転生したから思いっきりモノ作りしたいしたい!

ももがぶ

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◆過剰摂取しました

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「おや、リーサの顔が赤くなっているが、なにをしたんだい? ケインよ」
「俺はなにもしてないよ。それより、ヘレンさんはなんでまだいるのさ」
「なんでって、まだデザートがまだだろ? ほら、さっさと出しなよ」
ヘレンさんは俺の前に手を差し出す。そんなヘレンさんの態度に少しだけイラッとするが、そう言えばまだお披露目してなかったなと思い、シュークリームをインベントリから出すと皿に盛る。
「なんだい、あるんじゃないか。どれ『パシッ』……なんだい、ケイン。痛いじゃないか!」
「ヘレンさん、ハウス!」
「ひっ!」
しまった! ヘレンさんにイラッとしていた為に少し強い態度になってしまった。

「リーサさん、今の内にハイ!」
「あ、ありがと……」
リーサさんの持つシュークリームに家族とヘレンさん、妹弟の視線が集まる。
「うっ……そんなに見られていると食べづらいんだが……」
「あら、ごめんなさいね。でも、ほら、ケインがリーサさんに一番目に食べて欲しいと思ってのことだしね。ほら、気にしないで、ささっとほら!」
「う~では『パクッ』……うん? これは……」
「どう、リーサさん?」
「……」
リーサさんに感想を求めるが、食べるのに夢中で聞いてないようだ。
「じゃあ、母さん達も……あれ?」
母さん達に勧めようとテーブルの上の皿を見るが、そこにはなにも盛られていない皿だけが存在していた。
「母さん?」
「な、なに? わ、私は一個しか食べてないわよ!」
「あ~ずるいぞ! 母さん、父さんから無理矢理取ったのを見てたからな!」
「な、サム! なんでそういうことを言うの!」
「そうだよ、兄さん。それに父さんは無理矢理じゃなく、『しょうがなく』だからね」
「クリスまで……」
「ああ、もういいから。なら、母さんにはこれを献上しましょう!」
そんな甘い物を欲しがる母さんに血糖値がギュンと急激に上がりそうな、あの王都の激甘スイーツをテーブルに出す。
「これなら、母さんも満足するんじゃない?」
「けいん、これ全部母さんに?」
「はい。どうぞ!」
「ありがとう! これは母さんがもらったんだからね、誰にもあげないわよ!」
『ガルル……』とうなり声が聞こえそうな感じになってしまった母さんをよそにリーサさん達にお代わりのシュークリームと焼き菓子を出す。夕食を食べたばかりだけどたまにはいいよね。そう思っていたら、マサオがアイスを食べたいと言い出す。
「もう、お前もお菓子食べただろ? これ以上は食べ過ぎだぞ」
『貸しがあるだろ?』
「うっ……確かに。だけど、いいのか? こんなことに貸しを使っても?」
『ああ、構わない。ほら、アイスを出すんだ。山盛りだぞ!』
マサオの言葉に従い、少し深めの皿にアイスをドンと山盛りにして出す。

「「「……」」」
すると、マサオの食べているものに興味を持ったサム兄さんがマサオに問いかける。
「マサオ、お前の食べているそれ? 随分、冷たそうだな。それになんだか美味しそうな臭いも……なあ、一口いいか?」
『これは、俺の物だ!』
「そんなこと言わずに……少しくらいいいじゃないか」
「サム兄さん、そんなことしないでよ」
「クリス。そうは言うけど、お前だって気になっているんだろ?」
「うぅ確かにそうだけどさ……」
『そんなに食べたいのなら、ケインに言えばいいだろ?』
「「あ!」」
二人の兄ズの残念なところを見せられたケインが、人数分のアイスを皿に載せテーブルの上に置く。
「はい、どうぞ」
「「「いただきま~す!」」」

「冷た!」
「甘い!」
「これはまたなんとも……」

いつの間にかリーサさんもアイスに手を伸ばし食べている。

「あ、そうだ。父さんにお土産があったんだ。はい、これ」
チーズの塊をインベントリから取りだし、テーブルに置く。
「チーズか!」
「そう。カイドー村まで行ってきたから、そのお土産」
「カイドー村? 待てよ、聞いたことあるぞ。そうだ、たまに親父の店に売りに来てた村の人がいたな」
「そうだよ。ドラゴさんは今も、カイドー村から来れば買っているって言ってたし」
「ん? 親父にも会ったのか?」
「そう。ガンツさんのお酒を買いにね」
「そうか。それで、様子はどうだった?」
「ああ、おじさん達のことを謝ってくれたよ。暴走を止められずにゴメンって。後、電話は俺を窓口にしてもらったから、安心していいよ」
「分かった。ありがとうな」
「いいよ。俺も自分のことがあったからだし」
「それでも、礼は言わせてくれ。ありがとう」
「もう、いいって」
「それで?」
「え? それでって、なに?」
「カイドー村まで行ったんだろ? お前のことだ。どうせ、またなにか揉め事の種を作ってきたんだろ?」
「な、なんのことかな?」
父さんの雰囲気がガラリと変わり、詰問するように俺に聞いてくる。

「言わないなら、言わなくてもいい。マサオに聞くとするか」
『ん? 呼んだ?』
「あ~マサオ、ちょっと「分かった。言います。言わせて下さい!」……最初っから、そう素直になればいいのに。じゃ、聞かせてもらおうか」

父さんから核心をつかれたので、ヨサックさん達のドラゴニュータウンへの移住の話とシュークリームを作ってもらったゴーシュさん達をドワーフタウンに喚び店を構えたことを話す。

「おい、なんでそういう話になったんだ?」
「え~と、実は……」
アズマ村と竜人の里の人達に任せるハズだったドラゴニュータウンの開墾が進まなかった話から、土地をどう使おうか考えてた時に牛乳が欲しくなって、仕入れ先を探してたらカイドー村に辿り着き、話をしている内に移住の話になったことを説明する。

「なんで、牛乳から移住に話が繋がるんだよ」
「さあ?」
「さあって。それで領主様には話はしてあるんだろうな?」
「うん。そこは俺も最初に確認したよ。根回しは大事だからね」
「その根回しの中には俺は含まれないんだな」
「あ!……ごめんなさい」
「まあいい。で、いつからだ?」
「え?」
「だから、その移住してきた人達がチーズや牛乳を卸してくれるんだろ? お前も知っていると思うが、この辺りじゃ牛乳やチーズは殆どが山羊だ。だから、苦手な人が多くてな」
「それは分かるけど、向こうもまだ調整中だし。ハッキリ、いつとは言えないよ。それに養鶏とか養豚の人達の話もあるし」
「ん? 今、養鶏と養豚って言ったか?」
「うん。その人達も移住に前向きに検討したいって言ってるんだって」
「はぁ?」
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