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よくある異世界転生<その2>
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「う、ううぅ…」
耳をふさいでも嗚咽が刺すように聴こえる。
目を閉じても昨夜からの光景が焼き付いて消えない。
かわいそうなデイジー…
幸せなクリスマスを迎えるはずだったのに。
もう彼女に泣き叫ぶ元気も抵抗する気力もない。
鎖に繋がれ、自由を奪われた彼女は奴らに陵辱されている。
奴らが入れ替わるたびに彼女の股間から白濁した液がボタボタと大量に滴り、足元のシミを広げる。
殺戮の血に酔った奴らは、尽きぬ性欲を代わる代わる彼女に吐き出し続けるのだった。
…ここはゴブリンどものアジト。
生け捕りにされた私たちはヤツらの戦利品。
ニヤニヤと品定めされているのがわかる。
私も遠からず宴に供される運命。
***
奴らは巧妙だった。
村へ向かう隊商を襲い、なりすまして村に侵入してきた。
クリスマス目前で浮かれていたのだろうか。
脅された隊商の生き残りの顔を見て、あっさり門を開いてしまったらしい。
村の中心に人だかりができる。
皆、隊商の到着を待ちわびていた。
大人たちはクリスマス前日の到着に冬支度がはかどると安堵し、子どもたちは興味津々笑顔でいっぱいだったはずだ。
私とデイジーは村のはずれで恋話をしてたので村の中心で起こった惨劇は想像でしかない。
平和な村は、一瞬にして阿鼻叫喚の地獄絵図に一変した。
隊商の幌馬車から飛び出したゴブリンたちは村人を躊躇なく惨殺していった。
大人も子供もない。目についた動くものすべてを容赦なく斬り捨てていった。
人間側は突然の事態に戸惑い、叫び声を上げ狼狽するばかり。
次々と家屋に火が放たれる。
見張り塔が警告の鐘を鳴らすがもう遅い。
勝敗は決していた。
木造の家屋は安々と延焼し人々を屋外へ駆り立てる。
無防備な人間をゴブリンたちは楽しそうに切り刻んだことだろう。
血に酔った奴らは残忍極まり、またその血がよりいっそうの興奮を呼ぶ。
自警団が反撃に出るが、村の騒動に呼応して村外に待機していた別働隊の攻撃も開始される。
内外からの攻撃と燃え広がる火の手に成すすべはなかった。
「逃げろ~!」
「もう村はダメだ、逃げてくれ!」
火を見るより明らかな状況を叫ぶ声が遠くで聞こえる。
デイジーも私も状況が飲み込めない。
映画のスクリーンでしかみたことのないような戦場がそこにあった。
遠くで剣が振り落とされる。
人形のように倒れる。
まったく実感を伴わないが、確かにいま誰かが殺されたのだ。
おじいさんたちがこちらに駆け寄ってくる。
「逃げるんじゃ!お前たち…!」
「デイジー逃げてくれ!オレたちが食い止め…ッ」
きちんと武装する間もなかったのだろう。普段着に帯剣だけしている。
「おやおや、こんなキレイな娘さんを隠しているとは…」
ゴブリンと呼ばれた鬼…?たちは人語を話した。
あらかた中心部の制圧も終わり周囲を掃討しにきたのか。
手傷を負っているゴブリンもいるが、逆上し頭に血がのぼっているのだろう。
鼻息も荒く今にも斬りかかりそうな恐ろしい殺気を感じる。
「娘をおとなしく差し出せば楽に殺してやる。
かばうようなら…いや、かばって奮戦してくれ。
その方が楽しい」
戦闘ですらなかった。
「おいおいジイさん大丈夫かよ、足腰弱りすぎじゃねーか」
「若いのも根性ねーな。まだ片腕が無くなっただけじゃねーか」
多勢に無勢。
小学生が虫を引きちぎって遊ぶようにおじいさんも、ヘイウッドも切り刻まれていった。
デイジーが膝から崩れ落ちた。
「おー
そっちのきれーなお嬢さんはおもらいかい?
いっぱい我慢してたんでちゅねー
たっぷり出してスッキリしたかい?」
いたぶるようにゴブリンが嘲り、嘲笑の輪が広がる。
「うそよ、うそよ、うそよ…」
直視できない。
こんなことが現実にあるはずがない。
「あー
お嬢さんお嬢さん。
もしかしてそこで死にかけてる好青年のことが好きで好きでたまらなかったのかな?
そりゃー悪いことしたねー」
片腕を失い、全身に切り傷を負わされたヘイウッドは血の海に沈んでいた。
「このままだと数分で死んじゃうねー
助けたい?
愛する彼氏を助けてあげたい?」
ニヤニヤと残忍そうな笑みを浮かべつつも声色だけは猫なで声。
どの世界でも悪役の立ち回りは同じようなものらしい。
「実はね、私たちの仲間には治療魔法を使える者がいるのだよ。
彼にお願いすれば大好きなヘイ…ッド?くんは助かるかもしれないよ?」
「え…」
現実から逃げていたデイジーが優しい声色につられて顔を上げる。
「そう、早くしないとあそこのジイさんみたいに死んじまうよ?
さすがに死んじまったらどんな高名な魔法使い様でもお手上げよ」
「ど、どうすれば…」
奴らの誘いに乗ってしまうデイジー。
本当のことなのか、助ける気があるのかもわからないのに。
でも、選択肢なんてない。
私たちの生死は奴らの機嫌一つだ。
「そうこなくっちゃな!
まずはお名前を教えてもらおうかな?
長い付き合いになることを願ってね」
「…デイジー」
「デイジーちゃんね。OKOK、しっかり覚えたよ。
ところでそっちのお嬢さんは気丈だね。
ウソつけ、って目でみてる。
この状況下で大したもんだ」
私の視線に気づいたゴブリンは言い放つと仲間に合図をし、その魔法使いを呼んだ。
「このままだとヘイドウくんは間もなく死んじまう。
嘘じゃない証拠を兼ねてちょびっと治療してやろう。オイ」
やれやれと魔法使いが今にも事切れそうなヘイウッドに近づき膝をつく。
魔法使いは杖を持っていて、ローブをまとっている。指輪物語にできてきたヒゲの長いおじいさんにそっくりだ。
杖をかざしてむにゃむにゃ呪文を唱えると緑の光が溢れみるみる腕の…全身の傷口がふさがっていく。
神秘的と言うか気持ち悪いと言うか…早送りを見ている感じだった。
「ま、こんなとこだろう。
あとはデイジーちゃん次第だ。
な、嘘じゃなかったろう?」
どうやらデイジーも初めて魔法をみたらしい。
目を丸くしている。
「さてデイジーちゃん。君の出番だ。
君が良い子だったらヘウドーくんは生かしておいてあげよう」
コクコクと頷くデイジー。
「まずは質問からいこう。
君はヘーイッドくんが好きだった?」
再びコクコクと頷くデイジー。
「うん、良い子だ。
じゃあ次の質問。
ヘーイッドくんのチンポは、もう君のオマンコに挿入済みかな?」
質問が突拍子もなさすぎて理解に時間が掛かったようだ。
顔を真っ赤にしてデイジーは答えない。
ドスッと鈍い音がし、悲鳴があがった。
躊躇なくヘイウッドの脚に剣が突き立てられる。
「あーあ、早く答えてくれないと、ヘイイッドくん死んじゃうよ?」
「やめて、やめてぇ!ヘイウッドが死んじゃう…
挿れてません!
まだ何もしてません!
キスだってまだです!」
半狂乱になってデイジーが泣き叫ぶ。
拒否できず、躊躇も許されない非情のルール。
正気の沙汰ではない残酷なショーが幕を開けた。
「もう一度確認しよう。君は処女なのかい?」
「それは結構。裸になってオマンコを広げてみせてくれたまえ」
「あーよく見えるようにしっかり指で広げて」
「今度は後ろを向いて尻も広げてみせろよ」
「その広げている穴から毎日何が出てくるのか大きな声で言え」
「オナニーはどうやっているのかな?
説明しながら実演してしてくれたまえ」
私が少しでもためらえばヘイウッドに刃が突き立てられる…。
かよわい少女は、ゴブリンたちの卑猥極まりない命令に健気に応え続けた。
「あそこのゴブリンがわかるかな?
ほら、腕に傷があるだろう。
あれは勇敢なヘイウッドくんがつけたものだ」
…どうやら名前をきちんと覚えたらしい。
忌々しげにヘイウッドに刃と幾度となく突き立てていたゴブリンだ。
「彼に侘びたまえ。君のヘイウッドくんがやったことだ」
「おう、こっちにこいや」
ヘイウッドに突き立てた剣を左右に揺すり傷口を痛めつけながら吠える。
「兄貴、ヤッちまっていいんですかい?」
「すまんな兄弟。デイジーちゃんは処女らしい。
親分が味見してからだ。他で我慢してくれ」
ヘイウッドが乱暴をしてすいません、と何度も謝らされた後に彼女はゴブリンのチンポを舐めさせられ、咥えさせられていた。フェラチオはこの世界でもあるらしい。
もちろん私も彼女もやったことなどない。
要領などわかるはずもないし、ましてや相手は人間ですらない。
想像より…グロテスクで大きい…。精一杯口を大きくあけてチンポを恐る咥える。
少しでもヘマをするとゴブリンはヘイウッドの傷口を開く。
ヘイウッドの悲痛なうめき声が響き渡り、デイジーは泣きながら下手くそでごめんなさい、ちゃんとやりますと涙ながらに訴え咥えなおす。
哀れな少女の拙いフェラチオショーをゴブリンたちはニヤニヤと楽しんでいる。
じゅるる、じゅぼぼ…
デイジーは慣れない手付きで必死にチンポを咥え、しごき、ゴブリンを絶頂へと導くのだった。
「出るぞッ!」
雄叫びを上げるゴブリン。
腰を突き出し、喉の奥までチンポを突きこんで射精している。
「んぅ~」
おびただしい量の精液がデイジーの口内に広がった。
射精の余韻か、ゴブリンはチンポを引き抜くどころかますます奥へと挿入していた。
口のわきから垂れ流れる白いねっとりとした精液。
量が人間の比では…なさそうだ。
興味本位で友達とみたエロ動画ではあんな量じゃなかった。
窒息してしまうのではないかと心配になる。
あまりに悲惨な光景なのに目が離せない。
デイジーは真っ赤な顔に涙をポロポロと流しながらチンポを引き抜こうと必死に抵抗する。
しかしがっしりと頭を抑えられ、微動だにできない。
口の隙間から大量に射精された精液がよだれのようにあふれ出る。
屈辱の涙とよだれと、鼻水も混じり、糸を引いて落ちていく。
やがて満足したのか押さえつけていた手が緩められ、デイジーは地面に崩れ落ちた。
ちょうどヘイウッドの顔が目前にあった。
「デ…イジー…」
弱々しい声が聞こえる。
意識があったのか!
ヘイウッドもまた泣いていた。
「いや! 見ないでヘイウッド…」
白濁した液にまみれた顔を覆って泣きじゃくるデイジー。
「なんだオメーちゃんと生きてたのか。
オメーのかわりに彼女がオレに謝ってくれたぜ。
死ぬほど感謝するんだなっ!」
くだんのゴブリンが悪態をつく。
「兄弟、どうかな?
デイジーちゃんのがんばりに免じてこれで許してあげられるかい?」
「オレばっかり楽しんじゃみんなに申し訳ねぇ。
これでよしにしてやるよ!」
「おー、心優しい兄弟よ!
デイジーちゃん、よかったね。
がんばった甲斐があったね!
はじめてのチンポ、感想を聞かせてもらおうかな」
鬼畜どもがさらに彼女を辱めようとしたとき、角笛が鳴り響いた。
「撤収の合図か…。
しかたねぇ。お楽しみの続きはアジトに帰ってからだ!」
まだ燃え盛る村の広場が集合場所になっていた。
ゴブリンたちは各々”戦利品”を片手に集まってきた。
手引きをさせられた隊商の男とヘイウッド以外の生き残りはみな女性…。
しかも比較的若い。
すでに激しい陵辱を受けた娘が大半だった。
みな恐怖に怯え、すすり泣いていた。
もちろん、私たちも。
クリスマスイブの惨劇は一幕を降ろす。
そして最悪のクリスマスが始まる。
***
「貴方、よくこんなひどいことを考えつくわね。感心するわ…」
「そうですか?よくあるテンプレ、王道です。
ある程度のディテールを描いて世界を想像させる。
平和で幸せな日常と人物像、人間関係を明らかにする。
…そして、壊す。
お約束の流れです」
「ところでクリスマスイブってクリスマス当日って意味らしいわよ」
「え! 前日じゃないんですか?」
彼女が差し出したiPadにはWikipediaが。
「本当だ…」
耳をふさいでも嗚咽が刺すように聴こえる。
目を閉じても昨夜からの光景が焼き付いて消えない。
かわいそうなデイジー…
幸せなクリスマスを迎えるはずだったのに。
もう彼女に泣き叫ぶ元気も抵抗する気力もない。
鎖に繋がれ、自由を奪われた彼女は奴らに陵辱されている。
奴らが入れ替わるたびに彼女の股間から白濁した液がボタボタと大量に滴り、足元のシミを広げる。
殺戮の血に酔った奴らは、尽きぬ性欲を代わる代わる彼女に吐き出し続けるのだった。
…ここはゴブリンどものアジト。
生け捕りにされた私たちはヤツらの戦利品。
ニヤニヤと品定めされているのがわかる。
私も遠からず宴に供される運命。
***
奴らは巧妙だった。
村へ向かう隊商を襲い、なりすまして村に侵入してきた。
クリスマス目前で浮かれていたのだろうか。
脅された隊商の生き残りの顔を見て、あっさり門を開いてしまったらしい。
村の中心に人だかりができる。
皆、隊商の到着を待ちわびていた。
大人たちはクリスマス前日の到着に冬支度がはかどると安堵し、子どもたちは興味津々笑顔でいっぱいだったはずだ。
私とデイジーは村のはずれで恋話をしてたので村の中心で起こった惨劇は想像でしかない。
平和な村は、一瞬にして阿鼻叫喚の地獄絵図に一変した。
隊商の幌馬車から飛び出したゴブリンたちは村人を躊躇なく惨殺していった。
大人も子供もない。目についた動くものすべてを容赦なく斬り捨てていった。
人間側は突然の事態に戸惑い、叫び声を上げ狼狽するばかり。
次々と家屋に火が放たれる。
見張り塔が警告の鐘を鳴らすがもう遅い。
勝敗は決していた。
木造の家屋は安々と延焼し人々を屋外へ駆り立てる。
無防備な人間をゴブリンたちは楽しそうに切り刻んだことだろう。
血に酔った奴らは残忍極まり、またその血がよりいっそうの興奮を呼ぶ。
自警団が反撃に出るが、村の騒動に呼応して村外に待機していた別働隊の攻撃も開始される。
内外からの攻撃と燃え広がる火の手に成すすべはなかった。
「逃げろ~!」
「もう村はダメだ、逃げてくれ!」
火を見るより明らかな状況を叫ぶ声が遠くで聞こえる。
デイジーも私も状況が飲み込めない。
映画のスクリーンでしかみたことのないような戦場がそこにあった。
遠くで剣が振り落とされる。
人形のように倒れる。
まったく実感を伴わないが、確かにいま誰かが殺されたのだ。
おじいさんたちがこちらに駆け寄ってくる。
「逃げるんじゃ!お前たち…!」
「デイジー逃げてくれ!オレたちが食い止め…ッ」
きちんと武装する間もなかったのだろう。普段着に帯剣だけしている。
「おやおや、こんなキレイな娘さんを隠しているとは…」
ゴブリンと呼ばれた鬼…?たちは人語を話した。
あらかた中心部の制圧も終わり周囲を掃討しにきたのか。
手傷を負っているゴブリンもいるが、逆上し頭に血がのぼっているのだろう。
鼻息も荒く今にも斬りかかりそうな恐ろしい殺気を感じる。
「娘をおとなしく差し出せば楽に殺してやる。
かばうようなら…いや、かばって奮戦してくれ。
その方が楽しい」
戦闘ですらなかった。
「おいおいジイさん大丈夫かよ、足腰弱りすぎじゃねーか」
「若いのも根性ねーな。まだ片腕が無くなっただけじゃねーか」
多勢に無勢。
小学生が虫を引きちぎって遊ぶようにおじいさんも、ヘイウッドも切り刻まれていった。
デイジーが膝から崩れ落ちた。
「おー
そっちのきれーなお嬢さんはおもらいかい?
いっぱい我慢してたんでちゅねー
たっぷり出してスッキリしたかい?」
いたぶるようにゴブリンが嘲り、嘲笑の輪が広がる。
「うそよ、うそよ、うそよ…」
直視できない。
こんなことが現実にあるはずがない。
「あー
お嬢さんお嬢さん。
もしかしてそこで死にかけてる好青年のことが好きで好きでたまらなかったのかな?
そりゃー悪いことしたねー」
片腕を失い、全身に切り傷を負わされたヘイウッドは血の海に沈んでいた。
「このままだと数分で死んじゃうねー
助けたい?
愛する彼氏を助けてあげたい?」
ニヤニヤと残忍そうな笑みを浮かべつつも声色だけは猫なで声。
どの世界でも悪役の立ち回りは同じようなものらしい。
「実はね、私たちの仲間には治療魔法を使える者がいるのだよ。
彼にお願いすれば大好きなヘイ…ッド?くんは助かるかもしれないよ?」
「え…」
現実から逃げていたデイジーが優しい声色につられて顔を上げる。
「そう、早くしないとあそこのジイさんみたいに死んじまうよ?
さすがに死んじまったらどんな高名な魔法使い様でもお手上げよ」
「ど、どうすれば…」
奴らの誘いに乗ってしまうデイジー。
本当のことなのか、助ける気があるのかもわからないのに。
でも、選択肢なんてない。
私たちの生死は奴らの機嫌一つだ。
「そうこなくっちゃな!
まずはお名前を教えてもらおうかな?
長い付き合いになることを願ってね」
「…デイジー」
「デイジーちゃんね。OKOK、しっかり覚えたよ。
ところでそっちのお嬢さんは気丈だね。
ウソつけ、って目でみてる。
この状況下で大したもんだ」
私の視線に気づいたゴブリンは言い放つと仲間に合図をし、その魔法使いを呼んだ。
「このままだとヘイドウくんは間もなく死んじまう。
嘘じゃない証拠を兼ねてちょびっと治療してやろう。オイ」
やれやれと魔法使いが今にも事切れそうなヘイウッドに近づき膝をつく。
魔法使いは杖を持っていて、ローブをまとっている。指輪物語にできてきたヒゲの長いおじいさんにそっくりだ。
杖をかざしてむにゃむにゃ呪文を唱えると緑の光が溢れみるみる腕の…全身の傷口がふさがっていく。
神秘的と言うか気持ち悪いと言うか…早送りを見ている感じだった。
「ま、こんなとこだろう。
あとはデイジーちゃん次第だ。
な、嘘じゃなかったろう?」
どうやらデイジーも初めて魔法をみたらしい。
目を丸くしている。
「さてデイジーちゃん。君の出番だ。
君が良い子だったらヘウドーくんは生かしておいてあげよう」
コクコクと頷くデイジー。
「まずは質問からいこう。
君はヘーイッドくんが好きだった?」
再びコクコクと頷くデイジー。
「うん、良い子だ。
じゃあ次の質問。
ヘーイッドくんのチンポは、もう君のオマンコに挿入済みかな?」
質問が突拍子もなさすぎて理解に時間が掛かったようだ。
顔を真っ赤にしてデイジーは答えない。
ドスッと鈍い音がし、悲鳴があがった。
躊躇なくヘイウッドの脚に剣が突き立てられる。
「あーあ、早く答えてくれないと、ヘイイッドくん死んじゃうよ?」
「やめて、やめてぇ!ヘイウッドが死んじゃう…
挿れてません!
まだ何もしてません!
キスだってまだです!」
半狂乱になってデイジーが泣き叫ぶ。
拒否できず、躊躇も許されない非情のルール。
正気の沙汰ではない残酷なショーが幕を開けた。
「もう一度確認しよう。君は処女なのかい?」
「それは結構。裸になってオマンコを広げてみせてくれたまえ」
「あーよく見えるようにしっかり指で広げて」
「今度は後ろを向いて尻も広げてみせろよ」
「その広げている穴から毎日何が出てくるのか大きな声で言え」
「オナニーはどうやっているのかな?
説明しながら実演してしてくれたまえ」
私が少しでもためらえばヘイウッドに刃が突き立てられる…。
かよわい少女は、ゴブリンたちの卑猥極まりない命令に健気に応え続けた。
「あそこのゴブリンがわかるかな?
ほら、腕に傷があるだろう。
あれは勇敢なヘイウッドくんがつけたものだ」
…どうやら名前をきちんと覚えたらしい。
忌々しげにヘイウッドに刃と幾度となく突き立てていたゴブリンだ。
「彼に侘びたまえ。君のヘイウッドくんがやったことだ」
「おう、こっちにこいや」
ヘイウッドに突き立てた剣を左右に揺すり傷口を痛めつけながら吠える。
「兄貴、ヤッちまっていいんですかい?」
「すまんな兄弟。デイジーちゃんは処女らしい。
親分が味見してからだ。他で我慢してくれ」
ヘイウッドが乱暴をしてすいません、と何度も謝らされた後に彼女はゴブリンのチンポを舐めさせられ、咥えさせられていた。フェラチオはこの世界でもあるらしい。
もちろん私も彼女もやったことなどない。
要領などわかるはずもないし、ましてや相手は人間ですらない。
想像より…グロテスクで大きい…。精一杯口を大きくあけてチンポを恐る咥える。
少しでもヘマをするとゴブリンはヘイウッドの傷口を開く。
ヘイウッドの悲痛なうめき声が響き渡り、デイジーは泣きながら下手くそでごめんなさい、ちゃんとやりますと涙ながらに訴え咥えなおす。
哀れな少女の拙いフェラチオショーをゴブリンたちはニヤニヤと楽しんでいる。
じゅるる、じゅぼぼ…
デイジーは慣れない手付きで必死にチンポを咥え、しごき、ゴブリンを絶頂へと導くのだった。
「出るぞッ!」
雄叫びを上げるゴブリン。
腰を突き出し、喉の奥までチンポを突きこんで射精している。
「んぅ~」
おびただしい量の精液がデイジーの口内に広がった。
射精の余韻か、ゴブリンはチンポを引き抜くどころかますます奥へと挿入していた。
口のわきから垂れ流れる白いねっとりとした精液。
量が人間の比では…なさそうだ。
興味本位で友達とみたエロ動画ではあんな量じゃなかった。
窒息してしまうのではないかと心配になる。
あまりに悲惨な光景なのに目が離せない。
デイジーは真っ赤な顔に涙をポロポロと流しながらチンポを引き抜こうと必死に抵抗する。
しかしがっしりと頭を抑えられ、微動だにできない。
口の隙間から大量に射精された精液がよだれのようにあふれ出る。
屈辱の涙とよだれと、鼻水も混じり、糸を引いて落ちていく。
やがて満足したのか押さえつけていた手が緩められ、デイジーは地面に崩れ落ちた。
ちょうどヘイウッドの顔が目前にあった。
「デ…イジー…」
弱々しい声が聞こえる。
意識があったのか!
ヘイウッドもまた泣いていた。
「いや! 見ないでヘイウッド…」
白濁した液にまみれた顔を覆って泣きじゃくるデイジー。
「なんだオメーちゃんと生きてたのか。
オメーのかわりに彼女がオレに謝ってくれたぜ。
死ぬほど感謝するんだなっ!」
くだんのゴブリンが悪態をつく。
「兄弟、どうかな?
デイジーちゃんのがんばりに免じてこれで許してあげられるかい?」
「オレばっかり楽しんじゃみんなに申し訳ねぇ。
これでよしにしてやるよ!」
「おー、心優しい兄弟よ!
デイジーちゃん、よかったね。
がんばった甲斐があったね!
はじめてのチンポ、感想を聞かせてもらおうかな」
鬼畜どもがさらに彼女を辱めようとしたとき、角笛が鳴り響いた。
「撤収の合図か…。
しかたねぇ。お楽しみの続きはアジトに帰ってからだ!」
まだ燃え盛る村の広場が集合場所になっていた。
ゴブリンたちは各々”戦利品”を片手に集まってきた。
手引きをさせられた隊商の男とヘイウッド以外の生き残りはみな女性…。
しかも比較的若い。
すでに激しい陵辱を受けた娘が大半だった。
みな恐怖に怯え、すすり泣いていた。
もちろん、私たちも。
クリスマスイブの惨劇は一幕を降ろす。
そして最悪のクリスマスが始まる。
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「貴方、よくこんなひどいことを考えつくわね。感心するわ…」
「そうですか?よくあるテンプレ、王道です。
ある程度のディテールを描いて世界を想像させる。
平和で幸せな日常と人物像、人間関係を明らかにする。
…そして、壊す。
お約束の流れです」
「ところでクリスマスイブってクリスマス当日って意味らしいわよ」
「え! 前日じゃないんですか?」
彼女が差し出したiPadにはWikipediaが。
「本当だ…」
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