[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き

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第4章 お姫様達と黒の宮廷魔術師と、そいつらが使役したモノ達。3部 乱闘編 邪神vs フェイクROUND2と、乱闘に巻き込まれる者達。

第13話 何もかも石化させる邪神の襲撃!(フェイクの邪神宣言の前夜・ガス衝突暗黒地獄戦争 マイネ参戦)その8

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 管理者神マイネ
 その管理者神は、かつて地球にて勃発した地球魔導怪獣大戦の責任を取らされる事を嫌って、逃げていたが結局捕まって下っ端に降格し、かなり前にまた管理者神になれた。
 フェイクとは違って管理者神としてのパワーは間違いなくある者である。

 そのマイネが、空間を隔離してついにマトの街に転移しようとしていた。
 ただし!ものすごくいい加減に、めちゃくちゃに転移しようとしていた。
 それを見たカザトは、真っ青になる。
 
 空間魔法は、間違うとただでは済まないのだ。
 物質と物質間の空間の境界の反発をいい加減に中和してしまうと、例えばコンクリートの中に人が鉄棒が埋まるとかが、発生しかねないのだ。
 わざと、無茶苦茶にして殺すつもりだ。

 カザトは、トワイライト達を助ける為に移動しようとしたが。

黒き魔導師カンターレ
「ディメンションバインド!」

 空間が、曲がって縄みたいにくねりその場の者達が、動けなくなった。
 カザトも動けない。
 カザトの鑑定はその魔力と、空間の歪みとを解析中だ。

 カザトは、空間魔法が使えると言うことをひた隠しにしていたが、もうそんな事を言ってられなかった。

 鑑定が、先にマイネの仕掛けた空間の歪みの癖を解析完了した。
 もう、すでにマイネの空間転移が始まっている。
 時間が無い。
 カザトは、自分のいる位置に結界を張って、トワイライト達の出現予想地点の割り出しを完了させて、無理矢理に彼女達のいる空間の歪みと、自分の空間とを入れ替えた。

スバン!

管理者神マイネ
「マイネちゃん登場!
 冒険者カザトよ!私達の言うことを聞けば血祭りになっている、あなたの従者を助けてや…
 ハァ?なぜあんたが血祭りになって、従者が無事なのよ!」

 カザトが、空間の歪みをもろに食らってズタズタになっていた。
 だが、不思議とカザトは痛いのだが、悲観するのでもなく冷静であった。
 [リジェネ]を起動させて、身体を再生させる。

 トワイライト達が、カザトが自分達の身代わりになったと解って、管理者神マイネを睨む。

 その冷静なカザトを見て、カンターレは恐ろしいと感じた。
 何なのだ、あれは。
 カンターレから見れば、マイネよりも恐怖だ。

 カザトは、開発後まだ試験すらしていない温めていた切り札を切る事にした。
 コスモAIや女神フロンティアからの情報からだと、あの姿は管理者神マイネという、このフェイクランドに管理者神の名義貸しをしている者だと思い出した。

 とても、カンターレと組まれたら勝率は果てしなく0に近くなる。
 つまり、生きる活路を見出すなら、どちらかを行動不能にするしたかない。
 この場面で、まだ実験なんていってられなかった。
 まぁ、全く実験していないと言うわけでもないで意を決して、カザトは腰のポーチから、青い玉を取り出した。

黒き魔導師カンターレ
「冒険者カザトよ!我らの軍門に下れ!」

カザト
「カンターレよ!貴様の失敗はすぐに本体を出さなかった事だ!
 聞いているだろうブレーダーよ!
 よくも、こんな世界に無理矢理召喚してくれたな!
 よくも、見せしめの為に生贄投棄を俺に食らわせたな!
 俺が、言うことを聞かない?
 あたり前だ!
 貴様らの命令を聞く義理も義務も無い!
 そして、貴様らが召喚した事で起こった不幸は、全て貴様らの罪だ!
 だから、俺の膨らみすぎた不幸は、元来貴様が精算しないといけない罪だ!
 無理矢理返してやるよ!

 付与魔法奥義!
 ステータス限定付与!
 リターン アンフォーチュンブロック!」

 カザトは、初期鑑定でのステータスの運の数値であるマイナス15000(実際は億単位を超えそうなマイナス数値だと最近判明 カザトはまだその事の全貌を知らない。)を、秘密特訓によって会得したステータスに影響を及ぼしている高次元のエネルギーの分離と、そのエネルギーをブロック状の10次元の物質に変換させて、ブレーダー王女の身体に付与したのだ。

 カザトの(仮)理論だと、他人に無理矢理魔王討伐とかを押し付けて対象者に貯まっていく不幸のエネルギーの発生源の1つであるブレーダー王女に、そのまま返品するというコンセプトである。

黒き魔導師カンターレ
「ハァ?、なんだ?それは!」

 ゲラゲラ笑い出すカンターレ。
 カザトが不発の魔法を撃ったか、失敗したのかという認識だ。
 己が不幸だから、その不幸の部分だけ切り離して、幸運の者と取り替えようという実験は、かつての地球で既に行われていた。

 結論から言うと、例え赤の他人のせいで無理矢理つけられた不幸であっても、不幸をなすりつけた本人になすりつけ返す、という事はできない。
 できたと、思っても(仕返しとか)実は不幸エネルギーは、相手になすりつけ返してはおらず、そのまま自身に滞留している。
 増して、交換なんてできない。
 呪詛や呪いや禁呪を使って、相手の幸運を吸い取っても、必ず吸い取った者は強制的に返される事になる。
 例え、幸福を吸い込むことで死に追いやったとしても、その事で発生する反動はさらに不利益な結果をだす。
 どこかで生まれ変わったその被害者と、残された被害者の子孫が本来の生き方や経済力を持つまでの状態に戻るまで、運を吸い取った相手の子孫総出で、運を供出し続けないといけないのだ。
 
 つまり、カザトのやっている事は失敗するべき運命の失敗作の魔法のはずなのだが…。

ブレーダー王女
(今のカンターレの分身の身体)
「うげー!」

 カンターレの下の方で押さえつけている、ブレーダー王女の魂が苦しみ暴れ出した。

 カンターレがブレーダーを鑑定すると、運の数値が、マイナス99999999999となっており、即死級のマイナスのカンストになっている。
 つまり測定不能。

黒き魔導師カンターレ
「なんだこれは!クソ!ブレーダーの身体が動かないぞ!」

 全身動脈急速硬化に大動脈瘤多発に全身複雑骨折に全臓器不全など、いきなりブレーダー王女の身体が動かなくなった。

ブレーダー王女
「た す け て」

黒き魔導師カンターレ
「く!しまった!どういう理論か未だに理解出来ないが、ブレーダーだけを狙ったのか!」

 急遽、ブレーダー王女の身体が動けなくなった事で、同じく動けなくなったカンターレ。
 そこに、今度は管理者神マイネがカザトを襲う。

管理者神マイネ
「行け! 邪神ゴベールよ!」

邪神ゴベール
「クガー!」

 目から石化光線がでる。
 
カザト
「プロミネンス クロウ」

 いくつもの、高温の爪を展開して石化光線が当たる刹那に、向きを変えさせてマイネとカンターレに石化光線を向かわせた。

管理者神マイネ
「シャー!」

 管理者神マイネが、石化光線を跳ね飛ばして手を金属化させて攻撃を仕掛けてきた。

 やっと、全身出血を止めたカザトは破邪の鎖をマジックポーチから出して、邪神ゴベールの目に巻きつける。

 ジュワ~!

邪神ゴベール
「ギャー!」

 破邪の鎖に込められた、聖なる気によって目からの石化光線が封じられた邪神ゴベール。
 しかし、尻尾の九官鳥が
 「プロミネンス クロウ」と、カザトのイントネーションを真似て魔法を使う。

 だが、やはり九官鳥!
 カザトのつけた追尾術式のターゲットすらコピーする。

 カンターレとマイネをプロミネンス クロウが襲う。

 霞む目にフラフラの身体を押して、カザトがカウンターでマイネに攻撃する。

管理者神マイネ
「フレアオーラ展開!」

 超高温の闘気を展開するマイネ。
 カザトの抜刀術と衝突する。




    
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