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◆面接が終わりました
ヘレンさんとダレンさん親子の面接も終わり、ヘレンさん達と移設予定地の視察へと向かう。
「へ~ここが、あのドワーフタウンなんですね。なんだか見たことがない建物や、乗り物がいっぱいですね~」
「ダレンさんも乗り物に興味があるんですか?」
「ケイン君、そりゃあね。あのキックボードも興味があったけど、俺の歳で乗るのも憚れてね。だから、ママチャリにでもと思っていたんだけどさ、その頃には店を閉める話が出始めたからね。余計な出費は今は控えておこうって話になってね。でも、今更ながら買っておけばよかったな~って思うよ。ここでは、ママチャリがあった方が便利そうだし」
「そうなんだ。なら、早く言ってくれればよかったのに。ねえ、ガンツさん」
「ん? ケイン君、それはどういうことだい?」
「ダレンさん、ママチャリを売っているのは父さんの店だってことは知っているんですよね?」
「ああ、いやってほどにね。それが?」
「なら、卸元は知っていますか?」
「卸元? いや、知らないな」
「卸元はガンツさんの工房だよ。ちなみに作ったのも俺達。ね、ガンツさん」
「ああ、そうじゃ。なんなら家にママチャリも付けようか? 家族全員分でも」
「本当ですか!」
「うん、それくらいは問題ないよ。ね、ガンツさん」
「ああ、遠慮することはないさ。で、家族は何人なんだ?」
「ウチは俺も含めて五人です」
「分かった。まあ、サイズもあるから時間を見て、うちの工房にまで来てもらえるか?」
「はい。必ず伺います」
「それで、まだなのかい? その住宅地は?」
「なんじゃ、ヘレンはこの間、アーロンのところに来たんじゃろ? もう忘れたのか?」
「バカいうんじゃないよ! まだ覚えているともさ」
「なら、あとどのくらいか分かりそうなもんじゃろ」
「ぐ……」
「もう、ガンツさん。あまり揶揄わない方がいいよ。後でアンジェさんになにを告げ口されるか分からないんだから」
「あ~それもそうじゃな。ほれ、ヘレン。見えてきたぞ、あれがアーロンの家で隣が旦那の予定地だ」
「お、おお、アソコじゃ! アソコの隣をキープじゃ! ガンツ! 早うロープを張ってくれ!」
「まあ、待て! 慌てるな。大体、ヘレンの家の大きさも分からないままじゃなんとも出来ん。まずは今の家の大きさを測ってからじゃな」
「そうか、ならケイン。測って来てくれ」
「ヘレンさん、いきなりだね」
「なんじゃ、ダメなのか?」
「別に測るのは構わないけど、少し落ち着こうよ。そんなに慌てなくても移住希望者はそんなにいないんだからさ」
「まあ、それもそうか。じゃが、札だけは立てさせてもらうぞ! ダレン! ほれ、立て札じゃ。早うせい!」
「もう、お袋そんなに急かすなよ。さっき、ガンツさんもケイン君もそんなに慌てなくていいって言ったばかりじゃないか。それにいきなり立て札って言われてもどこで用意するんだよ!」
「はい、ダレンさん。これでいい?」
ダレンさんに立て札と、塗料と筆をインベントリから出して渡す。
「ああ、ケイン君。どうもありがとう。じゃ、これに書けばいいんだな。『産婆ヘレンの終の住処予定』と。はい、これでいいね」
「ふん、まあいい。じゃこれを立てて……よし! これでいいな」
ヘレンさんが俺達の家の移設予定地の隣に立て札を立てると、満足そうに頷く。
「これで、晩飯の心配はいらなくなるな」
「ヘレンさん、結局はそれが目的なんだね」
「なんだよ、お袋。最近、飯食いに来ないと思ったら、トミーさんのところに行ってたのか」
「おや、言うとらんかったかの?」
「聞いてないよ! もう、すみません。お袋がご面倒をおかけして……」
「いや、俺達は別にいいよ。そもそも、ヘレンさんが淋しいって言ってたからだし」
「淋しい? お袋が……お袋、どう言うことかな?」
「ダレン、ほら! 皆忙しいそうじゃから、もう帰ろうか。な、そうしよう!」
「ヘレンさん、まだダレンさんの住むところを決めてないから」
「そうだよ、お袋! なに焦ってんだ?」
「な、なにを言っているのかな~ダレン」
「ダレンさん、いいんです。例え嘘でもヘレンさんと一緒の夕食は楽しいから」
「ケイン……」
「でも、ダレンさんが迷惑と言うのなら、ヘレンさんは、ちゃんとダレンさんと話し合ってね。俺からはそれだけだよ。それに別にウソつかなくても、夕食くらいいつでもいいからね」
「ケイン……」
「とにかく、まずはダレンさんの住むところを決めたいところだけど、ダレンさんは奥さんやお子さんには相談したの?」
「いや、急に決まったことだし」
「それは、ここに来ることも含めて?」
「いや、ドワーフタウンに来ることは相談して、了承済みです。ただ家のことは今日聞いたばかりなので」
「そうですよね、なら一度持ち帰って、ご家族と相談してください。一戸建てか集合住宅かを」
「分かりました。そうですね、俺一人で決めることじゃないですもんね」
「あ、一戸建てを希望するのなら、間取りも決めてくださいね。これ、参考にして下さい」
そう言って、インベントリから一般的と思われる五人家族を想定した間取りの模型をダレンさんに渡す。
「これは……凄いですね。本当にこんな家がもらえるのなら、もうこのままでもいいかも」
「ダメだよ! ダレンさん。こういうことはちゃんと話し合わないと!」
「わ、分かったよ。ケイン君」
「じゃ、ダレンさにはもう一つ、これを」
そう言って、魔導列車の定期券をダレンさんに渡す。
「これは?」
「明日はこれで、魔導列車を使って来てくださいね。なんなら、帰りはここから魔導列車に乗って帰ってみては? 領都までの大体どれくらい掛かるかを知っておいて方がいいでしょう」
「ああ、そうだね。ありがとう、使わせてもらうね」
「じゃ、ヘレンさんは俺が送るので」
「分かった。お願いねケイン君。じゃ、お袋もあまりワガママは言うなよ」
「ああ、大丈夫じゃ。早よいけ! ほれ!」
「ふふふ、素直じゃないなヘレンさん」
一人魔導列車の駅へと向かうダレンさんをヘレンさんやガンツさん達と見送る。
「じゃヘレンさんはレティさんを診るんだよね」
「ああ、ここまで来たんじゃ。ちょっと診ていくわ」
「そう、じゃ終わったら、連絡してね」
「なんじゃ、一緒に行かんのか?」
「俺が一緒に行ってどうするのさ?」
「それもそうじゃの。じゃ、終わったら連絡するからの」
「はい、頑張って!」
ヘレンさんと別れガンツさんとマサオだけになる。
「これで今日の予定は終わりか?」
「そうだね、人と会う予定はないね」
「そうか、なら昼にするか」
『やっと、飯か~』
「じゃ、一度工房に戻る?」
「ああ、そうしよう」
「うん、分かった」
ゲートを工房の自室に繋ぐとガンツさん達と潜る。
「へ~ここが、あのドワーフタウンなんですね。なんだか見たことがない建物や、乗り物がいっぱいですね~」
「ダレンさんも乗り物に興味があるんですか?」
「ケイン君、そりゃあね。あのキックボードも興味があったけど、俺の歳で乗るのも憚れてね。だから、ママチャリにでもと思っていたんだけどさ、その頃には店を閉める話が出始めたからね。余計な出費は今は控えておこうって話になってね。でも、今更ながら買っておけばよかったな~って思うよ。ここでは、ママチャリがあった方が便利そうだし」
「そうなんだ。なら、早く言ってくれればよかったのに。ねえ、ガンツさん」
「ん? ケイン君、それはどういうことだい?」
「ダレンさん、ママチャリを売っているのは父さんの店だってことは知っているんですよね?」
「ああ、いやってほどにね。それが?」
「なら、卸元は知っていますか?」
「卸元? いや、知らないな」
「卸元はガンツさんの工房だよ。ちなみに作ったのも俺達。ね、ガンツさん」
「ああ、そうじゃ。なんなら家にママチャリも付けようか? 家族全員分でも」
「本当ですか!」
「うん、それくらいは問題ないよ。ね、ガンツさん」
「ああ、遠慮することはないさ。で、家族は何人なんだ?」
「ウチは俺も含めて五人です」
「分かった。まあ、サイズもあるから時間を見て、うちの工房にまで来てもらえるか?」
「はい。必ず伺います」
「それで、まだなのかい? その住宅地は?」
「なんじゃ、ヘレンはこの間、アーロンのところに来たんじゃろ? もう忘れたのか?」
「バカいうんじゃないよ! まだ覚えているともさ」
「なら、あとどのくらいか分かりそうなもんじゃろ」
「ぐ……」
「もう、ガンツさん。あまり揶揄わない方がいいよ。後でアンジェさんになにを告げ口されるか分からないんだから」
「あ~それもそうじゃな。ほれ、ヘレン。見えてきたぞ、あれがアーロンの家で隣が旦那の予定地だ」
「お、おお、アソコじゃ! アソコの隣をキープじゃ! ガンツ! 早うロープを張ってくれ!」
「まあ、待て! 慌てるな。大体、ヘレンの家の大きさも分からないままじゃなんとも出来ん。まずは今の家の大きさを測ってからじゃな」
「そうか、ならケイン。測って来てくれ」
「ヘレンさん、いきなりだね」
「なんじゃ、ダメなのか?」
「別に測るのは構わないけど、少し落ち着こうよ。そんなに慌てなくても移住希望者はそんなにいないんだからさ」
「まあ、それもそうか。じゃが、札だけは立てさせてもらうぞ! ダレン! ほれ、立て札じゃ。早うせい!」
「もう、お袋そんなに急かすなよ。さっき、ガンツさんもケイン君もそんなに慌てなくていいって言ったばかりじゃないか。それにいきなり立て札って言われてもどこで用意するんだよ!」
「はい、ダレンさん。これでいい?」
ダレンさんに立て札と、塗料と筆をインベントリから出して渡す。
「ああ、ケイン君。どうもありがとう。じゃ、これに書けばいいんだな。『産婆ヘレンの終の住処予定』と。はい、これでいいね」
「ふん、まあいい。じゃこれを立てて……よし! これでいいな」
ヘレンさんが俺達の家の移設予定地の隣に立て札を立てると、満足そうに頷く。
「これで、晩飯の心配はいらなくなるな」
「ヘレンさん、結局はそれが目的なんだね」
「なんだよ、お袋。最近、飯食いに来ないと思ったら、トミーさんのところに行ってたのか」
「おや、言うとらんかったかの?」
「聞いてないよ! もう、すみません。お袋がご面倒をおかけして……」
「いや、俺達は別にいいよ。そもそも、ヘレンさんが淋しいって言ってたからだし」
「淋しい? お袋が……お袋、どう言うことかな?」
「ダレン、ほら! 皆忙しいそうじゃから、もう帰ろうか。な、そうしよう!」
「ヘレンさん、まだダレンさんの住むところを決めてないから」
「そうだよ、お袋! なに焦ってんだ?」
「な、なにを言っているのかな~ダレン」
「ダレンさん、いいんです。例え嘘でもヘレンさんと一緒の夕食は楽しいから」
「ケイン……」
「でも、ダレンさんが迷惑と言うのなら、ヘレンさんは、ちゃんとダレンさんと話し合ってね。俺からはそれだけだよ。それに別にウソつかなくても、夕食くらいいつでもいいからね」
「ケイン……」
「とにかく、まずはダレンさんの住むところを決めたいところだけど、ダレンさんは奥さんやお子さんには相談したの?」
「いや、急に決まったことだし」
「それは、ここに来ることも含めて?」
「いや、ドワーフタウンに来ることは相談して、了承済みです。ただ家のことは今日聞いたばかりなので」
「そうですよね、なら一度持ち帰って、ご家族と相談してください。一戸建てか集合住宅かを」
「分かりました。そうですね、俺一人で決めることじゃないですもんね」
「あ、一戸建てを希望するのなら、間取りも決めてくださいね。これ、参考にして下さい」
そう言って、インベントリから一般的と思われる五人家族を想定した間取りの模型をダレンさんに渡す。
「これは……凄いですね。本当にこんな家がもらえるのなら、もうこのままでもいいかも」
「ダメだよ! ダレンさん。こういうことはちゃんと話し合わないと!」
「わ、分かったよ。ケイン君」
「じゃ、ダレンさにはもう一つ、これを」
そう言って、魔導列車の定期券をダレンさんに渡す。
「これは?」
「明日はこれで、魔導列車を使って来てくださいね。なんなら、帰りはここから魔導列車に乗って帰ってみては? 領都までの大体どれくらい掛かるかを知っておいて方がいいでしょう」
「ああ、そうだね。ありがとう、使わせてもらうね」
「じゃ、ヘレンさんは俺が送るので」
「分かった。お願いねケイン君。じゃ、お袋もあまりワガママは言うなよ」
「ああ、大丈夫じゃ。早よいけ! ほれ!」
「ふふふ、素直じゃないなヘレンさん」
一人魔導列車の駅へと向かうダレンさんをヘレンさんやガンツさん達と見送る。
「じゃヘレンさんはレティさんを診るんだよね」
「ああ、ここまで来たんじゃ。ちょっと診ていくわ」
「そう、じゃ終わったら、連絡してね」
「なんじゃ、一緒に行かんのか?」
「俺が一緒に行ってどうするのさ?」
「それもそうじゃの。じゃ、終わったら連絡するからの」
「はい、頑張って!」
ヘレンさんと別れガンツさんとマサオだけになる。
「これで今日の予定は終わりか?」
「そうだね、人と会う予定はないね」
「そうか、なら昼にするか」
『やっと、飯か~』
「じゃ、一度工房に戻る?」
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「うん、分かった」
ゲートを工房の自室に繋ぐとガンツさん達と潜る。
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※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。