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魔法師団秘蔵写真集!?
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フェリシアとミランの休日デート中、それは起こった。
「魔法師団ファンの方々大注目~! 王家公認、魔法師団スペシャル秘蔵写真集の販売だよ~! 数に限りがあるから、早い者勝ちだよ! さあ、買った買った!」
何と王都のど真ん中で、違法販売をやっている輩がいるではないか!
「本当なら50ピース(エルドゥ王国の通貨単位。5000円程度だと思って下さい)だけど、今回は特別に25ピースでいいよ! この機会を見逃しちゃだめだよ~!」
広場に長机とテントで開設された即席売り場を前に、フェリシアとミランはぽかんとした。
写真集を売っているのは男性と女性の二人組で、二人とも熱心に声を張り上げ、集客している。
「フェリシア、君、いつ秘蔵写真なんて撮ったんだい?」
変装しているミランが、フェリシアに聞いた。フェリシアも、今日はデートなので、女性の服装をしている。
「撮っていませんよ、そんな写真。そもそも、魔法師団でお金を儲けるのは禁止ですし」
魔法師団は、代々エルドゥ王国の王に仕え、国のために命を懸けて戦う誇り高き師団。決してアイドル師団ではない。……建前上は。
だからファンクラブもないし、国王が許可したグッズ以外の販売もしていない。
「月刊・魔法師団通信」をはじめ、それらの収益は、国や国民のために使われている。
……とはいえ、実際は非公式なファンクラブがあっちこっちで発足し、偽物のグッズやサインが出回っているのが現状だ。
この二人もその類いなのだろう。それにしても、大胆すぎる。大胆すぎて、みな本物と思い込むのか、売り場のまわりには、早くも人だかりができていた。
「ねえフェリシア、ちょっと見ていこうよ。遅かれ早かれ、捕まるだろうし」
素早く護衛たちに指示を出したミランが言った。まもなく警察機関がやって来るだろう。
国民からお金をだまし取ろうなんて、許せない。今すぐにでもやめろと言ってやりたいフェリシアだが、女性の恰好をしている以上、そうもいかない。フェリクス・ブライトナーが女だと一般の人々にバレたら大変だ。
しかも「秘蔵写真」って、一体何なの? どんな写真だっていうの?
「殿下、近づいたらダメですよ。もしミラン殿下だとバレたら騒ぎになります」
「変装を強化すれば大丈夫だよ」
ミランは帽子、サングラス、マスクの三点セットで変装を強化した。どこで買ったのか、おもちゃみたいなサングラスで、変装というより、何だか怪しい人である。
「ちょっと聞きたいんだけど、写真集って、本物だろうね? 少しだけで中を見せてよ」
我先に買おうと群がる魔法師団ファン(主に女性)達の中を素早くすり抜けて、ミランが売り場の男性に聞いた。
男性は変装したミランの怪しい姿に怪訝そうな顔をした。
「いいけど、坊ちゃんが見るんですかい?」
「僕じゃなくて、姉が魔法師団のファンなんだ。とくに、フェリクス・ブライトナーの」
ミランはそう言って、女性たちをかき分け、やっとの思いでミランの近くにたどり着いたフェリシアを指さした。
フェリシアは内心「ええっ」と思ったが、顔には出さず、ミランに話を合わせた。
「ええ、そう、彼のファンなんです……」
「そうですか、青い目の、お綺麗なお嬢さん。だったらこの写真集は買いですよ、普段は見られない魔法師団の姿が満載です!」
「普段は見られないって、そんな写真集、本当にあるの? 中を見なきゃ、分からないよ」
ミランはまくし立てた。
「よくあるよね、期待させておいて、中は大したことないってやつ。そもそも、王家公認って、本当なのかなあ~。姉さんみたいな純粋な魔法師団ファンを、騙すつもりじゃないだろうね」
そんなに煽って大丈夫かとフェリシアは冷や冷やした。すぐに警察機関が来るからって、調子に乗りすぎである。
ミランの声に、目を輝かせて群がっていた女性たちも、戸惑いはじめてしまった。
「そういえば、そうかも。もしかして、偽物なのかしら」
「少しも中を見られないなんて、確かに不安だわ」
「やめておこうかしら」
「待った待った! そこまで言われちゃしょうがない。疑り深い坊ちゃんだ、これが見本だよ」
「分かったなら、お姉さんのために買ってあげてね、坊や」
もう一人の売り手である女性がウインクしながら見本らしき写真集をミランに差し出す。
「坊や……」
不服そうにミランはそれを受け取り、フェリシアと一緒になって、中を見た。
「こ、これは……」
「魔法師団ファンの方々大注目~! 王家公認、魔法師団スペシャル秘蔵写真集の販売だよ~! 数に限りがあるから、早い者勝ちだよ! さあ、買った買った!」
何と王都のど真ん中で、違法販売をやっている輩がいるではないか!
「本当なら50ピース(エルドゥ王国の通貨単位。5000円程度だと思って下さい)だけど、今回は特別に25ピースでいいよ! この機会を見逃しちゃだめだよ~!」
広場に長机とテントで開設された即席売り場を前に、フェリシアとミランはぽかんとした。
写真集を売っているのは男性と女性の二人組で、二人とも熱心に声を張り上げ、集客している。
「フェリシア、君、いつ秘蔵写真なんて撮ったんだい?」
変装しているミランが、フェリシアに聞いた。フェリシアも、今日はデートなので、女性の服装をしている。
「撮っていませんよ、そんな写真。そもそも、魔法師団でお金を儲けるのは禁止ですし」
魔法師団は、代々エルドゥ王国の王に仕え、国のために命を懸けて戦う誇り高き師団。決してアイドル師団ではない。……建前上は。
だからファンクラブもないし、国王が許可したグッズ以外の販売もしていない。
「月刊・魔法師団通信」をはじめ、それらの収益は、国や国民のために使われている。
……とはいえ、実際は非公式なファンクラブがあっちこっちで発足し、偽物のグッズやサインが出回っているのが現状だ。
この二人もその類いなのだろう。それにしても、大胆すぎる。大胆すぎて、みな本物と思い込むのか、売り場のまわりには、早くも人だかりができていた。
「ねえフェリシア、ちょっと見ていこうよ。遅かれ早かれ、捕まるだろうし」
素早く護衛たちに指示を出したミランが言った。まもなく警察機関がやって来るだろう。
国民からお金をだまし取ろうなんて、許せない。今すぐにでもやめろと言ってやりたいフェリシアだが、女性の恰好をしている以上、そうもいかない。フェリクス・ブライトナーが女だと一般の人々にバレたら大変だ。
しかも「秘蔵写真」って、一体何なの? どんな写真だっていうの?
「殿下、近づいたらダメですよ。もしミラン殿下だとバレたら騒ぎになります」
「変装を強化すれば大丈夫だよ」
ミランは帽子、サングラス、マスクの三点セットで変装を強化した。どこで買ったのか、おもちゃみたいなサングラスで、変装というより、何だか怪しい人である。
「ちょっと聞きたいんだけど、写真集って、本物だろうね? 少しだけで中を見せてよ」
我先に買おうと群がる魔法師団ファン(主に女性)達の中を素早くすり抜けて、ミランが売り場の男性に聞いた。
男性は変装したミランの怪しい姿に怪訝そうな顔をした。
「いいけど、坊ちゃんが見るんですかい?」
「僕じゃなくて、姉が魔法師団のファンなんだ。とくに、フェリクス・ブライトナーの」
ミランはそう言って、女性たちをかき分け、やっとの思いでミランの近くにたどり着いたフェリシアを指さした。
フェリシアは内心「ええっ」と思ったが、顔には出さず、ミランに話を合わせた。
「ええ、そう、彼のファンなんです……」
「そうですか、青い目の、お綺麗なお嬢さん。だったらこの写真集は買いですよ、普段は見られない魔法師団の姿が満載です!」
「普段は見られないって、そんな写真集、本当にあるの? 中を見なきゃ、分からないよ」
ミランはまくし立てた。
「よくあるよね、期待させておいて、中は大したことないってやつ。そもそも、王家公認って、本当なのかなあ~。姉さんみたいな純粋な魔法師団ファンを、騙すつもりじゃないだろうね」
そんなに煽って大丈夫かとフェリシアは冷や冷やした。すぐに警察機関が来るからって、調子に乗りすぎである。
ミランの声に、目を輝かせて群がっていた女性たちも、戸惑いはじめてしまった。
「そういえば、そうかも。もしかして、偽物なのかしら」
「少しも中を見られないなんて、確かに不安だわ」
「やめておこうかしら」
「待った待った! そこまで言われちゃしょうがない。疑り深い坊ちゃんだ、これが見本だよ」
「分かったなら、お姉さんのために買ってあげてね、坊や」
もう一人の売り手である女性がウインクしながら見本らしき写真集をミランに差し出す。
「坊や……」
不服そうにミランはそれを受け取り、フェリシアと一緒になって、中を見た。
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