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第一部
第24話
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「ごぉらーーー!聞いてるのかぁ!」
べろんべろんに酔っぱらってしまったために、もうなにも怖くない。今までにない全能感だ。喋りながらいまだに言い合いを続けている瀬尾君と三目君の間に割って入った。対面の席に座っていた二人は突然自分が入ってきたことに目を丸くして驚いている。
「あ、あの山口さん?どうしたんですか?」
「幸尚さん?」
「いーつまでそんな言い合いしとるんじゃーー!こっちは初めての合コンで少し楽しみにしてたのに!全然楽しくない!全然楽しくないぞ!先輩を敬って楽しませようという気持ちはないのか!!」
「「いだだだっ!」」
2人に恨み言を言った後、それぞれの頬を強く引っ張ってやった。予想もしてなかった攻撃を受けて、2人とも涙を浮かべながら痛がっている。少しかわいそうな気もするが自業自得だ。瀬尾君は自分勝手に振る舞って、よく分からないが知らないうちに自分をΩにしようとした。三目君はそんなに悪くないが、公共の場で瀬尾君と言い争いするのはよくない。
「いだいです、山口さん…。」
「幸尚さん…っ!」
三目君は恨めしそうな表情なのに、なぜ瀬尾君は嬉しそうなのか。なんだか瀬尾君のことが分からなくなってきた。
「とにかくとりあえず二人とも落ち着きなさい!!」
それぞれの頭を軽く叩いた後、瀬尾君の隣の席に座った。すると三目君がいそいそと席を移動してきて自分の横に腰を下ろす。これで瀬尾君と三目君に挟まれる形になってしまった。
「幸尚さん、ビール飲んだんですね。営業の時にもビールのせいでべろんべろんに酔っ払ったことがありましたもんね。」
瀬尾君がテーブルの上に置いた自分の手を握ってくる。すると三目君が「勝手に触るな!」と叩き落とした。それにムッとした瀬尾君が三目君を睨み付け、また喧嘩が始まりそうだったので、先程のように頬をつねる。その痛みにこりたのか、おかけで2人が言い争いをすることはなくなった。しかしその代わりに2人の距離が異常に近い。お互いに肩が当たりそうなほどだ。
「ちょっと近いよ!2人とも近すぎるから!」
「「そんなことないですよ。」」
こんな時ばかり結託する2人が恨めしい。絶対に近い!と力説していると肩をポンと優しく叩かれた。後ろを振り返ると、そこにはニコニコ笑顔の持永さんと井上君が立っていた。
「俺たち3人で飲みなおすので、山口さんたちも3人で楽しんでください。」
井上君の言葉にえっ?と呆けていると持永さんも頷いた。
「そうそう。俺達なんか意気投合しちゃったからさぁ。そっちも3人で話し合わないといけないんじゃない?また今度、ゆっくり話せる時に集まろう。じゃあ頑張ってね!」
井上君と持永さんは、桝田君と肩を組んでお店を出ていってしまった。桝田君だけは自分と2人を一緒に残すことを心配していたが「海里が無理強いするようなことはないと思うので。」と言い、お会計は済んでますからと頭を下げながら行ってしまった。
「持永さんたちもいい仕事するなぁ。じゃあ行きますか。」
ウキウキと嬉しそうな三目君が自分を引っ張って立たせる。行くってどこへと尋ねると「そんなの僕のうちに決まってるじゃないですか。」と笑った。
「なんでお前のうちに幸尚さんが行くんだ。俺のうちに決まってる。」
一方で瀬尾君が片方の腕を引っ張ってきた。
「俺のうち、気に入ってましたよね?飲みなおすんだったらまた俺が料理作りますから。あんまり食べてないからお腹が空いてるんじゃないですか?ガッツリがいいなら炒飯とかどうです?ちょうどこの前蟹が届いたので餡掛け炒飯もできますよ?酒のつまみになる大根の天ぷらとかも美味しいですよね。キノコのマリネもさっぱりしてありですよね?」
瀬尾君からメニューを聞いて勝手にお腹が鳴った。確かに色々あったせいであまり食事ができていないし、餡掛け炒飯はとても魅力的だ。料理に引かれている自分に気付いたのか三目君が、腕を引っ張って意識を自分に向けさせる。
「僕の家には猫がいるんですよ。スコティッシュフォールドっていってめちゃくちゃ可愛いんです。柴犬も飼ってるんで動物好きな山口さんならきっとメロメロになっちゃいますよ?」
三目君の提案も捨てがたい。犬も猫も大好きだが、アパート住まいなので飼うのは諦めている。三目君のうちにいって思う存分もふもふしたい。
ウンウン唸りながら考えていると、また2人が喧嘩しそうになった。もう仲裁するのもめんどくさい。
「あーーもう!それなら、俺の家ね!」
「「楽しみです。」」
2人が同時に言ってニッコリと笑った。これはもしかしてハメられたのかもと気付いた時にはすでにタクシーに押し込められた後だった。
べろんべろんに酔っぱらってしまったために、もうなにも怖くない。今までにない全能感だ。喋りながらいまだに言い合いを続けている瀬尾君と三目君の間に割って入った。対面の席に座っていた二人は突然自分が入ってきたことに目を丸くして驚いている。
「あ、あの山口さん?どうしたんですか?」
「幸尚さん?」
「いーつまでそんな言い合いしとるんじゃーー!こっちは初めての合コンで少し楽しみにしてたのに!全然楽しくない!全然楽しくないぞ!先輩を敬って楽しませようという気持ちはないのか!!」
「「いだだだっ!」」
2人に恨み言を言った後、それぞれの頬を強く引っ張ってやった。予想もしてなかった攻撃を受けて、2人とも涙を浮かべながら痛がっている。少しかわいそうな気もするが自業自得だ。瀬尾君は自分勝手に振る舞って、よく分からないが知らないうちに自分をΩにしようとした。三目君はそんなに悪くないが、公共の場で瀬尾君と言い争いするのはよくない。
「いだいです、山口さん…。」
「幸尚さん…っ!」
三目君は恨めしそうな表情なのに、なぜ瀬尾君は嬉しそうなのか。なんだか瀬尾君のことが分からなくなってきた。
「とにかくとりあえず二人とも落ち着きなさい!!」
それぞれの頭を軽く叩いた後、瀬尾君の隣の席に座った。すると三目君がいそいそと席を移動してきて自分の横に腰を下ろす。これで瀬尾君と三目君に挟まれる形になってしまった。
「幸尚さん、ビール飲んだんですね。営業の時にもビールのせいでべろんべろんに酔っ払ったことがありましたもんね。」
瀬尾君がテーブルの上に置いた自分の手を握ってくる。すると三目君が「勝手に触るな!」と叩き落とした。それにムッとした瀬尾君が三目君を睨み付け、また喧嘩が始まりそうだったので、先程のように頬をつねる。その痛みにこりたのか、おかけで2人が言い争いをすることはなくなった。しかしその代わりに2人の距離が異常に近い。お互いに肩が当たりそうなほどだ。
「ちょっと近いよ!2人とも近すぎるから!」
「「そんなことないですよ。」」
こんな時ばかり結託する2人が恨めしい。絶対に近い!と力説していると肩をポンと優しく叩かれた。後ろを振り返ると、そこにはニコニコ笑顔の持永さんと井上君が立っていた。
「俺たち3人で飲みなおすので、山口さんたちも3人で楽しんでください。」
井上君の言葉にえっ?と呆けていると持永さんも頷いた。
「そうそう。俺達なんか意気投合しちゃったからさぁ。そっちも3人で話し合わないといけないんじゃない?また今度、ゆっくり話せる時に集まろう。じゃあ頑張ってね!」
井上君と持永さんは、桝田君と肩を組んでお店を出ていってしまった。桝田君だけは自分と2人を一緒に残すことを心配していたが「海里が無理強いするようなことはないと思うので。」と言い、お会計は済んでますからと頭を下げながら行ってしまった。
「持永さんたちもいい仕事するなぁ。じゃあ行きますか。」
ウキウキと嬉しそうな三目君が自分を引っ張って立たせる。行くってどこへと尋ねると「そんなの僕のうちに決まってるじゃないですか。」と笑った。
「なんでお前のうちに幸尚さんが行くんだ。俺のうちに決まってる。」
一方で瀬尾君が片方の腕を引っ張ってきた。
「俺のうち、気に入ってましたよね?飲みなおすんだったらまた俺が料理作りますから。あんまり食べてないからお腹が空いてるんじゃないですか?ガッツリがいいなら炒飯とかどうです?ちょうどこの前蟹が届いたので餡掛け炒飯もできますよ?酒のつまみになる大根の天ぷらとかも美味しいですよね。キノコのマリネもさっぱりしてありですよね?」
瀬尾君からメニューを聞いて勝手にお腹が鳴った。確かに色々あったせいであまり食事ができていないし、餡掛け炒飯はとても魅力的だ。料理に引かれている自分に気付いたのか三目君が、腕を引っ張って意識を自分に向けさせる。
「僕の家には猫がいるんですよ。スコティッシュフォールドっていってめちゃくちゃ可愛いんです。柴犬も飼ってるんで動物好きな山口さんならきっとメロメロになっちゃいますよ?」
三目君の提案も捨てがたい。犬も猫も大好きだが、アパート住まいなので飼うのは諦めている。三目君のうちにいって思う存分もふもふしたい。
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