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絶念
「ティファナの言うことは事実だよ。ルイソード殿、時間を取って済まない。だがこれだけは言わせて欲しい」
ローサムは顔を上げて、ルイソードに断りを入れて、話し始めた。
「邸でルトアスは色々言っていたのかもしれないが、ティファナが、私が妃殿下のことを話したことがあったか?学園に入学前に、ペルガメント侯爵令嬢には敵わない、王太子妃は絶対に無理だと言った時だけじゃないか?」
「…」
「ティファナは始めは敢えて一切出さなかった、比べられると思うかもしれないからとね。でも、次元が違うから、比べようもないと私に言ったよ、そして他の人には無理だとね、比べる相手が周りにいないんだよ」
「あなたには敢えて言わなかったわ、だって他の誰も出来ないのだから。でも言っていたら、こんなに驕ることはなかったのかしらね、私は間違えたのね」
ティファナは落ち着いた声のまま、顔も上げず、話し終えた。
「どちらにしても、最低だよ。そもそも妃殿下には権利がある、婚約者にすり寄るなんて。姉さんだって、義兄上が言い寄られていたら、意見していたじゃないか」
ルイソードも長身で端正な顔立ちで、夜会やパーティーで色目を使う者もおり、横で牽制しているルアンナを見掛けたこともある。
「そ、それは…」
「自分は言い寄ってもいいが、言い寄られるのは許さないとでも言うのか?」
「ルトアス、もういいよ。ルアンナは何も理解できないことが、よく分かった。親がいくら言って、気を揉んでも、認めないのなら伝わらない」
「あっ、違うの。サリーが陰湿だっただけなのよ」
「王太子妃殿下だ!呼び捨てにするなど、そんなことも分からないのか!!」
冷めた口調ではあったが、ルイソードは常識のある話し方をしていたが、怒号がついに響き渡った。
「同級生だから、つい」
「友人でもなければ、知り合いですらない、王太子妃殿下をつい呼び捨てするのか?今までもしていた証拠だな」
「知り合いではあるもの…」
「加害者としてだろう」
「かがい、しゃ…でもこれまで何も言って来なかったの。そんなに怒っていないということじゃないの?」
「それは、お前が決めることではないわ!」
あまりに愚かな発言にローサムが怒鳴ったが、ルイソードもティファナもルトアスは全く同じ感想を持った。だが、ルアンナに意見する気力も失っていた。
「今日はお引き取り願えますか、離縁については、またこちらから連絡します」
「離縁?離縁なんてあり得ないわ、嫌よ、ルイ、待って」
「黙りなさい!」
ローサムが再び怒鳴ったが、凍てつく怒りを表したのはルイソードの方だった。
「君は一切、謝罪もしないんだな。信じられないよ」
「あっ、ごめんなさい、ごめんなさい、許して」
「もう遅い。認めて謝罪すらできない。妃殿下のせいではない、君自身の責任だ。そこだけは履き違えるなよ」
ローサムとティファナがルアンナ両腕を持ち、私の家はここだ、シュリアに会わせて、シュリアを連れて来てと喚くルアンナを連れ帰った。
ルイソードが離縁する理由を両親に話すと、離縁に賛同し、シュリアはこのままこちらで育てることになった。アズラー侯爵家も異論はないと、離縁状にサインにして、慰謝料と養育費を受け取ることにした。
今後のことを考えると、直接会わせることは難しいかもしれないが、ささやかな贈り物なら渡しますと言うと、ティファナは誰からとは言わないでいいので、渡していただけると有難いですと涙を流し、何度も御礼を言った。ルアンナは暴れていたが、夫妻も孫に会えないのは辛いだろう。
そして、夫妻はひと回り小さくなったような身体で、シュリアをどうかよろしくお願いしますと、深々と頭を下げて帰って行った。
ルアンナはルイソードは自身を愛していると言っていたが、婚約、結婚をしたからには努力するべきだという意味であったが、ルアンナは贈り物をくれる・思いやってくれる=私を愛していると判断したのだろう。ゆえにルイソードはまだ再婚は考えられないが、離縁で疲れはしたが、精神的に落ち込むことはなかった。
シュリアは乳母と使用人に大事に育てられおり、理解できる年になったら話をして、本人がもし会いたいというなら会わせることは否定しないが、ルアンナが母親ということは枷になることだろう。その憂いを出来る限り、拭ってはやりたい。
ローサムは顔を上げて、ルイソードに断りを入れて、話し始めた。
「邸でルトアスは色々言っていたのかもしれないが、ティファナが、私が妃殿下のことを話したことがあったか?学園に入学前に、ペルガメント侯爵令嬢には敵わない、王太子妃は絶対に無理だと言った時だけじゃないか?」
「…」
「ティファナは始めは敢えて一切出さなかった、比べられると思うかもしれないからとね。でも、次元が違うから、比べようもないと私に言ったよ、そして他の人には無理だとね、比べる相手が周りにいないんだよ」
「あなたには敢えて言わなかったわ、だって他の誰も出来ないのだから。でも言っていたら、こんなに驕ることはなかったのかしらね、私は間違えたのね」
ティファナは落ち着いた声のまま、顔も上げず、話し終えた。
「どちらにしても、最低だよ。そもそも妃殿下には権利がある、婚約者にすり寄るなんて。姉さんだって、義兄上が言い寄られていたら、意見していたじゃないか」
ルイソードも長身で端正な顔立ちで、夜会やパーティーで色目を使う者もおり、横で牽制しているルアンナを見掛けたこともある。
「そ、それは…」
「自分は言い寄ってもいいが、言い寄られるのは許さないとでも言うのか?」
「ルトアス、もういいよ。ルアンナは何も理解できないことが、よく分かった。親がいくら言って、気を揉んでも、認めないのなら伝わらない」
「あっ、違うの。サリーが陰湿だっただけなのよ」
「王太子妃殿下だ!呼び捨てにするなど、そんなことも分からないのか!!」
冷めた口調ではあったが、ルイソードは常識のある話し方をしていたが、怒号がついに響き渡った。
「同級生だから、つい」
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「知り合いではあるもの…」
「加害者としてだろう」
「かがい、しゃ…でもこれまで何も言って来なかったの。そんなに怒っていないということじゃないの?」
「それは、お前が決めることではないわ!」
あまりに愚かな発言にローサムが怒鳴ったが、ルイソードもティファナもルトアスは全く同じ感想を持った。だが、ルアンナに意見する気力も失っていた。
「今日はお引き取り願えますか、離縁については、またこちらから連絡します」
「離縁?離縁なんてあり得ないわ、嫌よ、ルイ、待って」
「黙りなさい!」
ローサムが再び怒鳴ったが、凍てつく怒りを表したのはルイソードの方だった。
「君は一切、謝罪もしないんだな。信じられないよ」
「あっ、ごめんなさい、ごめんなさい、許して」
「もう遅い。認めて謝罪すらできない。妃殿下のせいではない、君自身の責任だ。そこだけは履き違えるなよ」
ローサムとティファナがルアンナ両腕を持ち、私の家はここだ、シュリアに会わせて、シュリアを連れて来てと喚くルアンナを連れ帰った。
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