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第3章 3人目
第20話 闘技場
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戦士と腕輪 第20話 闘技場
新たな街で生活を始めてから、1週間程度が過ぎた頃、少年はいつものように、朝、
目が覚めるとベットから起きて、朝食を食べようとしていた。
「ふあー。よく寝た。パンでも食べるか。」
少年は棚から買い置きしておいたパンを取り出すとそれをちぎって食べていくので
あった。その際、残りのパンがほぼなかったので、購入する必要があると思うので
あった。
「あ、もう、パンがほとんど残っていないな。買っとかないとな。それにしても、この
街の商品の値段は本当に高いな。前のところより2、3割は上昇してる気がするな。」
少年は部屋を借りるときにも感じていたが、新たな街の物価が高いと思うのであった。
少年はそれまで辺境の村で暮らしており、自給自足の生活をしていたので、物価などは
ほとんど気にしたことはなかった。街で生活していた時も、物価は辺境の村とあまり
変わらないレベルであったので気にならなかった。しかし、この新たな街の物価は少年に
とても圧迫感を与えるものであった。
「前回こなしたクエストの報酬やモンスターの死骸の買い取りで得たお金がまだ十分
残っているからいいけど、気を抜くと一気に持ち金が減っていっちゃうな。もっと、
稼がないとな。」
少年は生活費を工面するためにクエストやモンスター退治をさらにやる必要があると
考えるのであったが、その際にあることを思い出すのであった。
「あ、そういえば、この新たな街って、闘技場があったはずだよな。そこに出て、戦えば
賞金がもらえるし、しかも、自分の力試しもできるから、一石二鳥だよな。」
少年はそう考えると闘技場で戦いたいと考えるのであるが、闘技場のことは何も知らなかったので弓使いに相談してみようと思うのであった。さっそく、少年は朝食を終えると
弓使いの住む部屋へ向かうのであった。
「おはようございます。今、いいですか。」
「ああ、おはよう。何か、用か。まあ、入れ。」
少年は弓使いの部屋を訪れると、弓使いは少年を部屋に招き入れて、話を聞くのであった。席に座った少年は闘技場の件で質問をしようとするのであった。
「あの、実は、俺、闘技場で戦ってみたいんです。」
「やっぱり、そうか。そろそろ、この街の生活にも慣れてきた頃だから、そう言って
くると思った。」
弓使いは少年の申し出を、ある程度、予期していたのか、席に座って、闘技場のことを
話し出すのであった。
「俺としてはお前が闘技場に出るにはまだ早いと思う。お前はモンスター退治でかなりの
実力をつけたから、モンスターとの戦いに関しては、けっこういい線いくと思う。だが、
闘技場での戦いは基本的に対人戦だからな。モンスターとは全然違うぞ。人は
モンスターとは違って、戦術とかを駆使して、よく考えて、戦ってくるから、こっちも
それに対応する必要があるぞ。」
「でも、俺、今の自分の実力を闘技場で試してみたいんです。それにこの街の物価も
高いんで少しでもたくさん稼いでおきたいんです。」
弓使いのまだ闘技場に出るには早いという意見に対して、少年はそれでも闘技場に出て
みたいと言うのであった。弓使いは少年を説得するように次のようなことを言うので
あった。
「闘技場に出るというなら、クエストやモンスター退治をもっとこなしたり、闘技場での
戦士たちの戦いぶりをたくさん観戦した方がいいぞ。」
「で、でも、それだと、時間をかかってしまうので、俺、待てません。今日、一度、
闘技場に参加して、どんなものかを経験してみたいです。」
少年は弓使いの闘技場に出る準備が必要という意見にもあまり耳を傾けず、今日一度出て
みたいと言い出すのであった。弓使いも少年の思いをくみとって、渋々とこう言うので
あった。
「わかったよ。お前の好きにしてみろ。ただし、あまりにもひどい負け方でもしたら、
当分は闘技場には参加せずに、俺の言ったとおりに準備をしてから参加するようにな。」
「わかりました。ありがとうございます。」
少年は弓使いと闘技場への参加を相談し終えると、自分の部屋に戻って、支度をするので
あった。
「よし、鉄剣は昨日研いでおいたから問題ないし、革の胸当ても問題なさそうだな。
じゃあ。さっそく、闘技場に行ってみるかな。」
少年は鉄剣と革の胸当てを装備すると自分の部屋を出て、途中で弓使いと合流して、
闘技場に向かうのであった。しばらく歩くと、少年の目の前には大きなスタジアムのような
施設が見えてくるのであった。
「ここが闘技場か。大きいな。」
「あそこが、入り口だぞ。参加者はあそこの受付で申請すれば、参加可能だ。ここの
斡旋所でクエストをこなしたことを申告すれば、実績としてすぐに受け付けてくれる
はずだ。」
「わかりました。では、行ってきます。」
弓使いから闘技場への参加方法を聞くと、少年は入り口付近にあった受付に行き、参加の
手続きをしようとした。
「あの、闘技場での戦いに参加したいんですけど。」
「こんにちわ。おや、若い方ですね。10代ですか。こちらの用紙に名前などを記入くだ
さい。今まで戦いの経験はありますか?」
受付にいた職員が少年に質問をしていくと少年はそれに答えていくのであった。さらに
渡された用紙に名前などを記入していくのであった。
「つい先日、この新たな街に来て、斡旋所でクエストを受けて、モンスターを倒して
ます。」
「ほう。それであれば、問題なさそうですね。あなたを闘技場の戦士の部門に登録します
ので、今日、さっそく試合が組めますが、どうしますか?」
職員がすぐに試合を組めると伝えると、少年はどうしようかと少し迷うがすぐに結論を
出すのであった。
「ぜひ、試合に出場します。組んでください。」
「わかりました。では、この入り口を進んで、あちらの関係者通路を通って、控え室に
入って待っていてください。あとで職員があなたを呼びに来ますので。」
少年は試合に出ることを伝えると職員は控え室まで行って待つように伝えるのであった。
控え室に行く前に、少年は弓使いにすぐに試合に出ることを教えておこうとするので
あった。
「ありがとうございました。実はすぐに試合に出られるようになったので、これから
闘技場の中に入ってきます。もしよければ、俺の試合を見ておいてください。」
「もちろん。見ておいてやるよ。緊張するなと言っても無理だろうが、思いっきり、体を
動かすんだぞ。萎縮してしまうと、何もできずに終わってしまうからな。あと、相手は
人だから、ある程度考えて動くんだぞ。」
「はい。わかりました。」
弓使いは少年に簡単な助言をすると、少年を送り出すのであった。少年は気を引き締めて
入り口を進むと関係者通路に入って、歩いていくのであった。
「あっ。ここが控え室だな。失礼します。ガチャ。」
少年は控え室の前まで歩いてくると、ドアを開けて、控え室の中に入るのであった。部屋の中には数名の戦士たちがおり、各々、武器の手入れや瞑想をしたりなどしていた。少年は
部屋の隅に座って、静かに待つのであった。15分程度が経過すると、職員が控え室にやって
くるのであった。
「次の試合が間もなく始まりますので、試合場の前まで来てください。」
「わかりました。今行きます。」
少年は職員に呼ばれると控え室を出て、試合場まで案内されるのであった。一方、弓使いは
闘技場の観客席で少年の試合が始まるのを待っていた。
「そろそろ、あいつの試合が始まるな。初めての試合だから、緊張しているだろうな。
まあ、体がちゃんと動けば、なんとかなるだろう。」
弓使いは少年のことを気にしながら、試合場を見つめるのであった。数分後、試合場の
出入り口から少年が現れると試合場に歩いていくのであった。試合場には審判と
試合相手が待っており、少年が試合場に到着すると、審判が試合開始前の説明をするので
あった。
「君は初めてだから、簡単に試合のルールを説明しておく。武器と防具は自分の装備品を
使用可能だ。相手への斬撃は禁止だ。打撃やみね打ちで相手へ攻撃するように、相手に
瀕死の重傷を負わせることや相手を死なせることを禁じます。もし破ってしまった
場合は失格処分とします。参加者が戦闘不能もしくは審判が試合の続行不可能と
判断した場合、負けとします。参加者が負けを認めても負けとします。」
「はい。わかりました。」
審判が少年に試合のルールを説明すると、少年はルールを理解して、戦う準備を完了する
のであった。さらに、鉄剣をかまえて、試合の開始を今か今かと待つのであった。
「では、両者、武器をかまえて、試合開始。」
審判が試合開始を伝えると、試合が始まるのであった。少年の相手は剣の使い手であり、
剣をかまえて、少年を見据えていた。
「小僧。どうやら、初めての試合のようだな。今日はついてるぜ。とりゃー。」
相手が剣を振り上げて、少年に攻撃してくるのであった。少年は鉄剣で受け止めようと
かまえるのであった。
「さあ。来い。ばん。」
「ふっ。なかなか。いい受けだな。だが、これは耐えられるかな。どりゃー。」
相手の1撃目を見事に受け止めた少年であったが、間髪入れずに、相手は力のこもった
2撃目を繰り出すのであった。少年は先ほどと同じく振り下ろされてくる剣を鉄剣で
受け止めようとするのであった。
「また来た。受け止めるぞ。どすん。」
少年は2撃目を受けるのであるが、先程よりかなり重い打撃であったので、受け止めた際に
膝を深く曲げてしまうのであった。少年の状態を見て、相手は畳み掛ける機会と判断して
追撃として、少年に横から払い攻撃をしてくるのであった。
「これでもくらえ。ふん。」
「あぶない。ごろん。」
少年は相手の払い攻撃を地面に転がりながら、回避するのであった。少年は防戦一方を
強いられていたが、反撃とばかりに相手に一撃を入れようと鉄剣を振るうのであった。
「反撃だ。とりゃー。」
「かきん。ふ。そんな腰の入っていない攻撃は大したことないぜ。どりゃー。」
少年の攻撃を相手は軽く受け止めると、返す刀で再度の攻撃として剣を振り下ろして
くるのであった。少年はこの攻撃を受け止めず、後ろに飛んでかわすと、剣を振り下ろして
一瞬無防備になった相手にあの技を繰り出すのであった。
「連撃。えい。とりゃー。どりゃー。」
「うわ。何、こんな技を使えるのか。うおー。」
少年の連撃が相手に襲いかかるとみね打ちであるとはいえ、相手は体勢を崩してしまうので
あった。絶好の反撃の機会と見た少年はすかさず、上から鉄剣を振り下ろして、相手に
打撃を与えようとした。
「隙あり。くらえ。どりゃー。」
「しまった。どすん。ぐおー。」
「勝負あり。そこまで。」
少年の攻撃が相手に炸裂して、相手が剣で受け止めたが抑えきれずに打撃をまともに
くらってしまい、その場で膝をつくと、審判が勝負がついたと判断して、少年が試合に
勝利するのであった。
「よ、よし。勝ったぞ。最初は防戦気味だったが、うまくいったな。」
「小僧。よかったぞ。新顔みたいだが。なかなか、やるな。次は負けんぞ。」
「2人ともいい試合だったぞー。」
少年の相手も少年の健闘を称えるのであった。さらに観客も少年と相手の健闘を称賛する
のであった。少年は試合を終えると控え室へ戻るように審判から促されて戻っていくので
あった。少年は控え室へ戻ると荒くなっていた呼吸を整えるように深呼吸するのであった。
「すー。はー。ふぅー。なんとか勝ててよかった。」
「お疲れさまでした。試合に勝たれたので賞金が渡されます。初戦なので、かなり少ない
ですが、試合数をこなして勝っていけば徐々に賞金も値段が上がっていきますので
期待してください。」
「わかりました。ありがとうございます。」
少年は職員から試合に勝利したので賞金に関する説明を受けるのであった。これで終わりと
思っていた少年であったが、職員があることを提案してきた。
「あの。もし可能であれば、2戦目も試合を組ませていただきたいのですが、どう
いたしましょうか?」
「え。あ、うーん。どうしようかな。」
少年は先程の試合でダメージはほとんど受けておらず、体力もまだ余裕であったので、
連戦を行うことは可能であった。しかも、弓使いが心配するほど、少年は対人戦が
難しいとは思えず、なかなかの戦いぶりだったと考えていた。
「あの。次の試合を組んでください。ぜひ、参加させてください。」
「わかりました。それでは、次の試合を組みますね。約1時間後に試合が開始すると
思いますから。それまでは控え室でお休みしていてください。」
少年は2戦目を受諾すると職員が1時間後に始まると伝えて控え室を出ていくのであった。
控え室で2戦目まで休憩することになった少年は体を休めるのであった。1時間後、控え室に
職員がやってくると少年に次の試合のために試合場へ行くように促すのであった。少年は
休憩を終えるとさっそく試合場へ足を運ぶのであった。
「よし、2戦目だな。これに勝てば、もう少し賞金がもらえるぞ。」
「がはは。若いのよろしくな。」
少年の前に現れたのは棍棒を持った戦士であった。少年の相手は棍棒を使う戦士のようで
あった。少年は先程の相手よりたくましい感じを相手から感じたので鉄剣をかまえて、
警戒するのであった。
「それでは両者、準備はできたな。試合開始。」
審判は2人が試合場で武器をかまえた直後、試合を開始するのであった。先制攻撃をした
のは少年の方であった。相手のふところに飛び込むと鉄剣を振り上げるように攻撃するので
あった。
「先手必勝だ。とりゃー。」
「おー。いい動きをするな。かきん。」
少年は鉄剣を振り上げて相手に打撃を浴びせようとしたが、相手は棍棒であっさりと防いで
しまうのであった。今度は、相手がお返しと言わんばかりに棍棒を振り下ろして、接近して
いた少年の頭上へ攻撃をしてきた。
「くらいな。どりゃー。」
「うわー。あぶない。」
少年はとっさに後ろへ飛んで、相手の棍棒による振り下ろし攻撃をかわすのであった。振り下ろした棍棒を持ち上げながら相手は少年にこう言うのであった。
「なかなか。やるじゃあないか。初めての試合で勝っただけのことはあるな。」
相手は少年の善戦を試合中に誉めるのであった。少年は試合に集中していたので、あまり
相手の言うことは聞かずに、次の攻撃に入るのであった。
「これならどうだ。どりゃー。」
「がきん。ほう、いい踏み込みだな。だが、そこいらのモンスター相手ならいざ知らず、
俺相手には力不足だぜ。ほれ、お返しだ。ぶん。」
少年が力強く踏み込んで鉄剣で打撃を入れるのであったが、相手は棍棒で受け止めると
はじき返してしまうのであった。少年と相手との単純な力の差は歴然としていた。少年も
このまま力勝負では太刀打ちできそうにないと感じ始めていた。
「くそ。強いな。腕力が違いすぎる。力で攻めきれないなら。速さだ。」
少年はまたもや相手のふところに入っていくと攻撃を仕掛けようとした。相手も少年が
似たような攻撃をしてきたので余裕で受け止められると考えた。しかし、少年は違う方法で
攻撃をしてきた。
「これならどうだ。連撃。えい。とりゃー。どりゃー。」
「うおー。やるな。全部は受け止めきれないな。」
少年の読み通り、連撃で相手に連続攻撃を打ち込むと、さすがに相手は棍棒で受け止め
きれずに、2撃程度が相手に入ったのであった。
「よし、当たったぞ。ひるんでいる内に追撃を入れてやる。」
「誰が、こんな打撃でひるむって、俺なら全部入っても、耐えられるぜ。」
なんと、相手は少年の連撃をくらっても、ひるまず、迎える体勢をとっており、少年の
目算は狂ってしまうのであった。それでも少年はあきらめずに攻撃をしていくが、相手は
少年の攻撃をことごとく受け止めて、はじき返すのであった。少年は打つ手がなくなって
しまい、最後にあの技を出すために鉄剣をかまえて、力をためると強烈な一撃を放とうとするのであった。
「こうなったら、ため切り。どりゃー。」
「が、が、がきん。いい技だが、その技は予備動作がバレるから、俺相手には不利だな。
どりゃー。どりゃー。」
「うわー。どーーん。」
少年は相手にため切りを放ち、見事に当たるかと思いきや、棍棒で受け止められてしまい、
相手は返す刀で棍棒による連続打撃で技を放ち、防御がおろそかになってしまった少年に
当たってしまうと、少年は吹き飛ばされてしまうのであった。
「勝負あり。あなたの勝利です。」
「うおー。やったぜ。若いの。次来る時はもう少し強くなってから、来な。」
審判が勝負が決まったと判断して、少年は負けてしまうのであった。少年はなんとか
起き上がると相手にあいさつをしようとするのであった。
「あ、ありがとうございました。」
少年はあいさつをし終えると控え室へ戻っていくのであった。吹き飛ばされて頭が
クラクラしていた少年であったが、ダメージはほとんど受けておらず、試合を組まれても
問題ない状態であったが、先程の戦いでの力の差に衝撃を受けていた。
「あんな強い人がいるなんて、まだまだ剣技の訓練やモンスター退治で経験を
積まないとな。」
少年は先程の戦いを思い出して、自分の実力を上げていく必要があると痛感するので
あった。控え室での休憩を終えたあと、少年は入り口付近の受付に行き、闘技場での試合で
勝った際にもらえる賞金を受け取ろうとするのであった。
「あの。今日の試合での賞金をもらいたいんですけど。」
「試合に参加していただき、ありがとうございます。こちらがあなたの賞金になります。」
職員は少年に賞金である銀貨3枚を渡すのであった。少年は渡された賞金を見て、その
少なさに元気をなくすのであった。
「あー。やっぱり。初めてだから、これっぽっちしかもらえないのか。わかっていた
けど、少ないな。まあ、今日は1試合に勝っただけだからな。」
少年は少ない賞金を手にして、弓使いに合流しようと考えていたが、ある光景を目に
するのであった。
「あれ。なんだろう。受付の近くに魔法使いの人たちがたくさん並んでいるな。」
なぜか、受付の近くで多くの魔法使いたちが列をなして並んでおり、少年の目にとまるので
あった。少年は近くにいた職員にたずねてみるのであった。
「あの。魔法使いの人たちがたくさん並んでますけど、何か、あるんですか?」
「ああ。この方達ですか。今日は闘技場で魔法使いの大会があるんですよ。その参加
希望者が並んでおられるんですよ。」
少年はその光景を見ているとあることを思いついてしまうのであった。
「あ、そうだ。今日の賞金は少なかったから、この魔法使いの大会に出て、賞金を
がっぽり稼いでやるか。いい気分転換になるかもな。」
少年は魔法使いの大会に出場することを思いつくとさっそく闘技場を出て、新たな街の
近くにある林に向かって、走っていくのであった。少年は林に着くと、近くにいた
モンスターを片っ端から倒していくのであった。
「ウケ。ウケケ。グフ。」
「これで、10匹目だな。」
少年が10匹目のモンスターを倒すと、少年の剣士の腕輪に埋め込まれた赤い宝石がピカッと
光るのであった。念のため、少年は木の裏に隠れるのであった。少年は光る剣士の腕輪を
見ていると光がさらに強くなり、少年の周りが赤い宝石の光で包まれてしまうのであった。
「き、来たぞ。あれが起こっちゃうぞ。」
なんと、少年の体は赤い宝石の光の中で変化を始めるのであった。まずはゴツゴツして
いた手が白く細いものへと変化し始めた。そして、脚も細くスラリとしたものに変化して
いくのであった。さらに変化は進み、肌は白くきめ細かに、腕や脚も伸び始めていくので
あった。
「あ、なんだ。体が変わっていっているような気がするぞ。」
少年の体の変化はこれにとどまらず、胴体にも及び始めた。胸の筋肉質な部分が徐々に
柔らかくなると胸が少しずつ膨らみ始めるのであった。初めは少し隆起する程度あったが
服を押し上げていき、みるみるうちに胸がどんどんと膨らみメロンくらいのサイズにまで
膨らみ、ピンク色の乳首や乳輪が形成されていくのであった。これとは逆に腰の部分は
キュッとくびれて見事なくびれが形成されるのであった。
「む、胸が膨らんでるよ。はあん。」
少年は胸の膨らみの影響で思わず、声を発してしまうのであったが、この声がまるで女性の
ような高い声に変わってしまっていた。胸の膨らみに呼応するように太ももはムチっと
適度に膨らみ、お尻も膨らみ始めて、大きな美尻が形成されるのであった。
「あん、俺。なんて声を出しているんだ。それになんか、太ももやお尻も大きくなって
るよ。」
体の変化は顔にもおよび、顔の形が卵型の形になると、少年の目は切れ長になり、
まつ毛も伸びていき、唇もプクッと膨らんでいくのであった。最後に髪の毛が伸びていくと
背中まで達して少しウェーブのかかったピンク色の髪になるのであった。
少年の体は23歳くらいのセクシーな大人の女性に変貌を遂げるのであった。変化はこれにとどまらずに服にもおよび、少年の服はGカップの巨乳を包むように白色のチューブ
トップに、ズボンは白色のミニのタイトなスカートになると白色のマントとロング
ブーツが装着されていった。最後に顔に化粧が施されていき、ファンデーションが
塗られるとアイシャドウと赤い口紅が塗られていった。
「はあ。はあ。変化が収まったみたいね。」
剣士の腕輪の赤い宝石の光が収まると少年の立っていた場所には23歳くらいの
セクシーな巨乳魔女がたたずんでいたのであった。巨乳魔女は自分の今の状態を確認すべく
体を確認していくのであった。
「やっぱり、胸が大きくなってるわ。とっても大きいわね。しゃべり方も大人の
女性みたいになってるわね。」
巨乳魔女は胸を確認するとしゃべり方まで大人の女性に変わっていることを自覚するので
あった。次にお尻の方に手を伸ばすと大きく膨らんだ美尻を触るのであった。
「す、すごいわね。こんなに大きくなるなんて、それに柔らかいかも。あん。」
巨乳魔女は自分のお尻を触って、少し変な感じを覚えたのか、ほほを赤らめるのであった。
そして、気を取り直して、体を確認しているとあることに気がつくのであった。
「それにさっきまで持っていた鉄剣が魔法の杖に変わっているわ。うまくいった
みたいね。」
巨乳魔女はセクシーな自分の変貌ぶりを確認していた。変貌を終えた巨乳魔女は
新たな街に戻っていくのであった。その頃、闘技場では弓使いが少年と合流して帰ろうと
待っていたが、なかなか現れない少年を心配し始めていた。
「あいつ。なかなか来ないな。試合が終わって、かなり時間が経つのにな。負けて、少し
元気がなくなっているのかな。」
弓使いが少年のことを心配していると、後ろから男性たちのざわめきがしてくるので
あった。
「お、おい。見ろよ。あの女、とってもきれいだぜ。しかも。プロポーションもすごい
ことになってるぜ。」
「た、確かに、胸がおっきくて、お尻もいい感じだぜ。」
弓使いがその言葉に気になって後ろを振り返ると、巨乳魔女が歩いてくるのであった。
びっくりした弓使いはすぐに巨乳魔女に近づいて話しかけるのであった。
「お、おまえ。どうして、その姿に。」
「実は、今日ここで魔法使いの大会があるみたいなの。それに参加しようと思ってね。
応援してね。」
巨乳魔女は弓使いにそう言うと、入り口付近の受付に赴いて、魔法使いの大会の参加を
申請するのであった。
新たな街で生活を始めてから、1週間程度が過ぎた頃、少年はいつものように、朝、
目が覚めるとベットから起きて、朝食を食べようとしていた。
「ふあー。よく寝た。パンでも食べるか。」
少年は棚から買い置きしておいたパンを取り出すとそれをちぎって食べていくので
あった。その際、残りのパンがほぼなかったので、購入する必要があると思うので
あった。
「あ、もう、パンがほとんど残っていないな。買っとかないとな。それにしても、この
街の商品の値段は本当に高いな。前のところより2、3割は上昇してる気がするな。」
少年は部屋を借りるときにも感じていたが、新たな街の物価が高いと思うのであった。
少年はそれまで辺境の村で暮らしており、自給自足の生活をしていたので、物価などは
ほとんど気にしたことはなかった。街で生活していた時も、物価は辺境の村とあまり
変わらないレベルであったので気にならなかった。しかし、この新たな街の物価は少年に
とても圧迫感を与えるものであった。
「前回こなしたクエストの報酬やモンスターの死骸の買い取りで得たお金がまだ十分
残っているからいいけど、気を抜くと一気に持ち金が減っていっちゃうな。もっと、
稼がないとな。」
少年は生活費を工面するためにクエストやモンスター退治をさらにやる必要があると
考えるのであったが、その際にあることを思い出すのであった。
「あ、そういえば、この新たな街って、闘技場があったはずだよな。そこに出て、戦えば
賞金がもらえるし、しかも、自分の力試しもできるから、一石二鳥だよな。」
少年はそう考えると闘技場で戦いたいと考えるのであるが、闘技場のことは何も知らなかったので弓使いに相談してみようと思うのであった。さっそく、少年は朝食を終えると
弓使いの住む部屋へ向かうのであった。
「おはようございます。今、いいですか。」
「ああ、おはよう。何か、用か。まあ、入れ。」
少年は弓使いの部屋を訪れると、弓使いは少年を部屋に招き入れて、話を聞くのであった。席に座った少年は闘技場の件で質問をしようとするのであった。
「あの、実は、俺、闘技場で戦ってみたいんです。」
「やっぱり、そうか。そろそろ、この街の生活にも慣れてきた頃だから、そう言って
くると思った。」
弓使いは少年の申し出を、ある程度、予期していたのか、席に座って、闘技場のことを
話し出すのであった。
「俺としてはお前が闘技場に出るにはまだ早いと思う。お前はモンスター退治でかなりの
実力をつけたから、モンスターとの戦いに関しては、けっこういい線いくと思う。だが、
闘技場での戦いは基本的に対人戦だからな。モンスターとは全然違うぞ。人は
モンスターとは違って、戦術とかを駆使して、よく考えて、戦ってくるから、こっちも
それに対応する必要があるぞ。」
「でも、俺、今の自分の実力を闘技場で試してみたいんです。それにこの街の物価も
高いんで少しでもたくさん稼いでおきたいんです。」
弓使いのまだ闘技場に出るには早いという意見に対して、少年はそれでも闘技場に出て
みたいと言うのであった。弓使いは少年を説得するように次のようなことを言うので
あった。
「闘技場に出るというなら、クエストやモンスター退治をもっとこなしたり、闘技場での
戦士たちの戦いぶりをたくさん観戦した方がいいぞ。」
「で、でも、それだと、時間をかかってしまうので、俺、待てません。今日、一度、
闘技場に参加して、どんなものかを経験してみたいです。」
少年は弓使いの闘技場に出る準備が必要という意見にもあまり耳を傾けず、今日一度出て
みたいと言い出すのであった。弓使いも少年の思いをくみとって、渋々とこう言うので
あった。
「わかったよ。お前の好きにしてみろ。ただし、あまりにもひどい負け方でもしたら、
当分は闘技場には参加せずに、俺の言ったとおりに準備をしてから参加するようにな。」
「わかりました。ありがとうございます。」
少年は弓使いと闘技場への参加を相談し終えると、自分の部屋に戻って、支度をするので
あった。
「よし、鉄剣は昨日研いでおいたから問題ないし、革の胸当ても問題なさそうだな。
じゃあ。さっそく、闘技場に行ってみるかな。」
少年は鉄剣と革の胸当てを装備すると自分の部屋を出て、途中で弓使いと合流して、
闘技場に向かうのであった。しばらく歩くと、少年の目の前には大きなスタジアムのような
施設が見えてくるのであった。
「ここが闘技場か。大きいな。」
「あそこが、入り口だぞ。参加者はあそこの受付で申請すれば、参加可能だ。ここの
斡旋所でクエストをこなしたことを申告すれば、実績としてすぐに受け付けてくれる
はずだ。」
「わかりました。では、行ってきます。」
弓使いから闘技場への参加方法を聞くと、少年は入り口付近にあった受付に行き、参加の
手続きをしようとした。
「あの、闘技場での戦いに参加したいんですけど。」
「こんにちわ。おや、若い方ですね。10代ですか。こちらの用紙に名前などを記入くだ
さい。今まで戦いの経験はありますか?」
受付にいた職員が少年に質問をしていくと少年はそれに答えていくのであった。さらに
渡された用紙に名前などを記入していくのであった。
「つい先日、この新たな街に来て、斡旋所でクエストを受けて、モンスターを倒して
ます。」
「ほう。それであれば、問題なさそうですね。あなたを闘技場の戦士の部門に登録します
ので、今日、さっそく試合が組めますが、どうしますか?」
職員がすぐに試合を組めると伝えると、少年はどうしようかと少し迷うがすぐに結論を
出すのであった。
「ぜひ、試合に出場します。組んでください。」
「わかりました。では、この入り口を進んで、あちらの関係者通路を通って、控え室に
入って待っていてください。あとで職員があなたを呼びに来ますので。」
少年は試合に出ることを伝えると職員は控え室まで行って待つように伝えるのであった。
控え室に行く前に、少年は弓使いにすぐに試合に出ることを教えておこうとするので
あった。
「ありがとうございました。実はすぐに試合に出られるようになったので、これから
闘技場の中に入ってきます。もしよければ、俺の試合を見ておいてください。」
「もちろん。見ておいてやるよ。緊張するなと言っても無理だろうが、思いっきり、体を
動かすんだぞ。萎縮してしまうと、何もできずに終わってしまうからな。あと、相手は
人だから、ある程度考えて動くんだぞ。」
「はい。わかりました。」
弓使いは少年に簡単な助言をすると、少年を送り出すのであった。少年は気を引き締めて
入り口を進むと関係者通路に入って、歩いていくのであった。
「あっ。ここが控え室だな。失礼します。ガチャ。」
少年は控え室の前まで歩いてくると、ドアを開けて、控え室の中に入るのであった。部屋の中には数名の戦士たちがおり、各々、武器の手入れや瞑想をしたりなどしていた。少年は
部屋の隅に座って、静かに待つのであった。15分程度が経過すると、職員が控え室にやって
くるのであった。
「次の試合が間もなく始まりますので、試合場の前まで来てください。」
「わかりました。今行きます。」
少年は職員に呼ばれると控え室を出て、試合場まで案内されるのであった。一方、弓使いは
闘技場の観客席で少年の試合が始まるのを待っていた。
「そろそろ、あいつの試合が始まるな。初めての試合だから、緊張しているだろうな。
まあ、体がちゃんと動けば、なんとかなるだろう。」
弓使いは少年のことを気にしながら、試合場を見つめるのであった。数分後、試合場の
出入り口から少年が現れると試合場に歩いていくのであった。試合場には審判と
試合相手が待っており、少年が試合場に到着すると、審判が試合開始前の説明をするので
あった。
「君は初めてだから、簡単に試合のルールを説明しておく。武器と防具は自分の装備品を
使用可能だ。相手への斬撃は禁止だ。打撃やみね打ちで相手へ攻撃するように、相手に
瀕死の重傷を負わせることや相手を死なせることを禁じます。もし破ってしまった
場合は失格処分とします。参加者が戦闘不能もしくは審判が試合の続行不可能と
判断した場合、負けとします。参加者が負けを認めても負けとします。」
「はい。わかりました。」
審判が少年に試合のルールを説明すると、少年はルールを理解して、戦う準備を完了する
のであった。さらに、鉄剣をかまえて、試合の開始を今か今かと待つのであった。
「では、両者、武器をかまえて、試合開始。」
審判が試合開始を伝えると、試合が始まるのであった。少年の相手は剣の使い手であり、
剣をかまえて、少年を見据えていた。
「小僧。どうやら、初めての試合のようだな。今日はついてるぜ。とりゃー。」
相手が剣を振り上げて、少年に攻撃してくるのであった。少年は鉄剣で受け止めようと
かまえるのであった。
「さあ。来い。ばん。」
「ふっ。なかなか。いい受けだな。だが、これは耐えられるかな。どりゃー。」
相手の1撃目を見事に受け止めた少年であったが、間髪入れずに、相手は力のこもった
2撃目を繰り出すのであった。少年は先ほどと同じく振り下ろされてくる剣を鉄剣で
受け止めようとするのであった。
「また来た。受け止めるぞ。どすん。」
少年は2撃目を受けるのであるが、先程よりかなり重い打撃であったので、受け止めた際に
膝を深く曲げてしまうのであった。少年の状態を見て、相手は畳み掛ける機会と判断して
追撃として、少年に横から払い攻撃をしてくるのであった。
「これでもくらえ。ふん。」
「あぶない。ごろん。」
少年は相手の払い攻撃を地面に転がりながら、回避するのであった。少年は防戦一方を
強いられていたが、反撃とばかりに相手に一撃を入れようと鉄剣を振るうのであった。
「反撃だ。とりゃー。」
「かきん。ふ。そんな腰の入っていない攻撃は大したことないぜ。どりゃー。」
少年の攻撃を相手は軽く受け止めると、返す刀で再度の攻撃として剣を振り下ろして
くるのであった。少年はこの攻撃を受け止めず、後ろに飛んでかわすと、剣を振り下ろして
一瞬無防備になった相手にあの技を繰り出すのであった。
「連撃。えい。とりゃー。どりゃー。」
「うわ。何、こんな技を使えるのか。うおー。」
少年の連撃が相手に襲いかかるとみね打ちであるとはいえ、相手は体勢を崩してしまうので
あった。絶好の反撃の機会と見た少年はすかさず、上から鉄剣を振り下ろして、相手に
打撃を与えようとした。
「隙あり。くらえ。どりゃー。」
「しまった。どすん。ぐおー。」
「勝負あり。そこまで。」
少年の攻撃が相手に炸裂して、相手が剣で受け止めたが抑えきれずに打撃をまともに
くらってしまい、その場で膝をつくと、審判が勝負がついたと判断して、少年が試合に
勝利するのであった。
「よ、よし。勝ったぞ。最初は防戦気味だったが、うまくいったな。」
「小僧。よかったぞ。新顔みたいだが。なかなか、やるな。次は負けんぞ。」
「2人ともいい試合だったぞー。」
少年の相手も少年の健闘を称えるのであった。さらに観客も少年と相手の健闘を称賛する
のであった。少年は試合を終えると控え室へ戻るように審判から促されて戻っていくので
あった。少年は控え室へ戻ると荒くなっていた呼吸を整えるように深呼吸するのであった。
「すー。はー。ふぅー。なんとか勝ててよかった。」
「お疲れさまでした。試合に勝たれたので賞金が渡されます。初戦なので、かなり少ない
ですが、試合数をこなして勝っていけば徐々に賞金も値段が上がっていきますので
期待してください。」
「わかりました。ありがとうございます。」
少年は職員から試合に勝利したので賞金に関する説明を受けるのであった。これで終わりと
思っていた少年であったが、職員があることを提案してきた。
「あの。もし可能であれば、2戦目も試合を組ませていただきたいのですが、どう
いたしましょうか?」
「え。あ、うーん。どうしようかな。」
少年は先程の試合でダメージはほとんど受けておらず、体力もまだ余裕であったので、
連戦を行うことは可能であった。しかも、弓使いが心配するほど、少年は対人戦が
難しいとは思えず、なかなかの戦いぶりだったと考えていた。
「あの。次の試合を組んでください。ぜひ、参加させてください。」
「わかりました。それでは、次の試合を組みますね。約1時間後に試合が開始すると
思いますから。それまでは控え室でお休みしていてください。」
少年は2戦目を受諾すると職員が1時間後に始まると伝えて控え室を出ていくのであった。
控え室で2戦目まで休憩することになった少年は体を休めるのであった。1時間後、控え室に
職員がやってくると少年に次の試合のために試合場へ行くように促すのであった。少年は
休憩を終えるとさっそく試合場へ足を運ぶのであった。
「よし、2戦目だな。これに勝てば、もう少し賞金がもらえるぞ。」
「がはは。若いのよろしくな。」
少年の前に現れたのは棍棒を持った戦士であった。少年の相手は棍棒を使う戦士のようで
あった。少年は先程の相手よりたくましい感じを相手から感じたので鉄剣をかまえて、
警戒するのであった。
「それでは両者、準備はできたな。試合開始。」
審判は2人が試合場で武器をかまえた直後、試合を開始するのであった。先制攻撃をした
のは少年の方であった。相手のふところに飛び込むと鉄剣を振り上げるように攻撃するので
あった。
「先手必勝だ。とりゃー。」
「おー。いい動きをするな。かきん。」
少年は鉄剣を振り上げて相手に打撃を浴びせようとしたが、相手は棍棒であっさりと防いで
しまうのであった。今度は、相手がお返しと言わんばかりに棍棒を振り下ろして、接近して
いた少年の頭上へ攻撃をしてきた。
「くらいな。どりゃー。」
「うわー。あぶない。」
少年はとっさに後ろへ飛んで、相手の棍棒による振り下ろし攻撃をかわすのであった。振り下ろした棍棒を持ち上げながら相手は少年にこう言うのであった。
「なかなか。やるじゃあないか。初めての試合で勝っただけのことはあるな。」
相手は少年の善戦を試合中に誉めるのであった。少年は試合に集中していたので、あまり
相手の言うことは聞かずに、次の攻撃に入るのであった。
「これならどうだ。どりゃー。」
「がきん。ほう、いい踏み込みだな。だが、そこいらのモンスター相手ならいざ知らず、
俺相手には力不足だぜ。ほれ、お返しだ。ぶん。」
少年が力強く踏み込んで鉄剣で打撃を入れるのであったが、相手は棍棒で受け止めると
はじき返してしまうのであった。少年と相手との単純な力の差は歴然としていた。少年も
このまま力勝負では太刀打ちできそうにないと感じ始めていた。
「くそ。強いな。腕力が違いすぎる。力で攻めきれないなら。速さだ。」
少年はまたもや相手のふところに入っていくと攻撃を仕掛けようとした。相手も少年が
似たような攻撃をしてきたので余裕で受け止められると考えた。しかし、少年は違う方法で
攻撃をしてきた。
「これならどうだ。連撃。えい。とりゃー。どりゃー。」
「うおー。やるな。全部は受け止めきれないな。」
少年の読み通り、連撃で相手に連続攻撃を打ち込むと、さすがに相手は棍棒で受け止め
きれずに、2撃程度が相手に入ったのであった。
「よし、当たったぞ。ひるんでいる内に追撃を入れてやる。」
「誰が、こんな打撃でひるむって、俺なら全部入っても、耐えられるぜ。」
なんと、相手は少年の連撃をくらっても、ひるまず、迎える体勢をとっており、少年の
目算は狂ってしまうのであった。それでも少年はあきらめずに攻撃をしていくが、相手は
少年の攻撃をことごとく受け止めて、はじき返すのであった。少年は打つ手がなくなって
しまい、最後にあの技を出すために鉄剣をかまえて、力をためると強烈な一撃を放とうとするのであった。
「こうなったら、ため切り。どりゃー。」
「が、が、がきん。いい技だが、その技は予備動作がバレるから、俺相手には不利だな。
どりゃー。どりゃー。」
「うわー。どーーん。」
少年は相手にため切りを放ち、見事に当たるかと思いきや、棍棒で受け止められてしまい、
相手は返す刀で棍棒による連続打撃で技を放ち、防御がおろそかになってしまった少年に
当たってしまうと、少年は吹き飛ばされてしまうのであった。
「勝負あり。あなたの勝利です。」
「うおー。やったぜ。若いの。次来る時はもう少し強くなってから、来な。」
審判が勝負が決まったと判断して、少年は負けてしまうのであった。少年はなんとか
起き上がると相手にあいさつをしようとするのであった。
「あ、ありがとうございました。」
少年はあいさつをし終えると控え室へ戻っていくのであった。吹き飛ばされて頭が
クラクラしていた少年であったが、ダメージはほとんど受けておらず、試合を組まれても
問題ない状態であったが、先程の戦いでの力の差に衝撃を受けていた。
「あんな強い人がいるなんて、まだまだ剣技の訓練やモンスター退治で経験を
積まないとな。」
少年は先程の戦いを思い出して、自分の実力を上げていく必要があると痛感するので
あった。控え室での休憩を終えたあと、少年は入り口付近の受付に行き、闘技場での試合で
勝った際にもらえる賞金を受け取ろうとするのであった。
「あの。今日の試合での賞金をもらいたいんですけど。」
「試合に参加していただき、ありがとうございます。こちらがあなたの賞金になります。」
職員は少年に賞金である銀貨3枚を渡すのであった。少年は渡された賞金を見て、その
少なさに元気をなくすのであった。
「あー。やっぱり。初めてだから、これっぽっちしかもらえないのか。わかっていた
けど、少ないな。まあ、今日は1試合に勝っただけだからな。」
少年は少ない賞金を手にして、弓使いに合流しようと考えていたが、ある光景を目に
するのであった。
「あれ。なんだろう。受付の近くに魔法使いの人たちがたくさん並んでいるな。」
なぜか、受付の近くで多くの魔法使いたちが列をなして並んでおり、少年の目にとまるので
あった。少年は近くにいた職員にたずねてみるのであった。
「あの。魔法使いの人たちがたくさん並んでますけど、何か、あるんですか?」
「ああ。この方達ですか。今日は闘技場で魔法使いの大会があるんですよ。その参加
希望者が並んでおられるんですよ。」
少年はその光景を見ているとあることを思いついてしまうのであった。
「あ、そうだ。今日の賞金は少なかったから、この魔法使いの大会に出て、賞金を
がっぽり稼いでやるか。いい気分転換になるかもな。」
少年は魔法使いの大会に出場することを思いつくとさっそく闘技場を出て、新たな街の
近くにある林に向かって、走っていくのであった。少年は林に着くと、近くにいた
モンスターを片っ端から倒していくのであった。
「ウケ。ウケケ。グフ。」
「これで、10匹目だな。」
少年が10匹目のモンスターを倒すと、少年の剣士の腕輪に埋め込まれた赤い宝石がピカッと
光るのであった。念のため、少年は木の裏に隠れるのであった。少年は光る剣士の腕輪を
見ていると光がさらに強くなり、少年の周りが赤い宝石の光で包まれてしまうのであった。
「き、来たぞ。あれが起こっちゃうぞ。」
なんと、少年の体は赤い宝石の光の中で変化を始めるのであった。まずはゴツゴツして
いた手が白く細いものへと変化し始めた。そして、脚も細くスラリとしたものに変化して
いくのであった。さらに変化は進み、肌は白くきめ細かに、腕や脚も伸び始めていくので
あった。
「あ、なんだ。体が変わっていっているような気がするぞ。」
少年の体の変化はこれにとどまらず、胴体にも及び始めた。胸の筋肉質な部分が徐々に
柔らかくなると胸が少しずつ膨らみ始めるのであった。初めは少し隆起する程度あったが
服を押し上げていき、みるみるうちに胸がどんどんと膨らみメロンくらいのサイズにまで
膨らみ、ピンク色の乳首や乳輪が形成されていくのであった。これとは逆に腰の部分は
キュッとくびれて見事なくびれが形成されるのであった。
「む、胸が膨らんでるよ。はあん。」
少年は胸の膨らみの影響で思わず、声を発してしまうのであったが、この声がまるで女性の
ような高い声に変わってしまっていた。胸の膨らみに呼応するように太ももはムチっと
適度に膨らみ、お尻も膨らみ始めて、大きな美尻が形成されるのであった。
「あん、俺。なんて声を出しているんだ。それになんか、太ももやお尻も大きくなって
るよ。」
体の変化は顔にもおよび、顔の形が卵型の形になると、少年の目は切れ長になり、
まつ毛も伸びていき、唇もプクッと膨らんでいくのであった。最後に髪の毛が伸びていくと
背中まで達して少しウェーブのかかったピンク色の髪になるのであった。
少年の体は23歳くらいのセクシーな大人の女性に変貌を遂げるのであった。変化はこれにとどまらずに服にもおよび、少年の服はGカップの巨乳を包むように白色のチューブ
トップに、ズボンは白色のミニのタイトなスカートになると白色のマントとロング
ブーツが装着されていった。最後に顔に化粧が施されていき、ファンデーションが
塗られるとアイシャドウと赤い口紅が塗られていった。
「はあ。はあ。変化が収まったみたいね。」
剣士の腕輪の赤い宝石の光が収まると少年の立っていた場所には23歳くらいの
セクシーな巨乳魔女がたたずんでいたのであった。巨乳魔女は自分の今の状態を確認すべく
体を確認していくのであった。
「やっぱり、胸が大きくなってるわ。とっても大きいわね。しゃべり方も大人の
女性みたいになってるわね。」
巨乳魔女は胸を確認するとしゃべり方まで大人の女性に変わっていることを自覚するので
あった。次にお尻の方に手を伸ばすと大きく膨らんだ美尻を触るのであった。
「す、すごいわね。こんなに大きくなるなんて、それに柔らかいかも。あん。」
巨乳魔女は自分のお尻を触って、少し変な感じを覚えたのか、ほほを赤らめるのであった。
そして、気を取り直して、体を確認しているとあることに気がつくのであった。
「それにさっきまで持っていた鉄剣が魔法の杖に変わっているわ。うまくいった
みたいね。」
巨乳魔女はセクシーな自分の変貌ぶりを確認していた。変貌を終えた巨乳魔女は
新たな街に戻っていくのであった。その頃、闘技場では弓使いが少年と合流して帰ろうと
待っていたが、なかなか現れない少年を心配し始めていた。
「あいつ。なかなか来ないな。試合が終わって、かなり時間が経つのにな。負けて、少し
元気がなくなっているのかな。」
弓使いが少年のことを心配していると、後ろから男性たちのざわめきがしてくるので
あった。
「お、おい。見ろよ。あの女、とってもきれいだぜ。しかも。プロポーションもすごい
ことになってるぜ。」
「た、確かに、胸がおっきくて、お尻もいい感じだぜ。」
弓使いがその言葉に気になって後ろを振り返ると、巨乳魔女が歩いてくるのであった。
びっくりした弓使いはすぐに巨乳魔女に近づいて話しかけるのであった。
「お、おまえ。どうして、その姿に。」
「実は、今日ここで魔法使いの大会があるみたいなの。それに参加しようと思ってね。
応援してね。」
巨乳魔女は弓使いにそう言うと、入り口付近の受付に赴いて、魔法使いの大会の参加を
申請するのであった。
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