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告白1
「ブルーベルではないというのはどういう意味だ?そもそも、何なのだ?本当に演技だったというのか?」
「父上、違います!」
「リファス……」
リファスはコレドールに向かって悲痛な顔で首を振り、レイピアも悲しそうな顔を浮かべてた。
「私はブルーベルの中にいるもうひとりの人格です」
「…解離性同一性障害」
コレドールもフェイリアに言われて、心の病について勉強をした。
その中に解離性同一性障害もあったが、ブルーベルには関係ないと思い、サッと読んだだけであった。
「その通りです。主人格のブルーベルは眠っています。三日経っても起きないことから、この体を維持するために私が起きたというわけです」
「信じ難いが、今の姿を見る限りは事実なのだろう。リファスとレイピアは知っていたのか?モモリも?」
皆は黙ったままゆっくりと頷いた。
「私はブルーベルはほとんど動かないので、体を動かしたりしておりました。生きていて欲しかったから……です」
「そうか、皆はいつから知っていたんだ?」
コレドールはリファスとレイピア、モモリを見つめたが、ブルーベルが答えた。
「いつだったかしら?」
「私が8歳の時です……ちゃんと会ってみたいと思って、こっそり訪ねました」
「そうだったわね。急に夜、訪ねて来て……思わず私が話し掛けてしまって、それからレイピアも呼んで話すようになりました」
体を動かそうかと思っていると、部屋の中にリファスが急に入って来て驚いた。ゆえに思わず声を掛けてしまったのである。
「交流していたのか?」
「はい、ブルーベルお母様のことを聞いたりしておりました」
「そうです」
レイピアも落ち着いた様子でしっかりと頷いており、三人の繋がり深さを感じざる得なかった。
「私もいつかブルーベルがあなたたちに触れ合わないのは、自分が邪魔になると思っている心の病気のせいだからと伝えたかったのです」
「邪魔になど……」
心は壊していても、母親であるブルーベルが邪魔であるはずがない。
子どもたちにもブルーベルは心の病だと話してはあったが、困っているようなことはあったが、嫌がったりする様子もなかった。まさか自身がフォローをしていたとは考えていなかった。
「ブルーベルは自分が関わると、二人のために良くないと、謝罪と敬意を持って接しておりました」
「私もいつも頭を下げてくれることから、認知はされているのだろうと思っていたので、嫌がられてもいいと思い、訪ねたのです……でも」
リファスは話し掛けてくれたことに喜んだが、「ごめんなさい、私はブルーベルではないの」という悲しそうな顔であった。
「話したのは私だったわけです。事情は理解できるか分からないと思いながらも、全て話しました。二人は賢い子で、理解してくれて、それからはブルーベルの話をしておりました。感謝しかありません」
「私たちこそ、感謝しております」
「そうです」
リファスとレイピアはどういう感覚かは分からないが、コレドールから見ても慕っているのは明らかであった。
「モモリは?」
「モモリは随分前です。体を動かすのに協力が必要でしたから、辛い立場に置いてしまいました。彼女を責めるなら私を責めてください、責任も取ります」
「いいえ!私はブルーベル様の侍女ですから。コレドール殿下にもブルーベル様を一番に考えるように言われていたのですから、当然の行動です」
「そうだな、モモリは悪くない。責任などない」
「それなら良かったです」
モモリが信用できると思ってから、打ち明けて協力を願った。モモリも驚いたが、誰にも言いませんと今日の今日まで誰にも言わなかった。
コレドールに沢山思うことはあったが、モモリを付けてくれたことだけは感謝するところだった。
「父上、違います!」
「リファス……」
リファスはコレドールに向かって悲痛な顔で首を振り、レイピアも悲しそうな顔を浮かべてた。
「私はブルーベルの中にいるもうひとりの人格です」
「…解離性同一性障害」
コレドールもフェイリアに言われて、心の病について勉強をした。
その中に解離性同一性障害もあったが、ブルーベルには関係ないと思い、サッと読んだだけであった。
「その通りです。主人格のブルーベルは眠っています。三日経っても起きないことから、この体を維持するために私が起きたというわけです」
「信じ難いが、今の姿を見る限りは事実なのだろう。リファスとレイピアは知っていたのか?モモリも?」
皆は黙ったままゆっくりと頷いた。
「私はブルーベルはほとんど動かないので、体を動かしたりしておりました。生きていて欲しかったから……です」
「そうか、皆はいつから知っていたんだ?」
コレドールはリファスとレイピア、モモリを見つめたが、ブルーベルが答えた。
「いつだったかしら?」
「私が8歳の時です……ちゃんと会ってみたいと思って、こっそり訪ねました」
「そうだったわね。急に夜、訪ねて来て……思わず私が話し掛けてしまって、それからレイピアも呼んで話すようになりました」
体を動かそうかと思っていると、部屋の中にリファスが急に入って来て驚いた。ゆえに思わず声を掛けてしまったのである。
「交流していたのか?」
「はい、ブルーベルお母様のことを聞いたりしておりました」
「そうです」
レイピアも落ち着いた様子でしっかりと頷いており、三人の繋がり深さを感じざる得なかった。
「私もいつかブルーベルがあなたたちに触れ合わないのは、自分が邪魔になると思っている心の病気のせいだからと伝えたかったのです」
「邪魔になど……」
心は壊していても、母親であるブルーベルが邪魔であるはずがない。
子どもたちにもブルーベルは心の病だと話してはあったが、困っているようなことはあったが、嫌がったりする様子もなかった。まさか自身がフォローをしていたとは考えていなかった。
「ブルーベルは自分が関わると、二人のために良くないと、謝罪と敬意を持って接しておりました」
「私もいつも頭を下げてくれることから、認知はされているのだろうと思っていたので、嫌がられてもいいと思い、訪ねたのです……でも」
リファスは話し掛けてくれたことに喜んだが、「ごめんなさい、私はブルーベルではないの」という悲しそうな顔であった。
「話したのは私だったわけです。事情は理解できるか分からないと思いながらも、全て話しました。二人は賢い子で、理解してくれて、それからはブルーベルの話をしておりました。感謝しかありません」
「私たちこそ、感謝しております」
「そうです」
リファスとレイピアはどういう感覚かは分からないが、コレドールから見ても慕っているのは明らかであった。
「モモリは?」
「モモリは随分前です。体を動かすのに協力が必要でしたから、辛い立場に置いてしまいました。彼女を責めるなら私を責めてください、責任も取ります」
「いいえ!私はブルーベル様の侍女ですから。コレドール殿下にもブルーベル様を一番に考えるように言われていたのですから、当然の行動です」
「そうだな、モモリは悪くない。責任などない」
「それなら良かったです」
モモリが信用できると思ってから、打ち明けて協力を願った。モモリも驚いたが、誰にも言いませんと今日の今日まで誰にも言わなかった。
コレドールに沢山思うことはあったが、モモリを付けてくれたことだけは感謝するところだった。
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