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話し合い2
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そして、国王の補佐をしながら、そろそろ臣下に降りる予定だった王弟のディエンスが王となり、侯爵令嬢だった妻・マレリアが王妃となり、シュアリーは産まれたばかりであった。
「そうだ、本来ならアウラージュの方が、私よりも王位継承権は上だったのだ。だが、まだ幼過ぎた。だから、私が王となった。それでアウラージュを第一王女、シュアリーを第二王女とした。先の夜会もアウラージュが用意してくれていたものだ」
「え?」
「行事は決まっているからな、その分はすべて用意してあって、変更点と最終確認をすればいいようにしてあったのだ」
「お姉様が?」
「そうだ、でなければ王太子の穴を埋めることは出来ない。そして、どうにもならないものは頼んでいた」
王太子教育をしているだけのシュアリーは実務ができないにも関わらず、この1年変わらずにあったのはすべて準備がしてあったからだ。陛下1人で行うには限界があった。アウラージュは出て行く前に準備してあった予定を全て陛下に渡し、その後、相手先にも連絡をしてあったのだ。
「どこにいるか分かってらっしゃったんですよね?」
「おそらくではあるがな、サリキュース帝国にいる可能性も捨てきれなかった」
「どこで何をしていたのよ!」
「ブラックア公爵家よ。何をしていた?研究だけど?」
アウラージュは遺伝子の研究をしており、そこからエレンに資金援助をして貰って、感染症の迅速検査キットを開発していた。既に販売されている物もあり、サリキュース帝国から販売されている。
「研究!?でもっ、アルバート様は知らないって」
「知らなかったんじゃない?私が頼んだのはアルバートではなく、ブラックア公爵夫妻だもの、ね?」
「はい、殿下」
「だから陛下からブラックア公爵に、そして私が処理した物もあるわ。王位継承権を放棄しても、王族ですからね。まあ、もうどうでもいいことでしょう」
「アルバート様と結婚するの?」
「は?何でそんなことになるのよ!私たちはそのような関係ではないわ」
「でも…」
シュアリーはアルバートは初恋の相手であっても、今は恋愛感情は持っていないが、アウラージュと結婚することは大変面白くはない。
「あなたたち3人はよく似ているわ、常に自分の都合のいい選択肢を2つ持っている。私も同じにされては堪らないから、1つ捨てたの」
「2つって何よ」
「シュアリー、あなたはバートラ公爵令息、長いし、バートラ公爵もいるから、ルカスでいいわね?と結婚して、私の補佐をするという名目で王族に残ること、もしくは、後ともいうけども、新しく公爵家を任せて貰おうなどと考えていた2つ。何の功績も実績もないのに。違う?」
「お父様に聞いたんでしょう!」
「あなたを見ればそのくらい分かるわ。これからも誰かにやって貰って生きて行こうと思っていたんでしょう?そして、ブルーノ」
「どうして呼び捨てにするのよ!」
「するわよ、幼い頃からの知り合いだもの」
「えっ、初めましてって言ったじゃない…」
ブルーノとはシュアリーがいる場では会うことはなかっただけで、ふわふわと浮世離れしたブルーノは他国をよく訪れるため、度々顔を合わせていた。
「それはブルーノのお遊びに付き合っただけよ。あなたの縁談の相手だと思ったんでしょう?違うわよ」
「まさか、ブルーノ殿下が縁談の相手だと思っていたのか」
流石の陛下もシュアリーの顔を見ながら、驚愕している。サリキュース帝国ほどではないが、スイク王国も大国である。
「ちが、違うわ」
「頭の中で都合よく、ルカスとブルーノを天秤にかけたのではないかしら?」
ルカスは黙ってはいるが、シュアリーを一度見つめて、目を逸らした。
「じゃあ、誰だったって言うのよ!」
「相手の名前はもう別の方と婚約されているから控えるけど、あなたのお母様の生家の縁者よ。陛下も納得のお相手だったわよね?」
「ああ、シュアリーには丁度いい相手だと思った」
「何よそれ…」
「あなたの能力で困らない相手ということよ、親の愛じゃない」
「そんなの愛じゃないわ」
与えられて当然のシュアリーは、自身の価値が高いと信じている。だからこそ、アルバート、ルカス、ブルーノは自分に見合った相手だと思ったのだ。
「そうだ、本来ならアウラージュの方が、私よりも王位継承権は上だったのだ。だが、まだ幼過ぎた。だから、私が王となった。それでアウラージュを第一王女、シュアリーを第二王女とした。先の夜会もアウラージュが用意してくれていたものだ」
「え?」
「行事は決まっているからな、その分はすべて用意してあって、変更点と最終確認をすればいいようにしてあったのだ」
「お姉様が?」
「そうだ、でなければ王太子の穴を埋めることは出来ない。そして、どうにもならないものは頼んでいた」
王太子教育をしているだけのシュアリーは実務ができないにも関わらず、この1年変わらずにあったのはすべて準備がしてあったからだ。陛下1人で行うには限界があった。アウラージュは出て行く前に準備してあった予定を全て陛下に渡し、その後、相手先にも連絡をしてあったのだ。
「どこにいるか分かってらっしゃったんですよね?」
「おそらくではあるがな、サリキュース帝国にいる可能性も捨てきれなかった」
「どこで何をしていたのよ!」
「ブラックア公爵家よ。何をしていた?研究だけど?」
アウラージュは遺伝子の研究をしており、そこからエレンに資金援助をして貰って、感染症の迅速検査キットを開発していた。既に販売されている物もあり、サリキュース帝国から販売されている。
「研究!?でもっ、アルバート様は知らないって」
「知らなかったんじゃない?私が頼んだのはアルバートではなく、ブラックア公爵夫妻だもの、ね?」
「はい、殿下」
「だから陛下からブラックア公爵に、そして私が処理した物もあるわ。王位継承権を放棄しても、王族ですからね。まあ、もうどうでもいいことでしょう」
「アルバート様と結婚するの?」
「は?何でそんなことになるのよ!私たちはそのような関係ではないわ」
「でも…」
シュアリーはアルバートは初恋の相手であっても、今は恋愛感情は持っていないが、アウラージュと結婚することは大変面白くはない。
「あなたたち3人はよく似ているわ、常に自分の都合のいい選択肢を2つ持っている。私も同じにされては堪らないから、1つ捨てたの」
「2つって何よ」
「シュアリー、あなたはバートラ公爵令息、長いし、バートラ公爵もいるから、ルカスでいいわね?と結婚して、私の補佐をするという名目で王族に残ること、もしくは、後ともいうけども、新しく公爵家を任せて貰おうなどと考えていた2つ。何の功績も実績もないのに。違う?」
「お父様に聞いたんでしょう!」
「あなたを見ればそのくらい分かるわ。これからも誰かにやって貰って生きて行こうと思っていたんでしょう?そして、ブルーノ」
「どうして呼び捨てにするのよ!」
「するわよ、幼い頃からの知り合いだもの」
「えっ、初めましてって言ったじゃない…」
ブルーノとはシュアリーがいる場では会うことはなかっただけで、ふわふわと浮世離れしたブルーノは他国をよく訪れるため、度々顔を合わせていた。
「それはブルーノのお遊びに付き合っただけよ。あなたの縁談の相手だと思ったんでしょう?違うわよ」
「まさか、ブルーノ殿下が縁談の相手だと思っていたのか」
流石の陛下もシュアリーの顔を見ながら、驚愕している。サリキュース帝国ほどではないが、スイク王国も大国である。
「ちが、違うわ」
「頭の中で都合よく、ルカスとブルーノを天秤にかけたのではないかしら?」
ルカスは黙ってはいるが、シュアリーを一度見つめて、目を逸らした。
「じゃあ、誰だったって言うのよ!」
「相手の名前はもう別の方と婚約されているから控えるけど、あなたのお母様の生家の縁者よ。陛下も納得のお相手だったわよね?」
「ああ、シュアリーには丁度いい相手だと思った」
「何よそれ…」
「あなたの能力で困らない相手ということよ、親の愛じゃない」
「そんなの愛じゃないわ」
与えられて当然のシュアリーは、自身の価値が高いと信じている。だからこそ、アルバート、ルカス、ブルーノは自分に見合った相手だと思ったのだ。
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