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亀川梨沙(ニホン)4
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気が付くと教えてくれた大学の友人に、相手が誰なのか、どんな人なのか、どんな顔なのかと、問い詰めていた。
年下の看護師で、梨沙とは違う美人だった。感じたのは、今までで味わったことのないほどの悔しさであった。
恵介も参加していた飲み会にも、顔を出した梨沙は、ずっとどこかで考え続けていたいために、思わず聞いていた。
「私の嫌なところってある?」
「えっ?何か言われたの?」
付き合っているわけでも、告白もされていないままであった。
だが、前だと電話で告白をされていた頃で、聞いてもいいのではないか、これで何もないと言われれば、付き合ってもいいのではないかという打算もあった。
「ううん、そうじゃないんだけど」
「明るいし、友人も多いってことは皆に好かれているって証拠じゃないの?」
大学の友人の本心は分からないが、高校の友人の本心を聞いている。
こんなことなら、受け止められたかは分からないが、聞いておけば良かったと思ったほどであった。
「そんなことないよ」
「会社で何かあったの?」
「うん、まあ、人間関係って色々あるからさ」
「まあ、それはあるよね。特に梨沙ちゃんの場合は、友人も多いから、大変なんじゃない?」
「そうかもね」
恵介の口から友人という言葉が出ると、この時は悪い感情はないのかもしれないが、梨沙の胸はまたチクチクと痛んだ。
誘われたら行きたいという気持ちを抑えられない、自分がいないところで楽しんでいるのが耐えられない、それでも掛け持ちはしないように気を付けていた―――。
梨沙と恵介は両家の顔合わせ、結婚式を決める前に、破局した。
寿退社も恵介が銀行員で、転勤が多いことがきっかけであった。
まだ結婚は決まっていない段階で、転職を考えていた梨沙は辞める理由として丁度いいと早めに辞めたのである。
梨沙も転職活動はしていたが、知り合いの店でアルバイトをしながら、時間のある梨沙はこれまで以上に色んな所に顔を出すようになった。
恵介は忙しく、両家の顔合わせと結婚式のこともなかなか決まらないために、二人でいても喧嘩が増えてもいた。
決定的になったのは、ようやく顔合わせの時間が取れそうだという日程に、梨沙は急遽決まった友人と旅行に行く日だと言い、言い合いになった。
『この日辺りは時間が取れそうだと言ってあっただろう?友人友人って、色んな所に顔を出して、あの中に大事に思ってくれる人何人いるの?』
『みんな大事な友人よ、私のことを大事に思っているよ』
『本当に顔だけ出すって、隆二が笑っていたよ。しかも、一杯だからってお金を払わない時もあるって』
隆二というのは、塔子を紹介して欲しいと言った男性で、塔子の大学時代からの友人でもあった。隆二は恵介の中学時代からの友人で、塔子よりも付き合いが長い。
『そんなこと、隆二が言っているだけでしょう?』
『他の人だってそう思っている人もいるんじゃないの?友人が大事なのは俺も分かるけど、ちょっと異常だよ』
『友人が多い私が好きだって』
『友人が多いから、社交的だと思ったんだよ』
結局、好きになった理由で、嫌われる結果になっていた。
その日は二人とも熱くなってしまったために、お互いにこれからについて考えて、旅行から帰ってからまた話をしようということになった。
梨沙は旅行中の雰囲気を壊したくないこと、まだ認めたくない気持ちもあり、何も話さず、恵介の言っていたことも聞くことができなかった。
旅行から帰って、ちゃんと話そうと思い、二人は会ったが、恵介の答えは既に決まっていた。
『別れよう』
『え、どうしてよ。日程は悪かったと思っているよ』
梨沙もチケットを取っていなかったら、旅行ではなかったら、キャンセルして合わせたのにと落ち着いてからは考えていた。
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本日もお読みいただきありがとうございます。
本日より、
新作「愛されて、愛されて、愛されて」を投稿しております。
よろしければよろしくお願いします。
年下の看護師で、梨沙とは違う美人だった。感じたのは、今までで味わったことのないほどの悔しさであった。
恵介も参加していた飲み会にも、顔を出した梨沙は、ずっとどこかで考え続けていたいために、思わず聞いていた。
「私の嫌なところってある?」
「えっ?何か言われたの?」
付き合っているわけでも、告白もされていないままであった。
だが、前だと電話で告白をされていた頃で、聞いてもいいのではないか、これで何もないと言われれば、付き合ってもいいのではないかという打算もあった。
「ううん、そうじゃないんだけど」
「明るいし、友人も多いってことは皆に好かれているって証拠じゃないの?」
大学の友人の本心は分からないが、高校の友人の本心を聞いている。
こんなことなら、受け止められたかは分からないが、聞いておけば良かったと思ったほどであった。
「そんなことないよ」
「会社で何かあったの?」
「うん、まあ、人間関係って色々あるからさ」
「まあ、それはあるよね。特に梨沙ちゃんの場合は、友人も多いから、大変なんじゃない?」
「そうかもね」
恵介の口から友人という言葉が出ると、この時は悪い感情はないのかもしれないが、梨沙の胸はまたチクチクと痛んだ。
誘われたら行きたいという気持ちを抑えられない、自分がいないところで楽しんでいるのが耐えられない、それでも掛け持ちはしないように気を付けていた―――。
梨沙と恵介は両家の顔合わせ、結婚式を決める前に、破局した。
寿退社も恵介が銀行員で、転勤が多いことがきっかけであった。
まだ結婚は決まっていない段階で、転職を考えていた梨沙は辞める理由として丁度いいと早めに辞めたのである。
梨沙も転職活動はしていたが、知り合いの店でアルバイトをしながら、時間のある梨沙はこれまで以上に色んな所に顔を出すようになった。
恵介は忙しく、両家の顔合わせと結婚式のこともなかなか決まらないために、二人でいても喧嘩が増えてもいた。
決定的になったのは、ようやく顔合わせの時間が取れそうだという日程に、梨沙は急遽決まった友人と旅行に行く日だと言い、言い合いになった。
『この日辺りは時間が取れそうだと言ってあっただろう?友人友人って、色んな所に顔を出して、あの中に大事に思ってくれる人何人いるの?』
『みんな大事な友人よ、私のことを大事に思っているよ』
『本当に顔だけ出すって、隆二が笑っていたよ。しかも、一杯だからってお金を払わない時もあるって』
隆二というのは、塔子を紹介して欲しいと言った男性で、塔子の大学時代からの友人でもあった。隆二は恵介の中学時代からの友人で、塔子よりも付き合いが長い。
『そんなこと、隆二が言っているだけでしょう?』
『他の人だってそう思っている人もいるんじゃないの?友人が大事なのは俺も分かるけど、ちょっと異常だよ』
『友人が多い私が好きだって』
『友人が多いから、社交的だと思ったんだよ』
結局、好きになった理由で、嫌われる結果になっていた。
その日は二人とも熱くなってしまったために、お互いにこれからについて考えて、旅行から帰ってからまた話をしようということになった。
梨沙は旅行中の雰囲気を壊したくないこと、まだ認めたくない気持ちもあり、何も話さず、恵介の言っていたことも聞くことができなかった。
旅行から帰って、ちゃんと話そうと思い、二人は会ったが、恵介の答えは既に決まっていた。
『別れよう』
『え、どうしてよ。日程は悪かったと思っているよ』
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