ポッコチーヌ様のお世話係〜最強美形の騎士団長は露出狂でした~

すなぎ もりこ

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ポッコチーヌ様のお世話係

ポッコチーヌ様とお話しました②

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「へぇ、チンポコリーヌって喋れたのか」
「副団長、ポッコチーヌです」
「どっちでも良いよ。所詮チンコじゃねぇか」

 ニコライは盛大な欠伸をした後、首をコキコキ鳴らした。

「団長にとっては大切なご友人ですよ。敬意を払ってください」
「俺だって友達だもん。しかもチンコじゃなくて人間だもん。何が悲しくて友達のチンコに敬意を払わなきゃなんねぇの。友達の友達だっていっても、流石にチンコとは友達にはなれないわー」
「私は貴方からの依頼を遂行する為に、そのチンコと親睦を深めようとしているんですが?」

 ニコライは媚びた笑いを浮かべると、馴れ馴れしくもゲルダの肩を抱く。

「悪かったって。すごいなゲルダは。女の身で男の逸物と向き合うなんて中々出来ないことだ。豪胆だな!やっぱり俺の目に狂いはなかった!」

 ゲルダは調子の良い上司をじとりと横目で睨む。

「そもそも親しいご友人である副団長に出来なかったことを私にやれというのが無茶振りだと思われませんか?」
「んー、それは、気を悪くしないで欲しいんだが……」

 ニコライは珍しくも歯切れ悪く、しかも前置きをした。

「あいつは女が苦手だ。美醜の判断に迷うらしく、ボロが出るのを恐れて褒め言葉さえまともに言えない。故に、学生の頃から近寄らないようにしている。加えて、身分の低いものとは親しくしないように教育もされている。最小限の接触にとどめろとな」
「私はその二つを備えておりますね。それが理由ですか?」

 ニコライは廊下の先に視線を向けながら、語る。

「ガルシア家の教育で歪められてしまったけどな、本来のあいつは、超がつくほど純粋で優しい男だと思っている。そして、公平な感覚の持ち主だ。俺はそれを取り戻して欲しいんだ」
「荒療治とはそういう意味だったんですね。シャンピニの女でも普通の人間と変わらないと証明すればよろしいですか」
「君は普通じゃない。強くて美しい。心根が真っ直ぐで、人としてとても魅力的だ」

 ニコライは薄い灰色の目を細めてゲルダを見た。至近距離から整った美丈夫に見つめられ、ゲルダは居心地が悪くなり身動ぎする。

「それに気付けば、あいつは変われる」

 強く言い切られ、ゲルダは戸惑った。自分が弱いとは思わないが、魅力的であるかどうかはわからない。それは、他人の価値観に寄るものだから。

「深く考える必要はないさ。ゲルダの思う通り接してやってくれ。先ずはポコチンリンヌと仲良くすれば良い」

 ……だから、ポッコチーヌだってば。

 もはや訂正する気力を削がれていたゲルダは、溜息と共に心の中で突っ込んだ。
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