私のバラ色ではない人生

野村にれ

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返事1

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「手紙もだけど、この量ということは…入っているわね」
「はい、おそらく」
「どんな食事をしていたのか楽しみだわ」
「はい、私もです」
「左に同じです」

 今日の侍女はメディナとキャロラインである。手紙が運ばれて来たのだが、箱詰めされた明らかにおかしな量のソアリス宛ての物があった。

「さすがに量が多いけど、あちらも要らないから送って来たのかもしれないわね」
「確かに要りませんね…記録としても残したくないでしょう」
「とはいえ、先に手紙を読まなくてはならないわね」
「そうでございますね、あの手紙の返事はどうなったかなど」
「はい…気味の悪い、まるで不幸を呼び込みそうな」
「結婚前にあまりに不謹慎な手紙ですからね…」

 実母の手紙とは思えない様に、ソアリスもであるが、エミアンローズも血の繋がりがある以上、どう受け止めたのかは、知りたいところであった。

 おそらく荷物のことが書いてあるリベル殿下から、ソアリスは読み始めた。

 そこには、ソアリスの力になれるのであれば、貸し出すことに問題はありませんと、ララシャの生活の記録が送られて来ていた。

 返却はいつでも良いそうである。

「それ生活の記録ですって」
「生活のでございますか」
「ということは、食事以外もでしょうか?」
「そういうことね、通常の王子妃であれば、いくら姉妹でも公務があるから、他国には出せない部分もあるでしょうけど…ララシャは何もしていないものね」

 誰と会っていた、会食をしていたなど、些細なことでも明かせないことは多い。だが、リベルはともかく、ララシャは誰にも会っておらず、本当に生活の記録となる。

「ああ…」
「確かに…」
「机を持って来て、年月順に並べましょうか」
「そうしてくれる?」
「承知しました」

 メディナは机の手配に行き、キャロラインは箱詰めから出す作業を始め、ソアリスは続きを読むことにした。

 そこにはエミアンローズを受け入れてくれる人がいて、本当に良かったこと。ララシャのこともきちんと話して、納得して貰っていること。だが、これからは関わらないことも、結婚の条件となっていること。

 婚約者は真面目というよりは、失敗はしてもいいが、曲がったことが嫌いで、エミアンローズも努力を続けているが、今後も見張っていてくれるような人だと言っており、上手くいっていること。

 同時に、ララシャが何も変わっておらず、病院に入れる際にロアンスラー公爵家からも籍を抜くということだが、無理もないことだと思うこと。婚約者側にも話して、結婚式が終わった後で、提出して貰うようにのお願いしたこと。

 ララシャの書いたエミアンローズの手紙も読ませて貰ったが、改めて情けない気持ちになり、正直吐き気がしたと書かれていた。

「リベル殿下、ララシャの手紙を読んで、吐き気がしたそうよ」
「無理もないですよ」
「病気になったけど、病気にもさせるのね…」
「本当でございますね…怖い」

 そう言いながら、ソアリスは本命のエミアンローズの返事を読むことにした。

 そこにも、ララシャが変わっていないことを嘆く言葉が書いてあった。おめでとうとは書いてあったが、それ以外はすべて自分のことばかりであった。

 しかも、こんなに幼い字を書くとは思わなったあった。

「ララシャはこれまで、エミアンローズに手紙を出していなかったのかしら?手紙くらいは出しているのかと思っていたんだけど…あっ、出し方が分からないのか」

 ソアリスも書けば出して貰える環境にいるが、自分で出さなくてはならないのなら、聞いたり調べたりするだろう。

「可能性は高いですね」
「あんな字だからっていうのもあるかもしれないけど」
「はい…」
「でも、待って…ということは、これが最初の手紙の可能性もあるってこと?呪いじゃない」
「最悪ですね…」
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