【完結】クリスマス・ナンバー・ナイト

野村にれ

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コズエ・ナイト2

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「例えば今日、連絡があったはずなのにない。買えたはずのコンビニのスイーツが売り切れなど、全く同じということではないかもしれません」
「それは、なぜですか?」

 コンビニのスイーツくらいならいいが、連絡は大切な内容かもしれない。それなのに、なぜ変わってしまうのかと、不思議に思った。

「田中様と同じように、クリスマス・ナンバー制度で戻った方がいるからです」
「っあ、なるほど!その方が、関わっているということですか?」
「直接ではなく、巡り巡ってということもあります」
「確かに、私も変えたら、周りの人にも影響がある人がいるかもしれないということですね」
「そうです」

 変えられるということは、他の人にも影響を与えるということで、だからこそ変われるかもしれない。やっぱり、絶対に戻りたいという気持ちが高まった。

「戻りたいです、本当に。お願いします」
「はい、戻ることは可能です」

 梢は何度も頷いた後で、エボシをじっと見つめた。

「えっと、聞いてくれますか?」
「はい?アドバイスなどはできませんが、聞くことはできます」
「はい、それでも嬉しいです。話せる相手も、聞いてくれる人もいなくて、話したいんです」
「私でよろしければ」
「私、間違えたんです。相手はママ友、いえ、友人もでした。ああ、そうだ。友人には謝らないといけませんね。怖いけど……」

 エボシは相槌を打ち、梢は幼い姿のエボシにですら、話したいほど、今話せる人がいなかった。

「ママ友がお金持ちだったから、甘えたのがきっかけでした。意図したわけではなく、持ち合わせがない時があって、その時に払ってくれて、このくらいなら驕るよと言ってくれたことが始まりでした」

 離婚原因はママ友のとトラブルと、金銭感覚の違いであった。

「何度かちょっと高いなと言うと払ってくれたり、迷っていると払ってくれたりしました。それで、調子に乗るようになって、今月厳しいから、今日もいい?なんて言ってしまって。その時はいいよって言ってくれたのですけど、どんどん避けられるようになりました」

「それからは連絡しても、予定が合わなくなって、偶然、会って聞くと私と話すのは楽しかったけど、お金については不愉快だったと、たいした金額ではないから返さなくていいけど、もう個人的に会いたくはないって……その話は周りにも伝わって、孤立しました。それは子どもにも伝わってしまって、恥ずかしいって、それからギスギスし始めて、離婚したんです」

 子どもも付いて来なかったのも、梢と一緒にいれば、ずっとそのことが付き纏うからである。

「ママ友はお仕事を?」
「はい、されていました。看護師でとても時給が高いと聞いていて、それもあって、お金があるのだから大丈夫と思っていました。男性が驕ってくれるのと同じような感覚、だったのだと思います」

 今考えてみると、若い頃のように、軽い気持ちで男性が驕ってくれた感覚でいたのだと、反省した。

「ママ友は友達とは違うのに、対応を間違えてしまったのです」
「昔からですか?」
「いえ、私、割り勘だと言われたら、ピッタリ割りたい人だったんです。今なら電子マネーでピッタリ出来ると思うのですが、当時は現金でしたから、細かいよとよく言われていたんです」

 お金のことはきっちりしないとなんて言っていたはずなのに、どうしてこんなことになってしまったのか。

「ママ友にも電子マネーで払えば良かったのではありませんか?」
「そこにもお金がなかったのです……でも、チャージすればいいと思いますよね、紐付けしていなかったのです。最初は手続きが面倒だったのですけど、わざとでした」

 毎回ではないが、現金は持って来ていない、電子マネーもない、仕方ないから驕ってもらえるという状態になっていた。

 その後は沢山お喋りをして、コーヒー1杯だからと思っていた。
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