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第二章 動き出す何か
第十一話 これが知りたかったんでしょ
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フカフカのベッドで目を覚ますと今日の予定を考えて鬱々となる。
「まあ、考えてもしょうがないか。タロ、起きるよ」
『ん~もうご飯なの?』
「そうだよ、起きてよ。ほら、今日は色々忙しいんだから」
『もう、分かったよ。ふぁ~あ』
いつもの様に身支度を済ませるとテーブルの上に朝食を並べてタロと一緒に食べ始める。
しばらくすると部屋の扉がノックされ返事をするとクリフさんが準備が出来ましたと呼びに来たので、クリフさんの後ろを着いて歩く。
「まずはこちらに護衛騎士のご遺体をお願いします」
「はい」
案内されたのは衛士達の演習場だった。広さはサッカーグラウンドほどだろうか。クリフさんはその演習場の隅まで行くと俺にお願いして来たので俺はアイテムボックスから護衛騎士のご遺体を取り出し、丁寧に並べる。
「ありがとうございます」
「今なら、川を使って王都まで直ぐだとは思いますが一応は冷やしておいた方がいいかと思います」
「はい。そうですね、後で忘れなく手配します。それと、昨夜仰っていた検分ですが」
「あ~それなら、ほらココ。分かりますか?」
「コレですか? 私には普通の刺し傷にしか見えませんが……どうかしましたか?」
「えっとね……」
俺は一人の護衛騎士の背中に出来た刺し傷をクリフさんに見せるが、クリフさんにはコレが何か分からないと言われた。
俺は刺し傷をクリフさんに見せながら傷の状況を解説する。
「分かりませんか、この傷は綺麗なんですよ」
「綺麗……ですか。それがどうなるんですか」
「例えばですけど、ゴブリンが持っている剣はろくに手入れもしてないでしょ。だから、こんな風に綺麗な傷口にはならないんですよ」
「え? っということはつまりは……」
「はい。他の人によるものだと考えて間違いないでしょう」
「……コータ様、誠に勝手なお願いとは思いますが、この事は」
「分かっています。俺も好き好んで話して回る気はありません」
「ありがとうございます。このことはいずれ……あ!」
「ふふふ、いいんです。お礼は不要ですから」
「申し訳ありません」
クリフさんと一緒に護衛騎士のご遺体の検分を済ませるとやっぱり思った通りというか、綺麗な刺し傷しか見られなかった。このことから、今残っている護衛騎士達が手を下したのは間違いはないのだろう。
『肯定します』
ですよね~と思いながら、今度は闇ギルドの遺体を並べる。
「これはまた、綺麗に額に一発ですか」
「まあ、えへへ」
クリフさんに遺体を見せながらも俺は一体ずつ鑑定している。
六体の遺体は全て『闇ギルド所属』とされていた。鑑定情報として名前など出て来るが、それが意味を持つことはないだろうと思い、鑑定は早々に切り上げる。じゃあ。次は何かと言えば記憶の読取りだろう。すでに亡くなっている訳だから、どこまで記憶が読み取れるのかは分からないが、出来るところまではやってみようと思う。
「では、お願いします」
「はい、じゃあ書き取りをお願いしますね」
「はい」
「では……え~と……」
俺が読み取った記憶の内容をクリフさんに書き取って貰いながら作業を進める。だが、闇ギルドの遺体から読み取れることは少なかった。というか、使える情報はほとんどなかった。
「じゃあ、コレで俺が収納していて渡し忘れた物はもうないですよね」
「はい。これで全てです」
アイテムボックスに仕舞い込んでいた文字通りの死蔵品を全て出し終えて身が軽くなった気がする。
「じゃあ「まだです」……えっと終わりですよね」
「ええ、お預かりしていただいたのは終わりですが、そうではなくシュリのことが残っています」
「あれ? それってそちらで好きにするんじゃ?」
「それは私から説明しよう」
ドレイクさんが俺の隣に立ち、話し始める。
「昨日も話したが、シュリからの情報を私達は持っていない。その情報はまだ君が独占している状態だ。これはいいよね?」
「それはそうですね」
「だから、シュリが何をしていたのか、何をするつもりだったのかを知りたいんだ」
「分かりましたよ。じゃあ、シュリを連れてきてもらってもいいですか」
「ああ、連れて来よう」
やがてドレイクさんの指示で俺が拘束したままのシュリを演習場に連れて来た。
「連れて来たが、どうするんだ?」
「繰り返しになりますが、シュリが調べていたことを知りたいんですよね」
「まあ、そうだな」
「分かりました。じゃあ……な」
「むぐっ」
俺はシュリの耳元で囁くと腕と足に身体強化を掛ける。
「じゃあ、シュリ。準備はいいかな」
「むぐぐ……」
「コータ君、何をするつもりなんだ?」
「だから、こうして……そ~い!」
俺はシュリの足首を掴むとその場で十回ほど回転すると、湖の方に放り投げる。放り投げられたシュリは綺麗な放物線を描きながら、湖のほぼ中央に届いた時点で『解除』を実行し、シュリの『拘束』を解除して自由にする。
湖の中央上空でいきなり自由になったシュリは、身体が自由になったことを確認するとニヤリとする。
「ふん、投げられた時は驚きはしたが、このくらいの高さなら魔族である俺にはなんてことはない。まあ、岸まで距離があるのが難と言えるだろうが……そういや、アイツがなんか言ってたな。確か『捜し物はソコから来るだろう』って。どういう意味だ?」
シュリがそんなことを考えていると段々と湖面が近付いて来る。それと同時に湖面に黒い影が広がる。
「あれ? これはどういうことだ? あ! ソコって底かよ……」
シュリが不思議に思っていたら、その巨大な生物は大きく口を開くと「パクッ」とシュリを呑み込み湖面の下に消えていった。
そしてそれを訓練場の隅から見ていたクリフさんとドレイクさんは口をあんぐりと開けたまま固まっている。
「ドレイクさん、アレがシュリが探っていた物ですよ。これでいいですか?」
ドレイクさんは口を開けたまま、指は湖の方を差したまま、器用に頷く。
「コータ様、さっきのはどういうことなんですか?」
「見たまんまですよ」
「いえ、ですからその説明を出来ればお願いしたいのですが……」
「まあ、考えてもしょうがないか。タロ、起きるよ」
『ん~もうご飯なの?』
「そうだよ、起きてよ。ほら、今日は色々忙しいんだから」
『もう、分かったよ。ふぁ~あ』
いつもの様に身支度を済ませるとテーブルの上に朝食を並べてタロと一緒に食べ始める。
しばらくすると部屋の扉がノックされ返事をするとクリフさんが準備が出来ましたと呼びに来たので、クリフさんの後ろを着いて歩く。
「まずはこちらに護衛騎士のご遺体をお願いします」
「はい」
案内されたのは衛士達の演習場だった。広さはサッカーグラウンドほどだろうか。クリフさんはその演習場の隅まで行くと俺にお願いして来たので俺はアイテムボックスから護衛騎士のご遺体を取り出し、丁寧に並べる。
「ありがとうございます」
「今なら、川を使って王都まで直ぐだとは思いますが一応は冷やしておいた方がいいかと思います」
「はい。そうですね、後で忘れなく手配します。それと、昨夜仰っていた検分ですが」
「あ~それなら、ほらココ。分かりますか?」
「コレですか? 私には普通の刺し傷にしか見えませんが……どうかしましたか?」
「えっとね……」
俺は一人の護衛騎士の背中に出来た刺し傷をクリフさんに見せるが、クリフさんにはコレが何か分からないと言われた。
俺は刺し傷をクリフさんに見せながら傷の状況を解説する。
「分かりませんか、この傷は綺麗なんですよ」
「綺麗……ですか。それがどうなるんですか」
「例えばですけど、ゴブリンが持っている剣はろくに手入れもしてないでしょ。だから、こんな風に綺麗な傷口にはならないんですよ」
「え? っということはつまりは……」
「はい。他の人によるものだと考えて間違いないでしょう」
「……コータ様、誠に勝手なお願いとは思いますが、この事は」
「分かっています。俺も好き好んで話して回る気はありません」
「ありがとうございます。このことはいずれ……あ!」
「ふふふ、いいんです。お礼は不要ですから」
「申し訳ありません」
クリフさんと一緒に護衛騎士のご遺体の検分を済ませるとやっぱり思った通りというか、綺麗な刺し傷しか見られなかった。このことから、今残っている護衛騎士達が手を下したのは間違いはないのだろう。
『肯定します』
ですよね~と思いながら、今度は闇ギルドの遺体を並べる。
「これはまた、綺麗に額に一発ですか」
「まあ、えへへ」
クリフさんに遺体を見せながらも俺は一体ずつ鑑定している。
六体の遺体は全て『闇ギルド所属』とされていた。鑑定情報として名前など出て来るが、それが意味を持つことはないだろうと思い、鑑定は早々に切り上げる。じゃあ。次は何かと言えば記憶の読取りだろう。すでに亡くなっている訳だから、どこまで記憶が読み取れるのかは分からないが、出来るところまではやってみようと思う。
「では、お願いします」
「はい、じゃあ書き取りをお願いしますね」
「はい」
「では……え~と……」
俺が読み取った記憶の内容をクリフさんに書き取って貰いながら作業を進める。だが、闇ギルドの遺体から読み取れることは少なかった。というか、使える情報はほとんどなかった。
「じゃあ、コレで俺が収納していて渡し忘れた物はもうないですよね」
「はい。これで全てです」
アイテムボックスに仕舞い込んでいた文字通りの死蔵品を全て出し終えて身が軽くなった気がする。
「じゃあ「まだです」……えっと終わりですよね」
「ええ、お預かりしていただいたのは終わりですが、そうではなくシュリのことが残っています」
「あれ? それってそちらで好きにするんじゃ?」
「それは私から説明しよう」
ドレイクさんが俺の隣に立ち、話し始める。
「昨日も話したが、シュリからの情報を私達は持っていない。その情報はまだ君が独占している状態だ。これはいいよね?」
「それはそうですね」
「だから、シュリが何をしていたのか、何をするつもりだったのかを知りたいんだ」
「分かりましたよ。じゃあ、シュリを連れてきてもらってもいいですか」
「ああ、連れて来よう」
やがてドレイクさんの指示で俺が拘束したままのシュリを演習場に連れて来た。
「連れて来たが、どうするんだ?」
「繰り返しになりますが、シュリが調べていたことを知りたいんですよね」
「まあ、そうだな」
「分かりました。じゃあ……な」
「むぐっ」
俺はシュリの耳元で囁くと腕と足に身体強化を掛ける。
「じゃあ、シュリ。準備はいいかな」
「むぐぐ……」
「コータ君、何をするつもりなんだ?」
「だから、こうして……そ~い!」
俺はシュリの足首を掴むとその場で十回ほど回転すると、湖の方に放り投げる。放り投げられたシュリは綺麗な放物線を描きながら、湖のほぼ中央に届いた時点で『解除』を実行し、シュリの『拘束』を解除して自由にする。
湖の中央上空でいきなり自由になったシュリは、身体が自由になったことを確認するとニヤリとする。
「ふん、投げられた時は驚きはしたが、このくらいの高さなら魔族である俺にはなんてことはない。まあ、岸まで距離があるのが難と言えるだろうが……そういや、アイツがなんか言ってたな。確か『捜し物はソコから来るだろう』って。どういう意味だ?」
シュリがそんなことを考えていると段々と湖面が近付いて来る。それと同時に湖面に黒い影が広がる。
「あれ? これはどういうことだ? あ! ソコって底かよ……」
シュリが不思議に思っていたら、その巨大な生物は大きく口を開くと「パクッ」とシュリを呑み込み湖面の下に消えていった。
そしてそれを訓練場の隅から見ていたクリフさんとドレイクさんは口をあんぐりと開けたまま固まっている。
「ドレイクさん、アレがシュリが探っていた物ですよ。これでいいですか?」
ドレイクさんは口を開けたまま、指は湖の方を差したまま、器用に頷く。
「コータ様、さっきのはどういうことなんですか?」
「見たまんまですよ」
「いえ、ですからその説明を出来ればお願いしたいのですが……」
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