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復帰1
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「レオーラ王女殿下にもですか?」
「ええ、このようなドレスが似合う女性になりたいとおっしゃっていたわ」
「まあ、そのようなドレスを……光栄です」
モリーが自分に合わせて作ってくれたおかげではあるが、何だか特別な人間になったようで、嬉しくて身震いがする思いであった。
「これを着こなせるのは限られた方だと思っているの」
「嫌だと思うこともありましたが、今、この瞬間、なくなりました」
「あっ!でも、色気を振りまき過ぎに気を付けてね」
「はい!」
ペイリーも自分の体付きから、姉たちから何度も何度も、不埒者には気を付けるのよと言われているために、理解をしている。
モリーもペイリーに似合うように作ったはいいが、あまりの色気に良いと思っている男性ではなく、関係のない方が寄って来ては元も子もないと焦った。
それから、モリーは学園に復帰した。送られた課題を提出し、久し振りの学園というよりは、お休みから戻ったくらいの気分だったが、周りは違った。
「モリー様!お会いしたかったです」
「まあ、これは皆様、理由はご存知なのでしょうか?」
教室に入ると、いつも話し掛けてくれるクラスメイトが駆け寄って来た。
クラスメイトは声を小さくして、廊下に誘導した。
「いいえ、一部しか知らないと思います。私は父が外交部におりますので、それで皆も心配しておりましたので、ここにいる方たちだけにお伝えしたのです。勝手なことをして申し訳ございません」
彼女はイテール子爵家のロスナーで、外交部も流行り病による入出国禁止で、帰って来れない者の情報も得ていた。
そこのトップにあったのが、パークスラ王国へ休暇留学に行ったモリー・オブレオサジュールであった。
だが、モリーの休んでいる理由は詳しくは説明されておらず、どうしたのかという話にはなったが、公爵令嬢であることから詮索されることはない。
ゆえに事情があるのだろうという暗黙の了解となった。
ロスナーのように事情は知っている者もいるが、オブレオサジュール公爵家で社交をしているのは、ブレフォスだけであるために、聞くようなことはできない。
「いいえ、いいのよ。私は元気に過ごしただけですので、ご心配には及びませんわ」
「それは良かったです」
「寝込まれていたらどうしようかと思ったのです」
「でも、芸術祭のドレスが飾られていたので、安心したのです」
「まあ、元気な証になったのであれば良かったですわ」
折角、芸術祭から逃げられると思い、面倒だなと思っていたが、心配してくれる人がいたのなら、提出して良かったと思った。
「「「「はい!」」」」
「いない間に何かあったかお伺いしてもよろしいかしら?」
情報を得ることも必要だと、何かあるかと思い、訊ねてみようかと思った。
「もちろんです!ぜひ、お話しさせてください」
四人は嬉しそうにしており、モリーも人と関わることも大事なのかもしれないと、改めて思った。
今日は迎えが来るために、明日、カフェで話をすることになった。
メンバーは外交部の父を持つロスナーと、もう一人も子爵令嬢と、残りの二人は伯爵令嬢であった。四人の話はクラスのことや、芸術祭のことが主であった。
「異母妹さんのことは聞いておられますか?」
「えっ?」
「ドレスのことです」
「手に入れようとしたことですか?」
まさかオブレオサジュール公爵家の恥のようなことを、学園でも知られているとは思わずに、驚くことになった。
「はい、ご存知だったんですね」
「高等部に来て、ドレスを渡すように言っているところを見た生徒がいたんです。それで、ドレスと言えばモリー様ではないですか。なので、一部で広まっていて、奪って提出する気ではないかと怒ったんです」
「でも、違ったんですよ」
「えっ?」
「ええ、このようなドレスが似合う女性になりたいとおっしゃっていたわ」
「まあ、そのようなドレスを……光栄です」
モリーが自分に合わせて作ってくれたおかげではあるが、何だか特別な人間になったようで、嬉しくて身震いがする思いであった。
「これを着こなせるのは限られた方だと思っているの」
「嫌だと思うこともありましたが、今、この瞬間、なくなりました」
「あっ!でも、色気を振りまき過ぎに気を付けてね」
「はい!」
ペイリーも自分の体付きから、姉たちから何度も何度も、不埒者には気を付けるのよと言われているために、理解をしている。
モリーもペイリーに似合うように作ったはいいが、あまりの色気に良いと思っている男性ではなく、関係のない方が寄って来ては元も子もないと焦った。
それから、モリーは学園に復帰した。送られた課題を提出し、久し振りの学園というよりは、お休みから戻ったくらいの気分だったが、周りは違った。
「モリー様!お会いしたかったです」
「まあ、これは皆様、理由はご存知なのでしょうか?」
教室に入ると、いつも話し掛けてくれるクラスメイトが駆け寄って来た。
クラスメイトは声を小さくして、廊下に誘導した。
「いいえ、一部しか知らないと思います。私は父が外交部におりますので、それで皆も心配しておりましたので、ここにいる方たちだけにお伝えしたのです。勝手なことをして申し訳ございません」
彼女はイテール子爵家のロスナーで、外交部も流行り病による入出国禁止で、帰って来れない者の情報も得ていた。
そこのトップにあったのが、パークスラ王国へ休暇留学に行ったモリー・オブレオサジュールであった。
だが、モリーの休んでいる理由は詳しくは説明されておらず、どうしたのかという話にはなったが、公爵令嬢であることから詮索されることはない。
ゆえに事情があるのだろうという暗黙の了解となった。
ロスナーのように事情は知っている者もいるが、オブレオサジュール公爵家で社交をしているのは、ブレフォスだけであるために、聞くようなことはできない。
「いいえ、いいのよ。私は元気に過ごしただけですので、ご心配には及びませんわ」
「それは良かったです」
「寝込まれていたらどうしようかと思ったのです」
「でも、芸術祭のドレスが飾られていたので、安心したのです」
「まあ、元気な証になったのであれば良かったですわ」
折角、芸術祭から逃げられると思い、面倒だなと思っていたが、心配してくれる人がいたのなら、提出して良かったと思った。
「「「「はい!」」」」
「いない間に何かあったかお伺いしてもよろしいかしら?」
情報を得ることも必要だと、何かあるかと思い、訊ねてみようかと思った。
「もちろんです!ぜひ、お話しさせてください」
四人は嬉しそうにしており、モリーも人と関わることも大事なのかもしれないと、改めて思った。
今日は迎えが来るために、明日、カフェで話をすることになった。
メンバーは外交部の父を持つロスナーと、もう一人も子爵令嬢と、残りの二人は伯爵令嬢であった。四人の話はクラスのことや、芸術祭のことが主であった。
「異母妹さんのことは聞いておられますか?」
「えっ?」
「ドレスのことです」
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「はい、ご存知だったんですね」
「高等部に来て、ドレスを渡すように言っているところを見た生徒がいたんです。それで、ドレスと言えばモリー様ではないですか。なので、一部で広まっていて、奪って提出する気ではないかと怒ったんです」
「でも、違ったんですよ」
「えっ?」
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