転生したから思いっきりモノ作りしたいしたい!

ももがぶ

文字の大きさ
265 / 468
連載

◆手ほどきしました

しおりを挟む
「さて、ボビー達とのすり合わせも出来たことだし、そろそろ作ってもらってもいいかな」
「そうだね、製紙工場だけでも作っちゃおうか」
「ああ、頼むぞ」
「それとさ、ガンツさん。ボビーさん達に学校用にそれぞれ一台ずつタイプライターを用意してもらっていいかな?」
「なんじゃ、そんなに慌てなくてもいいんじゃなかったのか」
「まあ、そうだけどさ。教科書を作るなら、手書きより活字の方がいいでしょ」
「そりゃ、そうだな。それぞれ癖字もあるしな。分かった、ちょっと作ってくるな。その間に頼むぞ」
「うん、分かったよ」
ガンツさんにタイプライターの作成を頼み、俺は製紙工場の建設予定地へと向かう。

「この辺かな。まあ、ダメと言われたら、後で考えよう」
『なんかいい加減だな』
「そんなことはないよ。一応、相談もしたしね。ほら、そこ! どいて!」
『ああ、悪い』
「じゃ、いくよ。えい!」
『ドン!』と音がしたと思ったら、目の前には白い壁面の工場が建っていた。
『相変わらず、お前の魔法は分からん』
「まあ、マサオも魔法を習えば分かるようになるよ。要はイメージ力だからさ」
『イメージねえ……それだけじゃないような気もするけどな』

「ほら、とにかく中に入るよ」
『へいへい……』
マサオと一緒に出来たばかりの製紙工場の中へと入る。

「うわ~さすがに二階層ぶち抜いただけあって天井が高いね~」
『お前、自分で作っといて言うか?』
「まあまあ、そこはほら、その時の気分だから」
『やっぱり、いい加減だな』
マサオと戯れ合うのもこのくらいにしてと、必要なものを置いていくか。

「エレベーターは予定通りに搬入搬出用の業務用と人用を追加して、一階を製紙、二階を印刷、三階を製本、四階五階をいろいろと。でも、三階までは二階層ぶち抜きだから二、四、六、と四階五階だから、八階相当になるのか」
「おう、外側は出来たみたいだな」
「あ、ガンツさん」
「ほれ、もらってきてやったぞ。これでいいのか?」
「ありがとう。うん、これで大丈夫」
ガンツさんから出来立てのタイプライター二台を受け取りインベントリに収納する。

「それで、どこまで進んだ? って、見れば分かるか。まだなんにも進んじゃいねえな」
「そういうこと言うの? この建物建てるだけでも相当キツイんだけど?」
「本当かよ」
『鼻歌だったな』
「マサオ! もう、簡単にバラさないでよ」
「ワシに言っても意味ないだろ。ケインのほとんどの手の内は知っているんだしな」
「そういや、そうだ」
「ほれ、分かったのなら、余計なことはせずに作業を進めようや」
「うん、分かったよ」

そこからはガンツさんと一緒に木材の搬入口から釜の設置や、いろいろな設備を用意していき、気がつくと三時間が経過していた。

「おお、なんとか形は出来たな」
「そうだね。動かしてみる?」
「お、出来るのか?」
「その前に原料が必要だね。どこかから、木を持ってこないと」
「木か。なら、久々にドワーフの里に言ってみるか」
「いいの? そりゃ無作為に切ったりはしないけどさ」
「まあ、その辺は長年の勘に頼るしかないがな」
「え~何十年も里を放っておいて?」
「うっ……それを言われると」
「誰か、詳しい人はいないの?」
「しょうがない。ガンボを頼るか」
「そうか、ガンボさんなら、分かりそうだね」
ガンボさんのいる所にゲートを繋ごうとして、ふと手が止まる。

「いけない、怒られる所だった」
「なんだ? ケインはこの前のを気にしてたのか」
「そりゃあね、さすがに何度もやるのはね~」
そう言って
携帯電話を取り出すとガンボさんに掛ける。
『プルル……プルル……はい、ガンボじゃが』
「あ、ガンボさん。ケインです。今どこにいますか?」
『ああ、やっと連絡してきたか。今もなにもワシはずっと校長室に軟禁状態じゃよ』
「分かりました」
それだけ言うと携帯電話を切り、ガンボさんのいる校長室へとゲートを繋ぐ。
「なんじゃ、連絡してきたと思ったら、いきなり切りおって」
「まあまあ、そう言うなよ。ちゃんと連絡しただけマシじゃろ」
ゲートを潜ったガンツさんがガンボさんを取り成す。

「それで、今日の要件は?」
「いきなり喧嘩腰じゃな。今日はな、ドワーフの里の木を少しばかりもらおうかと思ってな」
「木か」
「そうじゃ、適当に切るのも悪かろうと思ってな。誰か管理しているのなら紹介してもらえんじゃろうか」
「そうか、そういうことか。ちなみにだが、どういう目的の伐採になるんじゃ?」
「そりゃ、紙にするために決まっとる。さっき、製紙工場が出来たばかりじゃがな」
「ハァ~本当に作っちまったか。お前、組合の話は聞いているのか?」
「ああ、確かボビーが妙な組合があると言うとったな」
「お前、そんな呑気な話じゃないだろう」
「お前達はなにを気にしているんじゃ? 組合がなにか言ってきて紙の流通が止まることを気にしているのなら、作った製紙工場で賄えるから、なにも心配はいらんじゃろ?」
「ふむ、それもそうか」
「納得出来たのなら、紹介してくれ」
「ハァ~面倒ごとの匂いがするのはワシだけかの。まあええ、そうじゃな。今なら里に行って作業しとる頃じゃろ。名はクロードと言う。ちょっと待て! 紹介状を書いてやろう」
「そんなもん必要か?」
「お前の顔は知らんと思うぞ。いつもケインと一緒にいるじいさんくらいの認識じゃろうな。なんせ、お前は何十年も里に帰っとらんかったのじゃから」
「ぐっ……それを言うなよ」
「まあ、そう言うことだ。少し待ってろ」
「あ、ガンボさん。なら、これを使ってみてもらえますか?」
そう言って、インベントリからタイプライターをテーブルの上に出す。

「これは?」
「これはな、ケインのアイデアでワシが作ったドワーフ用のタイプライターじゃ」
「ほう、で? どうやって使うんじゃ」
「それ、ワシが懇切丁寧に教えてやろう!」
「いや、ケイン。お前が教えてくれ」
「な! 折角のワシの親切を」
「だから、遠慮したいんじゃよ。ほれ、ケイン。ガンツがいろいろ言い出す前に。ほれ!」
「分かりました。では、まず用紙のセットからですね」
「うん、頼む」
しおりを挟む
感想 254

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました

kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」 王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!

霜月雹花
ファンタジー
 神の悪戯により死んでしまった主人公は、別の神の手により3つの便利なスキルを貰い異世界に転生する事になった。転生し、普通の人生を歩む筈が、又しても神の悪戯によってトラブルが起こり目が覚めると異世界で10歳の〝家無し名無し〟の状態になっていた。転生を勧めてくれた神からの手紙に代償として、希少な力を受け取った。  神によって人生を狂わされた主人公は、異世界で便利なスキルを使って生きて行くそんな物語。 書籍8巻11月24日発売します。 漫画版2巻まで発売中。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。