[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き

文字の大きさ
199 / 334
第4章 お姫様達と黒の宮廷魔術師と、そいつらが使役したモノ達。 第2部 復讐の邪神vs フェイクROUND1

第14話 下界戦その2 自ら神託を出した事で起こす失敗

 王女達は、ベイントス公国の国境を超えてドワーフ王国に、入らないとカザトのアジトに行くことは出来ないと知ってはいた。

 フェイクとして、分体でありスパイの前グランド王国のエルフの最長老フェーリアの記憶で割り出したカザトのアジトの場所だったが、カザト襲撃失敗後の情報はないに等しい。
 
 フェイクが作り出したダンジョンの側に、いつまでもいるわけではないはずなので、[実はいるのだが(笑)]まずはドワーフ王国の女王を襲って、トスカか、キスカの身体を乗っ取ろうと考えていたのだが、この偽カザトパーティーは、今はC級パーティーでありなんと、指名依頼を受けてのマトの外街の冒険者ギルドへの移動だったのだ。
 そんな事は、この王女達も乗っ取った時にカザート達の記憶を、見ていればわかったのに王女達の超高レベルのプライドが邪魔をして確認していなかった。
 もちろん国境は、通れない。
 冒険者ギルドからの呼び出しがあって、マトの外街に帰るしかなかった。

王女GH(フェイク)
「誰だ!冒険者に邪神と戦闘させるために、指名依頼をさせたやつは!」
→邪神討伐の神託を降ろしたフェイク、つまりあなた達です!

 王女達は、自分の怒りに対して自分にツッコミを入れる形になってしまって黙り込んだ。

 冒険者ギルドの仮説集合所に誘導される、偽カザトパーティ[チームカザート]。
 王女達は、乗っ取っている事を悟られないようにするために黙ってついていくしかない。

 作戦参謀役の冒険者ギルド職員は、[チームカザート]の異変に気がついた。
 全員の手甲(手の鎧部分)が赤のマークに変わっている。
 それは、[チームカザート]に異変が有ったサインだった。
 元々[チームカザート]ガス王都支部がカザトの身代わりに保護した、ギルド公認の偽カザトパーティーで、たくさんの冒険者達の先輩に育てられたパーティーでもあった。
 そして、後にカザト本人の公認もあってカザトが彼・彼女達専用のレベル100まで使える専用武具を作ったのである。
 その武具中の機能に、状態異常を知らせるサインがある。
 
 冒険者ギルド職員は、すぐに鑑定スキル持ちにチームカザートを鑑定させる。
 しかし、鑑定レベル50でも分からなかったのだが、不審な点があった。
 チームカザートは、公認の言わゆるパロディパーティの面もあるので、レベルを皆知っていたのだ。

冒険者ギルドパーティ記錄管理課職員
「おかしい!確かにおかしい!おい!鑑定のプロを読んでこい!」

 しかし、呼ばれたプロでもなかなか看破出来なかった。
 だが、別の不審な点が出てきた。
 全員の性別が(女性)と出てきたのだ。

(仮)グランドマスター・バッカーは、本部職員バレス(二重スパイ部下天使)から、報告を受けていたので、考える。
「まず、たった26時間でレベル20から、平均120まで爆上がりしたことだ。カザトでも初期一日にゴブリン斬りまくっても、そんなに爆上がりしていない。
 まぁ最近は、それ以上の上がっているかもしれないが、それが起こるとカザトはまず身体がついていかないから、倒れる。
 そう考えると、やはり平気な面をしているのはおかしい。
 もう一つは、性別が女性か。
 そして、カザトが奴らの為につけた手甲のサインだな。
 間違いない。時系列から考えるとフェイクの分体に乗っ取られてしまったか。」

王女GとH(フェイク分体)
「ねぇ?先程から修練場に誘導されているけど、どういうことなのよ!」

王女K(フェイク分体)
「ヤバイ奴を乗っ取ってしまったかもね?」

王女M(フェイク分体)
「え?罰として、ゴブリンキング部隊討伐隊に入れって、どういう事?」

 チームカザートは、攻め寄せるゴブリンキングのみの絶望的な軍団を相手にする事にされてしまった。
 コレは、チームカザート=フェイク分体だとわかったのでフェイクに、この乗りで邪神軍団と戦わせようと言う事になったのだ。

 冷静に考えたら、さっさとチームカザートから抜け出て他の奴に乗り移るのが良策なのだが、そんな考えに至る前にゴブリンキング軍団がやって来た。

バッカー
「来たぞ!チームカザート出陣!見せてやれ冒険者ギルドの隠し玉の強さを!」

王女N(フェイク分体)
「え?隠し玉?まさか単なる偽カザトパーティじゃなくて、第2カザトパーティーとして育成されていたパーティーだったの?こいつら!」

王女I(フェイク分体)
「だから、身体レベルが20にしては精神力が強かったのか!
 どうするのよ?ゴブリンキングぶっ壊す?それとも逃げる?」

王女M(フェイク分体)
「はっきりと言うと、経験値が欲しい。こいつらの精神力の強さを考えると、側近のハイエルフ達は難敵よ!今は力をつけるべき!」

王女GとH(フェイク分体)
「稽古以外、身体を動かすなんて嫌だけど久しぶりに殺るか!」


 戦い出したチームカザートを見ていた冒険者達には、チームカザートを乗っ取ったフェイクの分体達の会話がただ漏れで呆れ返る。
 
王女M(フェイク分体)
「ハイドロクラッシャー!」
 フェイク世界とは違う魔法体型で攻撃を始めるチームカザート。
 ゴブリンキング達の部下ゴブリン達が、ザコの如く砕かれていくのをみた。

王女I(フェイク分体)
「焼いてあげるわ!パイロキネシス範囲固定!発動!」

 ギャーーーーーー!
 ゴブリンキングが焼かれて叫び踊る。
 地獄絵図である。
 しかし、ゴブリンキング100万の軍団が押し寄せて来るのには、まだ火力が足りない。

 そして、チームカザートの魔力も尽きた。
王女I
「何よ!すぐに魔力が尽きたじゃない!」

 そりゃ~強火力魔法を20も乱発したら、素体というか乗っ取った身体のレベルが20なのだから、魔力が枯渇するのは当たり前だ。

 すでに、マナポーションも全て飲み干した。
 しかし、ゴブリンキングの残りは5万。
バッカーが、スタミナポーションを飲みながら、アックスを振り回して大暴れしていていたり、A級パーティー達が後先考えずにフルパワーで戦っているからこそ、ここまで減らした。

 皆、カザト達に鍛えられていたので、死亡者は今のところ0なのだが、やはり限界がくる。
 ゴブリンキング軍団の第二陣が迫ってきたが、途中の平原で陣を敷いた。
 ゴブリンキング軍団の第一陣が、第二陣に向かって退却するのを合図に、冒険者ギルド軍も引く事になる。

 フェイク分体達の乗っ取った、チームカザートは疲労困憊状態でなぜか教会に運び込まれたのだ。
 出てきたのは、黒き魔導師カンターレが乗っ取った元聖女統括のフェルべーと、その妹のカザトに合流したい聖女ファルミだった。

大司教
「罪人元聖女フェルべーよ!あなたにカザト様に良い報告を出せる任務を、あなたの派閥の長が皇主様に頼んで、融通してもらいました。
 そして、妹の聖女ファルミよ!失敗続きなのを、ここで断ち切り挽回しなさい。

 任務は、この冒険者パーティー[チームカザート]に取り憑いた、邪神の分体を見事除霊して討伐することです。わかりましたね。」

 王女G~Pは、真っ青になる。
 なぜバレた~とか、口に出してしまっているのだ。

カンターレ本体(聖女フェルべー体)
「(こいつら、何を考えてやがる。アタイはこの身体に入って、牢屋でこいつらの騒動をやり過ごす事にしたのに、よりにもよってクソ王女様達を、取り除いて討伐しろだって?
 正体は、ばれてないみたいだが不味いな。)

 わかりました。大司教様。心遣いありがとうございます。ムチの使用の許可をもらえますか?」

聖女ファルミ
「お姉様が、ムチを使う?本物の大悪霊のときしか使った事が無かったのに。」

カンターレ本体(聖女フェルべー体)
「大悪霊の中の大悪霊よ!この邪悪な気配は、ものすごく強敵です。決して奴らの言葉に惑わされてはいけません。隙を見せると乗っ取られます。」

大司教
「わ、わかった。すぐに用意させよう。」

 こうして、フェイク分体の王女達はカンターレの本体が乗っ取った聖女フェルべーによって、大悪霊しての除霊・討伐をされる事になったのです。


 ゴキゴキ!
 チュ~!

 あれ?そんな動きも、邪神にどうも監査されていたようですね。

つづく
感想 20

あなたにおすすめの小説

TS転移勇者、隣国で冒険者として生きていく~召喚されて早々、ニセ勇者と罵られ王国に処分されそうになった俺。実は最強のチートスキル持ちだった~

夏芽空
ファンタジー
しがないサラリーマンをしていたユウリは、勇者として異世界に召喚された。 そんなユウリに対し、召喚元の国王はこう言ったのだ――『ニセ勇者』と。 召喚された勇者は通常、大いなる力を持つとされている。 だが、ユウリが所持していたスキルは初級魔法である【ファイアボール】、そして、【勇者覚醒】という効果の分からないスキルのみだった。 多大な準備を費やして召喚した勇者が役立たずだったことに大きく憤慨した国王は、ユウリを殺処分しようとする。 それを知ったユウリは逃亡。 しかし、追手に見つかり殺されそうになってしまう。 そのとき、【勇者覚醒】の効果が発動した。 【勇者覚醒】の効果は、全てのステータスを極限レベルまで引き上げるという、とんでもないチートスキルだった。 チートスキルによって追手を処理したユウリは、他国へ潜伏。 その地で、冒険者として生きていくことを決めたのだった。 ※TS要素があります(主人公)

倒した魔物が消えるのは、僕だけのスキルらしいです

桐山じゃろ
ファンタジー
日常のなんでもないタイミングで右眼の色だけ変わってしまうという特異体質のディールは、魔物に止めを刺すだけで魔物の死骸を消してしまえる能力を持っていた。世間では魔物を消せるのは聖女の魔滅魔法のみ。聖女に疎まれてパーティを追い出され、今度は魔滅魔法の使えない聖女とパーティを組むことに。瞳の力は魔物を消すだけではないことを知る頃には、ディールは世界の命運に巻き込まれていた。

S級冒険者の子どもが進む道

干支猫
ファンタジー
【12/26完結】 とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。 父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。 そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。 その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。 魔王とはいったい? ※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~

緋色優希
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~

シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。 主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。 追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。 さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。 疫病? これ飲めば治りますよ? これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

少し冷めた村人少年の冒険記 2

mizuno sei
ファンタジー
 地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。  不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。  旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。

勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました

まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。 その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。 理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。 ……笑えない。 人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。 だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!? 気づけば―― 記憶喪失の魔王の娘 迫害された獣人一家 古代魔法を使うエルフの美少女 天然ドジな女神 理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕! ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに…… 魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。 「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」 これは、追放された“地味なおっさん”が、 異種族たちとスローライフしながら、 世界を救ってしまう(予定)のお話である。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。