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露見
ルアンナは再び下を向き、ドレスを強く握りしめながら、話し始めた。
「…悔しかったの、妃殿下はお母様にいつも褒められていて、私なんて褒められたことなんて、ほとんどないのよ」
「それは…」
「私も褒められておりませんよ?王太子殿下の婚約者なら、出来て当たり前ですものね?先生」
「どういう意味だ?」
「ティファナ先生は、私に向かって褒めたことは一度もありません」
「えっ」
アズラー夫人は何度もサリーを褒めていた、両陛下の前、殿下の前、娘の前、夫の前、大臣たちの前、だがサリーによく出来ました以外に褒めたことはない。
「だって、そうでしょう?私はあなたと違って、王太子殿下の婚約者だったのですから。出来ないという選択肢は、ないのですよ?理解していなかったの?それなのに、褒められたい?そんな理由なの?」
「だって、みんな優秀だと褒めてくれて」
『でもあなた、アペラ語、分かっていないわよね?私がいなくても、あなたも結局、楽したい側妃希望と同じだとはね。驚きました(アペラ語)』
元々、ルアンナの口振りから、語学力は私には劣るのだろうと察してはいたが、まさか理解出来ないとは思っていなかった。
「ルアンナは選ばれるはずがないのです」
「まあ、代理は通訳を付ければ問題ないでしょう。そういえば、クリジアン様は?いらしてないの?別でお呼びしましょうかしらね」
「待ってください、どうか、夫には…」
「知る権利があるでしょう」
「娘はまだ幼いのです、妃殿下も同じ母親なら、私の気持ちを分かっていただけませんか。娘と離れたくないのです」
「ルアンナ!黙りなさい、あなたにそのようなことを言う資格はありません」
「だって、シュリアはまだ一歳なのよ」
サリーはルアンナの必死な姿を見ながら、あれだけ学園の頃は自分こそが頂点だと、結婚してからも私への視線は変わらず、今さら必死だなと不思議に思っていた。知らない、別にいいじゃないと言うのかと思っていた。
「何の話だと思っているの?」
「代理の理由です」
「ああ、代理には公になるでしょうけど、クリジアン様に教えて欲しいと言われたわけでもないから、話す、話さないは自由よ」
「そうなのですか…」
「だって、その話ではないもの。不貞の話よ」
「え?」
「私は今さらだけど、不貞行為よ。あなたは現在の夫であるクリジアン様という婚約者がいたでしょう?黙って代理をすれば良かったのに」
皆、サリーは一体何の話をしているのだ、ルアンナが不貞行為を行っていたのかと、そのことをルイソード・クリジアンに伝えると言っているのか。
「妃殿下…ルアンナが不貞行為をしていたというのでしょうか」
「ええ、ルアンナ・アズラーはリール殿下と最後まではしていないけど、準ずる行為をしたでしょう?」
当事者二人は不貞という言葉に、心臓の鼓動が速くなっており、名前を出されて、激しい速さに皆に聞こえるのではないかとまで感じていた。
「サ、サリー…」
「ルアンナ・アズラーから誘って、殿下も了承したのよね?クリジアン様も知る権利があるでしょう?慰謝料だって発生するものよ?」
「嘘でしょう…」
アズラー夫人の呟きは、目も合わせられない殿下とルアンナの様子に、是と言っているような状況であった。
「あなたは私に『殿下だって、私の方がいいっておっしゃってるのよ』くらいで、関係を匂わすようなことは言わなかった、クリジアン様にはバレたくはなかったから。それでも優越感に浸っていたのでしょう?」
ルイソード・クリジアンは二つ年上だったこともあり、紳士で優しい人だった。でもルアンナはどうしても殿下を諦められなかった、誘うと最初はルイソードのことで拒まれたが、何度も迫れば殿下も受け入れてくれた。最後まで行うことは出来ないことが、背徳感と共に盛り上がってしまった。
「私もお伝えしようかと思ってはいたんですよ。でも、殿下はエマ・ネイリーと公に親しくされ始めたので、お伝えしませんでしたの」
「あなたに、あなたに魅力がないから」
「ルアンナ!!」
「先生、いいんですの。私もそう思います。だって魅力で選ばれたわけではないもの。そんなこと、国外の方も知っていることよ?」
「違う、違うんだ、サリー」
「証拠がなければ…」
「証拠ね、あなた方に関しては証人は私よ。見たことがあるの。お二人が乳繰り合っていたって言えばいいかしら?」
殿下の顔色であったはずの肌色は、完全に消え去ったと言っても過言ではないほどに、白くなっていた。ルアンナも言葉が出て来ないようである。
「護衛もいたから、証言させましょうか」
「サリー」
「殿下はさっきからサリー、サリーって何?そんなことより、クリジアン様に慰謝料でもご用意なさったらいかがかしら?」
「待ってくれ…お願いだ」
「…悔しかったの、妃殿下はお母様にいつも褒められていて、私なんて褒められたことなんて、ほとんどないのよ」
「それは…」
「私も褒められておりませんよ?王太子殿下の婚約者なら、出来て当たり前ですものね?先生」
「どういう意味だ?」
「ティファナ先生は、私に向かって褒めたことは一度もありません」
「えっ」
アズラー夫人は何度もサリーを褒めていた、両陛下の前、殿下の前、娘の前、夫の前、大臣たちの前、だがサリーによく出来ました以外に褒めたことはない。
「だって、そうでしょう?私はあなたと違って、王太子殿下の婚約者だったのですから。出来ないという選択肢は、ないのですよ?理解していなかったの?それなのに、褒められたい?そんな理由なの?」
「だって、みんな優秀だと褒めてくれて」
『でもあなた、アペラ語、分かっていないわよね?私がいなくても、あなたも結局、楽したい側妃希望と同じだとはね。驚きました(アペラ語)』
元々、ルアンナの口振りから、語学力は私には劣るのだろうと察してはいたが、まさか理解出来ないとは思っていなかった。
「ルアンナは選ばれるはずがないのです」
「まあ、代理は通訳を付ければ問題ないでしょう。そういえば、クリジアン様は?いらしてないの?別でお呼びしましょうかしらね」
「待ってください、どうか、夫には…」
「知る権利があるでしょう」
「娘はまだ幼いのです、妃殿下も同じ母親なら、私の気持ちを分かっていただけませんか。娘と離れたくないのです」
「ルアンナ!黙りなさい、あなたにそのようなことを言う資格はありません」
「だって、シュリアはまだ一歳なのよ」
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「ああ、代理には公になるでしょうけど、クリジアン様に教えて欲しいと言われたわけでもないから、話す、話さないは自由よ」
「そうなのですか…」
「だって、その話ではないもの。不貞の話よ」
「え?」
「私は今さらだけど、不貞行為よ。あなたは現在の夫であるクリジアン様という婚約者がいたでしょう?黙って代理をすれば良かったのに」
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「妃殿下…ルアンナが不貞行為をしていたというのでしょうか」
「ええ、ルアンナ・アズラーはリール殿下と最後まではしていないけど、準ずる行為をしたでしょう?」
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「サ、サリー…」
「ルアンナ・アズラーから誘って、殿下も了承したのよね?クリジアン様も知る権利があるでしょう?慰謝料だって発生するものよ?」
「嘘でしょう…」
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「待ってくれ…お願いだ」
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