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舞台裏(リュシオル・ライトブリンガー)
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リュシオルの生まれた、ライトブリンガー侯爵家は、武の面から王家と王国を護る由緒正しい家だった。
そんな家の中でも、おっとりとしたお姫様育ちの母に性格が似た自分は、
三男だったので特に何かを求められる事も無く、両親に可愛がられてのびのびと過ごしてきたと思う。
僕には、転移術と鑑定眼と言う二つの固有スキルがある。
だから、騎士の家には生まれたけど、騎士以外の道もあると両親揃ってそう言った。
兄は二人。
父に似て、騎士の中の騎士と言う見た目を裏切らない質実剛健な兄様。
王子様風の見た目は母に似ていても、大人しくじっとしている事が苦手な小兄様。
二人とも努力家なところは一緒で、尊敬できる立派な兄だ。
だから僕が、父や二人の様な騎士になりたいと思うのは自然な事だった。
同じ年の幼馴染は二人。
この国のたった一人の直系の王子であるアークトゥルス。
従妹のサフィール・ヴィントリアージュ。
この二人は生まれた時から結婚することが決まっていた。
9歳まで公式に婚約しなかったのは、昔から決まってる健康に育ってるか確認する期間だそうだ。
だけど、この二人に関しては、正直無駄な期間だと思った。
サフィールは、初めて会った時から、殺しても死なないオーラが出てたし、
そんなサフィールに、選ぶ言葉が見つからない程、愛されているアークもまた死ぬ訳が無いのだから。
これは個人の見解では無く大人達も言っている事だ。
もし、物語の魔王が復活してもサフィールがいたら、多分僕の出番はないだろう。
サフィールの隠すつもりのない愛情表現にアークは時々反発を見せるけど、
絶対に逃げられるはずがないというのがアーク以外の現実が見えている人間全員の共通の見解だ。
自分もいつか、誰かを愛したり、愛されたりするのだろうか?
二人を見ていると時々そう思う事がある。
サフィールみたいなのは怖いから困る、アークみたいな面白い子が良いなあ。
そんな女の子居ないかな?
今日も、一日分の鍛練を終え、アークの所に転移術で遊びに来た。
アークも丁度、勉強に飽きた所だったらしい。
「最近、サフィールが新しい友達を見つけたらしい。」
開口一番、サフィールの話をするアーク。
友達?誰だろう?
サフィールは、アーク以外に興味ないのかと思ってた。
だって、本を読むのも、剣を振るうのも、ダンスの特訓も全部アークと結婚する為でしょ?
「……浮気?」
不穏な単語を思いついた。
「絶対に違う。女の子だからな。」
むきになるアークは面白い。
「女の子と浮気?」
本気でそう思った訳じゃないけど、否定がやきもちっぽくて、
アークもサフィールの事、ちゃんと好きなのかなって思うと面白くて口をついた。
ほんの悪ふざけだ。
「最近サフィールの部屋に今まで見た事無いものが増えた。」
王子であるアークが見た事無いって本当に珍しいものなんだろうなと思った。
そして、それを沢山送ってくるって事は……。
「やっぱり浮気?」
アークが本気で怒ったからこのネタは封印しようと思った。
そして僕たちは、サフィールの部屋に来ている。
「サフィール、剣を取れ!」
サフィールの顔をみたらつい条件反射で挑んでしまうのはなぜだろう?
その気になれば完璧淑女を演じられるサフィールの舌打ちしそうな顔が面白いんだろうな。
剣の相手して貰えるのは割と誰でも楽しいけど、サフィールは特に楽しい、でも今日は目的が違った。
あ、貰ったのってあれとかかな?
なんだろう?と思うだけで鑑定眼が仕事する。
『独鈷:鉄製、打撃系武器』
今見えるのはこれだけだ。
鑑定眼は、リュシオル自身のレベルが上がると見えるものが増えるらしい。
「打撃系の武器か!初めて見る形状だ。」
残念ながら良く解らないものは聞いた方が早い。
一度認識すれば、それが正しければ、鑑定眼に追記できるしね。
「どうやって使うんだ?」
手に取ってみると鉄製だけあって大きさの割に重い。
「文鎮として貰ったものだ。詳細は知らない。」
えー、嘘だー。
サフィールの手元にある武器なら、もう既に使った事あるんじゃないかな?
面白い形。
会ってみたいなあ、サフィールにこれをくれた子に。
怖い子じゃないと良いなあ。
「私を仲間外れにするとは良い度胸だ!」
あ、来た。
今日は玄関から来たから、王子付きの近衛騎士が、公爵家の人に挨拶してる時に、
横をすり抜けて来たんだけど、アーク結構気がつかなかったね。
サフィールは、僕の姿を見た時からアークが飛び込んでくるの待ちかまえていたから、
もう既に、サフィールの腕の中で歓迎を受けている。
それから、僕等はサフィールの新しい友達の話を聞いた。
そんな家の中でも、おっとりとしたお姫様育ちの母に性格が似た自分は、
三男だったので特に何かを求められる事も無く、両親に可愛がられてのびのびと過ごしてきたと思う。
僕には、転移術と鑑定眼と言う二つの固有スキルがある。
だから、騎士の家には生まれたけど、騎士以外の道もあると両親揃ってそう言った。
兄は二人。
父に似て、騎士の中の騎士と言う見た目を裏切らない質実剛健な兄様。
王子様風の見た目は母に似ていても、大人しくじっとしている事が苦手な小兄様。
二人とも努力家なところは一緒で、尊敬できる立派な兄だ。
だから僕が、父や二人の様な騎士になりたいと思うのは自然な事だった。
同じ年の幼馴染は二人。
この国のたった一人の直系の王子であるアークトゥルス。
従妹のサフィール・ヴィントリアージュ。
この二人は生まれた時から結婚することが決まっていた。
9歳まで公式に婚約しなかったのは、昔から決まってる健康に育ってるか確認する期間だそうだ。
だけど、この二人に関しては、正直無駄な期間だと思った。
サフィールは、初めて会った時から、殺しても死なないオーラが出てたし、
そんなサフィールに、選ぶ言葉が見つからない程、愛されているアークもまた死ぬ訳が無いのだから。
これは個人の見解では無く大人達も言っている事だ。
もし、物語の魔王が復活してもサフィールがいたら、多分僕の出番はないだろう。
サフィールの隠すつもりのない愛情表現にアークは時々反発を見せるけど、
絶対に逃げられるはずがないというのがアーク以外の現実が見えている人間全員の共通の見解だ。
自分もいつか、誰かを愛したり、愛されたりするのだろうか?
二人を見ていると時々そう思う事がある。
サフィールみたいなのは怖いから困る、アークみたいな面白い子が良いなあ。
そんな女の子居ないかな?
今日も、一日分の鍛練を終え、アークの所に転移術で遊びに来た。
アークも丁度、勉強に飽きた所だったらしい。
「最近、サフィールが新しい友達を見つけたらしい。」
開口一番、サフィールの話をするアーク。
友達?誰だろう?
サフィールは、アーク以外に興味ないのかと思ってた。
だって、本を読むのも、剣を振るうのも、ダンスの特訓も全部アークと結婚する為でしょ?
「……浮気?」
不穏な単語を思いついた。
「絶対に違う。女の子だからな。」
むきになるアークは面白い。
「女の子と浮気?」
本気でそう思った訳じゃないけど、否定がやきもちっぽくて、
アークもサフィールの事、ちゃんと好きなのかなって思うと面白くて口をついた。
ほんの悪ふざけだ。
「最近サフィールの部屋に今まで見た事無いものが増えた。」
王子であるアークが見た事無いって本当に珍しいものなんだろうなと思った。
そして、それを沢山送ってくるって事は……。
「やっぱり浮気?」
アークが本気で怒ったからこのネタは封印しようと思った。
そして僕たちは、サフィールの部屋に来ている。
「サフィール、剣を取れ!」
サフィールの顔をみたらつい条件反射で挑んでしまうのはなぜだろう?
その気になれば完璧淑女を演じられるサフィールの舌打ちしそうな顔が面白いんだろうな。
剣の相手して貰えるのは割と誰でも楽しいけど、サフィールは特に楽しい、でも今日は目的が違った。
あ、貰ったのってあれとかかな?
なんだろう?と思うだけで鑑定眼が仕事する。
『独鈷:鉄製、打撃系武器』
今見えるのはこれだけだ。
鑑定眼は、リュシオル自身のレベルが上がると見えるものが増えるらしい。
「打撃系の武器か!初めて見る形状だ。」
残念ながら良く解らないものは聞いた方が早い。
一度認識すれば、それが正しければ、鑑定眼に追記できるしね。
「どうやって使うんだ?」
手に取ってみると鉄製だけあって大きさの割に重い。
「文鎮として貰ったものだ。詳細は知らない。」
えー、嘘だー。
サフィールの手元にある武器なら、もう既に使った事あるんじゃないかな?
面白い形。
会ってみたいなあ、サフィールにこれをくれた子に。
怖い子じゃないと良いなあ。
「私を仲間外れにするとは良い度胸だ!」
あ、来た。
今日は玄関から来たから、王子付きの近衛騎士が、公爵家の人に挨拶してる時に、
横をすり抜けて来たんだけど、アーク結構気がつかなかったね。
サフィールは、僕の姿を見た時からアークが飛び込んでくるの待ちかまえていたから、
もう既に、サフィールの腕の中で歓迎を受けている。
それから、僕等はサフィールの新しい友達の話を聞いた。
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