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終焉2
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ララスは男爵令嬢の診断書から、バレることはないとそのままを写し、オジェンも提出して問題がなかったことで、すっかり忘れていた話であった。
ララスは私がいなくなれば王家は困ると言ったが、それならば公にすることなく、話をしただろうが、もうその段階ではないことは明らかであった。
オジェンもまだどうにかならないかと、あきらめの悪さを発揮していた。
ジュージは妹の体のことであることから、何一つ知らなかった。知っていたらさすがに不正は止めていた。だからこそ、ジュージには知らされなかった。
「分かった、最後は王太子妃の自覚があったと思おう」
「はい……申し訳ございませんでした」
ララスはやつれており、おそらくジュージによって相当絞られたのだろう。
「荷物については輿入れの際の記録と照らし合わせて、返却する」
「はい」
「パシム侯爵家への罰はどうなりますでしょうか」
「追って連絡する」
まだパシム侯爵家の罰は考える時間がなく、後回しにされていた。それよりも判断を下す方が先決であった。
「承知いたしました」
ララスは最後まで退くなんてあり得ないと言ったが、最終的に決めたのは公になれば、今までのように過ごすことはできないこと。モルゾフ王国のことで外交はできないと判断されただろうこと。
状況証拠は揃っているのだから、パシム侯爵家は爵位を奪われるかもしれない。そうなれば皆で路頭に迷うと話すとクレアが泣き出し、そのまま退かなければ「不正をした王太子妃と呼ばれるだろう」と話すと、ようやく受け入れることになった。
「ご苦労だった、離縁状にサインをしてくれ」
ララスは少し躊躇したが、ジュージに早くしろと言われて、離縁状にサインし、王太子妃ではなくなり、コレドールの妻でもなくなった。
ララスは何も言わないコレドールを気にしていたが、立ち去るまで何も言葉を掛けることはなかった。
「終わったな……コレドール、良かったんだな?」
「ええ、何だか呆気ないですね。ですが、もう不信感しかありません。彼女に何も言いたいことがないことに気付いたくらいです」
コレドールはこれまでもどうかと思うことはあっても、離縁は考えたこともなかったが、晩餐会のこと、ウィンラー夫人へのこと、そして不正のこと、やっていけないと思うことに時間は掛からなかった。
残念だという思いはあったが、ララスに告げる気にはならなかった。
「コレドール、正妃を娶るか?」
「いいえ、私はもういいです」
ララスを選んだのは最終的にコレドールであったために、薄々勘付いてはいたが、見る目がないと実感していた。
「だが、ブルーベルには難しいだろう」
「それは分かっておりますが、時期にリファスが結婚するでしょうから、それまでどうにかなるのではありませんか」
「だがな……」
「それは後からでいいでしょう」
相談しなければならない大事なことではあるが、セラリアは後回しにしたほうがいいと判断した。
「そうだな、モルゾフ王国へと、発表を急がねばならない」
「ええ、リファスの婚約者はしっかり考えないいけないけど」
「はい、婚約者候補ではなく、リファスが戻って聞いてからにしましょう。あちらにも知らせなくてはなりませんね」
「そうね、フェイリアに知らせておきましょう」
まずはモルゾフ王国へララスは婚約者候補の時点での不正が見付かり、スチュワート王太子とウィンラー夫人への失礼な態度ともに責任を取るために、コレドールと離縁し、王太子妃を退いたことを伝えた。
そして、慰謝料を使者に持って行かせたが、受け取ってはもらえなかったが、「了承した、これで今回の件は終わりにしよう」と返事をもらった。
オペリーク王国でもララスに過去の不正が見付かったことから、王太子妃に相応しくないと判断し、本人も認め、責任を取るためにコレドールと離縁し、王太子妃を退いたことが発表された。
ララスは私がいなくなれば王家は困ると言ったが、それならば公にすることなく、話をしただろうが、もうその段階ではないことは明らかであった。
オジェンもまだどうにかならないかと、あきらめの悪さを発揮していた。
ジュージは妹の体のことであることから、何一つ知らなかった。知っていたらさすがに不正は止めていた。だからこそ、ジュージには知らされなかった。
「分かった、最後は王太子妃の自覚があったと思おう」
「はい……申し訳ございませんでした」
ララスはやつれており、おそらくジュージによって相当絞られたのだろう。
「荷物については輿入れの際の記録と照らし合わせて、返却する」
「はい」
「パシム侯爵家への罰はどうなりますでしょうか」
「追って連絡する」
まだパシム侯爵家の罰は考える時間がなく、後回しにされていた。それよりも判断を下す方が先決であった。
「承知いたしました」
ララスは最後まで退くなんてあり得ないと言ったが、最終的に決めたのは公になれば、今までのように過ごすことはできないこと。モルゾフ王国のことで外交はできないと判断されただろうこと。
状況証拠は揃っているのだから、パシム侯爵家は爵位を奪われるかもしれない。そうなれば皆で路頭に迷うと話すとクレアが泣き出し、そのまま退かなければ「不正をした王太子妃と呼ばれるだろう」と話すと、ようやく受け入れることになった。
「ご苦労だった、離縁状にサインをしてくれ」
ララスは少し躊躇したが、ジュージに早くしろと言われて、離縁状にサインし、王太子妃ではなくなり、コレドールの妻でもなくなった。
ララスは何も言わないコレドールを気にしていたが、立ち去るまで何も言葉を掛けることはなかった。
「終わったな……コレドール、良かったんだな?」
「ええ、何だか呆気ないですね。ですが、もう不信感しかありません。彼女に何も言いたいことがないことに気付いたくらいです」
コレドールはこれまでもどうかと思うことはあっても、離縁は考えたこともなかったが、晩餐会のこと、ウィンラー夫人へのこと、そして不正のこと、やっていけないと思うことに時間は掛からなかった。
残念だという思いはあったが、ララスに告げる気にはならなかった。
「コレドール、正妃を娶るか?」
「いいえ、私はもういいです」
ララスを選んだのは最終的にコレドールであったために、薄々勘付いてはいたが、見る目がないと実感していた。
「だが、ブルーベルには難しいだろう」
「それは分かっておりますが、時期にリファスが結婚するでしょうから、それまでどうにかなるのではありませんか」
「だがな……」
「それは後からでいいでしょう」
相談しなければならない大事なことではあるが、セラリアは後回しにしたほうがいいと判断した。
「そうだな、モルゾフ王国へと、発表を急がねばならない」
「ええ、リファスの婚約者はしっかり考えないいけないけど」
「はい、婚約者候補ではなく、リファスが戻って聞いてからにしましょう。あちらにも知らせなくてはなりませんね」
「そうね、フェイリアに知らせておきましょう」
まずはモルゾフ王国へララスは婚約者候補の時点での不正が見付かり、スチュワート王太子とウィンラー夫人への失礼な態度ともに責任を取るために、コレドールと離縁し、王太子妃を退いたことを伝えた。
そして、慰謝料を使者に持って行かせたが、受け取ってはもらえなかったが、「了承した、これで今回の件は終わりにしよう」と返事をもらった。
オペリーク王国でもララスに過去の不正が見付かったことから、王太子妃に相応しくないと判断し、本人も認め、責任を取るためにコレドールと離縁し、王太子妃を退いたことが発表された。
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