私のバラ色ではない人生

野村にれ

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行方不明5

「ラオンとリソルを利用するのは申し訳ないけど、気になるところがあったら、子どもにどうしたの?何か気になるの?って聞くのです」
「ほほう、それはいいな」
「ソアリス様の手法でございます」

 キャロラインは頷きながら、答えた。

「うふふ、ユリウスからケイトまで、もれなく利用しましたわ。ほほほほほ」
「私も覚えています。カイルス、どうしたの?あれが気になるの?なんて言うので、首を傾けるだけで、後はお母様が教えてくださる?と聞いておりました」

 カイルスはソアリスが絶対であったために、疑うこともしなかった。

 ユリウスからミフルも、急に母は何を言い出したんだと思ったが、ソアリスが意味のないことをすることはないために、黙って従っていた。

 これで様々な怪しい部分を聞き出し、後は大人が調べるという形を取っていた。

「ほほほほほ、ごめんなさいね」
「お母様、何か気になるのかなと思うだけでしたから、力になれて良かったと思っています」
「まあ、カイルスは優しいのね!アリルなんて、利用しましたね?っていわれたこともあるわ」
「お姉様なら言いそうです。でも私もケイトほどではありません」
「ケイト殿下はそれ以上に?」
「察しがいいものですから、教えてくださいとにっこりと言うのです。黙っていれば可愛らしいので」

 ケイトは瞬時にどう動けばいいか察するために、良い動きをする。

「それは王女殿下に問われたら、答えるだろうな」

 王女ということもあるが、まだ幼い子どもに聞かれたら、交わすこともできず、嘘を付くのもソアリスがいるために不味いという状況を作り上げることができる。

 だが、リッシュが理由もなく、連れて行くわけにはいかない。

「邸にいるかは分からないが、明日、行ってみよう」
「よろしくお願いいたします」

 ソアリス一行はマッドリー侯爵邸を後にし、王宮に戻ったソアリスはまだバーセム公爵がいると聞き、事情を伝えることにした。

「それは助かります」
「ええ、猫作戦です」
「はい」
「もどかしいけど、報告を待ちましょう」
「はい」

 翌日、リッシュは早速、ラオンとリソルを連れて、まずは保護施設に顔を出してから、コンパル伯爵家を急に訊ねることにした。

 門番も先触れなしでも、マッドリー前侯爵ということから、慌てて知らせて、ケインドル・コンパルは慌てて駆け付けた。

「急に訪ねてすまない」
「いいえ、どうされましたか?」
「ノージュリー公爵から猫を飼っていると聞いてな。通り掛かったものだから、少し寄らせてもらったのだが」
「ねこ」
「にゃんこ」
「ああ、こちらでも飼っているそうだ」

 ラオンとリソルは嬉しそうに声を上げ、ケインドルの表情も和らいだ。これはソアリスの言ったように曾孫を連れてきて正解だなと実感していた。

「はい、侯爵様もですか?てっきり、犬だけかと思っておりました」
「いるよ、ねこ」
「にゃんこ、かわいい」
「ああ、実は猫も飼っているんだ」
「そうでしたか、よろしければ中にお入りください」

 門はくぐっているが、庭で話をすることになってしまっており、ケインドルは焦っていた。

「いやいや、長居をする気はないんだよ。愛犬家や愛猫家に声掛けをさせてもらっているのだが、保護施設のことはご存知かな?」
「もちろんでございます。寄付もさせていただいております」
「そうか、それは存じ上げなくてすまない」

 実はコンパル伯爵家も保護施設には、寄付を行っていた。ただ、リッシュはそのようなことに関与していなかった。

「いいえ」
「実は、いや、今猫は何匹飼っているんだい?」
「二匹です」
「そうか、保護猫を引き取ってもらうことはできないかと思ってね。命だからね、無理強いする気はないのだが」
「いいえ、考えておりましたので、家族と相談させていただきます」

 二匹は知り合いから譲り受けた猫だったが、次は保護施設でと考えていた。

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