なんと、巨乳魔女は魔法の杖で炎と軽くつぶやくだけで強力な火炎魔法を放つのであった。
近くにいた1匹のオオカミがこの魔法の直撃を受けて、まる焦げになってしまうので
あった。残りのオオカミはかたきうちとばかりに突進攻撃をしてくるのであった。
「ワ、ワオーン。」
「あん。危ないわね。これでもくらいなさい。風よ。ブシュー。」
今度は、巨乳魔女は魔法の杖から強力な風を巻き起こし、オオカミを吹き飛ばして
しまうのであった。オオカミは強力な風の中に含まれた真空の刃により裂傷を負い、さらに
吹き飛ばされて、地面に叩きつけられた。2匹のオオカミは魔法攻撃によりほぼ瞬殺で
倒されてしまうのであった。
「すごいわ。ほぼ一撃で倒せちゃった。私ってとってもすごいかも。それに出し
たい魔法をほとんど詠唱なしに出せちゃってるわ。」
巨乳魔女の魔法能力はとてつもないことがこのオオカミとの初戦で証明されてしまった。
彼女は自分の才能にとても喜ぶのであった。
「やっぱり、この姿に変身する条件はモンスターを10匹倒すことのようね。これからは
あまりモンスターを倒しすぎるときは注意しないとね。それにこの魔法使いの姿に
なるとすごく魔法能力が高くなるようね。並のモンスターなら一撃で倒せちゃい
そうだわ。」
巨乳魔女は剣士の腕輪の副作用の発動条件や変身後の魔法能力の高さを理解するので
あった。このあと、彼女は元の姿に戻るまで、家の近くまで戻ると時間をつぶすので
あった。
「もうかれこれ2時間くらいは経ったみたいだけど、まだ戻らないわね。」
巨乳魔女は家の近くの木の裏で身を隠していたが、元の姿に戻らずに少し焦っているようで
あった。巨乳魔女がどうしようかと悩んでいると剣士の腕輪が突然ピカッと光出したので
あった。光の中で巨乳魔女の姿は徐々に変化していき、元の少年の姿に戻っていった。
「や、やったぞ。元に戻ったぞ。よ、よかった。元の姿に戻るのには数時間はかかる
ようだな。」
少年はやっとのことで元の姿に戻って、安堵したようであった。彼は家に帰ると自分の
部屋に戻って、考えごとを始めるのであった。
「腕輪の副作用はだいたい分かったけど。このままじゃあ。いつか、村のみんなにバレて
大変なことになってしまうだろうな。騎士を目指す以上はモンスターともたくさん
戦うときもあるだろうしな。」
やはり、少年は腕輪の副作用を克服する必要があると感じるのであった。しかし、道具屋の
主人に聞いても、詳しい情報は得られず、村にいてもどうすることもできないと感じるので
あった。そんなとき、母親が少年に声をかけてくるのであった。
「ねぇ。夕食の準備ができたわよ。こっちに来て食べましょう。」
「わかったよ。今行くから。」
少年は考えを途中で止めて、夕食を食べに行くのであった。母親は少年のモンスターの
買取で得た銀貨で夕食を豪勢に作っていた。
「今日はあなたが銀貨を8枚も持って帰って来てくれたから、夕食も奮発したわよ。」
「うわー。すごいや。大きい焼いた肉があるじゃあないか。母さん。本当にありがとう。」
少年は腕輪のことは一旦忘れて、夕食をおいしくほおばるのであった。時間が経過して、
次の日、少年は村の村長に会いに行っていた。昨日の夜、少年はベットで横になって、
寝る前にこれからのことを考えたのであった。
「こんにちわ。村長さん。実は相談したいことがあって来ました。」
「めずらしいの。何か用かな。まあ、中に入りなさい。」
少年は村長の家の入り口であいさつをすると村長がすぐに応対してくるのであった。少年は
村長の家の中に入るとさっそく相談を持ちかけるのであった。
「実は、俺、騎士になるために村を出たいんです。」
「ほお。そうか。だが、母親は理解してくれたのか?」
村長は少年に母親の了承を得たのかと聞き返すのであった。当然、少年は母親には了解を
まだ得ておらず、これから話そうと考えているのであった。
「いえ。まだです。母さんにはこれから帰って相談します。」
「まあ。お主が家を出て行ったら、母親1人になってしまうからな。わしに母親を
気にかけてくれと言うのもわかるが。やはり、お前も父親に似て、騎士を目指すん
じゃな。」
村長は少年の父親のことを話題に上げてくるのであった。父親も騎士を目指していたが、
モンスターとの戦闘で負傷し、そのまま帰らぬ人となったと母親から教えられていた。
「まあ。先日、洞窟のモンスターを倒したと聞いておるからの。お主の強さを認めぬ
わけにはいかぬな。但し、モンスターと戦って、死ぬような危険な真似はせぬ
ようにな。母親が悲しむからな。がんばってきなさい。」
「は、はい。ありがとうございます。」
少年は村長の許しを得るととても喜ぶのであった。村を出る目的の1つは騎士になることで
あったが、もう1つは剣士の腕輪の副作用の解除方法を探し出すことであった。少年は街に
出て解除方法の情報を探し出すつもりであった。少年は村長に礼を言うと、村長の家を
出て、家に戻るのであった。
「ただいま、母さん。ちょっと話があるんだけど。」
「お帰りなさい。話って、どうかしたの?」
少年は家の中に入るとさっそく母親に用件をしゃべり始めるのであった。
「俺。騎士になるために家を出たいんだ。」
「え、そうなの。でも、ここ最近のあなたの活躍を考えると家を出るって言うのも
わかる気がするわ。いつかはあなたもここを巣立っていくと思っていたし、でも、
父さんみたいにモンスターと戦って、帰って来れなくなるのはいやよ。あまり、
無茶はしないでね。」
母親は少年のことをとても心配したが、いつかは少年が家を出ると言ってくるだろうと
考えていたので、少年の願いを許すのであった。
「あ、ありがとう。母さん。絶対に無茶はしないから。必ず、立派になって帰って
くるよ。」
「そうと決まれば、今日はおいしい料理をたくさん作らないとね。出発前にたくさん
食べてね。」
その夜、母親はごちそうをたくさん作って、少年にふるまうのであった。次の日の朝、
少年は木剣と布のカバンをたずさえて、家を出るのであった。
「母さん。行ってきます。」
「体には気をつけてね。あまり無茶はしないようにね。」
母親の心配する言葉と朝日を背にして、少年は一歩一歩進んでいき、村を旅立つので
あった。
洞窟探検の翌日、少年は村の道具屋に向かって歩いていた。昨日の洞窟内で倒した
モンスターの死骸を道具屋の主人に買い取ってもらうためであった。しかし、その
足取りは少し重いように見えた。
「うーん。参ったな。昨日の洞窟探検でたくさんのモンスターを倒せたのにあんなことに
なるなんて、ちゃんとこの腕輪のことを調べてから付ければよかったな。」
少年はため息まじりにつぶやくと腕にはめられた剣士の腕輪を見つめるのであった。彼は
あまりの安易な考えで剣士の腕輪をはめてしまったことを後悔していた。当然、これから
どうしたものかと考えるのであったが、とりあえずは昨日倒したモンスターの死骸を買い
取ってもらうことを優先するのであった。
「まずは、このモンスターの死骸を買い取ってもらって、その後にこの腕輪のことを
考えようっと。」
少年はモンスターの死骸を運びながら、村へと向かうのであった。数十分後、少年は村の
道具屋の前に到着すると主人を呼びに店の中に入るのであった。
「おはようございます。モンスターの死骸を買い取ってもらっていいですか?」
「おはよう。やあ。君かい。またモンスターを倒してきたのか。なかなかやるね。どれ、
見せてくれるかな。」
「けっこう、たくさん倒したんで、店の外に置いてあります。こっちに来てください。」
少年は道具屋の主人を店の外に連れ出すと倒したモンスターの死骸を見せるのであった。
道具屋の主人は店の外に置かれたモンスターの死骸を目にするとこう言うのであった。
「おー。これはたくさんあるな。コウモリに、スパイダー。ま、まさか。洞窟に行って
きて、モンスターを倒したのかい。すごいな。そ、それにこれって、大サソリじゃあ
ないか。こんな強くて珍しいモンスターまで倒してくるなんて、すごいじゃないか。」
道具屋の主人は少年の倒してきたモンスターの種類と数に大変驚いている様子であった。
なかなか手に入りにくい洞窟のモンスターの死骸とだけあって、さっそく、道具屋の主人は
値段を計算し始めるのであった。
「コウモリはこのくらいの値段で、スパイダーは街に持って行けば、けっこうな値段に
なりそうだな。大サソリは珍しいから薬の材料にもなっていい値がつくな。」
「あの。どれくらいの値段で買っていただけそうでしょうか?」
道具屋の主人が懸命にモンスターの死骸の買取の値段を考えてるところに、少年はそっと
声をかけるのであった。道具屋の主人もはっと我に帰って、少年の質問に答えるので
あった。
「あ、ごめん。ごめん。久しぶりの高価なモンスターの死骸だから、つい、周りが見え
なくなってたよ。銀貨7枚いや銀貨8枚でどうだろうか?」
「ぎ、銀貨8枚ですか。す、すごいや。」
道具屋の主人の回答は少年の予想を超える買取価格であった。銀貨8枚は銅貨80枚に
相当する額であり、少年も銀貨をあまり村で見たことがなかったので、とても驚いた
様子であった。
「どうするかね。銀貨8枚なら、今日すぐに支払えるよ。」
「ありがとうございます。それで十分です。」
少年は道具屋の主人の買取価格にすぐに応じるのであった。道具屋の主人は銀貨8枚を
少年に渡すとモンスターの死骸を店の倉庫に運んでいくのであった。少年は手の中にある
銀貨8枚を見て、改めて、昨日の洞窟探検の成果を再認識するのであった。
「よ、よーし。やったぞ。初めての洞窟探検でこんなに稼げるなんて、幸先がいいや。」
少年は喜びをかみしめていたが、あることを思い出すと、モンスターの死骸を運び終えた
道具屋の主人に再び話しかけるのであった。
「あの。ちょっといいですか?」
「なんだい。まだ買い取って欲しいものでもあるのかい。」
「違います。実はこの腕輪なんですけど、洞窟で入手したんですけど、詳しい情報を
持ってませんか?」
少年は剣士の腕輪のことで道具屋の主人に情報を得ようと尋ねてみるのであった。道具屋の
主人も珍しい腕輪のように見えたのか、じっと見つめるのであった。
「戦士たちがつける能力向上の腕輪のように見えるけど、赤い宝石がついてるのなんて
初めて見たね。少し怪しい感じがするね。あまり身に付けない方がいいんじゃ
ないかね。」
「そうですよね。こういったものって呪われていたりしたら大変ですからね。もし
呪われていた場合ってどうすれば。」
「うーん。この村ではどうしようもないね。でも、街に行けば、もう少し情報が手に入ると
思うよ。旅の商人が立ち寄ったりするからね。」
「そ、そうですか。ありがとうございました。」
少年は道具屋の主人からあまり剣士の腕輪の情報を手に入れられず、あきらめて、家に
戻ることにするのであった。その帰り道で、少年は考え事をするのであった。
「洞窟のモンスターは高く買い取ってもらえたけど、うーん。どうしたものかな。この
腕輪をなんとかしないとな。今はなんともないけど、この先、またあんなことになっ
ちゃったら、村でやっていけないよな。」
少年は昨日のオオカミの群れを倒した後に自らの身に起こった出来事を思い返していた。
「しかし、何がきっかけで、起こったんだろうな。うーん。オオカミをたくさん倒した
後に腕輪の赤い宝石がピカッと光って、それで。あっ。そういえば、洞窟の岩の台座に
何か書いてあったような。」
少年は洞窟の最奥の岩の台座にかすれて読みにくかった文章のことを思い出した。そこには
モンスター10匹という文字が書いてあったのだ。
「確か、腕輪をはめてから、10匹くらいのモンスターを倒したような。それで、あんな
ことが起こったんじゃあないかな。よーし。こうなったら、モンスターをたくさん
倒して、確かめてみよう。」
少年はそう言うと走って、家に向かうのであった。そして、木剣を持って、森の中に入ると
モンスターを探すのであった。
「よーし。本当にあんなことが起こるのか。モンスターを倒しまくるぞ。お、さっそく、
モンスターを見つけだぞ。」
少年はモンスターのオオカミの群れを見つけるとさっそく攻撃するのであった。彼は
茂みの中に潜みながら、一気にオオカミを急襲するのであった。
「えい。とりゃー。」
「ワオーン。ガフ。」
「まずは1匹目。次だ。」
少年はオオカミの群れに攻撃を仕掛けると次々に倒していくのであった。これは、洞窟探検でのモンスター退治で経験や自信がついたことがとても寄与していた。もちろん、剣士の
腕輪の能力上昇の効果もあった。
「えい。これで、6匹目だ。この辺のオオカミは全部倒したから、もっと森の奥に行こう
かな。」
そのときであった。少年の腕にはめられた剣士の腕輪の赤い宝石がピカッと何回も光るので
あった。
「やっぱり、モンスターを倒すと光ってるな。このまま倒していくときっとあれが
起こっちゃうかな。」
少年は近くにいたオオカミをあらかた倒してしまったので、次の獲物を倒すべく、森の中を
歩き続けた。15分程度経過すると、少年は別のオオカミの群れを見つけるのであった。
「よーし。見つけたぞ。とりゃー。」
「ワオーン。ガフ。」
少年はオオカミを見つけるや否や一気に攻撃していくのであった。そして、あっという間に
4匹のオオカミを倒してしまうのであった。
「すぐに片付いたな。やっぱり、俺はだいぶ強くなったみたいだ。」
少年は自分の実力の向上をかみしめていたが、再び、剣士の腕輪の赤い宝石がピカッと
何回も光るのであった。
「よし。また剣士の腕輪が光ってるな。これで始まるかな。」
少年は光る剣士の腕輪を見ていると光がさらに強くなり、少年の周りが赤い宝石の光で
包まれてしまうのであった。
「き、来たぞ。あれが起こっちゃうぞ。」
なんと、少年の体は赤い宝石の光の中で変化を始めるのであった。まずはゴツゴツして
いた手が白く細いものへと変化し始めた。そして、脚も細くスラリとしたものに変化して
いくのであった。さらに変化は進み、肌は白くきめ細かに、腕や脚も伸び始めていくので
あった。
「あ、なんだ。体が変わっていっているような気がするぞ。」
少年の体の変化はこれにとどまらず、胴体にも及び始めた。胸の筋肉質な部分が徐々に
柔らかくなると胸が少しずつ膨らみ始めるのであった。初めは少し隆起する程度あったが
服を押し上げていき、みるみるうちに胸がどんどんと膨らみメロンくらいのサイズにまで
膨らみ、ピンク色の乳首や乳輪が形成されていくのであった。これとは逆に腰の部分は
キュッとくびれて見事なくびれが形成されるのであった。
「む、胸が膨らんでるよ。はあん。」
少年は胸の膨らみの影響で思わず、声を発してしまうのであったが、この声がまるで女性の
ような高い声に変わってしまっていた。胸の膨らみに呼応するように太ももはムチっと
適度に膨らみ、お尻も膨らみ始めて、大きな美尻が形成されるのであった。
「あん、俺。なんて声を出しているんだ。それになんか、太ももやお尻も大きくなって
るよ。」
体の変化は顔にもおよび、顔の形が卵型の形になると、少年の目は切れ長になり、
まつ毛も伸びていき、唇もプクッと膨らんでいくのであった。最後に髪の毛が伸びていくと
背中まで達して少しウェーブのかかったピンク色の髪になるのであった。
少年の体は23歳くらいのセクシーな大人の女性に変貌を遂げるのであった。変化はこれにとどまらずに服にもおよび、少年の服はGカップの巨乳を包むように白色のチューブ
トップに、ズボンは白色のミニのタイトなスカートになると白色のマントとロング
ブーツが装着されていった。最後に顔に化粧が施されていき、ファンデーションが
塗られるとアイシャドウと赤い口紅が塗られていった。
「はあ。はあ。変化が収まったみたいね。」
剣士の腕輪の赤い宝石の光が収まると少年の立っていた場所には23歳くらいの
セクシーな巨乳魔女がたたずんでいたのであった。巨乳魔女は自分の今の状態を確認すべく
体を確認していくのであった。
「やっぱり、胸が大きくなってるわ。とっても大きいわね。しゃべり方も大人の
女性みたいになってるわね。」
巨乳魔女は胸を確認して驚くとしゃべり方まで大人の女性に変わっていることに驚嘆する
のであった。次にお尻の方に手を伸ばすと大きく膨らんだ美尻を触るのであった。
「す、すごいわね。こんなに大きくなるなんて、それに柔らかいかも。あん。」
巨乳魔女は自分のお尻を触って、少し変な感じを覚えたのか、ほほを赤らめるのであった。
そして、気を取り直して、体を確認しているとあることに気がつくのであった。
「それにさっきまで持っていた木剣が魔法の杖に変わっているわ。やっぱり、私、
前みたいに魔法使いになったみたいね。」
巨乳魔女はセクシーな自分の変貌ぶりを確認していた。しかし、オオカミの群れは
あと2匹残っており、少年の攻撃に圧倒されて、後ろに下がっていたが、状況が変わった
ことを知ってか、彼女に近寄ってくるのであった。
「ワオーン。ワオーン。」
「あら、オオカミってば、私なら楽勝と思って、攻撃しようとしているようね。せっかく
だから、魔法使いになった力を確認させてもらうわよ。」
2匹のオオカミが巨乳魔女にじりじりと近づくと一気に飛びかかってくるのであった。
このとき、彼女は魔法の杖をかざしながら、こうつぶやくのであった。
「炎よ。えい。ヴォー。」
「ワオーン。グフ。」
なんと、巨乳魔女は魔法の杖で炎と軽くつぶやくだけで強力な火炎魔法を放つのであった。
近くにいた1匹のオオカミがこの魔法の直撃を受けて、まる焦げになってしまうので
あった。残りのオオカミはかたきうちとばかりに突進攻撃をしてくるのであった。
「ワ、ワオーン。」
「あん。危ないわね。これでもくらいなさい。風よ。ブシュー。」
今度は、巨乳魔女は魔法の杖から強力な風を巻き起こし、オオカミを吹き飛ばして
しまうのであった。オオカミは強力な風の中に含まれた真空の刃により裂傷を負い、さらに
吹き飛ばされて、地面に叩きつけられた。2匹のオオカミは魔法攻撃によりほぼ瞬殺で
倒されてしまうのであった。
「すごいわ。ほぼ一撃で倒せちゃった。私ってとってもすごいかも。それに出し
たい魔法をほとんど詠唱なしに出せちゃってるわ。」
巨乳魔女の魔法能力はとてつもないことがこのオオカミとの初戦で証明されてしまった。
彼女は自分の才能にとても喜ぶのであった。
「やっぱり、この姿に変身する条件はモンスターを10匹倒すことのようね。これからは
あまりモンスターを倒しすぎるときは注意しないとね。それにこの魔法使いの姿に
なるとすごく魔法能力が高くなるようね。並のモンスターなら一撃で倒せちゃい
そうだわ。」
巨乳魔女は剣士の腕輪の副作用の発動条件や変身後の魔法能力の高さを理解するので
あった。このあと、彼女は元の姿に戻るまで、家の近くまで戻ると時間をつぶすので
あった。
「もうかれこれ2時間くらいは経ったみたいだけど、まだ戻らないわね。」
巨乳魔女は家の近くの木の裏で身を隠していたが、元の姿に戻らずに少し焦っているようで
あった。巨乳魔女がどうしようかと悩んでいると剣士の腕輪が突然ピカッと光出したので
あった。光の中で巨乳魔女の姿は徐々に変化していき、元の少年の姿に戻っていった。
「や、やったぞ。元に戻ったぞ。よ、よかった。元の姿に戻るのには数時間はかかる
ようだな。」
少年はやっとのことで元の姿に戻って、安堵したようであった。彼は家に帰ると自分の
部屋に戻って、考えごとを始めるのであった。
「腕輪の副作用はだいたい分かったけど。このままじゃあ。いつか、村のみんなにバレて
大変なことになってしまうだろうな。騎士を目指す以上はモンスターともたくさん
戦うときもあるだろうしな。」
やはり、少年は腕輪の副作用を克服する必要があると感じるのであった。しかし、道具屋の
主人に聞いても、詳しい情報は得られず、村にいてもどうすることもできないと感じるので
あった。そんなとき、母親が少年に声をかけてくるのであった。
「ねぇ。夕食の準備ができたわよ。こっちに来て食べましょう。」
「わかったよ。今行くから。」
少年は考えを途中で止めて、夕食を食べに行くのであった。母親は少年のモンスターの
買取で得た銀貨で夕食を豪勢に作っていた。
「今日はあなたが銀貨を8枚も持って帰って来てくれたから、夕食も奮発したわよ。」
「うわー。すごいや。大きい焼いた肉があるじゃあないか。母さん。本当にありがとう。」
少年は腕輪のことは一旦忘れて、夕食をおいしくほおばるのであった。時間が経過して、
次の日、少年は村の村長に会いに行っていた。昨日の夜、少年はベットで横になって、
寝る前にこれからのことを考えたのであった。
「こんにちわ。村長さん。実は相談したいことがあって来ました。」
「めずらしいの。何か用かな。まあ、中に入りなさい。」
少年は村長の家の入り口であいさつをすると村長がすぐに応対してくるのであった。少年は
村長の家の中に入るとさっそく相談を持ちかけるのであった。
「実は、俺、騎士になるために村を出たいんです。」
「ほお。そうか。だが、母親は理解してくれたのか?」
村長は少年に母親の了承を得たのかと聞き返すのであった。当然、少年は母親には了解を
まだ得ておらず、これから話そうと考えているのであった。
「いえ。まだです。母さんにはこれから帰って相談します。」
「まあ。お主が家を出て行ったら、母親1人になってしまうからな。わしに母親を
気にかけてくれと言うのもわかるが。やはり、お前も父親に似て、騎士を目指すん
じゃな。」
村長は少年の父親のことを話題に上げてくるのであった。父親も騎士を目指していたが、
モンスターとの戦闘で負傷し、そのまま帰らぬ人となったと母親から教えられていた。
「まあ。先日、洞窟のモンスターを倒したと聞いておるからの。お主の強さを認めぬ
わけにはいかぬな。但し、モンスターと戦って、死ぬような危険な真似はせぬ
ようにな。母親が悲しむからな。がんばってきなさい。」
「は、はい。ありがとうございます。」
少年は村長の許しを得るととても喜ぶのであった。村を出る目的の1つは騎士になることで
あったが、もう1つは剣士の腕輪の副作用の解除方法を探し出すことであった。少年は街に
出て解除方法の情報を探し出すつもりであった。少年は村長に礼を言うと、村長の家を
出て、家に戻るのであった。
「ただいま、母さん。ちょっと話があるんだけど。」
「お帰りなさい。話って、どうかしたの?」
少年は家の中に入るとさっそく母親に用件をしゃべり始めるのであった。
「俺。騎士になるために家を出たいんだ。」
「え、そうなの。でも、ここ最近のあなたの活躍を考えると家を出るって言うのも
わかる気がするわ。いつかはあなたもここを巣立っていくと思っていたし、でも、
父さんみたいにモンスターと戦って、帰って来れなくなるのはいやよ。あまり、
無茶はしないでね。」
母親は少年のことをとても心配したが、いつかは少年が家を出ると言ってくるだろうと
考えていたので、少年の願いを許すのであった。
「あ、ありがとう。母さん。絶対に無茶はしないから。必ず、立派になって帰って
くるよ。」
「そうと決まれば、今日はおいしい料理をたくさん作らないとね。出発前にたくさん
食べてね。」
その夜、母親はごちそうをたくさん作って、少年にふるまうのであった。次の日の朝、
少年は木剣と布のカバンをたずさえて、家を出るのであった。
「母さん。行ってきます。」
「体には気をつけてね。あまり無茶はしないようにね。」
母親の心配する言葉と朝日を背にして、少年は一歩一歩進んでいき、村を旅立つので
あった。
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