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迎え
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メーリンはさすがに不味い状況だとは分かってはいるようだが、言っていないとは言わないが、知らなかったで押し切るつもりなのだろうと感じた。
ただ、いい考えというのは、全く意味が分からなかった。
「いい考え、ですか?」
「だから、研究のためにフォンターナ家の孫と結婚してあげたら、自分で調べることが出来るじゃない。だから、良い考えだと思ったのに…14歳なんて!本当に使えないわね」
バトワスはその言葉に、酷く嫌悪感を抱いた。
しかも、オルタナ王国で問題を起こしたのかは分からないが、良い印象は持たれていないようであったために、どうして叶うと思えるのかが、謎であった。
「14歳であることが、事実です。これ以上の罰を望まないのであれば、ハビット王国から迎えが来るまでお静かにお待ちください」
「だったら、お兄様に来て貰うように言って!」
「既に事実をお知らせしておりますから、どなたが来られるかは分かりません」
「駄目よ!お兄様を」
「それは、国王陛下が決めることでございましょう」
「…そんな」
メーリンは部屋に戻されて、嘆くしかなかったが、三日後のようやく迎えが来ることになった。
やって来たのは、真っ黒の服装の母・ケラー王妃と、ルークア王太子であった。オイスラッドとバトワスが対応することになった。
「この度はご迷惑をお掛けして、誠に申し訳ございません。申し開きのしようもございません」
「申し訳ございませんでした」
ケラーとルークアは、深く頭を下げた。
「いえ、謝罪をされるのは、私ではないはずです」
「こちらへ来ることも、許可を得ていないことについてでございます。何の言い訳にもなりませんが、勝手に飛び出しておりまして」
「何も聞いていなかったのですか?」
「はい。置手紙が置いてあり、迎えを出していたのですが、このようなことになって、私共が来させていただいた次第でございます」
オイスラッドは既に迎えを寄こしていたのか、だが事態は深刻となり、迎えでは対応できないと言うことだったのだろうと思った。
「王女殿下もいい大人ですから、他国に迷惑を掛けるようなことがなければ良かったのですが…」
「その通りにございます」
「事情は読まれておられますね?」
「はい、14歳のレオラッド大公閣下のご子息に、求婚し、胸を押し付けたと読みました…」
ケラーは頭が沸騰するかというほど、その手紙を読んで、我が娘に怒りが湧いた。夫・プレストは死罪にしろと言ったほどで、ケラーが宥めて話をして来るとやって来たのである。
「アジェル王国では16歳未満の者に、そういった行いは禁固二十年以上となっています」
「はい、当国では年数は様々ですが禁固刑か、あまりに悪質な場合は手首を切り落とすことになっております」
オイスラッドは厳しい罰が必要だと言いたかったのだが、ハビット王国の方が厳しいようであった。
アジェル王国よりも、ハビット王国の方が気候が変わって長いために、貧しい期間が長い。いかがわしいことをする目的の者もいたが、子どもを攫って奴隷として売り飛ばすなども起こったために、その子どもを奪えないように手首を切り落とすという罰則が出来たのである。
「ずっと、14歳には見えなかったと王女殿下は主張しております。相手が平民などであれば、まだ情状の余地がありますが、相手は大公子息、王女殿下も王族として、相手の年齢も知らずに求婚するなどあり得ないと判断しました」
「勿論でございます、私でもそう判断いたします」
「私からも一つ、聞きたいのですが、よろしいでしょうか」
「はい」
バトワスは聞きたくないが、聞いて置かなければならないだろうと、オルタナ王国のことを聞くことにした。
「メーリン王女殿下は、オルタナ王国で問題を起こしましたか?」
「はい…」
ただ、いい考えというのは、全く意味が分からなかった。
「いい考え、ですか?」
「だから、研究のためにフォンターナ家の孫と結婚してあげたら、自分で調べることが出来るじゃない。だから、良い考えだと思ったのに…14歳なんて!本当に使えないわね」
バトワスはその言葉に、酷く嫌悪感を抱いた。
しかも、オルタナ王国で問題を起こしたのかは分からないが、良い印象は持たれていないようであったために、どうして叶うと思えるのかが、謎であった。
「14歳であることが、事実です。これ以上の罰を望まないのであれば、ハビット王国から迎えが来るまでお静かにお待ちください」
「だったら、お兄様に来て貰うように言って!」
「既に事実をお知らせしておりますから、どなたが来られるかは分かりません」
「駄目よ!お兄様を」
「それは、国王陛下が決めることでございましょう」
「…そんな」
メーリンは部屋に戻されて、嘆くしかなかったが、三日後のようやく迎えが来ることになった。
やって来たのは、真っ黒の服装の母・ケラー王妃と、ルークア王太子であった。オイスラッドとバトワスが対応することになった。
「この度はご迷惑をお掛けして、誠に申し訳ございません。申し開きのしようもございません」
「申し訳ございませんでした」
ケラーとルークアは、深く頭を下げた。
「いえ、謝罪をされるのは、私ではないはずです」
「こちらへ来ることも、許可を得ていないことについてでございます。何の言い訳にもなりませんが、勝手に飛び出しておりまして」
「何も聞いていなかったのですか?」
「はい。置手紙が置いてあり、迎えを出していたのですが、このようなことになって、私共が来させていただいた次第でございます」
オイスラッドは既に迎えを寄こしていたのか、だが事態は深刻となり、迎えでは対応できないと言うことだったのだろうと思った。
「王女殿下もいい大人ですから、他国に迷惑を掛けるようなことがなければ良かったのですが…」
「その通りにございます」
「事情は読まれておられますね?」
「はい、14歳のレオラッド大公閣下のご子息に、求婚し、胸を押し付けたと読みました…」
ケラーは頭が沸騰するかというほど、その手紙を読んで、我が娘に怒りが湧いた。夫・プレストは死罪にしろと言ったほどで、ケラーが宥めて話をして来るとやって来たのである。
「アジェル王国では16歳未満の者に、そういった行いは禁固二十年以上となっています」
「はい、当国では年数は様々ですが禁固刑か、あまりに悪質な場合は手首を切り落とすことになっております」
オイスラッドは厳しい罰が必要だと言いたかったのだが、ハビット王国の方が厳しいようであった。
アジェル王国よりも、ハビット王国の方が気候が変わって長いために、貧しい期間が長い。いかがわしいことをする目的の者もいたが、子どもを攫って奴隷として売り飛ばすなども起こったために、その子どもを奪えないように手首を切り落とすという罰則が出来たのである。
「ずっと、14歳には見えなかったと王女殿下は主張しております。相手が平民などであれば、まだ情状の余地がありますが、相手は大公子息、王女殿下も王族として、相手の年齢も知らずに求婚するなどあり得ないと判断しました」
「勿論でございます、私でもそう判断いたします」
「私からも一つ、聞きたいのですが、よろしいでしょうか」
「はい」
バトワスは聞きたくないが、聞いて置かなければならないだろうと、オルタナ王国のことを聞くことにした。
「メーリン王女殿下は、オルタナ王国で問題を起こしましたか?」
「はい…」
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