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流行り病(プレメルラ王国10)
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招待状を渡されて、マキュレアリリージュにとっては二度目のお誘いであったために、喜んでいないような顔をして見せたが、嬉しくてたまらなかった。
「クルージ伯爵家のディナーパーティーに誘われたの」
「まあ!良かったじゃない」
「そこへ着て行きたいのよ!モリーには会えなから、もう一度頼んでよ!」
「無理よ、何度も言ったら怒らせてしまうわ」
コアナは最初はブレフォスに色んな我儘や行動を取っていた。だが、その都度、予算を減らされたり、本邸には入れなくなったり、ブレフォスにはほとんど会うこともなく、今のような状況になっている。
だからこそ、一度頼んで駄目なら諦めるようにしていた。
「でも、困るわ」
「まあまあなんだから、別のドレスでいいでしょう?何ムキになっているの」
コアナに言っても、あまり役に立ってはくれないことは分かってもいた。
どうにかしてドレスを手に入れないといけないと、ディナーパーティーに行けない。いや、行くことはできるかもしれないが、着て行かないとならない。
高等部に再び行ってモリーを呼び出そうとしたが、またお休みだと言われることになった。
「どういうことなの!いつも休み休みってわざとなの!いい加減にして頂戴」
「事実を述べているだけです」
「はあ?」
そばにいた声がたまたま聞こえた学園長が、その場に向かった。
「何をしているんだ?」
「モリー・オブレオサジュール公爵令嬢に会わせろと、休みだと伝えたら大声を出されまして」
「どなただい?」
「異母妹だそうです」
「ああ、モリー嬢は今日は休みだ。このような場で大騒ぎはやめなさい」
「あの女が会いたくないからって、そう言うように言われているのでしょう!いいから、ここへ呼んで頂戴!」
頭に血の上ったマキュレアリリージュは、学園長だと分からなかったこともあるが、変わらずに大声を出し続けた。
「そのようなことはない、帰りなさい」
「呼べって言っているの!」
「いい加減にしなさい、あなたのことは今後取り合わないようにさせてもらう」
「っな」
警備員を呼んで、マキュレアリリージュは高等部から追い出されることになった。
その後、コアナにも厳重注意、中等部の学園長からも二度と押しかけないように、このままでは中等部も退学、高等部にも進めない可能性もあると言われて、二度と行けなくなってしまった。
なら、本邸に行くしかない。
だが、コアナから本邸に行くようなことがあれば、別邸から出て行ってもらうと言われていることを聞いており、バレないように盗むしかないと考えた。
本邸の裏口は知っているために、そこから夕食後なら、使用人も多くないだろうと忍び込み、しばらく誰にも会わずに、こっそり歩いていたが、オーリンに見付かることになった。
「何をされているのです」
「っあ」
「付いて来てください」
オーリンは既にマキュレアリリージュの動きを別邸から報告を聞き、探していた。
連れられた先にいたのは、ブレフォスであった。
「何をしている。本邸には入るなと言ってあったよな?」
「お父様!これは事情があって」
「お前に本邸に事情などあるはずがない」
実際、マキュレアリリージュは本邸に用事などあるはずがない。
「そ、それは……異母姉様のドレスを借りたいの!」
見付かってしまったのなら、正直に言えば、ブレフォスも私から言えば分かってもらえると思った。
「ああ……芸術祭のドレスのことか?」
「そう!ちょうどね、クルージ伯爵家のディナーパーティーに誘われたから、着てあげてもいいと思って」
コアナが言っていたことを口にして、なぜ上から目線なのか。クルージ伯爵家のパーティーも気になったが、そんなことは今はどうでもいい。
「そもそも、こちらにはない」
「えっ?」
「クルージ伯爵家のディナーパーティーに誘われたの」
「まあ!良かったじゃない」
「そこへ着て行きたいのよ!モリーには会えなから、もう一度頼んでよ!」
「無理よ、何度も言ったら怒らせてしまうわ」
コアナは最初はブレフォスに色んな我儘や行動を取っていた。だが、その都度、予算を減らされたり、本邸には入れなくなったり、ブレフォスにはほとんど会うこともなく、今のような状況になっている。
だからこそ、一度頼んで駄目なら諦めるようにしていた。
「でも、困るわ」
「まあまあなんだから、別のドレスでいいでしょう?何ムキになっているの」
コアナに言っても、あまり役に立ってはくれないことは分かってもいた。
どうにかしてドレスを手に入れないといけないと、ディナーパーティーに行けない。いや、行くことはできるかもしれないが、着て行かないとならない。
高等部に再び行ってモリーを呼び出そうとしたが、またお休みだと言われることになった。
「どういうことなの!いつも休み休みってわざとなの!いい加減にして頂戴」
「事実を述べているだけです」
「はあ?」
そばにいた声がたまたま聞こえた学園長が、その場に向かった。
「何をしているんだ?」
「モリー・オブレオサジュール公爵令嬢に会わせろと、休みだと伝えたら大声を出されまして」
「どなただい?」
「異母妹だそうです」
「ああ、モリー嬢は今日は休みだ。このような場で大騒ぎはやめなさい」
「あの女が会いたくないからって、そう言うように言われているのでしょう!いいから、ここへ呼んで頂戴!」
頭に血の上ったマキュレアリリージュは、学園長だと分からなかったこともあるが、変わらずに大声を出し続けた。
「そのようなことはない、帰りなさい」
「呼べって言っているの!」
「いい加減にしなさい、あなたのことは今後取り合わないようにさせてもらう」
「っな」
警備員を呼んで、マキュレアリリージュは高等部から追い出されることになった。
その後、コアナにも厳重注意、中等部の学園長からも二度と押しかけないように、このままでは中等部も退学、高等部にも進めない可能性もあると言われて、二度と行けなくなってしまった。
なら、本邸に行くしかない。
だが、コアナから本邸に行くようなことがあれば、別邸から出て行ってもらうと言われていることを聞いており、バレないように盗むしかないと考えた。
本邸の裏口は知っているために、そこから夕食後なら、使用人も多くないだろうと忍び込み、しばらく誰にも会わずに、こっそり歩いていたが、オーリンに見付かることになった。
「何をされているのです」
「っあ」
「付いて来てください」
オーリンは既にマキュレアリリージュの動きを別邸から報告を聞き、探していた。
連れられた先にいたのは、ブレフォスであった。
「何をしている。本邸には入るなと言ってあったよな?」
「お父様!これは事情があって」
「お前に本邸に事情などあるはずがない」
実際、マキュレアリリージュは本邸に用事などあるはずがない。
「そ、それは……異母姉様のドレスを借りたいの!」
見付かってしまったのなら、正直に言えば、ブレフォスも私から言えば分かってもらえると思った。
「ああ……芸術祭のドレスのことか?」
「そう!ちょうどね、クルージ伯爵家のディナーパーティーに誘われたから、着てあげてもいいと思って」
コアナが言っていたことを口にして、なぜ上から目線なのか。クルージ伯爵家のパーティーも気になったが、そんなことは今はどうでもいい。
「そもそも、こちらにはない」
「えっ?」
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