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再び8
「なるほど、だがアリレッサに縁談なんて……」
「探せなくはないが、無理やり嫁がせて、問題を起こされても困るからな」
「ああ、そんなことはさせられない」
こんな時に結婚を決めても、上手くいかないかもしれないとファークスとメイミーも思っていた。
「アリレッサが納得するなら結婚もいいが、難しいなら他国に働きにやってはどうだ?騎士ならば、仕事は見付かるだろう」
「そうだな、分かった。話をして選ばせよう」
「騎士団にも辞める手続きを進めたほうがいい。すべてをちゃんと動いている後で、モンカール公爵家に伝えないと口だけだと思われるからな」
マイックはまだモンカール公爵から届いていないのならば、先に手続きをして証拠を残してから伝えるほうがいいだろうと判断した。
メイファスならすぐに事実か事実でないか聞くことができるからである。
「分かった。マイックありがとう」
「まだ安心はできない。モンカール公爵家への先触れと謝罪と書くんだ。今夜中に届けておいたほうがいい」
「分かった」
「夫人はアリレッサにどちらがいいか、騎士団のことも伝えておいたほうがいい」
「承知いたしました」
ファークスとマイックは机に向かい、メイミーはアリレッサに話をするために部屋に向かった。さすがにアリレッサも自室でソファに座って落ち込んでいた。
「お父様が帰って来たわ、騎士団を辞めて、しばらく他国に働きに行くか、結婚するか選びなさい」
「っな……どうして」
「騎士団にはモンカール様がいるからよ、すぐにでも退団届を出しに行くわよ」
「そんな……もう誘ったりしません」
メイファスと結婚したら辞めるつもりでいたことから、騎士団にしがみつきたいわけではなかったが、それでも結婚が出来ないのなら、辞めるわけにはいかない。
「残念だけどあなたとモンカール公爵令息様を比べるまでもないわ。あなたのせいで公爵令息様が辞めるとでもなったら、それこそ責任が取れないわ」
「……だったら、異動願いでは駄目なの?」
「異動、そうね……辺境伯領に異動願いを出せるのならいいかもしれないわね」
「辺境伯領?」
「王都から一番遠い場所でないと駄目よ」
「分かったわ」
近くの領くらいに考えていたが、辺境伯領となれば王都には早々帰って来れない。だが他国に行くよりはいい。
「結婚とは言わないのね」
「今、結婚なんて考えられないわ」
「その冷静さをモンカール公爵令息様にも持っていたらこんなことにはならなかったのに……」
メイミーは今さら言っても仕方ないが、言わずにはいられなかった。
「はあ……マイック様に判断を仰いで、騎士団に行くわよ」
「今から?」
「そうよ、早くしないと」
まだ夕方であったために、アリレッサは少しでも先延ばしにしたい気持ちだったが、メイミーは今から行けば誰か残っているだろうと考えていた。
騎士団に行く前に確認を取るために、アリレッサとともに執務室に再度戻った。
「マイック様、辺境伯領に異動願いはいかがでしょうか」
「辺境伯領か……ギリギリというところではあるが、悪くはないだろう」
マイックは国を出たということのほうが物理的に近付けないためにいいと思ったが、辺境伯領ならば騎士も必要であることから、あちらも辞めさせたわけではないと取れるために悪くはないと判断した。
「では、行って参ります」
「ああ」
文章を考えていたファークスはメイミーとアリレッサに向かって短く答えたが、マイックはアリレッサを久しぶりに見たために忠告を促した。
「アリレッサ嬢、きちんと申し訳ない気持ちを示すように」
「……はい」
メイミーはアリレッサと騎士団に向かい、マイラナがまだ残っていたために話をすることになった。
「この度は騎士団の風紀を乱し、申し訳ございません」
メイミーがマイラナに向かって頭を深く下げると、アリレッサもそれに習った。
「探せなくはないが、無理やり嫁がせて、問題を起こされても困るからな」
「ああ、そんなことはさせられない」
こんな時に結婚を決めても、上手くいかないかもしれないとファークスとメイミーも思っていた。
「アリレッサが納得するなら結婚もいいが、難しいなら他国に働きにやってはどうだ?騎士ならば、仕事は見付かるだろう」
「そうだな、分かった。話をして選ばせよう」
「騎士団にも辞める手続きを進めたほうがいい。すべてをちゃんと動いている後で、モンカール公爵家に伝えないと口だけだと思われるからな」
マイックはまだモンカール公爵から届いていないのならば、先に手続きをして証拠を残してから伝えるほうがいいだろうと判断した。
メイファスならすぐに事実か事実でないか聞くことができるからである。
「分かった。マイックありがとう」
「まだ安心はできない。モンカール公爵家への先触れと謝罪と書くんだ。今夜中に届けておいたほうがいい」
「分かった」
「夫人はアリレッサにどちらがいいか、騎士団のことも伝えておいたほうがいい」
「承知いたしました」
ファークスとマイックは机に向かい、メイミーはアリレッサに話をするために部屋に向かった。さすがにアリレッサも自室でソファに座って落ち込んでいた。
「お父様が帰って来たわ、騎士団を辞めて、しばらく他国に働きに行くか、結婚するか選びなさい」
「っな……どうして」
「騎士団にはモンカール様がいるからよ、すぐにでも退団届を出しに行くわよ」
「そんな……もう誘ったりしません」
メイファスと結婚したら辞めるつもりでいたことから、騎士団にしがみつきたいわけではなかったが、それでも結婚が出来ないのなら、辞めるわけにはいかない。
「残念だけどあなたとモンカール公爵令息様を比べるまでもないわ。あなたのせいで公爵令息様が辞めるとでもなったら、それこそ責任が取れないわ」
「……だったら、異動願いでは駄目なの?」
「異動、そうね……辺境伯領に異動願いを出せるのならいいかもしれないわね」
「辺境伯領?」
「王都から一番遠い場所でないと駄目よ」
「分かったわ」
近くの領くらいに考えていたが、辺境伯領となれば王都には早々帰って来れない。だが他国に行くよりはいい。
「結婚とは言わないのね」
「今、結婚なんて考えられないわ」
「その冷静さをモンカール公爵令息様にも持っていたらこんなことにはならなかったのに……」
メイミーは今さら言っても仕方ないが、言わずにはいられなかった。
「はあ……マイック様に判断を仰いで、騎士団に行くわよ」
「今から?」
「そうよ、早くしないと」
まだ夕方であったために、アリレッサは少しでも先延ばしにしたい気持ちだったが、メイミーは今から行けば誰か残っているだろうと考えていた。
騎士団に行く前に確認を取るために、アリレッサとともに執務室に再度戻った。
「マイック様、辺境伯領に異動願いはいかがでしょうか」
「辺境伯領か……ギリギリというところではあるが、悪くはないだろう」
マイックは国を出たということのほうが物理的に近付けないためにいいと思ったが、辺境伯領ならば騎士も必要であることから、あちらも辞めさせたわけではないと取れるために悪くはないと判断した。
「では、行って参ります」
「ああ」
文章を考えていたファークスはメイミーとアリレッサに向かって短く答えたが、マイックはアリレッサを久しぶりに見たために忠告を促した。
「アリレッサ嬢、きちんと申し訳ない気持ちを示すように」
「……はい」
メイミーはアリレッサと騎士団に向かい、マイラナがまだ残っていたために話をすることになった。
「この度は騎士団の風紀を乱し、申し訳ございません」
メイミーがマイラナに向かって頭を深く下げると、アリレッサもそれに習った。
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