[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き

文字の大きさ
180 / 334
第4章 お姫様達と黒の宮廷魔術師と、そいつらが使役したモノ達。第1部 洗い出して出てくるもの。

第31 話[幕間]真実を追え!なぜガス王国は逃亡しないといけなかったのか!!その2

しおりを挟む
 何も、ラッド国王は自分を蔑ろにしたガス貴族達に復讐するために捕まえたのではなかった。
 ラッド国王は、ずっと自分の父親の行いを見ていて、ある可能性に気がついていた。

 ガス貴族の中に…
 フェイクのスパイがいるのではないのか?
 フェイクの分身が、いる可能性。

 あの、エルフの最長老は間違いなくフェイクの分身か、スパイである。

 そして…
 ガス王国の500万の兵士の行方である。

 確かに練兵場でラッド国王は、公爵時代に見ていたからいたのだ!

 どこに行った?
 自白剤を使ってでも、ガス貴族達に吐かさないと、これからの邪神たちとの戦いに勝てない。
 ラッド国王は、500万の兵士達の行方を探していた。

 そして…
 ある問題にも直面していた。

 グランド王国崩壊によって触発された、他の国にいるエルフ族の大移動である。

 エルフ達はカザト達のいるところを目指しているが、ミラージュからの情報でカザト側は拒否する事がわかっていた。

 今日も、エルフの村の代表が、カザト達に会うためにベイントス公国と、ドワーフ王国の国境超えの為の許可書を出してくれと、言ってきたが…。

ラッド国王
「ふむ。エルフの民の代表よ。
 あなたは、トワイライト殿の親戚だというが、なぜ?そんな不利益な事を平気で言える。

 トワイライト殿の村は、生贄にされてそれを決定した親戚達に対して、厳しく対応することは、既にベイントス公国・ブラー王国・ドワーフ王国とわが国と帝国など、合意している事は知っているだろう?
 まさか…
 自分たちが選ばれた民であり、免罪であるなんて言い出さないであろうな?」


自称・トワイライトの親戚
エルフの代表
「そんな事を、言っていたのか!
免罪?
いや、当たり前の事に罪なんてない! 
 まさか、選ばれた民を蔑ろにするつもりはないだろうな?」

ラッド国王
「ハァ…。
やってみろ!
その、護衛に精霊魔法を俺に撃たせてみろ。
貴様らの事は、直接ではないが大精霊様から聞いているぞ!

果たして?精霊魔法を撃てるかな?」

エルフの護衛
「下船なるクソが!
選ばれし民に吐いたその言葉を後悔させてやる!
風の精霊よ!敵を切り刻め!
ウインドカッター!」

風の精霊達
((嫌です!))

プスン!!
ウインドカッターは消えた。



自称・トワイライトの親戚
エルフの代表
「え?
ウインドボール!」

エルフの護衛
「ウインドアロー!」

エルフの護衛
「ウインドカッター!」

風の精霊達
((風を、動かす事を禁止!))


プスン!


目が、点になるエルフ達は国王暗殺未遂現行犯逮捕で牢獄行きになった。

一応、エルフが精霊魔法でラッド国王を攻撃することを禁止したてたが、風の大精霊が万が一の失敗が有ってはいけないので様子を見に来たのだが、その様子を見たマトの街の外側にいる他のエルフ達が自身の精霊から、なぜ大精霊が来たのかを聞いて大騒ぎを始めた。

トワイライト達が、怒っている。
大精霊が間違った行いをしたエルフに怒っている。
エルフ達は、各村の代表者を集めて会議を始めたのだが…

責任のなすりつけ合いがはじまった。

そして…
あるハイエルフを呼び出に行くために、戦士達を集めて迎えに行かせた。

そのハイエルフは既に隠者として山に籠もっていたが、ある経歴があった。
 前勇者達と同行して、フェイク達と敵対した前勇者達と共に戦い、そのことで他のエルフ達からのけものにされたハイエルフだったのだが…
 そのことを聞いたラッド国王と、冒険者ギルドマスターのバッカーは、どうするのか悩んでいた。

バッカー
「こりゃ~、また駄目なパターンだな…。」

ラッド国王
「やっぱりそう思うか。
俺もだ。」

 何がダメかって?
 戦争にまで発展したほどの酷いことをしておいて、その後バッカーが覚えている最後の手紙はエルフ社会からのけものにされたから、山に籠もるであったから…言うことを聞かせられるなんて未だに考えている、グランド王国以外のエルフってボケているのか?…

この城下町の外にいるエルフ達も、あのグランド王国のエルフ達と同様の神経の可能性が有ると、警戒することになった。



そして…
その回答は早かった。

次の日… 
早朝…

マトの街の外側の地面に、エルフの迎えに行った戦士達が首だけ出して、生き埋めにされていたからだ。

鑑定眼を、持つものが鑑定するとスキルが全て封印されていた。

エルフの村の長達は、うろたえる。
何が起こったのか、風の精霊達が伝えたからだ。



□□□□□
冒険者ギルトの(仮)本部のある部屋

(隅に、誰か仮眠している。(笑))

バッカー
「久しぶりだね。
うちの爺さんの言いつけられた事をやっとこなして、ここに移動して来たからもう…会えないと思っていた。カザトになんとなく、貴方の存在は言っていたけど、ゴブリンの大軍との戦闘やらで、早期に会わせられなかったな…。さて、どう紹介するか…。」

 向かいの席にいた、あるハイエルフは何故バッカーの祖父の言いつけを守って、ガス王都の門の側にある石碑を守っていない!
と、怒鳴るつもりだったが、起勢を削がれた。

バッカー
「来たんだよ!
今回、ガス国王の奴が禁忌を侵してまで実行しやがった勇者の中にいたんだよ。

 築石 風力左衛門の子孫がな。
 そして爺さん達でもある前勇者達の残した謎を見事解いて、俺の爺さんから託された計画の第1章の見守り役は完了したよ。」

あるハイエルフ
「カザトという、最近よく冒険者ギルトのランク表に出ている奴か?」

バッカー
「あぁ!そうだ。
 もうすぐ、フェイク・プロデュースダンジョンが、踏破される。
 その後、どうなるかね。」

あるハイエルフ
「信じられんな、と言いたいが聖水の雨が降った。
 これは、本当は誰の仕業だ?」

バッカー 
「カザトと、トワイライト達一行だな。
 瘴気ヘドロを溶かして、ダンジョン攻略をしていたら、こんな事になってしまったらしい。
 人魚も、石にされていたがもうすぐ復活する。
 どうする?
 あのエルフ達を支援するか?
 それとも、少数派のトワイライト達がいる、カザト側につくか?」

あるハイエルフ
「邪神戦争は、失敗だったと思っている。
 だがな、アレは起こる運命だった。
 回避は、できんかった。
 だが…結局のところ、こんな状態に戻った。
 管理者神フェイクを早く、転勤させるしかないのだ。
 だからな、もし、戦争を起こすつもりなら、カザトという奴を止めるつもりだ。
 この世界が、荒廃するだけだ。」


バッカー
「どうなるかな?
 邪神達は、強いぞ?
 そして…カザトは動くつもりはもうない!
 どうする?
 邪神達だけ、討伐させるなんてご都合のいいようには動かないぞ。
 カザトは、先祖の残した記憶を見つけたらしい。」

あるハイエルフ
「戦争は、起こさせん。」

バッカー
「すまん。カザトにあんたの事を詳しく言っておけばよかったな。

 そしてまだ俺の言葉を理解していないみたいだから、詳しく言っておく。
 カザトは、築石 風力左衛門の子孫に残した記憶を見つけた。
 石碑に書かれていた文字ではなく、記憶そのものだ!
 怒りもだ!
 俺の前で、見たことないはずの爺さんの顔の似顔絵を書き出したときは、びっくりしたぞ!
 つまり、あんたの顔も知っている。
 どんな理不尽と己の得手勝手と傲慢さを、この世界の住人が前代勇者達に押し付けた事の怒りも、継承している。

 そして…
 あの、前代の魔王よりも強いゴブリンエンペラー(魔神)を討伐したぞ!
 そうそう!あの当時のガス国王も魔王になっていたが、討伐されたぞ!」


あるハイエルフ
「あ、ぁぁ。
 あのゴブリンエンペラーには、こっそりと近づいて見たが、魔神となる前だったが、魔王にもうすぐなりかけだったのは、直接見た。
 あの、前のガス国王の魔導珠映像は、やはり本物だったのか。

 まぁ、バッカー坊や…。
 もし、怒りのまま力を行使するとこの世界は滅んでしまう。
 築石 風力左衛門は、フェイクに立ち向かったが、結局ののところフェイクは逃亡して邪神戦争は終わらざる得なかった。
 各国の王の首を斬っても、怒りが静まっていなかったのも、知っていたが…。
 記憶を…そのまま…残したのか。」

ラッド国王(少し前に仮眠から起きた)
「失礼、私はガス王国から別れた新生ガス王国の国王ラッドという。
 カザト殿は、神殿群の一番上の入れずの神殿まで攻略した。
 そこには、この世界の秘密が描いてあった。
 いや、あったと言っていた。
 そして…確かに言ったんだよ。
 最近フェイクが言っていた神託よりも前に、言っていた。
 [この世界は滅びる]と。
 試練のダンジョン攻略に対して、フェイクは前代勇者の時にほ、案内人をつけていたな。

 だがカザトの祖先の築石 風力左衛門は自らの足で、力で攻略して前代勇者達から疎まれていたという事もしっている。
 そして結果からすると前代勇者達は騙されていた。
 築石 風力左衛門は、何度も魔王討伐の報酬は、元の世界への帰還だと指定していたが、この世界とフェイクは裏切った。
 そして…戦争となった。
 荒廃するからと言う、理屈は通らないぞ!
 戦争を選んだのは、築石 風力左衛門ではない。
 前代勇者たちでもない。
 選んだのはフェイクと当時のこの世界の自称・被害住民だ。」


あるハイエルフ
「自称・被害住民だと!まるで事実と違うみたいじゃないか!」

バッカー
「もういい…。もういいのだよ…。演技もいらない。
 うちの爺さんたちを案内するなんて、言って試練の壁画にも描かれていたところを見せなかった部分の、写しな!これ!
 解読というか、これが翻訳な!
 海の試練のダンジョンの記録だ!
 他のダンジョンにも描かれていた事も、バレてる。
 自称・住民達の事も、もうバレているよ。
 前管理者神と、今のフェイクとの交代のときに前管理者神様は、元々の住民ではないこれから住むヒトたちの為に色々な破壊不能の記録を残されていた。
 勇者案内人の本当の役割は、経験値を集めさせることと、破壊不能の前管理者神の残された記録を見せないこと。
 この世界は邪神が来なくても、管理者神試験ってやつがあってな~。
 その試験がそろそろ始まる。
 その結果、不合格だったら…わかるよな!
 だから、カザトは動かないぞ!
 試験科目となりかねない邪神討伐を先に討伐するわけにはいかないからだ!」

 あるハイエルフは、自分が言おうとしていた事が、全く別の事実の暴露によって打ち砕かれて唖然とするしかなかった。
 顔の筋肉が、弛緩して…いきなり、知らなかった管理者神試験の事にびっくりして、静かに顎の骨が外れる。

あるハイエルフ
「いた…あぁ…助けてくれ!」

バッカー達に手伝ってもらって、顎をはめるハイエルフ…。

あるハイエルフ
「いや、わしは、その…早く魔王を倒してほしかったから、ついて行っただけだった。
 案内人は、人魚達以外はみんな…暗殺に来やがったが討伐したぞ!
試験…
 管理者神に、試験なんてあったのか!そうか…」


ラッド国王
「これが、日程表の写しだな。」

あるハイエルフ
「経典と、突き合わせて見るが…
なるほど…
 はあ?火の海に入った世界を、救う課題?
戦闘実地試験?育った魂の試験だと?絶望的じゃないか!」

ハイエルフさん…顔が真っ青になっている。

その時、ラッド国王が本題に移る。

ラッド国王
「前代勇者に、同行された英雄ミストラル殿に聞きたい。
 ガス王国・王都防衛隊500万の兵の証には、貴方のかけた[場所の確認・追跡][防御力・攻撃力up][転移呼出し]が付与されていたはずだ。  
 今、彼らの居場所を知っているのでは無いのか?」

あるハイエルフ=戦士ミストラル
「あぁ、その事か…
 そういえば、あの付与も…築石 風力左衛門の進言で、決まった制度だったな…

そうか…
そうだったのか…
あのときの、ガス王都防衛隊構想は前代勇者達の大聖女の予言だけが根拠ではなかったのか。

 流石に、管理者神の試験で焼かれるなんて、築石 風力左衛門の奴でも、言わなかったということか…。
 やってみよう。探知する準備をする。
 ラッド国王、バッカー…。すまなかった。
 情報不足の末に、怒鳴り込むつもりで来てしまった。」

 頭を下げる、誇り高きハイエルフの素直な謝りは、輝いていたという。
 だが、(仮)ギルドグランドマスター・バッカーと、ラッド国王は、油断をしてはいけないと心の中で警戒していた。
しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記 2

mizuno sei
ファンタジー
 地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。  不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。  旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

S級冒険者の子どもが進む道

干支猫
ファンタジー
【12/26完結】 とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。 父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。 そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。 その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。 魔王とはいったい? ※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

処理中です...