病める時も、健やかではない時も

野村にれ

文字の大きさ
175 / 330

婚約2

 解消していたとしても、理由は分からないが、エクラオース王国の王家ではなく、高位貴族へ縁談の申し込みではないが、探るようなことがあったらしい。

 その際に、『18才だったら、同じですね』というような会話があったようで、18歳となればクリスティーン王女しかいない。

 ただ、やはりEP71のこともあるために、わざわざ発表はせず、次の婚約が決まってからにするつもりなのかもしれないとあった。

 EP71の被害のあった国は今は国のことで忙しく、率先して婚約などの動きをするようなことはないが、イルメザ王国だけは焦っているようで、おそらく別の国にも働き掛けているのではないか。

 プレメルラ王国にも再度、申し込みを行っているかもしれないとも書いてあった。

「シャルロット王女もだけど、クリスティーン王女までも解消になるかもしれないそうよ」
「っえ、では全員ではありませんか……それは公にしたくないでしょうね」

 三姉妹全員が婚約が解消になるなど、前代未聞である。

「ジュリエッタ王女は確実だけど、シャルロット王女も時間の問題で、クリスティーン王女も婚約者を探しているという話みたい」
「焦っていらっしゃるかもしれませんね」
「だからこそ、一番年下のジュリエッタ王女だけは認めたのかもしれないわね」
「確かにそれはありますね。ですが、国内で見付けるのではありませんか」
「それが他国に働き掛けているみたいなの」
「イルメザ王国は、困っているのですか?」

 他国が駄目でも、美しい王女たちなら国内なら見付かるのではないか。

 それでも諦められないとして、このような時期であることは関係はあるかもしれないが、結ばれないとすると国に問題があるのか。

「そう思うわよね」
「もっと優良な男性をと思っているのだろうとは思っていましたが……それだけではないのかもしれませんね」

 美貌を売りに優良な相手を探しているのだろうとは思っていたが、国のために利のある相手、もしくは見た目しかないのかもしれない。

「ジュリエッタ王女はメイカ王国を怒らせたみたいね」
「魔術師ですか?」
「ええ、優先順位を無視して、大公家だからと強く出たのかもしれないわ。それで、王家から拒否されて、そんな相手と婚約は続けたいとは思わないわよね」
「助けたい気持ちは分かりますけど、本性を見たと思ったのかもしれませんね」
「元より思うところもあったのかもしれないしね」

 モリーとペイリーは頷き合った。

 切羽詰まってということはあるかもしれないが、そういう時こそ、人の本性が現れ、王族ということから国としてもそんな考えをしていると思われても仕方がない。

「そうなると折角の美しい王女でも、難しいのかもしれませんね」
「ええ、プレメルラ王国にも届いているかもしれないわ」
「既に何か困っているのでしょうか」
「私もそう思ったわ、レオーラ様にお返事を書いてみるわ」
「そうですね」

 レオーラにこちらは今のところ問題は起きていないこと、情報を集めてみること、イルメザ王国は何か困っているのでしょうかということも書いてみることにした。

 だが、数日後、王家から問題があるわけではないが、今一度考えるためにも王太子を一度、白紙にすることが発表されることになった。

 話し合いはレルスに問題があるわけではないのだからという言葉もあったが、ファリスもレルスとオルトに意向を聞かないまま、第一王子だからと言う理由で、王太子に指名したこともあった。

 レルス、オルト、そしてエリーの中から相応しい者を選ぶ。

 だからこそ一度、子どもたちを同じ立場にして考えてもいいのではないかということになり、白紙にすることが決まった。

 エリーも両親から話を聞き、驚きはしたが、反対をする理由もないために、自分は構わないと了承していた。

あなたにおすすめの小説

さようなら、私の愛したあなた。

希猫 ゆうみ
恋愛
オースルンド伯爵家の令嬢カタリーナは、幼馴染であるロヴネル伯爵家の令息ステファンを心から愛していた。いつか結婚するものと信じて生きてきた。 ところが、ステファンは爵位継承と同時にカールシュテイン侯爵家の令嬢ロヴィーサとの婚約を発表。 「君の恋心には気づいていた。だが、私は違うんだ。さようなら、カタリーナ」 ステファンとの未来を失い茫然自失のカタリーナに接近してきたのは、社交界で知り合ったドグラス。 ドグラスは王族に連なるノルディーン公爵の末子でありマルムフォーシュ伯爵でもある超上流貴族だったが、不埒な噂の絶えない人物だった。 「あなたと遊ぶほど落ちぶれてはいません」 凛とした態度を崩さないカタリーナに、ドグラスがある秘密を打ち明ける。 なんとドグラスは王家の密偵であり、偽装として遊び人のように振舞っているのだという。 「俺に協力してくれたら、ロヴィーサ嬢の真実を教えてあげよう」 こうして密偵助手となったカタリーナは、幾つかの真実に触れながら本当の愛に辿り着く。

兄を溺愛する母に捨てられたので私は家族を捨てる事にします!

ユウ
恋愛
幼い頃から兄を溺愛する母。 自由奔放で独身貴族を貫いていた兄がようやく結婚を決めた。 しかし、兄の結婚で全てが崩壊する事になった。 「今すぐこの邸から出て行ってくれる?遺産相続も放棄して」 「は?」 母の我儘に振り回され同居し世話をして来たのに理不尽な理由で邸から追い出されることになったマリーは自分勝手な母に愛想が尽きた。 「もう縁を切ろう」 「マリー」 家族は夫だけだと思い領地を離れることにしたそんな中。 義母から同居を願い出られることになり、マリー達は義母の元に身を寄せることになった。 対するマリーの母は念願の新生活と思いきや、思ったように進まず新たな嫁はびっくり箱のような人物で生活にも支障が起きた事でマリーを呼び戻そうとするも。 「無理ですわ。王都から領地まで遠すぎます」 都合の良い時だけ利用する母に愛情はない。 「お兄様にお任せします」 実母よりも大事にしてくれる義母と夫を優先しすることにしたのだった。

〖完結〗旦那様が愛していたのは、私ではありませんでした……

藍川みいな
恋愛
「アナベル、俺と結婚して欲しい。」 大好きだったエルビン様に結婚を申し込まれ、私達は結婚しました。優しくて大好きなエルビン様と、幸せな日々を過ごしていたのですが…… ある日、お姉様とエルビン様が密会しているのを見てしまいました。 「アナベルと結婚したら、こうして君に会うことが出来ると思ったんだ。俺達は家族だから、怪しまれる心配なくこの邸に出入り出来るだろ?」 エルビン様はお姉様にそう言った後、愛してると囁いた。私は1度も、エルビン様に愛してると言われたことがありませんでした。 エルビン様は私ではなくお姉様を愛していたと知っても、私はエルビン様のことを愛していたのですが、ある事件がきっかけで、私の心はエルビン様から離れていく。 設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。 かなり気分が悪い展開のお話が2話あるのですが、読まなくても本編の内容に影響ありません。(36話37話) 全44話で完結になります。

君といるのは疲れると言われたので、婚約者を追いかけるのはやめてみました

水谷繭
恋愛
メイベル・ホワイトは目立たない平凡な少女で、美人な姉といつも比べられてきた。 求婚者の殺到する姉とは反対に、全く縁談のなかったメイベル。 そんなある日、ブラッドという美少年が婚約を持ちかけてくる。姉より自分を選んでくれたブラッドに感謝したメイベルは、彼のために何でもしようとひたすら努力する。 しかしそんな態度を重いと告げられ、君といると疲れると言われてしまう。 ショックを受けたメイベルは、ブラッドばかりの生活を改め、好きだった魔法に打ち込むために魔術院に入ることを決意するが…… ◆なろうにも掲載しています

禁断の関係かもしれないが、それが?

しゃーりん
恋愛
王太子カインロットにはラフィティという婚約者がいる。 公爵令嬢であるラフィティは可愛くて人気もあるのだが少し頭が悪く、カインロットはこのままラフィティと結婚していいものか、悩んでいた。 そんな時、ラフィティが自分の代わりに王太子妃の仕事をしてくれる人として連れて来たのが伯爵令嬢マリージュ。 カインロットはマリージュが自分の異母妹かもしれない令嬢だということを思い出す。 しかも初恋の女の子でもあり、マリージュを手に入れたいと思ったカインロットは自分の欲望のためにラフィティの頼みを受け入れる。 兄妹かもしれないが子供を生ませなければ問題ないだろう?というお話です。

姉の婚約者であるはずの第一王子に「お前はとても優秀だそうだから、婚約者にしてやってもいい」と言われました。

ふまさ
恋愛
「お前はとても優秀だそうだから、婚約者にしてやってもいい」  ある日の休日。家族に疎まれ、蔑まれながら育ったマイラに、第一王子であり、姉の婚約者であるはずのヘイデンがそう告げた。その隣で、姉のパメラが偉そうにふんぞりかえる。 「ぞんぶんに感謝してよ、マイラ。あたしがヘイデン殿下に口添えしたんだから!」  一方的に条件を押し付けられ、望まぬまま、第一王子の婚約者となったマイラは、それでもつかの間の安らぎを手に入れ、歓喜する。  だって。  ──これ以上の幸せがあるなんて、知らなかったから。

王女殿下のモラトリアム

あとさん♪
恋愛
「君は彼の気持ちを弄んで、どういうつもりなんだ?!この悪女が!」 突然、怒鳴られたの。 見知らぬ男子生徒から。 それが余りにも突然で反応できなかったの。 この方、まさかと思うけど、わたくしに言ってるの? わたくし、アンネローゼ・フォン・ローリンゲン。花も恥じらう16歳。この国の王女よ。 先日、学園内で突然無礼者に絡まれたの。 お義姉様が仰るに、学園には色んな人が来るから、何が起こるか分からないんですって! 婚約者も居ない、この先どうなるのか未定の王女などつまらないと思っていたけれど、それ以来、俄然楽しみが増したわ♪ お義姉様が仰るにはピンクブロンドのライバルが現れるそうなのだけど。 え? 違うの? ライバルって縦ロールなの? 世間というものは、なかなか複雑で一筋縄ではいかない物なのですね。 わたくしの婚約者も学園で捕まえる事が出来るかしら? この話は、自分は平凡な人間だと思っている王女が、自分のしたい事や好きな人を見つける迄のお話。 ※設定はゆるんゆるん ※ざまぁは無いけど、水戸○門的なモノはある。 ※明るいラブコメが書きたくて。 ※シャティエル王国シリーズ3作目! ※過去拙作『相互理解は難しい(略)』の12年後、 『王宮勤めにも色々ありまして』の10年後の話になります。 上記未読でも話は分かるとは思いますが、お読みいただくともっと面白いかも。 ※ちょいちょい修正が入ると思います。誤字撲滅! ※小説家になろうにも投稿しました。

そしてヒロインは売れ残った

しがついつか
恋愛
マーズ王国の住民は、貴賤に関係なく15歳になる歳から3年間、王立学園に通うこととなっている。 校舎は別れているものの、貴族と平民の若者が一か所に集う場所だ。 そのため時々、貴族に対してとんでもないことをやらかす平民が出てきてしまうのであった。 リーリエが入学した年がまさにそれだった。 入学早々、平民の女子生徒が男子生徒に次々とアプローチをかけていったのだ。