ミラージュの憂鬱

どら焼き

文字の大きさ
4 / 45

第4話 こんなはずでは! 聖女ルージュ編1

しおりを挟む
第4話 こんなはずでは! 聖女ルージュ編1

 う!痛い!

 下半身が槍で刺された痛みで、騙るしかないルージュ。傷はポーションという魔法薬を飲めば治ったが、痛みが取れない。

 しかも、ここは薄暗い城の地下牢。
 どうしてこうなったのよ!話が違う!

 雫 古曽子(だれ くかこ)は、唇を噛んだ。
 あれは、同級生のヤツに一着50万円のスーツがバレた時だった。ついつい社長の愛人とかやっている事はなんとか言わなかったが、特別月給がバレてしまった。
 詰め寄られていたところに、地震が起こり気がつけば私は空の上の空間にいた。

 そこにいた子供?に、「なぜカスが召喚されている?」なんて言われたので、蹴ったら足の骨が折れた。

 その時に気がついたら、押しつぶされた京子の遺体が転がっていたのだ。
 そうだ、京子の上に天井が落ちてきたのを思い出す。

 子供は、「しまった!しくじった!」とか言っていた。

 そして、何がしくじったのかがわかってきた。
 どうも、聖女として召喚されたのは京子。私は付近で漂っていたゴミの存在らしい。
 扱いが酷いと思うが、抗議しても耳を貸さない子供。足の骨が砕けいるので立てない。
 勇者とか、ドンドン召喚されていた。その間に何かの穴に京子から光るものが出てきて吸い込まれて行った。

 子供が「しまったー!ゴミの身体を使おうと思ったのに!」とかいいだす。

 私のからだを使う?
 そして、子供はいい出した。聖女の転生先を今から17年前の公爵に設定したらしい。
 そして、公爵のその令嬢を生贄にしてしまって、怒りで私に祟らせて憑依させろ!そして、その時に聖女の能力を使えるようにする!そして、聖女死亡を隠蔽しろ!と言ってきた。

 口が勝手に「ハイ」と動く。くそ!身体すら操られている。
 そして、少し若返った後に魅了と言うスキルを貰って召喚先の城に舞い降りた。私は1年かけて、聖女の顕現を使い国王や王太子に公爵達を全て操り、婚約破棄劇と生贄の祭壇を用意させた。

 聖女なのに、能力発動のために生贄が必要って無茶な設定でもなんとか出来たはずなのに、なんだよあの公爵令嬢の闘争心は!

 国王や王太子の目はポーションで回復したが、恐怖は取れてない。
 それに、アイツ…強くなってないか?
 あの時も強かったのが、1人で近衛騎士団を武力で制圧していたな。
 そして、魅了で操られていると言われても、全ての貴族達を生贄の炎に躊躇なく投げ込んでいた。
 
 他の牢屋にいた大臣たちも、既にいない。宰相も、生贄の事を聞かれて「知らない!操られていただけだ。」とか言っていたが、京子は元戦士だった宰相の腕とか折って自白させようとしていた。

 公爵令嬢になった京子曰く、「操られていた?しるか!殺害しようとした以上、殺される覚悟があるのだろう?」らしい。

 つまり、京子の転生体曰く国王達は全員殺される同意をしたことになる。

 第二王子達の取り調べと、妃たちに取り調べが始まった。異世界召喚の事とか喋らされていた。

 く、さっさと勇者共をここに呼んで助けろや!と、何かあった時の為の呼び出しベルのスイッチを押した。

 しかし、聞こえてきたのはどうも何処かに連絡している様子で「待ってくれ~、隠蔽しようとしたのではなく、聖女の代理を立てようとしたんだ。別の異世界で聖女はやりきったから、やる義務はないって?
 じゃあどうなるの? 全て僕の罪になるの?そんな~。」
 という声が聞こえてきて、通信が途絶え呼び出しベルは消えた。


 へ~~?私はどうすればいいのよ!

 止めてくれー!という声が聞こえてきた。第29王妃が生贄の炎に投げ込まれた。幼き王子達も入れられている。
 そして、京子の声が聞こえてきた。「邪神の儀式の全貌を吐かせろ!叩き殺してでも吐かせろ!」

取り調べ官「聖女が知っているはずです!」

京子?「奴らは後だ!奴らを取り調べる前に証拠を集める。王子殿は、話さないという事は自白したと言う事だ。教会が作った生贄の祭壇に入れろ!」

 もう、徹底的に調べるつもりだ。この王国の事なんてどうでもいいのだろう。私もこのいい加減なクズ政治の王国なんてどうでもいい。

 しかし、私の知っていることは調べたのだろうに、何を調べているのだろう?


 
 
 
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

悪役令嬢の慟哭

浜柔
ファンタジー
 前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。  だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。 ※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。 ※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。 「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。 「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~

シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。 主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。 追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。 さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。 疫病? これ飲めば治りますよ? これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

『召喚ニートの異世界草原記』

KAORUwithAI
ファンタジー
ゲーム三昧の毎日を送る元ニート、佐々木二郎。  ある夜、三度目のゲームオーバーで眠りに落ちた彼が目を覚ますと、そこは見たこともない広大な草原だった。  剣と魔法が当たり前に存在する世界。だが二郎には、そのどちらの才能もない。  ――代わりに与えられていたのは、**「自分が見た・聞いた・触れたことのあるものなら“召喚”できる」**という不思議な能力だった。  面倒なことはしたくない、楽をして生きたい。  そんな彼が、偶然出会ったのは――痩せた辺境・アセトン村でひとり生きる少女、レン。  「逃げて!」と叫ぶ彼女を前に、逃げようとした二郎の足は動かなかった。  昔の記憶が疼く。いじめられていたあの日、助けを求める自分を誰も救ってくれなかったあの光景。  ……だから、今度は俺が――。  現代の知恵と召喚の力を武器に、ただの元ニートが異世界を駆け抜ける。  少女との出会いが、二郎を“召喚者”へと変えていく。  引きこもりの俺が、異世界で誰かを救う物語が始まる。 ※こんな物も召喚して欲しいなって 言うのがあればリクエストして下さい。 出せるか分かりませんがやってみます。

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

今更……助けてくれと……言われても……

#Daki-Makura
ファンタジー
出奔した息子から手紙が届いた…… 今更……助けてくれと……言われても……

思いを込めてあなたに贈る

あんど もあ
ファンタジー
ファナの母が亡くなった二ヶ月後に、父は新しい妻とその妻との間に生まれた赤ん坊を家に連れて来た。義母は、お前はもうこの家の後継者では無いと母から受け継いだ家宝のネックレスを奪うが、そのネックレスは……。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

処理中です...