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番外編1
ルアンナ・アズラー6
そして、シュリアはアズラー侯爵夫妻こと、ローサムとティファナに会うことになった。シュリアの姿を見た夫妻は目頭が熱くなった。見に行こうと思えば行けたが、アズラー侯爵家の者は一切しなかった。
「ようこそおいでくださいました。ローサム・アズラーです」
「ティファナ・アズラーです」
「シュリア・クリジアンです」
二人とも目じりを下げており、優しそうな人たちであった。
「最初に謝らせてください。娘のせいで辛い目に遭うようなことがあれば、それは我々のせいです。本当に申し訳ございません」
ローサムの言葉に、ティファナも一緒に頭を下げた。
「いえ、産みの母のことは過ちを犯したとしか聞いていません。何があったか聞かせて貰えますか」
「はい、長くなります。そして、信じられないような驚く内容だと思います。苦しかったり、疲れたら、おっしゃってください」
「…はい」
ティファナが話を始めた、おそらく夫妻にとっては大事な娘だったはずだが、第三者のように、サリー王太子妃殿下への暴言と暴力、リール王太子殿下へとの不貞、証拠の発言や診断書も出して、その後の家族での話し合い、父との話し合いでのことも、包み隠さず事実を話してくれた。
シュリアは時折、『酷い』『妃殿下に』『殿下と』などと声が出てしまったが、その度にティファナがその通りですと相槌を打ち、ローサムが唇を噛みしめていた。
「それ以降、領地で軟禁して反省させております」
「反省はしているのですか」
「私たちはそう思えません。どうしてこんなことになったのか、今でもその思いが強いと思います」
「えっ」
会いたいという割に、押し掛けてきたりしていないことから、反省して暮らしていると思っていた。いや、願っていたのかもしれない。
「信じられないでしょう…公に罰されたわけではありません。本来なら、罰されるべきでしたが、王太子妃殿下が望みませんでした」
「妃殿下が…私、何度か話したこともあります」
「そうですか、素晴らしい方でしょう?」
「はい、王太子妃教育をされていたんですよね?」
「はい、そうです。素晴らしい生徒でした」
ティファナはあれ以来、サリーには会っていない。謝罪しか出来ない自身に、合わせる顔がないと思っている。
「そして、これはあなたのお父上が妃殿下から伺ったことです」
「お父様から?」
「はい、私たちはあなたのお父上が再婚する際に伺いました」
ティファナはこの話を聞いた際に、呼吸が出来なくなった。
「妃殿下は同じ爵位の娘にどうして、これほどのことをされて、誰かに訴えなかったのか。一つは妃殿下のご両親です。ペルガメント前侯爵夫妻に、何もしていない我々が潰されると思ったからだそうです」
「どうし、いえ、親ですものね」
「妃殿下とご両親は、おそらく社交界に出れば分かると思いますが、仲が良くありません。妃殿下のことを子どもという名の道具くらいにしか思っていない方々です。現ペルガメント侯爵の妃殿下のお兄様は違います。妃殿下同様に大変素晴らしい方で、妃殿下とも仲が良いと聞いています」
「はい、ペルガメント侯爵には会ったことがあります」
「おそらくあの時、妃殿下が訴えていたら、あの夫妻は我々を潰しにかかったことでしょう。我々も非しかありませんから、受け入れるしかなかったと思います。まだ婚約者でも、妃殿下が婚約者を外れることはなかったでしょうから、王族扱いにされていたら、この家はもうなかったでしょう」
「そうだったのですね…」
「そして、もう一つの理由は、」
「大丈夫か」
ティファナは大きく息を吸い、ローサムは次の言葉を出せずにいる、ティファナを思いやった。
「はい、私が伝えなくてはなりません」
「?」
「妃殿下は、死ぬ理由になるか、と、おっしゃったそうです」
「え」
奇しくも、父・ルイソードがサリーに言われた際と同じ反応である。
「ようこそおいでくださいました。ローサム・アズラーです」
「ティファナ・アズラーです」
「シュリア・クリジアンです」
二人とも目じりを下げており、優しそうな人たちであった。
「最初に謝らせてください。娘のせいで辛い目に遭うようなことがあれば、それは我々のせいです。本当に申し訳ございません」
ローサムの言葉に、ティファナも一緒に頭を下げた。
「いえ、産みの母のことは過ちを犯したとしか聞いていません。何があったか聞かせて貰えますか」
「はい、長くなります。そして、信じられないような驚く内容だと思います。苦しかったり、疲れたら、おっしゃってください」
「…はい」
ティファナが話を始めた、おそらく夫妻にとっては大事な娘だったはずだが、第三者のように、サリー王太子妃殿下への暴言と暴力、リール王太子殿下へとの不貞、証拠の発言や診断書も出して、その後の家族での話し合い、父との話し合いでのことも、包み隠さず事実を話してくれた。
シュリアは時折、『酷い』『妃殿下に』『殿下と』などと声が出てしまったが、その度にティファナがその通りですと相槌を打ち、ローサムが唇を噛みしめていた。
「それ以降、領地で軟禁して反省させております」
「反省はしているのですか」
「私たちはそう思えません。どうしてこんなことになったのか、今でもその思いが強いと思います」
「えっ」
会いたいという割に、押し掛けてきたりしていないことから、反省して暮らしていると思っていた。いや、願っていたのかもしれない。
「信じられないでしょう…公に罰されたわけではありません。本来なら、罰されるべきでしたが、王太子妃殿下が望みませんでした」
「妃殿下が…私、何度か話したこともあります」
「そうですか、素晴らしい方でしょう?」
「はい、王太子妃教育をされていたんですよね?」
「はい、そうです。素晴らしい生徒でした」
ティファナはあれ以来、サリーには会っていない。謝罪しか出来ない自身に、合わせる顔がないと思っている。
「そして、これはあなたのお父上が妃殿下から伺ったことです」
「お父様から?」
「はい、私たちはあなたのお父上が再婚する際に伺いました」
ティファナはこの話を聞いた際に、呼吸が出来なくなった。
「妃殿下は同じ爵位の娘にどうして、これほどのことをされて、誰かに訴えなかったのか。一つは妃殿下のご両親です。ペルガメント前侯爵夫妻に、何もしていない我々が潰されると思ったからだそうです」
「どうし、いえ、親ですものね」
「妃殿下とご両親は、おそらく社交界に出れば分かると思いますが、仲が良くありません。妃殿下のことを子どもという名の道具くらいにしか思っていない方々です。現ペルガメント侯爵の妃殿下のお兄様は違います。妃殿下同様に大変素晴らしい方で、妃殿下とも仲が良いと聞いています」
「はい、ペルガメント侯爵には会ったことがあります」
「おそらくあの時、妃殿下が訴えていたら、あの夫妻は我々を潰しにかかったことでしょう。我々も非しかありませんから、受け入れるしかなかったと思います。まだ婚約者でも、妃殿下が婚約者を外れることはなかったでしょうから、王族扱いにされていたら、この家はもうなかったでしょう」
「そうだったのですね…」
「そして、もう一つの理由は、」
「大丈夫か」
ティファナは大きく息を吸い、ローサムは次の言葉を出せずにいる、ティファナを思いやった。
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「え」
奇しくも、父・ルイソードがサリーに言われた際と同じ反応である。
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