異世界勇者召喚失敗か？

第４章 魔王と邪神が怖がり逃げ出す者。

第97話 激闘の果て。

第97話　激闘の果て。

異世界231日目　夜明け前。

　そこは昼よりも明るい状態だった。
　何度も内部で大爆発が起こる、異世界間災害指定モンスター魔神移動要塞ムカース2号。
　その光は、もう目も開けられないくらいひどい。
　現在の魔力2130億。そのうち1930億を聖清水製造に使用。
　すでに三日月斬撃波をずっとうち続けていると、時々熱死光線をってくるが全て奴に跳ね返している。
　空間変換を使っているために、2000億毎秒で魔力は回復しているが永遠に保つわけでなく体力がというよりも、身体が保つかどうかの綱渡り状態になっている。
　すでに［能力］［掌握］をフルで使っているが、中々突破口が見えない。
　すでにこの状態が5時間を越えようとしていた。

　パリ！
　かすかな音だが、事態が動いたのは異世界間災害指定モンスター魔神移動要塞ムカース2号の外皮だった。

詳細　魔境魔法鑑定
　変換雷　周囲の魔力、敵側からの攻撃魔力、魔素を外表皮内部の亜空間で分解して変換している時に、失敗して発生した模様。

　更に魔境魔法鑑定
　変換失敗、聖清水を魔力分解失敗！内部からの漏れ！修復不可能の為に他の体組織を、細胞移動。
　
　わかったのは、裏から見ると節と節の間が、各ダンジョン間の分かれ目らしい。
　三日月の斬撃波に全てのスキルを軽～く乗せて撃ってみたら、ズバッ！と斬れた。
　すぐに傷が見えなくなったが、目で追えるほどのスピードまで再生速度が落ちている。

　そして、遂に円形の三日月の斬撃波みたいなのが、意識して撃てるようになった。
　ステータスだと、満月の祓えというらしい。
　それを、ヤツの身体に撃ち込んて留めると魔神移動要塞ムカース2号から、放電がすごく発生して悲鳴が聞こえてきた。
　あ、そうか！満月なのだからもっと厚みが無いと、あれでは単なる丸いせんべいだ！
　球になるように斬って撃つと、上手くいかないから玉になるように三日月斬撃波を瞬間的に何度も斬って発射すると確かに円周が立体的になったが、半月を発射したみたいになった。

　ズドーーーン！

　く！馴れないから狙いを大きく外して、第一節ではなく、第5の末端の節に当ててしまったが、穴が空いた。
　修復が始まったが、なかなか遅い。
　練習だ！3段居合い切りどころか、20や30重の居合い切りをしているので、身体もそうだが剣も何か曲がって来たような気がする。

　ズドーーーン！
　また狙いを外して、第3の節にを破壊した。
　バリバリバリバリバリバリバリバリ！
　すると、内部から攻撃中の第一の節から第2の節を通って第3節まで亀裂が走った！
　その第2節から、明らかに魔王って感じのデカイ角が生えたゴブリンキングが落ちてきたから、そいつに（仮）半月斬撃波を放つとゴブリンキング魔王は消えた。

　バーン！
　それと同時に第2の節が爆発する。
　先程の魔王の魔石と何かドロップ品が出たので魔境魔法鑑定。

　ゴブリンビッグキングの魔石　分類　大魔王の魔石
　大魔王の杖。闇魔法の魔力消費を200分の1に、苦痛と共に抑える。
　
　苦痛つきかよ。
　すぐに収納する。

　魔王ではなく、大魔王か。
　あ！やばい！早くしないと復活する！
　ズドーーーン！
　今度は第二節からも爆音の光を放出し出した状態だ。
　半月斬撃波を、ものにしないと！
　やたらめたら、撃ち込んでいくとだんだん慣れてきたのだが、腕のアクアヒールが間に合わなくなってきた。
　すでに魔神移動要塞ムカース2号の足は全ての破壊して、ヤツの熱死光線を撃っていた目も崩壊した。
　ザンッ！
　お！きれいな半月！やっと撃てた！
　ズドーーーン！
　やっと第4節を破壊して、裏側のふしに大亀裂が走る。すると裏面が全て光りだす！
　大亀裂から、第1の節からボロボロのナメクジの大魔王。
　第3の節から、ドロドロのスライムの大魔王に、第4節から今度はドロのドロドロした大魔王や、第5節からは階級が魔皇帝のゴブリンキング体型のゴブリンが溶けた状態で落下してきてた。

　ナメクジの迎撃に半月斬撃波を発射。成功！
　ドーン！と音と光の後に消えた。
　ドロドロスライム大魔王？も魔境鑑定ですら名前が見えない。いや、無いのか！
　半月斬撃波で迎撃できた！

　問題はドロの大魔王だ！
　野郎平べったく、着地した時に広がりやがった。
　マグマ魔法を使ってマグマで焼いているが、なかなか焼けない！
　そして、ゴブリンエンペラー？強いぞ！
　あの［中層部の元担当者　デカンラー］の分身が何故逃げたかよく分かるほど強い！

　く！こうなれば！下弦の半月を撃てないと勝てないのか？
　やってみたら、出来たな…。
　そんなに難しくなかった。
　だが、それはすごかった！ものすごい重量が働いてドロの大魔王を集めて圧縮して行って、バギン！という音ではない何かの音としかいえないものが空間の歪みの波紋を発生して起こり、そしてドロの大魔王は魔石とドロップ品を残して討伐された。

　バギン！

　クソ！アダマンタイトの両手剣にヒビが！
　すぐに、取り替える。
　改めて見るとやはり、剣が曲がっていたな。
　作り方から変えないといけないな。
　ドロの大魔王が消えたのをあ然として見ていたゴブリンエンペラー。
　そして、上空でも派手に魔神移動要塞ムカース2号が、爆発している。
　そこから、黒い一滴の雫が落ちた？

　ゴブリンエンペラーの上に落ちた雫がゴブリンエンペラーを黒い染め上げていく。
　暴れるゴブリンエンペラー！
　立ち上がった時、それはゴブリンエンペラーの形をした何かだった。
　
　
　　『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』