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◆手ほどきしました
「さて、ボビー達とのすり合わせも出来たことだし、そろそろ作ってもらってもいいかな」
「そうだね、製紙工場だけでも作っちゃおうか」
「ああ、頼むぞ」
「それとさ、ガンツさん。ボビーさん達に学校用にそれぞれ一台ずつタイプライターを用意してもらっていいかな?」
「なんじゃ、そんなに慌てなくてもいいんじゃなかったのか」
「まあ、そうだけどさ。教科書を作るなら、手書きより活字の方がいいでしょ」
「そりゃ、そうだな。それぞれ癖字もあるしな。分かった、ちょっと作ってくるな。その間に頼むぞ」
「うん、分かったよ」
ガンツさんにタイプライターの作成を頼み、俺は製紙工場の建設予定地へと向かう。
「この辺かな。まあ、ダメと言われたら、後で考えよう」
『なんかいい加減だな』
「そんなことはないよ。一応、相談もしたしね。ほら、そこ! どいて!」
『ああ、悪い』
「じゃ、いくよ。えい!」
『ドン!』と音がしたと思ったら、目の前には白い壁面の工場が建っていた。
『相変わらず、お前の魔法は分からん』
「まあ、マサオも魔法を習えば分かるようになるよ。要はイメージ力だからさ」
『イメージねえ……それだけじゃないような気もするけどな』
「ほら、とにかく中に入るよ」
『へいへい……』
マサオと一緒に出来たばかりの製紙工場の中へと入る。
「うわ~さすがに二階層ぶち抜いただけあって天井が高いね~」
『お前、自分で作っといて言うか?』
「まあまあ、そこはほら、その時の気分だから」
『やっぱり、いい加減だな』
マサオと戯れ合うのもこのくらいにしてと、必要なものを置いていくか。
「エレベーターは予定通りに搬入搬出用の業務用と人用を追加して、一階を製紙、二階を印刷、三階を製本、四階五階をいろいろと。でも、三階までは二階層ぶち抜きだから二、四、六、と四階五階だから、八階相当になるのか」
「おう、外側は出来たみたいだな」
「あ、ガンツさん」
「ほれ、もらってきてやったぞ。これでいいのか?」
「ありがとう。うん、これで大丈夫」
ガンツさんから出来立てのタイプライター二台を受け取りインベントリに収納する。
「それで、どこまで進んだ? って、見れば分かるか。まだなんにも進んじゃいねえな」
「そういうこと言うの? この建物建てるだけでも相当キツイんだけど?」
「本当かよ」
『鼻歌だったな』
「マサオ! もう、簡単にバラさないでよ」
「ワシに言っても意味ないだろ。ケインのほとんどの手の内は知っているんだしな」
「そういや、そうだ」
「ほれ、分かったのなら、余計なことはせずに作業を進めようや」
「うん、分かったよ」
そこからはガンツさんと一緒に木材の搬入口から釜の設置や、いろいろな設備を用意していき、気がつくと三時間が経過していた。
「おお、なんとか形は出来たな」
「そうだね。動かしてみる?」
「お、出来るのか?」
「その前に原料が必要だね。どこかから、木を持ってこないと」
「木か。なら、久々にドワーフの里に言ってみるか」
「いいの? そりゃ無作為に切ったりはしないけどさ」
「まあ、その辺は長年の勘に頼るしかないがな」
「え~何十年も里を放っておいて?」
「うっ……それを言われると」
「誰か、詳しい人はいないの?」
「しょうがない。ガンボを頼るか」
「そうか、ガンボさんなら、分かりそうだね」
ガンボさんのいる所にゲートを繋ごうとして、ふと手が止まる。
「いけない、怒られる所だった」
「なんだ? ケインはこの前のを気にしてたのか」
「そりゃあね、さすがに何度もやるのはね~」
そう言って
携帯電話を取り出すとガンボさんに掛ける。
『プルル……プルル……はい、ガンボじゃが』
「あ、ガンボさん。ケインです。今どこにいますか?」
『ああ、やっと連絡してきたか。今もなにもワシはずっと校長室に軟禁状態じゃよ』
「分かりました」
それだけ言うと携帯電話を切り、ガンボさんのいる校長室へとゲートを繋ぐ。
「なんじゃ、連絡してきたと思ったら、いきなり切りおって」
「まあまあ、そう言うなよ。ちゃんと連絡しただけマシじゃろ」
ゲートを潜ったガンツさんがガンボさんを取り成す。
「それで、今日の要件は?」
「いきなり喧嘩腰じゃな。今日はな、ドワーフの里の木を少しばかりもらおうかと思ってな」
「木か」
「そうじゃ、適当に切るのも悪かろうと思ってな。誰か管理しているのなら紹介してもらえんじゃろうか」
「そうか、そういうことか。ちなみにだが、どういう目的の伐採になるんじゃ?」
「そりゃ、紙にするために決まっとる。さっき、製紙工場が出来たばかりじゃがな」
「ハァ~本当に作っちまったか。お前、組合の話は聞いているのか?」
「ああ、確かボビーが妙な組合があると言うとったな」
「お前、そんな呑気な話じゃないだろう」
「お前達はなにを気にしているんじゃ? 組合がなにか言ってきて紙の流通が止まることを気にしているのなら、作った製紙工場で賄えるから、なにも心配はいらんじゃろ?」
「ふむ、それもそうか」
「納得出来たのなら、紹介してくれ」
「ハァ~面倒ごとの匂いがするのはワシだけかの。まあええ、そうじゃな。今なら里に行って作業しとる頃じゃろ。名はクロードと言う。ちょっと待て! 紹介状を書いてやろう」
「そんなもん必要か?」
「お前の顔は知らんと思うぞ。いつもケインと一緒にいるじいさんくらいの認識じゃろうな。なんせ、お前は何十年も里に帰っとらんかったのじゃから」
「ぐっ……それを言うなよ」
「まあ、そう言うことだ。少し待ってろ」
「あ、ガンボさん。なら、これを使ってみてもらえますか?」
そう言って、インベントリからタイプライターをテーブルの上に出す。
「これは?」
「これはな、ケインのアイデアでワシが作ったドワーフ用のタイプライターじゃ」
「ほう、で? どうやって使うんじゃ」
「それ、ワシが懇切丁寧に教えてやろう!」
「いや、ケイン。お前が教えてくれ」
「な! 折角のワシの親切を」
「だから、遠慮したいんじゃよ。ほれ、ケイン。ガンツがいろいろ言い出す前に。ほれ!」
「分かりました。では、まず用紙のセットからですね」
「うん、頼む」
「そうだね、製紙工場だけでも作っちゃおうか」
「ああ、頼むぞ」
「それとさ、ガンツさん。ボビーさん達に学校用にそれぞれ一台ずつタイプライターを用意してもらっていいかな?」
「なんじゃ、そんなに慌てなくてもいいんじゃなかったのか」
「まあ、そうだけどさ。教科書を作るなら、手書きより活字の方がいいでしょ」
「そりゃ、そうだな。それぞれ癖字もあるしな。分かった、ちょっと作ってくるな。その間に頼むぞ」
「うん、分かったよ」
ガンツさんにタイプライターの作成を頼み、俺は製紙工場の建設予定地へと向かう。
「この辺かな。まあ、ダメと言われたら、後で考えよう」
『なんかいい加減だな』
「そんなことはないよ。一応、相談もしたしね。ほら、そこ! どいて!」
『ああ、悪い』
「じゃ、いくよ。えい!」
『ドン!』と音がしたと思ったら、目の前には白い壁面の工場が建っていた。
『相変わらず、お前の魔法は分からん』
「まあ、マサオも魔法を習えば分かるようになるよ。要はイメージ力だからさ」
『イメージねえ……それだけじゃないような気もするけどな』
「ほら、とにかく中に入るよ」
『へいへい……』
マサオと一緒に出来たばかりの製紙工場の中へと入る。
「うわ~さすがに二階層ぶち抜いただけあって天井が高いね~」
『お前、自分で作っといて言うか?』
「まあまあ、そこはほら、その時の気分だから」
『やっぱり、いい加減だな』
マサオと戯れ合うのもこのくらいにしてと、必要なものを置いていくか。
「エレベーターは予定通りに搬入搬出用の業務用と人用を追加して、一階を製紙、二階を印刷、三階を製本、四階五階をいろいろと。でも、三階までは二階層ぶち抜きだから二、四、六、と四階五階だから、八階相当になるのか」
「おう、外側は出来たみたいだな」
「あ、ガンツさん」
「ほれ、もらってきてやったぞ。これでいいのか?」
「ありがとう。うん、これで大丈夫」
ガンツさんから出来立てのタイプライター二台を受け取りインベントリに収納する。
「それで、どこまで進んだ? って、見れば分かるか。まだなんにも進んじゃいねえな」
「そういうこと言うの? この建物建てるだけでも相当キツイんだけど?」
「本当かよ」
『鼻歌だったな』
「マサオ! もう、簡単にバラさないでよ」
「ワシに言っても意味ないだろ。ケインのほとんどの手の内は知っているんだしな」
「そういや、そうだ」
「ほれ、分かったのなら、余計なことはせずに作業を進めようや」
「うん、分かったよ」
そこからはガンツさんと一緒に木材の搬入口から釜の設置や、いろいろな設備を用意していき、気がつくと三時間が経過していた。
「おお、なんとか形は出来たな」
「そうだね。動かしてみる?」
「お、出来るのか?」
「その前に原料が必要だね。どこかから、木を持ってこないと」
「木か。なら、久々にドワーフの里に言ってみるか」
「いいの? そりゃ無作為に切ったりはしないけどさ」
「まあ、その辺は長年の勘に頼るしかないがな」
「え~何十年も里を放っておいて?」
「うっ……それを言われると」
「誰か、詳しい人はいないの?」
「しょうがない。ガンボを頼るか」
「そうか、ガンボさんなら、分かりそうだね」
ガンボさんのいる所にゲートを繋ごうとして、ふと手が止まる。
「いけない、怒られる所だった」
「なんだ? ケインはこの前のを気にしてたのか」
「そりゃあね、さすがに何度もやるのはね~」
そう言って
携帯電話を取り出すとガンボさんに掛ける。
『プルル……プルル……はい、ガンボじゃが』
「あ、ガンボさん。ケインです。今どこにいますか?」
『ああ、やっと連絡してきたか。今もなにもワシはずっと校長室に軟禁状態じゃよ』
「分かりました」
それだけ言うと携帯電話を切り、ガンボさんのいる校長室へとゲートを繋ぐ。
「なんじゃ、連絡してきたと思ったら、いきなり切りおって」
「まあまあ、そう言うなよ。ちゃんと連絡しただけマシじゃろ」
ゲートを潜ったガンツさんがガンボさんを取り成す。
「それで、今日の要件は?」
「いきなり喧嘩腰じゃな。今日はな、ドワーフの里の木を少しばかりもらおうかと思ってな」
「木か」
「そうじゃ、適当に切るのも悪かろうと思ってな。誰か管理しているのなら紹介してもらえんじゃろうか」
「そうか、そういうことか。ちなみにだが、どういう目的の伐採になるんじゃ?」
「そりゃ、紙にするために決まっとる。さっき、製紙工場が出来たばかりじゃがな」
「ハァ~本当に作っちまったか。お前、組合の話は聞いているのか?」
「ああ、確かボビーが妙な組合があると言うとったな」
「お前、そんな呑気な話じゃないだろう」
「お前達はなにを気にしているんじゃ? 組合がなにか言ってきて紙の流通が止まることを気にしているのなら、作った製紙工場で賄えるから、なにも心配はいらんじゃろ?」
「ふむ、それもそうか」
「納得出来たのなら、紹介してくれ」
「ハァ~面倒ごとの匂いがするのはワシだけかの。まあええ、そうじゃな。今なら里に行って作業しとる頃じゃろ。名はクロードと言う。ちょっと待て! 紹介状を書いてやろう」
「そんなもん必要か?」
「お前の顔は知らんと思うぞ。いつもケインと一緒にいるじいさんくらいの認識じゃろうな。なんせ、お前は何十年も里に帰っとらんかったのじゃから」
「ぐっ……それを言うなよ」
「まあ、そう言うことだ。少し待ってろ」
「あ、ガンボさん。なら、これを使ってみてもらえますか?」
そう言って、インベントリからタイプライターをテーブルの上に出す。
「これは?」
「これはな、ケインのアイデアでワシが作ったドワーフ用のタイプライターじゃ」
「ほう、で? どうやって使うんじゃ」
「それ、ワシが懇切丁寧に教えてやろう!」
「いや、ケイン。お前が教えてくれ」
「な! 折角のワシの親切を」
「だから、遠慮したいんじゃよ。ほれ、ケイン。ガンツがいろいろ言い出す前に。ほれ!」
「分かりました。では、まず用紙のセットからですね」
「うん、頼む」
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※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。