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永遠くん4歳のお話

とわくんの運動会④

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 「あっちゃん、だいじょうぶ?痛い?」

とわくんはテントから顔をのぞかせます。

あっちゃんのケガを心配しています。

 「とわくん…。うん、だいじょうぶ」

あっちゃんは頬を少し赤く染めてこたえました。

 「よかったぁ!!」
ホッと胸をなで下ろすとわくん。

 「ダンスはできる?」

 「うん、できる。だって……」

 「え?だって、なに?」

あっちゃんは、とっさに口を手でふさぎました。


さぁ、ダンスの時間です!

みんなが一番練習の時間を割いて頑張ってきたダンスです。


花びらのようにまるく円をかこんだ女の子たち。
その中心であっちゃんはひとりでクルクルと回りながらダンスをしています。

普段はおとなしいあっちゃんですが、
今のあっちゃんは一番輝いています。

 「あっちゃん…」

とわくんは言葉にならず、ただただ、みとれています。


ここで男の子たちが
その花を作っている女の子たちに手を差し伸べて、
2人1組でおどる場面になりました。


まなちゃんはしゅんくんと。

なっちゃんはゆうくんと。

みゆちゃんははるとくんと。

3人とも、こうつぶやきました。

 「どうしてこの子なの?とわくんとおどりたかったよ~」

相手の男の子たちはかわいそう(苦笑)


当のとわくんのダンスのお相手は
あっちゃんです。

ふたりとも照れくさそうに、嬉しそうにおどっています。

 「シャッターチャンスよ!失敗しないでね!」

とわくんのお母さんはお父さんに写真を撮らせ、
自分は動画を撮っています。

ものすごい真剣です!

 「武村さんにも差し上げなきゃねっ」


とわくんとあっちゃんの初恋は
この運動会、
とわくんの4歳のお誕生日から始まったのかもしれません。
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