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オズラール公爵姉弟
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トドック男爵令嬢が休学になっても、ヨルレアンは解読に没頭しており、学園に通っていないので、いなくなったことを感じることもなかった。
結局、試験だけ受けに行くという待遇のまま、過ごしていた。
「姉様、大変だったそうだね」
別邸を訪ねて来たのは、3つ年下の弟であるミオリックであった。ミオリックは父と本邸に暮らしているが、きょうだい仲は良い。
トドック男爵令嬢のことは、父・ダリーツもヨルレアンが怒るべきことなのだから、好きなようにすればいいと、許可を得ていた。
ミオリックもダリーツから話を聞いて、ヨルレアンを訪ねて来た。相変わらず、姉の部屋はあらゆる本や文献で埋もれている。
作業部屋だけは、掃除はしているので、綺麗ではあるが片付くことはない。掃除も、ヨルレアンを感度を損ねてはいけないと、細心の注意をしながら行われている。
「ちょっと、子どもっぽかったわと反省しているのよ」
「だけど、手伝ったなんてふざけたことを、私でも許せないよ」
「そうなの、許せなかったの。何だかおじ様の功績に、泥を塗られたような気分になってしまったのよ」
「当然だよ!しかも姉様を馬鹿にしていたんでしょう?」
ミオリックは手伝ったと嘘を付いたこともだが、ヨルレアンを馬鹿にしていたことに怒りを感じていた。
姉がどれだけ解読を祖父から託されたという責任感から、頑張っているかを知っている。知識も何が役立つか分からないからと、多岐に渡っている。
「成績優秀者を辞退していますからね、入っていないイコール馬鹿だと思われていたのでしょう」
「でも、男爵令嬢が?」
ミオリックは姉なので、そうは思わないが、他者から姉は近づき難い雰囲気を纏っていると聞く。馬鹿にするなんてこととは、程遠い存在だと思っていた。
「しかも、20位だったこともあったんですって」
「ということは」
「そう、姉様が辞退していなければ、成績優秀者からも外れていることもあったってこと」
「姉様が馬鹿であるはずがないのに」
「馬鹿そうな顔をしているのかしら?」
「そんなはずないでしょう?いつも、何かしているのに」
ヨルレアンがゆっくりしていたのは、エルドールとの一件があって、押し付けられていた解読を返した時くらいである。
だが、結局、机から離れていることを耐えられなくなって、ザッハンデル前伯爵邸に行くようになった。お祖母様もあの人にそっくりだと言っていたくらいである。
「ミオはどう?変わりはない?」
「ないよ、毎日勉強と稽古漬けだよ」
ミオリックも、ヨルレアンが受けて来た同じ教育を受けている。
ヨルレアンもミオリックも辛いとは思ってはいるが、両親の元へ生まれた宿命だと思って、受け入れている。
「まあ、私も通った道だもの。頑張るしかないわよ」
「そうだね。そういえば、母様からまたパイナップルのチーズケーキが届いてたよ」
「また?」
ルエルフ王国で食べて美味しかったので、あらゆるところのお土産にしたのだが、おかげで母から送られてくるようになってしまった。
「姉様が褒めたからでしょう?」
「ミオだって褒めていたじゃない」
ルエルフ王国には、ミオリックも一緒に行っていた。
「そうだけど…でも、今度はブルベリーのチーズケーキもあるよ。新作だってさ」
「ブルベリー?それは美味しそうね」
「うん、明日出ると思うよ」
「明日?」
「父様が、明日はローストビーフだからこちらで食べなさいって」
「ええ?」
「好きでしょう?ローストビーフ」
「好きだけど」
「労いたいんだよ、付き合ってあげなよ。執事には話してあるから」
「分かったわ」
皆が各々忙しいオズラール公爵気は、いつもは食事も別々であるが、時折、一緒に食事をすることもちゃんとある。
ヨルレアンも解読と、時折、試験を受けに行くという生活を続け、実感もないままではあるが、無事に三年生になっていた。
結局、試験だけ受けに行くという待遇のまま、過ごしていた。
「姉様、大変だったそうだね」
別邸を訪ねて来たのは、3つ年下の弟であるミオリックであった。ミオリックは父と本邸に暮らしているが、きょうだい仲は良い。
トドック男爵令嬢のことは、父・ダリーツもヨルレアンが怒るべきことなのだから、好きなようにすればいいと、許可を得ていた。
ミオリックもダリーツから話を聞いて、ヨルレアンを訪ねて来た。相変わらず、姉の部屋はあらゆる本や文献で埋もれている。
作業部屋だけは、掃除はしているので、綺麗ではあるが片付くことはない。掃除も、ヨルレアンを感度を損ねてはいけないと、細心の注意をしながら行われている。
「ちょっと、子どもっぽかったわと反省しているのよ」
「だけど、手伝ったなんてふざけたことを、私でも許せないよ」
「そうなの、許せなかったの。何だかおじ様の功績に、泥を塗られたような気分になってしまったのよ」
「当然だよ!しかも姉様を馬鹿にしていたんでしょう?」
ミオリックは手伝ったと嘘を付いたこともだが、ヨルレアンを馬鹿にしていたことに怒りを感じていた。
姉がどれだけ解読を祖父から託されたという責任感から、頑張っているかを知っている。知識も何が役立つか分からないからと、多岐に渡っている。
「成績優秀者を辞退していますからね、入っていないイコール馬鹿だと思われていたのでしょう」
「でも、男爵令嬢が?」
ミオリックは姉なので、そうは思わないが、他者から姉は近づき難い雰囲気を纏っていると聞く。馬鹿にするなんてこととは、程遠い存在だと思っていた。
「しかも、20位だったこともあったんですって」
「ということは」
「そう、姉様が辞退していなければ、成績優秀者からも外れていることもあったってこと」
「姉様が馬鹿であるはずがないのに」
「馬鹿そうな顔をしているのかしら?」
「そんなはずないでしょう?いつも、何かしているのに」
ヨルレアンがゆっくりしていたのは、エルドールとの一件があって、押し付けられていた解読を返した時くらいである。
だが、結局、机から離れていることを耐えられなくなって、ザッハンデル前伯爵邸に行くようになった。お祖母様もあの人にそっくりだと言っていたくらいである。
「ミオはどう?変わりはない?」
「ないよ、毎日勉強と稽古漬けだよ」
ミオリックも、ヨルレアンが受けて来た同じ教育を受けている。
ヨルレアンもミオリックも辛いとは思ってはいるが、両親の元へ生まれた宿命だと思って、受け入れている。
「まあ、私も通った道だもの。頑張るしかないわよ」
「そうだね。そういえば、母様からまたパイナップルのチーズケーキが届いてたよ」
「また?」
ルエルフ王国で食べて美味しかったので、あらゆるところのお土産にしたのだが、おかげで母から送られてくるようになってしまった。
「姉様が褒めたからでしょう?」
「ミオだって褒めていたじゃない」
ルエルフ王国には、ミオリックも一緒に行っていた。
「そうだけど…でも、今度はブルベリーのチーズケーキもあるよ。新作だってさ」
「ブルベリー?それは美味しそうね」
「うん、明日出ると思うよ」
「明日?」
「父様が、明日はローストビーフだからこちらで食べなさいって」
「ええ?」
「好きでしょう?ローストビーフ」
「好きだけど」
「労いたいんだよ、付き合ってあげなよ。執事には話してあるから」
「分かったわ」
皆が各々忙しいオズラール公爵気は、いつもは食事も別々であるが、時折、一緒に食事をすることもちゃんとある。
ヨルレアンも解読と、時折、試験を受けに行くという生活を続け、実感もないままではあるが、無事に三年生になっていた。
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