[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き

文字の大きさ
233 / 334
第4章 お姫様達と黒の宮廷魔術師と、そいつらが使役したモノ達。3部 乱闘編 邪神vs フェイクROUND2と、乱闘に巻き込まれる者達。

第18話 ある病室にて。

 ピー!ピー!ピー!
 
 心電図のアラームが、忙しなく鳴る。
 ここは、地球の南極大陸付近にあるフェイク達の上司様達の秘密基地。

 その基地の手術室では緊急手術が行われていた。
 患者は管理者神マイネ。
 いきなり、秘密基地の上の海上に現れたマイネの身代わり人形を確保した、上司の部下は何かの緊急メッセージだと思っても基地内に回収すると、マイネ本体と身代わり人形が突如、管理者神転移という、緊急でしか使えない技で入れ替わった。

 その時はマイネは、ほぼエネルギー切れの全身打撲粉砕骨折に腹部内蔵損傷を負い、重症であった。

「ダメです!腹部のキズは次元断絶されていて、糸では接合できません。」

 手術する他のトップクラスの管理者神レベルの者達が嘆く。

 それを見る上司(室長)ですら、どういう攻撃を食らったら、こんな腹部断絶が起こるのか神鑑定眼で見るが、わからない。

 10次元の物だけがなんとか挿入することができるとなって、ホームセンターで売っていた水道管を使ってなんとか、臓器の接続に成功する。

 一見すると無茶苦茶な手術だったが、こうするしかなかった。
 強度と柔軟性と考えると、水道管しか無いと手術AIが判断したのだ。

 何が起こったのか、少し間だけ意識を取り戻すしたマイネに聞く。

管理者神マイネ
「ヘルホール」

 それだけ言って、また意識不明になるマイネ。

 それは、上司(室長)がなりたいもっと上の存在が使える技。
 どういう事かわからない上司達は、マイネの記憶を見たいが、マイネは意識不明状態になってでも、身体の修復に力を注ぎだした為に記憶を読めない。

 上司は、すぐに他の部下を派遣しようとしたが、地上というか海上では戦闘が始まったので、基地から出られない。
 地団駄すら踏めない状態に、苛つく上司であった。


 

 フェイク執務室

 ピー!ピー!ピー!
 フェイクボディーは、ボロボロ。
 だが、王妃達から人間時代のイジメられた仕返しに、奴らのスキルや超能力を奪ってやったと満足げな顔で、緊急救命ポットに入ったフロンダーパ。

 下界で起こった事を見ていた部下天使達は、しばらく下界干渉を止める事にした。
 部下天使達ですら、何が起こったのか実はサッパリわからなかったのだ。

 あの各々の攻撃が交差した瞬間、全てが真っ暗になってしまった。
 砕けたヘルゲートクラッシャー。
 灰が風に飛ばされるように消えた邪神ゴベールと中性子星。
 崩れた、大邪魔神とその大邪魔神界そのもの。
 部下天使達は、記録を解析するしか決める事ができなかったのだ。

 実は、フェイクの記憶をこっそりみたが、全く真っ暗でわからなかったのだ。
 つまり、原因不明。


 
 ベイントス公国奥地
 カザトの基地

 ここではトワイライトが、1人起きてカザトの側にいた。
 キスカとトスカには、ガス王国が引き起こした、〔ガス衝突暗黒地獄戦争〕の後始末を任せてある。

 キスカ達も、カザトの安全第一に考えての移動に異論はなかった。
 マーベル達も、疲労困憊で眠りについた。
 トワイライト達の身代わりになった魔神マーガレット・フォン・マウスと、魔神クリット・フォン・マウスの遺体は、あの後消えた。
 光の粒とならず、消えたのだ。
 身体を張って、助けてくれた者が消えたのはショックだったが、2体の魔神達の意志にしたがって、悪いと思いながら意識不明のカザトの避難を最優先した。

 トワイライトの脳裏に浮かぶ、あの戦いの最後のあの黒い闇は何だったのか?

 そして、トワイライトの脳裏に蘇る前世の記憶が、今のボロボロのトワイライトを支えているものだった。

 トワイライト達は、前世で会っていたのだ。
 昔、昔の同じような境遇の者達が集まる村。
 
マーベル
「替わるよ。トワイライト姉様は眠って。」

トワイライト
「姉様?あなたも思い出したの?」

メーベル
「私もです。は~。前世も双子だったとは。」

ミラージュ
「トスカと、キスカにはどう説明します?
 彼女達も前世で、私達と義姉妹だったとはね。」

メリー
「それに、魔神となったマーガレットとクリットの事を起きたカザト君に、いやカザト様にどう説明するか。」

メアリー
「ですよね。遺体が消えた。恐らく、魔石とか残らないほどの、全ての魔力とか力を私達の結界に割り当てた。」

 はっきりと、あの時何が起こったのかを間近で見ていたトワイライト達は、どう説明したら良いのかわからなかった。

 突然、フェイクやカンターレやマイネの次の攻撃に対して、カザトは砕けた左腕のを右手で一瞬にして治し、両手を前に出した事だけは見えたのだ。

 そして、黒い空間が広がってカンターレ達を大邪魔神ごと飲み込んで行ったのだ。

 その後、トワイライト達の安全を確認したかのように、トワイライト達を守っていた結界が消えて魔神達の身体も消えたのだ。
 まるで、カザトに全力を出すことに躊躇わないようにした行動だったとも解釈できる。
 そして、カザトもトワイライト達を見て無事だと確認してから、上空から落ちた。
 それを慌てなんとか、風魔法で軟着陸させたトワイライト達。

 カザトが目を覚ました。
 どう言おうかと、躊躇するトワイライト達に、カザトが何か謝ろうと無理矢理動いた途端に超疲労困憊状態のカザトは、また失神するかのように寝てしまった。

 それを確かめたメアリーは、カザトのお腹が鳴るのを聞く。

 クスクスクスクスクス。
 女性陣はやっと笑えた。
 
 疲労困憊でも腹が減っていたのだ。

エルファー
「いつでも、食事出来るように用意しましょうか。」

 「ハイ!」

 こうして、カザト達の秘密基地から調理の煙が立ちだしたのだ。



 その頃、キスカはマトの街の現場検証に立ち会っていた。

 もちろん、ラット国王達もいた。
 この〔ガス衝突暗黒地獄戦争〕の後始末は、難航すると、簡単に予想ができたのだ。
 首謀者達の消失である。
 カザトは、別扱いで既にベイントス公国の秘密基地で意識不明として、療養することが決定だ。

 カンターレ達は、何かの穴に落ちて行った事が、マトの街の防壁にいた新生ガス王国騎士団長達の証言もあったのでわかる。

 ブレーダー王女は、心臓と横っ腹に大穴が空いて、カンターレに身体を捨てられた。
 しかし、その身体もなかった。
 そして行方不明なのは、ガス国王と宰相に勇者ゴン太である。
 ホビット全軍は、一部捕縛された。
 残りのガス防衛隊をやっていたホビット達や他のホビット軍は、隷属の首輪が砕けたので動き出したのだが、ホビット族の大王が隷属状態だったので無罪だと言い張り、逆に歓待しろとか言い出したので、キレたラッド国王やベイントス公国軍や、ドワーフ軍に援軍のポべー王国軍に帝国軍などに睨まれて、ガス王国の王都方面に逃走した。

 ガス王国貴族軍は、今も行動不能。
 なんども、上空からくるとんでもない圧と激戦の余波が、人を発狂させたり精神的ショックに起因する麻痺で動けなくしたりして、全て捕縛された。
 ここに、ガス王国復活派の貴族の8割の戦力が投獄されたのである。

 そして、ホビット軍逃走は、商業ギルド本部の崩壊を意味していた。

 臨時商業ギルド本部を、その場の協議にてベイントス公国に置くことにしたのだ。
 帝国に置くことを考えたのだが、皇帝がこれから起こる邪神との戦争を考えると、ベイントス公国内がいいといったからだ。

 それは、各国に食料などを公平な取引で分配する事を約束させる条件を含んでいた。
 だが、それと同時に各国にベイントス公国の政治体制と真の国の公認をさせる意味を含むので、公国の元担当商業ギルド長は胃が痛む思いだったが、受けた。

 まだまだ、問題は山積みだ。
 各国は、砦の修復にけが人の手当に奔走することになる。




 その頃、邪神達の城では。

 ボリボリボリボリ。

 なにの音?
 知りたくないので、次話に移ります。
 
感想 20

あなたにおすすめの小説

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~

緋色優希
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

倒した魔物が消えるのは、僕だけのスキルらしいです

桐山じゃろ
ファンタジー
日常のなんでもないタイミングで右眼の色だけ変わってしまうという特異体質のディールは、魔物に止めを刺すだけで魔物の死骸を消してしまえる能力を持っていた。世間では魔物を消せるのは聖女の魔滅魔法のみ。聖女に疎まれてパーティを追い出され、今度は魔滅魔法の使えない聖女とパーティを組むことに。瞳の力は魔物を消すだけではないことを知る頃には、ディールは世界の命運に巻き込まれていた。

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜

伽羅
ファンタジー
【幼少期】 双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。 ここはもしかして異世界か?  だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。 ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。 【学院期】 学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。 周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。  

S級冒険者の子どもが進む道

干支猫
ファンタジー
【12/26完結】 とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。 父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。 そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。 その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。 魔王とはいったい? ※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜

霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……? 生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。 これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。 (小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)