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21 断崖絶壁
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「ちょっと一度止まるぞ」
そう声をかけられて、アレスはしがみついていた手足を離した。変に力を入れていたので体が固まっている。腕を回し体を伸ばしたところで、目の前の光景に気がついた。
断崖絶壁だ。切り立った壁が目の前に広がっている。所々に岩が突き出ていたり窪みがあるがここを登るのだろうか。
アレス達が今いる場所から崖までの間には渓谷がある。恐る恐る下を覗き込むと、勢いよく水が流れている。東の山で見た渓谷よりは狭く浅いが、それでも深い。崖を登っている時に落ちてしまえばひとたまりも無いだろう。この寒さで水に落ちてしまえば体が凍りついてしまうに違いない。
想像してしまい身震いをしたアレスは、腕を擦りながらルーカスの元へと戻った。
「どうする? 別に登れる場所探す?」
「いや、ここからで大丈夫だ。助走をつけてあちら側の壁に飛びついて、そのまま登っていく。ただ、両手を使わないと無理だろう」
「うん、頑張ってしがみついとくね」
「ああ、持ってきた紐があるから、それでも縛っておこう」
アレスは気合を入れて、体を曲げ伸ばし準備運動を始めた。自分が登るわけではないが、ルーカスの体から落ちてしまえば一巻の終わりだ。
アレスが前側にいては登りづらいだろうから、背中側に乗ることになった。ルーカスが背負っていた籠をアレスが背負い、そのアレスをルーカスが背負うことにする。
ルーカスの籠の中にアレスの荷物を押し込んで、紐で縛る。これは鳥人族の村にあった保管用の大きな籠に背負えるようにと紐をつけたもので、もともと背負えるように作られておらず、とても硬くて重い。それに今は大量の荷物も入っている。
アレスは背負った籠を持ち上げようと力を入れたが、予想通り動かない。歯を食いしばって足に力を入れるがびくともしないし、翼も押しつぶされて痛い。
「んーっ、駄目だ。やっぱり重すぎる」
力尽きて、アレスはその場に座り込んでしまった。
「大丈夫か? このまま背負えばアレスの肩が壊れてしまうな。どうするか……」
「うーん、どうしよう」
籠だけ後で引き上げるにしても、持ってきた紐の長さでは足りないし、これほどの重量なら途中で切れてしまいそうだ。ルーカスがアレスと荷物を分けて運ぶにしても、断崖絶壁から降りてきてこちら側へと飛び移らなければならなくなり、負担が大きい。
できれば一度で上がってしまいたくて、方法を模索した。
「オレが、この籠に入るのは?」
「ああ、確かにな! やってみるか」
アレスが背負えないのならば、アレスが荷物のように籠に入ってしまえばいいのだ。
籠の中身を一度すべて出し、アレスはルーカスに抱えられながら入った。その籠をルーカスが背負う。
「わっ」
浮いた籠の中でバランスが取れずに、アレスは慌てて縁を両手で掴み耐えた。
「おお、いけそうだな」
「でも、籠が落ちそうでちょっと怖いかも。それに、オレが入ったら荷物は全部入らないよ」
もともと籠の7割ほどは埋まっており、そこにアレスの荷物も入れているので、溢れてしまう。
それに、急拵えで作った背負い籠の連尺が取れてしまうかもしれない。そうなれば、アレスは荷物ごと谷底へと落ちていってしまう。
「半分入るのはどうだ?」
「半分?」
「ああ、アレスの下半身は籠に入った状態で、上半身は出たまま俺に掴まっとけばいい。それなら万が一籠が落ちてしまっても大丈夫だし、荷物も全部入るんじゃないか?」
「なるほど!」
ルーカスの提案に納得し、早速やってみる。布などの柔らかいものを先に籠に入れて、そこにアレスが入る。そして、連尺側に立ったまま他の荷物を後ろへ入れていく。丁度腰から上が籠から出た状態だ。荷物もギリギリ全部納まり、紐で縛る。
「あ、いい感じかも」
「よし背負うな」
「待って。ゆっくりね、ゆっくり」
アレスは籠を背負うためにしゃがんだルーカスの首元へ、両手を回す。それを確認したルーカスがゆっくりと立ち上がった。アレスの足は籠の中のためバランスが取りづらく少し心許ないが、大丈夫そうだ。
「うん! 良さそう」
「ちょっと跳ねて見るぞ」
動いても大丈夫か確かめるため、飛び跳ねたり走ったりするルーカスにアレスは必死でしがみついた。
「よし、大丈夫そうだな。このまま行くぞ」
「うん! お願い」
今まで以上にアレスが力を入れたことを確認したルーカスは、崖から少し距離をとり、勢いよく走り始めた。アレスの翼に風があたる。
一度沈んだ後、体が浮いたのが分かり、アレスは飛べないはずの翼を無意識に動かしていた。激しい衝撃を感じた後、少しずつルーカスの体は動き始める。アレスは周りの風景を見ることができなくて、目を瞑ったまま腕に力を入れ続けた。
「着いたぞ」
「……良かった」
ルーカスから声がかかり、アレスは一息ついて力を緩めた。力を入れすぎた腕が痺れている。
「ありがとう」
ルーカスが背負っていた籠をゆっくりと下ろす。アレスは腕を上げ、籠の中から引っ張り出してもらった。
「1回休憩するか。ちょうどお昼だしな」
「……うん。登ってくれたのはルーカスなのに、なんかオレの方が疲れてるみたい……」
「普段、アレスはこういう所は登らないだろ? だからだよ。俺は山に行くことも多いからな」
「……うん」
もしもアレスが飛べたら。こんなに苦労することはなかったんじゃないかと考えてしまう。考えても仕方がないことだと分かってはいるが、考えずにはいられなかった。
ただ、もしもアレスの背に立派な翼が2つ揃っていて、自由に飛べたならルーカスに会うことはなかっただろう。危険な森へ入る必要もないし、落とし穴からも簡単に出ることができたし、この山を登ることだってなかったに違いない。鳥人族の皆と一緒に東の山を越えていただろうから――
「山ではもう少し食料が取れるかと思っていたが、何もないな」
「そうだね」
辺りを見渡しても、木々はない。雪を被った岩しか見えない。勿論、大型の動物もいないし、小動物だって山に入って一度も見かけていなかった。
「足りなさそう?」
アレスは心配になり、ルーカスの籠の中を覗き込んだ。森で狩った小動物はもう1匹も残っておらず、後は鳥人族の村から持ってきた干し肉しか残っていない。
「もう少し動物達が残っていると思っていたからな……まぁ仕方ない。別に数日食わなくても力が入りづらくなるが、問題はない」
「オレの木の実もあげるよ。そんなに沢山はないけど」
「いや、大丈夫だ。木の実はアレスの分だからな」
「……うん、こんなんじゃお腹にたまんないよね……何か動物いないか探しながら行こう」
「そうだな、何かいればいいが」
ルーカスの体の大きさからして、1日に食べる肉の量は相当なものだろう。鳥人族の村には干し肉くらいしかなかったし、森でもゆっくり動物を狩る時間はなかった。途中で獣狼族の襲撃があったことに気がついて急いでこの山まで来たからだ。
アレスの木の実だってあまり量はない。植物が枯れてそもそも取れる量が少なかったので、あまり保存できていなかったし、村にも残っていなかった。
完璧な準備不足だったが、ここまで登ってきて引き返すわけにはいかない。冬の雪山でどれほど動物が見つかるか分からないが、探しながら進もう。鳥人族であるアレスの目と耳はルーカスよりもいいはずだから、ここで役に立てるかもしれない。ただ、植物が生えていないため、それを食べる動物ももう――
探しながら雪山を進んだがやはり動物は見つからず、日が沈んでしまったので昨日と同じように雪洞を掘って休むことにした。
そう声をかけられて、アレスはしがみついていた手足を離した。変に力を入れていたので体が固まっている。腕を回し体を伸ばしたところで、目の前の光景に気がついた。
断崖絶壁だ。切り立った壁が目の前に広がっている。所々に岩が突き出ていたり窪みがあるがここを登るのだろうか。
アレス達が今いる場所から崖までの間には渓谷がある。恐る恐る下を覗き込むと、勢いよく水が流れている。東の山で見た渓谷よりは狭く浅いが、それでも深い。崖を登っている時に落ちてしまえばひとたまりも無いだろう。この寒さで水に落ちてしまえば体が凍りついてしまうに違いない。
想像してしまい身震いをしたアレスは、腕を擦りながらルーカスの元へと戻った。
「どうする? 別に登れる場所探す?」
「いや、ここからで大丈夫だ。助走をつけてあちら側の壁に飛びついて、そのまま登っていく。ただ、両手を使わないと無理だろう」
「うん、頑張ってしがみついとくね」
「ああ、持ってきた紐があるから、それでも縛っておこう」
アレスは気合を入れて、体を曲げ伸ばし準備運動を始めた。自分が登るわけではないが、ルーカスの体から落ちてしまえば一巻の終わりだ。
アレスが前側にいては登りづらいだろうから、背中側に乗ることになった。ルーカスが背負っていた籠をアレスが背負い、そのアレスをルーカスが背負うことにする。
ルーカスの籠の中にアレスの荷物を押し込んで、紐で縛る。これは鳥人族の村にあった保管用の大きな籠に背負えるようにと紐をつけたもので、もともと背負えるように作られておらず、とても硬くて重い。それに今は大量の荷物も入っている。
アレスは背負った籠を持ち上げようと力を入れたが、予想通り動かない。歯を食いしばって足に力を入れるがびくともしないし、翼も押しつぶされて痛い。
「んーっ、駄目だ。やっぱり重すぎる」
力尽きて、アレスはその場に座り込んでしまった。
「大丈夫か? このまま背負えばアレスの肩が壊れてしまうな。どうするか……」
「うーん、どうしよう」
籠だけ後で引き上げるにしても、持ってきた紐の長さでは足りないし、これほどの重量なら途中で切れてしまいそうだ。ルーカスがアレスと荷物を分けて運ぶにしても、断崖絶壁から降りてきてこちら側へと飛び移らなければならなくなり、負担が大きい。
できれば一度で上がってしまいたくて、方法を模索した。
「オレが、この籠に入るのは?」
「ああ、確かにな! やってみるか」
アレスが背負えないのならば、アレスが荷物のように籠に入ってしまえばいいのだ。
籠の中身を一度すべて出し、アレスはルーカスに抱えられながら入った。その籠をルーカスが背負う。
「わっ」
浮いた籠の中でバランスが取れずに、アレスは慌てて縁を両手で掴み耐えた。
「おお、いけそうだな」
「でも、籠が落ちそうでちょっと怖いかも。それに、オレが入ったら荷物は全部入らないよ」
もともと籠の7割ほどは埋まっており、そこにアレスの荷物も入れているので、溢れてしまう。
それに、急拵えで作った背負い籠の連尺が取れてしまうかもしれない。そうなれば、アレスは荷物ごと谷底へと落ちていってしまう。
「半分入るのはどうだ?」
「半分?」
「ああ、アレスの下半身は籠に入った状態で、上半身は出たまま俺に掴まっとけばいい。それなら万が一籠が落ちてしまっても大丈夫だし、荷物も全部入るんじゃないか?」
「なるほど!」
ルーカスの提案に納得し、早速やってみる。布などの柔らかいものを先に籠に入れて、そこにアレスが入る。そして、連尺側に立ったまま他の荷物を後ろへ入れていく。丁度腰から上が籠から出た状態だ。荷物もギリギリ全部納まり、紐で縛る。
「あ、いい感じかも」
「よし背負うな」
「待って。ゆっくりね、ゆっくり」
アレスは籠を背負うためにしゃがんだルーカスの首元へ、両手を回す。それを確認したルーカスがゆっくりと立ち上がった。アレスの足は籠の中のためバランスが取りづらく少し心許ないが、大丈夫そうだ。
「うん! 良さそう」
「ちょっと跳ねて見るぞ」
動いても大丈夫か確かめるため、飛び跳ねたり走ったりするルーカスにアレスは必死でしがみついた。
「よし、大丈夫そうだな。このまま行くぞ」
「うん! お願い」
今まで以上にアレスが力を入れたことを確認したルーカスは、崖から少し距離をとり、勢いよく走り始めた。アレスの翼に風があたる。
一度沈んだ後、体が浮いたのが分かり、アレスは飛べないはずの翼を無意識に動かしていた。激しい衝撃を感じた後、少しずつルーカスの体は動き始める。アレスは周りの風景を見ることができなくて、目を瞑ったまま腕に力を入れ続けた。
「着いたぞ」
「……良かった」
ルーカスから声がかかり、アレスは一息ついて力を緩めた。力を入れすぎた腕が痺れている。
「ありがとう」
ルーカスが背負っていた籠をゆっくりと下ろす。アレスは腕を上げ、籠の中から引っ張り出してもらった。
「1回休憩するか。ちょうどお昼だしな」
「……うん。登ってくれたのはルーカスなのに、なんかオレの方が疲れてるみたい……」
「普段、アレスはこういう所は登らないだろ? だからだよ。俺は山に行くことも多いからな」
「……うん」
もしもアレスが飛べたら。こんなに苦労することはなかったんじゃないかと考えてしまう。考えても仕方がないことだと分かってはいるが、考えずにはいられなかった。
ただ、もしもアレスの背に立派な翼が2つ揃っていて、自由に飛べたならルーカスに会うことはなかっただろう。危険な森へ入る必要もないし、落とし穴からも簡単に出ることができたし、この山を登ることだってなかったに違いない。鳥人族の皆と一緒に東の山を越えていただろうから――
「山ではもう少し食料が取れるかと思っていたが、何もないな」
「そうだね」
辺りを見渡しても、木々はない。雪を被った岩しか見えない。勿論、大型の動物もいないし、小動物だって山に入って一度も見かけていなかった。
「足りなさそう?」
アレスは心配になり、ルーカスの籠の中を覗き込んだ。森で狩った小動物はもう1匹も残っておらず、後は鳥人族の村から持ってきた干し肉しか残っていない。
「もう少し動物達が残っていると思っていたからな……まぁ仕方ない。別に数日食わなくても力が入りづらくなるが、問題はない」
「オレの木の実もあげるよ。そんなに沢山はないけど」
「いや、大丈夫だ。木の実はアレスの分だからな」
「……うん、こんなんじゃお腹にたまんないよね……何か動物いないか探しながら行こう」
「そうだな、何かいればいいが」
ルーカスの体の大きさからして、1日に食べる肉の量は相当なものだろう。鳥人族の村には干し肉くらいしかなかったし、森でもゆっくり動物を狩る時間はなかった。途中で獣狼族の襲撃があったことに気がついて急いでこの山まで来たからだ。
アレスの木の実だってあまり量はない。植物が枯れてそもそも取れる量が少なかったので、あまり保存できていなかったし、村にも残っていなかった。
完璧な準備不足だったが、ここまで登ってきて引き返すわけにはいかない。冬の雪山でどれほど動物が見つかるか分からないが、探しながら進もう。鳥人族であるアレスの目と耳はルーカスよりもいいはずだから、ここで役に立てるかもしれない。ただ、植物が生えていないため、それを食べる動物ももう――
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