私の履歴書

アップルギャング

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田んぼ

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田舎って小さい時はどこまでも歩いて行かなきゃないんだ。
幼稚園が、小学校より遠くて2キロくらいあったかな~、友達のひろちゃんはもっと遠かったんだけどね。
凄く遠いから、朝はたんぽぽやシロツメグサで冠を作りながらとかいってた!
田んぼ道に入って、あぜ道を歩いて行ったり。
ガードレールの内側をガードレールに捕まって歩くんだけど、手が真っ白になって、制服にも白い線が付いたりして。
雨の日は、カタツムリを取ったり、カエルを追いかけたり。
道路にカエルがいっぱい引かれてるから、生臭いけど。
水溜りが沢山あって、泥を長靴でグルグルしてコーヒー水って喜んだり!
冬は氷を幼稚園に行くまでぜ~んぶ、踏んで壊してその音を楽しむの! 
カリカリとか、バリバリとか。
小学生が、通ったあとだともう、割ってあるから、割ってない所を探したり、土でも凍ってカリカリになってる所を踏んでいったり。
春は、おたまじゃくしが、田んぼの堀にうようよしてるから、手ですくったり、アイスのカップに入れて、カエルの卵を取ったり。
もちろん、オオイヌノフグリや、ツツジ、朝顔で、きれいな色のジュースを作ったり、砂でケーキを作って、木の枝や、木の実で飾り付けて。
家の裏は地主さんの森があって、クワガタの木があるの、夏になると毎日小学生の男の子達が、朝早く虫かごと網を持って取りに来る。
まぁ、虫かごはいるけど、網より棒を使ったほうが取れる。
私は、弟とよく取りに行った。
その木は、太さはそんなに無いんだけど、2つの木が合わさって一つ一つにも、蜜の出てくる隙間が沢山あって、その隙間に、クワガタやカナブン、蜂やいろんな虫、周りには蝶々が、ふわふわ飛んでる不思議な木だった。
その、隙間に棒を入れてほじくると、クワガタが、チョロチョロ出てくる。
太陽が眩しいから、クワガタはすぐ隙間に入るけど、そこを弟が、がぢっと、捕まえる事になってるんどけど…なかなか、逃げ足が早くて、何度も挑戦してると奥に身を隠してしまうから、また、時間を置いて取りに来る。
なかなか、捕まらないときもある。たまたま、日向ぼっこに来た、のこぎりクワガタを捕まえたことがあって、弟はみんなに自慢してた。
そしたら、その次の日から、色んな所からも、お父さんと取りに来る男の子が増えた。今度取っても、あんまり自慢しないようにしようと決めた。
弟は、かぶとむしと、クワガタで相撲を取らせたり、かぶとむしの角に糸を付けてミニカーを引っ張らせたりもした。
庭には、いつもござとおままごとが雨に濡れないように、置いてあったから、外の水道から、水を汲んでおままごとしたり、庭の花にジョーロやホースで水をやったりした。
庭には、マリゴールドや、シバザクラ、が多かった。
母は、お花がとっても好きで、家にも玄関にもいつも飾ってあったのを、覚えている。
玄関には自分で作ったスターチなんかのドライフラワーも、たくさんあった。
そこの金魚鉢に、いつも赤い金魚がゆらゆら泳いでいた。
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