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対応4
「エズリラ侯爵家からは今も要請はある」
「おそらく何かブルーベルを利用するつもりなのでしょう。ですが、おそらくエースト殿下の考えだと思います。生家はブルーベルを気味悪がっていたので関わりたくないはずですから、王家に逆らえないだけだと思います」
両親や兄が切羽詰まっているのならともかく、それよりも会うことのほうが嫌で、わざわざ連絡して来るとは思えない。
「アリーシャ王女のこともあるからな」
「モルゾフ王国には伝えたのでしょう?」
「ああ、こちらも迷惑を散々掛けたのに利用されては堪らないからな」
「アスリーナにアリーシャに、スチュワート王太子殿下もますます女性がお嫌にならないといいのですけど」
「そうだな、良い方と婚約されるといいのだがな」
ララスのこともあるためにコレドールは祈ることしかできないが、関わらないことが誠意というものだろう。
「アリーシャはどのような子なのでしょうか?」
晩餐会にはブルーベルは言っていないために、彼女も分からない。
「気の強そうな王女殿下に見えました。晩餐会の席ではスチュワート殿下に売り込んではいたようです」
「既に断られているのではないかと私は見ている」
「ええ、私も断られてから頼みに来たのではないかと思うわ」
「私は詳しくないのですが、断られて受け入れられることはあるのでしょうか?」
ブルーベルもだが彼女も王家同士の縁談については詳しくなかった。
「まずないが、何か誤解があったとか、誰かが妨害していたなどあれば再考ということはあるかもしれないな」
「そうね、だけどエルゲリータ王国もきちんとした手順で申し込んでいるでしょうから、覆ることはないと思うわ」
「どうしても国外と考えているのかもしれませんね。また接触してくるようならば、あの方々には私はやり返したいです」
「加勢いたしますわ」
「フェイリアッ?」
迷いなく言い切るフェイリアに、コレドールもそんなことを勝手に決めることは良くないだろうと思ったが、妹の顔は本気である。
「言ったでしょう?リュメリー王国は排除したいと思っているくらいよ。でも民のためにしないだけ」
「エズリラ侯爵家から連絡があったら、里帰りいたします」
「だが」
ブルーベルには難しかったが、彼女ならば大丈夫だろうが、だからと言って簡単に許可はできない。
「ブルーベルに伝えることはできなくても、何かしたいのです」
「それは……」
「そうですわよね。私が一緒に行きたいと望みますが、難しいとなってもリュメリー王国から誰かつけていただくように陛下にお願いいたします」
フェイリアも同じ気持ちというのは烏滸がましいが、彼女は酷い扱いをされていたブルーベルの仇を取りたい気持ちは誰よりも強いだろう。
もしかしたらブルーベルが知らなくとも、僅かでも何か動く期待もしているのかもしれない。
エルゲリータ王国にはリュメリー王国がついているとなれば、下手に手出しはできないだろう。利用しようとするかもしれないが、対策すればいい。
「いえ、そこまでは……無理はされないでください」
「いいえ、シュエルダ陛下はブルーベル様とお母上を重ねてはらっしゃいますけど、一人の人間として穏やかに暮らして欲しいと願っているのです」
シュエルダはブルーベルを救うことで母親の思いを解消したいわけではなく、重荷にならないように同じ王族として貸せる手があるのであればという思いである。
「ありがとうございます。大変心強いです」
「心の病は軽視されやすい。心が弱い体なんて言われますけど、体が不自由な方に手を貸すのと同じですから、気負わないでください」
「はい……私がその証明になると思います」
心の病がなければ、存在しなかった彼女。
ブルーベルは彼女が自分を維持してくれることをどう思うか分からないが、それでも性格を聞く限り、恨んだりすることはないだろう。
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本日もお読みいただきありがとうございます。
明日は1日2回、投稿させていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
「おそらく何かブルーベルを利用するつもりなのでしょう。ですが、おそらくエースト殿下の考えだと思います。生家はブルーベルを気味悪がっていたので関わりたくないはずですから、王家に逆らえないだけだと思います」
両親や兄が切羽詰まっているのならともかく、それよりも会うことのほうが嫌で、わざわざ連絡して来るとは思えない。
「アリーシャ王女のこともあるからな」
「モルゾフ王国には伝えたのでしょう?」
「ああ、こちらも迷惑を散々掛けたのに利用されては堪らないからな」
「アスリーナにアリーシャに、スチュワート王太子殿下もますます女性がお嫌にならないといいのですけど」
「そうだな、良い方と婚約されるといいのだがな」
ララスのこともあるためにコレドールは祈ることしかできないが、関わらないことが誠意というものだろう。
「アリーシャはどのような子なのでしょうか?」
晩餐会にはブルーベルは言っていないために、彼女も分からない。
「気の強そうな王女殿下に見えました。晩餐会の席ではスチュワート殿下に売り込んではいたようです」
「既に断られているのではないかと私は見ている」
「ええ、私も断られてから頼みに来たのではないかと思うわ」
「私は詳しくないのですが、断られて受け入れられることはあるのでしょうか?」
ブルーベルもだが彼女も王家同士の縁談については詳しくなかった。
「まずないが、何か誤解があったとか、誰かが妨害していたなどあれば再考ということはあるかもしれないな」
「そうね、だけどエルゲリータ王国もきちんとした手順で申し込んでいるでしょうから、覆ることはないと思うわ」
「どうしても国外と考えているのかもしれませんね。また接触してくるようならば、あの方々には私はやり返したいです」
「加勢いたしますわ」
「フェイリアッ?」
迷いなく言い切るフェイリアに、コレドールもそんなことを勝手に決めることは良くないだろうと思ったが、妹の顔は本気である。
「言ったでしょう?リュメリー王国は排除したいと思っているくらいよ。でも民のためにしないだけ」
「エズリラ侯爵家から連絡があったら、里帰りいたします」
「だが」
ブルーベルには難しかったが、彼女ならば大丈夫だろうが、だからと言って簡単に許可はできない。
「ブルーベルに伝えることはできなくても、何かしたいのです」
「それは……」
「そうですわよね。私が一緒に行きたいと望みますが、難しいとなってもリュメリー王国から誰かつけていただくように陛下にお願いいたします」
フェイリアも同じ気持ちというのは烏滸がましいが、彼女は酷い扱いをされていたブルーベルの仇を取りたい気持ちは誰よりも強いだろう。
もしかしたらブルーベルが知らなくとも、僅かでも何か動く期待もしているのかもしれない。
エルゲリータ王国にはリュメリー王国がついているとなれば、下手に手出しはできないだろう。利用しようとするかもしれないが、対策すればいい。
「いえ、そこまでは……無理はされないでください」
「いいえ、シュエルダ陛下はブルーベル様とお母上を重ねてはらっしゃいますけど、一人の人間として穏やかに暮らして欲しいと願っているのです」
シュエルダはブルーベルを救うことで母親の思いを解消したいわけではなく、重荷にならないように同じ王族として貸せる手があるのであればという思いである。
「ありがとうございます。大変心強いです」
「心の病は軽視されやすい。心が弱い体なんて言われますけど、体が不自由な方に手を貸すのと同じですから、気負わないでください」
「はい……私がその証明になると思います」
心の病がなければ、存在しなかった彼女。
ブルーベルは彼女が自分を維持してくれることをどう思うか分からないが、それでも性格を聞く限り、恨んだりすることはないだろう。
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明日は1日2回、投稿させていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
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