【完結】愛されて、愛されて、愛されて

野村にれ

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相談3

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 エバンファストは察しがいいために、その言葉でこれまで諦めて来たことも多いフランアールに結婚をしろとは言えないが、皆がやっていることをして欲しい思いがあったということだと分かった。

 だからこそ、契約結婚をこんな風だと見せてあげることも経験と考えたのだろう。

「このままいくらルジエール様が望まれたとしても、ご両親もお兄様もお姉様も、お祖父様もお祖母様も同じ気持ちでも、一生のお願いは使えないと思うわ」
「全員か……」
「行きたい場所にもなかなか行けなくて、皆が辛そうだからって我儘も言わないの。ごめんねとお父様の一生のお願いだって、しょうがないわよねと言っていたことがあったもの。他にも聞いたわ」

 カサリアや同じ年ごろの子どもが出席できる場にも、フランアールは辞めた方がいいだろうと判断していた。

「使い切るほどあったのだろうな」
「もう売り切れよ、きっと」
「そうか……我慢した生活だものな」

 家族も可愛い娘、孫娘、妹に我慢させていることが辛くて、我儘を言ったわけではないが、お父様の一生のお願いだと話していたのだろう。

「とりあえず、フランに話してみたら?聞いてはくれると思うわよ」
「でも断られるだろう?」
「お話が違うと言われるでしょうね。でも今は楽しそうにしているから、更新くらいはしてくれるかもしれないわよ?」
「そうか?」

 断られるのは前提としても、契約を更新してくれるのなら、まだ希望はある。

「上手く話すことね」
「ルジエール様にできるかどうかだな」

 ルジエールは今、自信をなくしていると言ってもいいという状態で、フランアールにきちんと伝えられるかは重要である。

「アドバイスとしては、可哀想に話すことね」
「え?」
「あの子、子どもとか弱った人に優しいから」
「弱ってもらうしかないな」
「ええ、頑張って」

 翌日、ルジエールはヴァッサム公爵夫妻のことを、エバンファストはカサリアのことを話すことになり、おたがいになるほどと頷き合った。

 ある意味、双方の話に相違がないことが事実だと物語っている。

「可哀想にか……縋りつけばいいのだろうか?」
「できますか?」
「自信はないが、頼み込むつもりではいた」

 とにかく、現実的に利があることと、頭を下げて頼み込む覚悟はしていた。

「認識阻害は有効です。後、転移魔法。好きだとか、美しいとか、見た目のことは、よく言われますで終わります」
「っっっ……そうだよな、母上が致死量くらい言われていると言っていた」
「間違っていないでしょう。カサリアは花がきれいと同じだと言っておりました」
「ああ、見事な例えだな。では、何と言えばいい?」
「一緒に生きていきたいということを伝えるのです」
「そうだな、エバンは素晴らしいな。結婚しないのか?」
「私のことはいいのです」
「そうか」

 エバンファストは嫡男ではないこともあり、魔術師として自信が持てるまでと思っており、家族も自分のタイミングでいいと言われている。

 ルジエールは先延ばしにしていたら、契約が満了していると思い、フランアールに話をすることにした。「花がきれい」と同じだと聞いたこと、マーガレットに花束ならばいいかもしれないと言われたことから、花束を買って帰った。

 だが、邸に帰り、マーガレットが大きな花束を抱えるルジエールを見て、すぐに額を押さえ、ジスラットが「まあまあ」と言っており、失敗したことに気付いた。

「大きいわよ!小ぶりな可愛らしい方が好感が持ているのに」
「っあ……大は小を兼ねる」
「兼ねません」

 マーガレットは小さい花束と言うべきだったと、どこのパーティーの花束なのだと、情けなくなった。

「まあ、大きな花束!パーティーに行かれますの?」

 丁度、犬たちを庭で遊ばせて戻って来たフランアールが見てしまい、マーガレットはほらみろと言わんばかりの顔をしていた。
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